ー11:30ー
「今日も早めに終わっちゃったわね」
「いいことです。どうしますか?お昼休みまでまだ時間ありますし午後のものに少し手をつけますか?」
「いや、そうすると途中で止められなくなりそうだから一足早いけどお昼としましょうか」
「わかりました」
「いつも午前中は早めに終わるの?」
「毎日ではないですけどね」
「大抵早めに終わっちゃうわ。本来なら私一人でする業務を二人体制でしてるから当然なんだけどね」
「ふーん。私すること特になかったんだけど」
「それは秘書が優秀だからじゃないかしら?」
「むっ、なんでそんな優秀なの秘書さん!私が仕事できないじゃない!」
「す、すいません...」
別に優秀であることに悪いことはないわけなので謝る必要もないのだ
「では提督、自分はお先に失礼します」
「えぇ。よろしくね」
「はい。朝風さん、また後ほど」
「え?えぇ」
秘書は執務室を出る
「ねぇ司令官。秘書さんどこ行くの?」
「大食堂の厨房よ」
「食堂に?なんで?」
「あら知らない?たまにだけどあの子間宮と伊良湖の手伝いして料理してるのよ」
「え!何それ知らない!」
「じゃあ神風型はまだ当たったことないのか」
石垣鎮守府は艦娘の数が多いため大食堂で作る料理の量がすごいことになるため給料艦<間宮>と補給艦<伊良湖>だけでは回らないのだ。他にも神威型補給艦一番艦の<神威>と改早風補給艦型一番艦の<速吸>もいるが二人には料理出しや注文聞きの方をお願いしている。そしてそんな回らない厨房のために提督が空いている艦娘に手伝いを頼んだところ別に制度化などされていないが、みんな積極的に手伝うようになってくれた。そしてそのうち同型艦の姉妹で手伝うようになった
間宮は戦闘には参加せず朝、昼、夜の一定の時間を大食堂の厨房で、その他の時間は甘味屋を任されている。彼女のおかげで艦娘は万全の状態で動くことができると言っても過言ではない。特に間宮の作る<間宮羊羹>は艦娘に限らず提督も秘書も大好きである。一緒に料理をしてくれる秘書の姿にトキメキを感じる秘書LOVE勢
伊良湖も間宮同様戦闘には参加しない。そして間宮と共に大食堂、甘味屋で活躍している。伊良湖特性の<最中>も間宮羊羹と同じぐらい人気で最近は栗餡を使った最中が大人気。秘書の好物の一つでもある。彼女もまた艦隊を保つ上で大切な存在である。伊良湖もまた秘書の料理姿、特にエプロン姿にキュンとしてしまう秘書LOVE勢
帰国子女艦娘である神威はアイヌ語を話したりアイヌ風の装束が制服となっている。補給艦として前線に出ることもあるが一般の艦のように頻繁ではないので大食堂で手伝いをしている
速吸も神威のように時折前線に出る補給艦。しかし大抵はこちらも神威と同じく大食堂の手伝いをしている。料理も得意で厨房にも出入りできるありがたい存在。一度食べた秘書のオムライスを忘れられない秘書LOVE勢
「じゃあ私も手伝ってくる!」
「でも今日は確か綾波型のみんなが手伝ってくれてるはずだから人数は足りてるはずよ?」
「そ、そっか...」
「また今度ね」
「はーい...」
大食堂厨房ーー
「秘書さん、今日はありがとうございます」
「秘書さんだって忙しいのに」
「いや間宮さんと伊良湖さんにはいつも頑張ってもらってるんです。これくらいは」
「そんな...♡」
「恐縮です♡」
秘書の言葉に間宮と伊良湖のキラ付けは完了。作業効率が三倍になります
「秘書さん、私達も手伝うんですからね」
「私なんて必要ないだろうけど、一応やるわ」
綾波型駆逐艦一番艦の<綾波>非常に慎ましく推しとやか。しかし一度戦闘に出れば夕立、江風に匹敵するほどの実力の持ち主。そのことからも怒らせるとヤバい艦娘筆頭でもある。しかし秘書の前ではただの恋する女の子。自分が駆逐艦だからと自然と秘書と手を繋げる以外とアグレッシブな秘書LOVE勢
綾波型駆逐艦二番艦の<敷波>。素直になれない時もあればそうでない時もあり、自己評価が低い部分もあるがそうじゃない発言をする時も。どうも掴みづらい性格。しかし照れ隠しをしてしまうのは事実
「なんでアタシも」
「そんなこと言っちゃダメよ天霧!」
綾波型駆逐艦五番艦の<天霧>。江戸っ子気質な艦娘で威勢が良く少し短気でガサツな部分もある。入浴付きで特に一般的なお風呂よりも熱いお湯の入浴を好んでいる。しかし入浴の際には衣服を脱ぎ散らかしその度に妹の狭霧が片付けている。また家事全般も苦手で仕草も男らしい
綾波型駆逐艦六番艦の<狭霧>。誠実で献身的な頑張り屋なのだが気が弱い右上に常に全力であるが故に余裕がなく、失敗すると激しく動揺することがある。逆に成功すると大興奮するなど心の振り幅が大きい。基本的に人の役に立つことが好きで特にやんちゃな姉の天霧の世話を焼くことが多い。そして失敗して落ち込んでる時に優しくしてくれた秘書の世話をしたいと願っている秘書LOVE勢
「アタシこういうのあまり得意じゃない」
「なら野菜とか洗ってちょうだい」
「私はどうしましょうか姐御!」
「姐御って言うな!」
「あわわわ、曙ちゃん!」
綾波型駆逐艦七番艦の<朧>。口調は柔らかめだがあまり物事をはっきり意見することがなく最後に「...多分」とつけることが多い。そして口数も少なめ。そんな割に負けず嫌いで熱血型努力家。何事にもひたむきに真っ直ぐ頑張るタイプ。提督に自分の頑張りを評価してもらいたいため日々努力している
綾波型駆逐艦八番艦の<曙>。艦娘内で屈指のツンツン娘。のはずなのだがここの曙はそうでもない。提督が女性ということがあるのだろうか提督に対しては最初から以外と普通に懐いていた。しかしやはり秘書にはそうはいかず「クソ秘書!」と呼びづらい言い回しで呼んでいた。しかしそれも今では口では出すものの悪意は全くこもっていない。それどころか表情に出過ぎて他の娘に秘書が好きだとバレていることに本人だけが気づいてない秘書LOVE勢
綾波型駆逐艦九番艦の<漣>。普段の口調が「キタコレ!」「メシウマ!」などネットスラングを取り混ぜたかなりアクの強い艦娘。しかも提督のことを「ご主人様」と呼び秘書のことを「旦那様」と呼ぶ。理由は不明。一見ふざける娘に見えてしまうが根は真面目でやる時はやる娘をみんな知っており、そのことをいじると恥ずかしがって逃げ去ってしまう
綾波型駆逐艦十番艦の<潮>。常に他の娘を気にかける非常に柔和で心優しい。しかしたまに天然ボケが出てしまい周りが振り回されることも。秘書ともっと仲良くしたいのだがなかなか前に進めない秘書LOVE勢
「皆さん今日はよろしくお願いします」
「は〜い、お願いされます♪じゃあ頭、撫でてください♪」
「わかりました」
「〜♡」
「綾波姉はたくましいよな〜」
「それが綾波お姉さまだかんね!」
「ほら、狭霧も曙も潮もおいで♪」
「そ、そんな...」
「私は、別に...」
「はわわわ!」
「嫌なら別に」
「誰も嫌とは言ってないでしょ!」
「す、すいません...」
「んっ。こ、こんなの...セクハラで訴えてやるんだから〜♪このクソ秘書〜♡」
口ではこう言ってはいるものの頭を撫でられて顔が緩んでいる曙
「二人はどうしますか?」
「お、お願いします!」
「わ、私も!」
「それでは」
「はわ〜♡」
「はにゃ〜♡」
綾波、曙、狭霧、潮のキラ付け完了
「ひょわー!まっぶしー!」
「すごいな。キラ付け越してる」
「アタシもあれ好きだけど、あそこまでにはなんねぇな」
「四人とも秘書さんのこと大好きだから」
「みんないい顔ね」
「秘書さんに頭撫でられたら私もあんなになっちゃいます...」
「そうね。その時は気をしっかり持たないとね!」
「榛名さんと祥鳳さんが不意打ちでされて倒れたって聞きました」
「それはすごいわね」
「えぇ」
間宮と伊良湖もされたいとは思いつつもいざされてしまったら自分達はどうなってしまうのだろうと怖くなった
「あ、秘書さん!」
「秘書さん、こんにちは!」
「神威さんに速吸さん。こんにちは」
「今日は秘書さんもいらっしゃるんですね!」
「えぇ。よろしくお願いします」
「こ、こちらこそ!気合れて頑張ります!」
「気合い入れすぎて空回りしないでくださいね」
「もう神威さん!」
「ふふっ」
「さぁそろそろお昼になりますよー。位置についてください」
『はい!』
ー12:30ー
「秘書さん、あとは私達でするのでお昼食べちゃってください」
「わかりました。ではあとお願いします」
『はい!』
秘書は用意されていた昼食のトレーを持って厨房を出て空いている席を探した
「ヘーイ秘書さん!こっちで一緒にたべまショウ!」
大声で呼ぶのは金剛型戦艦一番艦の<金剛>。明るく人懐っこい性格。それでいてしっかり者で包容力もある艦娘。英国からの帰国子女のはずなのだが英国淑女のような落ち着きはなくどちらかと言えばアメリカ人っぽいノリの良さだ。普段から秘書LOVEを全面的に届けている。がなかなか実らない。しかし全く諦めることはなくむしろ日に日に秘書の魅力を知っていきますますLOVEが大きくなっている
秘書はせっかくなので金剛のお誘いに乗っかり同じ席で食事することにする
「こんにちは秘書さん!」
「ようこそ、秘書さん♪」
「お疲れ様です秘書さん♪」
金剛型戦艦二番艦の<比叡>。姉の金剛LOVEな艦娘。かつてはそんな大好きな姉の金剛が秘書のことを好きなこともあってライバル視していたが別に目の敵にすることはなかったので秘書とも普通に仲良しだ。むしろ金剛のいいところを語り合う恋仲間としての認識すらしている
金剛型戦艦三番艦の<榛名>。何事に対しても控えめで功をほこらず自分よりも相手を立てようとし、礼儀正しく朗らかで謙虚な性格。また裏表がなく常に一生懸命で天真爛漫。感情の揺れ幅も大きく涙脆い。特に人の役に立つことを喜びとしており非常に献身的なのだが無理を隠そうと意地っ張りなところもある。そして金剛に負けず劣らずの秘書LOVE勢。姉のこと尊敬しているが秘書のことになると譲れない
金剛型戦艦四番巻の<霧島>。理路整然とした話し方をする理知的な艦娘。姉達のようにわかりやすい行為こそ見せないがれっきとした秘書LOVE勢。金剛型唯一のストッパーでありアグレッシブな長女と三女、そして姉のためならなんでもしそうな次女と苦労が絶えないが月一程で秘書が開いてくれる<苦労人を労う会>を楽しみに頑張っている
「お招きありがとうございます」
「いつでも歓迎しマース♪」
「榛名は大丈夫です♪」
「金剛お姉様の幸せは私の幸せです!」
「と言ってもすぐ執務に戻らないといけないですけど」
「問題ありません。こうして少しの時間だけでも会えるのが我々は嬉しいんです♪」
「そうですか。それならよかったです」
「何かお手伝いすることはありますカ?」
「いえ今日も出撃がない分いつも通りの量なので大丈夫です」
「それは残念デス」
「榛名も何か秘書さんの力になりたいです」
「今日は気持ちだけ十分です。手伝ってくれる娘がいるって分かっただけでも儲けもんです」
「ふふったくさんいますよ」
「私も頼まれればなんでもやります!」
「その時はお願いしますね」
「了解ネ♡」
「わかりました!」
「榛名も大丈夫です♡」
「任せてください♡」
お昼を取って執務室に戻った