19:00ーー
「ふぅ〜、終わりー」
「お疲れ様でした提督」
「お疲れ様でした」
「お疲れ様。親潮今日はありがとう」
「ありがとうございました」
「いえ、私なんてそんな」
「さ、もう時間だし親潮は上がりなさい。今日はこれ以上仕事もないし私達も上がりましょう」
「そうですね」
「わかりました。ではお先に失礼します。今度は私とも食事一緒してくださいね♪」
「えぇ、必ず」
親潮は綺麗にお辞儀をして出て行った
「今日もお疲れ、姉さん」
「えぇ。それにしてもあなたの人気はどうなってのかね」
「羨ましいだろ」
「まぁね。でも私のことも慕ってくれてるみたいだし」
「そりゃあそうだろ。戦闘の指揮なんかは提督である姉さんがやってるんだから」
「そうね。逆に言うとそれしかできないのよね」
「姉さんも人見知りするからな。着任当初は大変だったな」
「お、思い出させないでよ!あの時は女だからって舐められないように必死だったんだから!」
「それで初期艦泣かしちゃったんだもんな」
「悪いって思ってるわよ。だから秘書として昔から人当たりがいいあなたを雇ったんでしょ!」
「わかってるよ。さて、俺はお呼ばれしてるんでね。もう行くよ」
「私も今日は鳳翔のところに行ってくるわ」
「あんま飲み過ぎんなよ?」
「わかってるわよ」
執務室の電気を消して二人は各々の目的地に向かうべくドアの前で別れた
この鎮守府内には艦娘達が休むようにそれぞれの艦種ごとの寮が設置されている。駆逐艦は数が多く姉妹数も多いことから一部屋五〜六人。軽巡洋艦以降は一部屋大体二〜三名となっている。各寮の寮長は駆逐艦夕雲、海防艦国後、潜水艦伊8(ハチ)、軽巡洋艦矢矧、重巡洋艦高雄、軽空母・空母・水上機母艦加賀、戦艦扶桑が担っている
食事に関しては寮の中心に位置する大食堂で取っているが各寮にも共同スペースとしてキッチンと食堂がありそこでも自分達で料理をして食事することができる
ー重巡洋艦寮ー
「あ!秘書さん来た♪」
「やっと来た〜。待ちくたびれて鈴谷さんもうお腹ペコペコなんだけど〜」
青葉型重巡洋艦二番艦の<衣笠>。明るく茶目っ気のある艦娘。フレンドリーな性格なため誰とでも仲良くなれる。秘書LOVE勢で好きとわかった瞬間からボディタッチが多くなり積極的にアピールをしている
最上型重巡洋艦三番艦の<鈴谷>。口調がやや乱暴でJK語やギャル語を多く使う口も態度も女子高生のような艦娘。艦娘の中では珍しい化粧やファッションに興味を持っており雑誌の最新刊は必ずチェックをしている。そんな自分をウザがらずちゃんとかまってくれる秘書に恋した秘書LOVE勢
「お疲れ様。お招き感謝するよ」
「いらっしゃいませ秘書さん♪」
「こちらへどうぞ♪」
高雄型重巡洋艦四番艦の<鳥海>と利根型重巡洋艦二番艦の<筑摩>に手を取られて席へ案内された
鳥海は優等生タイプで丁寧な口調、与えられた仕事をきっちりこなし礼儀正しい知的で頭脳派の艦娘。戦闘で壊れてしまった眼鏡を変えた時一番に気づいて笑顔で似合ってると秘書に言われてコロッと恋に落ちてしまった秘書LOVE勢
筑摩は穏やかな性格をしているがかつては姉依存がすごかった。姉を心配しすぎてどこへ行くにも姉を優先していた。しかしそんな筑摩を心配した秘書から声をかけられてから姉に依存することはなくなりその言葉が原因で恋を知った秘書LOVE勢
「おっせーぞ秘書さん!」
「早くワイン〜」
「ふむ、貴様も一杯どうだ?」
高雄型重巡洋艦三番艦の<摩耶>。姉妹とは全く似つかわしくないほど男勝り。特に言葉遣いがすこぶる悪い。しかし摩耶なりの言葉だが挨拶やお礼はきちんと言える。しかも秘密にしているが小動物好きというかわいい一面も持っている
ザラ級重巡洋艦三番艦の<ポーラ>。話し方からもぽわわ〜んとしたゆるふわ系の性格に加え完全たる酒飲み。また酔うにつれて脱ぎ癖が出てきてしまう。昔盛大に酔って下着姿で廊下を徘徊したところを姉のザラや寮長の高雄に見つかりこっ酷く叱られた上、提督から一ヶ月の禁酒令が出されたをきっかけに深酒はしなくなった。慣れない異国の地で誘えばいつでも飲みに付き合ってくれた秘書に恋してしまったLOVE勢
妙高型重巡洋艦二番艦の<那智>。軍人、武人然とした凛々しい性格で話し方も若干肩肘を張ったような形となっている。オンとオフのメリハリの効いた非常に頼もしい存在である。そんな彼女は艦娘の中でもかなりの飲兵衛であり目を離すと次の日の朝まで、最悪昼まで平気で嗜んでいるので注意が必要である
「何か手伝いすることはあるか?」
「もうすぐ整いますから」
「秘書さんは私達と違ってお仕事終わりなんですから」
「そうですわ!私達に任せて座ってお待ちくださいまし!」
「ポーラが勝手に飲み始めないように見ててください」
高雄型重巡洋艦一番艦の<高雄>。穏やかで非常に優しく上品な言葉遣いも相待って貴重な常識人。戦闘から帰ると自分も被弾しているにも関わらず他の娘を優先して入渠させるなど好意的な気遣いも見せる。しかしそんな性格が裏目に走り一度倒れてしまったことがあり、そんな時に妹達と共につきっきりで傍にいてくれて優しい言葉をかけてくれた秘書に恋をした秘書LOVE勢
妙高型重巡洋艦一番艦の<妙高>。落ち着いたしっかり者。基本的に一歩身を引き自分でなく周囲を立てる余裕を持ち合わせている大人な艦娘だ。そんな彼女を一度怒らせると大変なことになる。妹である那智や足柄は身を持ってそれを知っているため深酒を止め、その話をするだけで顔色を悪くし体を振るわせるほどだ。そのため提督や秘書からも特に頼りにされている。高雄とは同じ長女であり性格が似ているため特に仲がいい
最上型重巡洋艦二番艦の<三隈>。口調がお嬢様で行動もお淑やかな艦娘。しかし時折「くまりんこ」という口癖が出てしまう愛嬌も持っている。お嬢様とは言うが体を動かすことは好きなため駆逐艦の娘達と外で走り回ってるとこをよく見る
ザラ級重巡洋艦一番艦の<ザラ>。真面目で心優しい艦娘。自分の装甲には自信を持っており粘り強さをモットーとしてる。妹のポーラの酒癖の悪さに苦労しているため同じ酒飲みの妹がいる妙高を頼っている。ポーラ同様異国の地で慣れるまで付き合ってくれた秘書さんに恋した秘書LOVE勢
「秘書さん。と、隣失礼します!」
「こちら側失礼しますね♪」
「秘書さ〜ん、飲み物どうする〜?」
「お酒もありますよ。Beerにしますか?♪」
妙高型重巡洋艦四番艦の<羽黒>。「ごめんなさい」が口癖な程に引っ込み思案で極度の人見知り。しかし心優しく謙虚。奥手な性格だが大好きな秘書のことになると積極的なところも時たま出ることに姉三人はその度の「あの羽黒が!」と驚いているそうな。ということで秘書LOVE勢
古鷹型重巡洋艦一番艦の<古鷹>。落ち着きがあり働きぶりも問題なく遂行中の仕事以外にも次の作戦の資料を前もって確認しようとするなど非常に真面目。また頑張って重巡洋艦のいいところをたくさん知ってもらおうとしている努力家。自分の戦果でも重巡洋艦のみんなの戦果だと全員のおかげと言い放つ。優しい性格も相まって長女として非の打ち所がない。しかし左の眼がサーチライト状に光っているのが他の娘と違うのでコンプレックスだったのだがその左眼が綺麗と言ってくれた秘書に一発で恋に落ちた秘書LOVE勢
高雄型重巡洋艦二番艦の<愛宕>。姉の高雄とは違った方向性のいいお姉さん。明朗にしてハツラツで感情豊か、ノリが良く抱擁力もある。しかし時折イタズラもするお茶目な一面も。加えて稀に甘えん坊。これをわざとやっているのだとしたらとんだ小悪魔なのだが素の彼女なのだ。着任した時に秘書に一目惚れ。当初は初めての感覚でそれが恋という感情がわからなかったのだが時が経つにつれてそれを理解。今では自慢のボディをわざと当てに行くほどアグレッシブなアピールを続ける秘書LOVE勢。しかし不意打ちの秘書の笑顔を向けられると恥ずかしくなり言葉が出なくなる可愛らしいとこもある
ノーザンプトン級重巡洋艦五番艦の<ヒューストン>。おっとりしていて物腰柔らかで落ち着いた雰囲気を醸し出している。仕事は真面目で甲斐甲斐しくはあるもののまだ日本に来て一年足らずなため手こずっている。未だに海外艦のために催されてる秘書による日本語・日本文化講座に参加している。秘書が自分の時間を割いてまでマニュアルを影で英訳してくれていたことを知って秘書LOVE勢に加入
「古鷹〜腹減った〜」
「ガッサーまだですか〜」
「筑摩〜」
古鷹型重巡洋艦二番艦の<加古>。お調子者で勤務態度は不真面目。なので滅多に自分から動こうとしないため秘書補佐にも立候補しない。めんどうだから。そして艦娘屈指の寝坊助である。しかし休憩中に秘書の膝枕を堪能しに執務室に来るように秘書LOVE勢であり秘書のためならぐうたらを止め行動する都合のいい艦娘
青葉型重巡洋艦一番艦の<青葉>。好奇心旺盛でインタビュー、取材をしたがる明るい元気な性格。写真を撮るのが趣味であるため戦闘に出る以外の時間は大抵カメラを首から下げている。しかもそれはデジカメではなく結構いいやつ。さらに<鎮守府内新聞>の記事作りを担当し鎮守府内で起きた面白い出来事をみんなが共有できるようにしている。しかし個人のことを載せる場合はきちんと本人に確認を取ることや最終チェックとして配布する前に秘書に確認してもらうなどやることはきちんと守っている
利根型重巡洋艦一番艦の<利根>。言葉遣いに特徴があり自分のことを吾輩と呼び語尾には「〜じゃ」とつけている。どうも妹である筑摩が優秀であるがゆえ「筑摩には負けん!」などとライバル視している節がある。そして何より妹が姉を立ててくれている時に胸を張ってドヤ顔をするのだ。戦闘に出る時の装備、カタパルトが不調になりがち
「さ、これで最後ですわ」
「みんなお待たせ〜」
「作りすぎちゃったかもですね」
「大丈夫大丈夫!」
最上型重巡洋艦四番艦の<熊野>。姉である三隈よりもお嬢様なお嬢様。スキンケアを欠かさず行っており綺麗好きな性格。最近はアフターヌーンティーに凝っているらしく本場の味を知っているイギリス艦の艦娘達に色々と教わっているらしい。そんな彼女はプライドが高く素直になれずにいるところを気持ちを悟って優しくしてくれた秘書にだけでも素直にコミュニケーション取ろうと日々頑張っている秘書LOVE勢
妙高型重巡洋艦三番艦の<足柄>。おっとりとした外見に似合わず姉妹の中で最も好戦的。戦闘時一度被弾すると漢らしい雄叫びを発するなどとにかく血の気が多い。しかし陸ではそんな影は微塵も見せず面倒見がいいため駆逐艦の娘達に懐かれている。寝るときは意外と抱き枕を抱えて寝ているなどかわいい面もある一方で酒癖が悪かったりする。それで何度妙高を怒らせたことか...
アドミラル・ヒッパー級三番艦の<プリンツ・オイゲン>。おっとりとした表情とは対照的に明るく天真爛漫な性格の持ち主。料理も得意で良く母国のドイツ料理を振る舞っている。この鎮守府に来る前から日本のことが大好きで知識は日本の艦娘よりも多いかもしれない。しかし未だに日本語の発音が妙であり、他の艦娘が同じ発音を言い出すとプリンツに教わったなと思われるほど。自分の手料理を美味しそうに食べてくれた秘書のことが好きになり休みが被れば日本の観光名所旅行に誘う秘書LOVE勢
最上型重巡洋艦一番艦の<最上>。元気な僕っ娘。体を動かすことは得意だが頭を使うことは少し苦手。食べることも好きなので三隈や熊野が作ってくれるご飯やお菓子を楽しみにしている。自分で作ろうとはするが自分の不器用さにショックを受ける
「じゃあみんな飲み物は持ったかしら?」
『はーい!』
「それじゃあ別に何かあったとかではないけれど今日は楽しみましょう♪乾杯!」
『かんぱーい!』
「羽黒、何食べる?」
「え、いいですよ!私がやりますから!」
「遠慮しないで」
「じゃ、じゃあサラダを」
「わかった」
空いているお皿にサラダを取り羽黒の前に置く
「古鷹はどうだ?」
「ならそこのソーセージをお願いします♪」
「わかった。これはプリンツが作ったものだったな」
「はい♪お口に合いましたか?」
「あぁ美味いな」
「〜♡」
秘書から美味しいと言われてキラ付け完了のプリンツ
「さすがはドイツ艦と言ったところか。いや、しかしあのビスマルクが作れるとは思えんな」
「あはは...ビスマルク姉様は食べる専門ですので」
「ふっ、だろうな。こらポーラ。日本酒はそんなに早く飲むものじゃない。ゆっくり飲みなさい。またザラに怒られてしまうぞ」
「は〜い」
「お恥ずかしいです...」
「まぁ最近はそんな深酒もしないのだろ?以前は大変だったからな」
「お、お恥ずかしいです...」
「ザラも飲んでるか?」
「はい。いただいてます」
「お、シークヮーサーか。一緒だな」
「それはいいことを聞きました♡」
これだけでもザラのキラ付けは完了である
「ねぇ秘書さんさー。私にもかまってよー」
「鈴谷か?」
後ろから抱きつかれているためちゃんとは確認できていないが声から鈴谷であることがわかる秘書
「そうだよ。あなたの鈴谷だよ」
「酔ってるのか?」
「酔ってないよ」
「まったく。ほら」
「あ〜ん。ん〜♡」
ソーセージを後ろに差し出すとそれを鈴谷はパクッと食べる。キラ付け完了
「鈴谷。秘書さんを困らせるものではありませんわよ」
「ひひょさんはらだいひょうぶ」
「口の中食べ切ってから話そうな。はしたないぞ鈴谷」
「まったく我が姉ながら恥ずかしい」
「鈴谷ちゃんここ変わる?」
「ん?あぁ大丈夫。そこは羽黒さんが勝ち取ったところだからね」
「そ、そう?」
「気を遣わせてどうしますの」
「うるさいなー。熊野だって寂しいからここに来たんじゃないの?」
「なっ!そ、そんなわけないでしょう!」
「そうか。熊野にとって俺はいなくてもいいのか」
「ちょっ!誰もそんなこと言ってませんわよ!」
「ふふっ、秘書さん。熊野ちゃんをいじるのはよくないですよ」
「そうだな。すまなかった熊野」
「ーっ!知りません!」
「ちょっ!熊野!?なんで私まで!?」
秘書にいじられて顔を真っ赤にした熊野は鈴谷を連れて行ってしまった
「秘書さん、今日のお料理はどうですか?」
「どれも美味しいよ。さすがは高雄達だな」
「あら嬉しいですわ♡でも今日は私よりもウチの鳥海と筑摩さんが頑張ってくれました」
「そうか。ありがとう鳥海、筑摩」
「いえ、そんな♡」
「まだまだ高雄さん達には及びませんが...」
「いや十分美味しいよ」
「あ、ありがとうございます♡」
「ちょっと秘書さーん。私も頑張ったんだけどー」
「わかってるよ衣笠。衣笠の作るきんぴらの味は忘れないさ」
「ーっ♡♡もぅ調子いいんだから♡」
「ガッサーいい顔してますねパシャリ」
「これうんまっ!」
「このお酒美味しい♪またいいの手に入れたわね姉さん」
「そうだろう。近所にいい酒屋を見つけてな。品揃えが豊富なんだ」
「へぇ〜。場所教えてよ。私も行きたい」
「ならば今度...」
「あなた達?節度は持ってね」
「ハ、ハイ...オ姉サマ...」
「わ、わかっている...」
「長女ってのは大変なんだな」
「んだなー」
「摩耶ちゃんも加古ちゃんもいい子だから高雄さんも古鷹ちゃんも羨ましいわ」
「あたしらいい子だってさ♪」
「やったな♪」
妙高は妙高型だけのではなく重巡洋艦の中でも長女的ポジションのようだ
「秘書さん♪」
「ここの生活には慣れたか?ヒューストン」
「えぇお陰様で。でもまだカンジが苦手だからまた教えてね♪」
「あぁもちろん。少しずつ頑張っていこう」
「えぇ。そのときは手取り足取り、ね♡」
「いや、足は使わないな」
「そういうことじゃないのよ」
「そうか。難しいな」
「ひ・しょ・さ〜ん♪」
「愛宕、大丈夫か?」
「んふふ♪少し酔っちゃったわ〜♪」
「秘書さん、私も酔っちゃった〜♪」
「なら水だな。古鷹」
「こちらですね」
「さすがだな」
「そんなことないですよ♡」
酔った愛宕とポーラに水を飲ませるべくピッチャーを取って古鷹にグラスを取ってもらおうと声をかけるも既に取ってくれていた
「ほら飲みな」
「は〜い♡」
「Grazie♡」
「秘書さんもお水飲まれますか?」
「あぁ貰おうかな。ありがとう羽黒」
「はい♡」
楽しい夕食会を送った