英雄《しゅやく》になれぬ筈の槍使いと英雄《しゅやく》に至りし太陽《くろまく》 作:MOGOLOVONIO
ノン(以下略)の読書感想回だけだと短過ぎるので、第二章迄の登場人物を一定人数紹介することにしました。
「「「………………」」」
「……あの時、物凄く楽しかったな。お互い全霊の殺意をぶつけ合ってさ。」
「同感だ、我が好敵手。白熱した死闘を貴様と演じられて実に充実しておった。」
「……いや、兄弟、これ内心描写は正確なんやろ、そやったらおかしいわ。」
「?おかしいって何がだ?事実通りの場面の中だと特に変わった部分はなさそうだが……」
「己が「変換器の改造に及んだ」という地の文か?あれは紛れもない事実だ。尤も、協力したというよりは、己の入学前から同志であった変換器の担当職員に要請したのであるがな。それと、細工した変換器の数も、その内容も文中の通りであり、それ以上は犯していない。これは祖国にも民草にも、
「嗚呼、信じるさ。お前の勝利に掛ける執念も誠実さも。」
「………それも無茶苦茶だけどよ、俺達が言いたいのはそこじゃねぇ。」
「「「……何で試合なのに殺意の応酬交わしてるの!!!???」」」
宗次を除いた当時の1-D全員が、声を荒げて宗次に問い掛けた。
「……なんでって、英人が相手だからな。」
「宗次君、経緯が経緯だからって、相手のアラームを鳴らせるか、いき過ぎても気絶で決着の着く勝負なんだよ!殺す気で挑むものじゃないの!」
「碌でもない奴との喧嘩で殺意持ってぶん殴ったことはあるけど、英人はそういう相手でなかったのよね〜〜、……何でだよ?」
「というか英人、お前も初っ端から殺意放って斬り掛かるとか危険過ぎだろ!」
「本当はあの時嫌っていた、とか他者の認識に呑まれていた、でもないんだよな……」
口々に言葉を発する面々に対し、宗次と英人は至極当然の道理が如く答える。
「簡単さ。俺にとって英人は、全身全霊で対峙すべき目標にしてライバルだからな。」
「己にとっても同じだ。相手を格上と見做しその上で勝利を目指す以上、態々死なぬよう加減するなど愚挙同然。そして尊敬すべき超越すべき好敵手に挑む以上、容赦してはかえって無礼というもの。」
「俺如きが殺す気で技を放ったところで、英人は必ず耐えてみせる。英人が殺す気で攻撃してきたならば、俺が凌いでみせなきゃライバルなんて名乗れやしない。」
「たとえ敗北したとしても、勝つのは己だと宣誓したが故、本気で勝ちにゆかねば勝者の誇りに泥を塗ってしまう。」
「たとえ勝利できたとしても、勝つのは俺だと誓言したんだ、本気で闘いに臨まなきゃ敗者の矜持を踏み躙ってしまう。」
「「だからこそ、俺(己)は死ぬ気で闘い、殺す気でぶつかり合う。俺のライバル(我が好敵手)と対峙するならば、それが何よりの礼儀と信じているから。」」
「「「…………………」」」
嘗て友好的な関係と認識していなかった両者が示す、相互間の熱い信頼と敬意。
それを改めて目の当たりにした映助や陽向に剛史達は、只管圧倒されるのであった。
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【第一・第二章の登場人物一部紹介(原作ネタバレに注意)】
※登場人物は、本作の登場順に記載します。原作キャラクターは☆、本作オリキャラは★となります。また、幻想兵器使いのキャラには、〈幻想兵器の名称『兵器の原典』〉で表記します。
☆
〈エクスカリバー『アーサー王伝説』、タケコプター『ドラえもん』〉
原作の〔英雄〕*1であり、本作の主人公。物心ついた時点で、いつの間にか迦具土神壱型としての性分と記憶を受け継いでいた。
外見は、第13話後書に記した通り、刹那をベースとしカグツチの面影を有する、黒髪ロングストレートな絶世の美少年。
性格は『シルヴァリオヴェンデッタ』通りの、尊大にして快活な光狂い。ヴァルゼライドから叱責を受けたことで、他者の望みとは関係なく自身の決意と正道と忠誠心・愛国心、そして宿敵との誓いを胸に前進する人型の恒星と呼べる怪物に至っている。但し善良な只人たる天道寺家や地域住民に同年代と暮らす中で、政府中央棟には存在しないごく普通の一般人の思想や感性等を理解し、避難所生活にて奔走する内にそんな者達の非合理性や弱さ醜さ情けなさにも触れて支えてきたので、弱者や凡人に対する理解と柔軟性、そしてある種の狡猾さを培ってきた。
現状の優先目標は日本の勝利と繁栄。嘗て自らの役目を果たせずじまいだったばかりか、寧ろ国と民に害を齎しかけまたお役御免を言い渡されたこともあり、
☆
〈蜻蛉切『史実』〉
原作主人公にして、本作第二章以降のサブ主人公。
原作では武芸の発揮や勝負を望みながらも、基本的且つ本質的には身近で親しい“誰か”達を愛する真人間。然し本作では特高生活初日の試合以降、闘争心や対抗心、熱血属性に
英人に対しては原作と異なり、感謝や尊敬に憧憬等を向けており、自分にとっての彼をライバルであり目標にして
故郷外初となる親友の映助含め1-Dの同級生は皆大切に思っているが、一方で英人への批判や悪口には嫌気を感じている。但し本人からの口止めや配慮もあって胸の奥底に仕舞い原作通りの友好的関係性を築いている。
☆
〈光の剣『ケルト神話』〉
本作主人公の姉にして、原作の√ヒロインが1人。
外見は、原作なろう版のおまけイラストを参照。因みに原作の登場人物一覧に拠ると、影山のチョイスで黒スカートと黒ストッキングを身に着けている。
性格は、基本的に原作通りの天然で無邪気、善良で優しく、
☆
英人の
本作オリジナル設定として、天道寺家の隣に引っ越してきた際姉弟に誘われてよく街を周っていた。
銀行員である父の転勤により、避難所生活中にて英人と別れた。その後家族共々無事に歳月を過ごしやがて幻想兵器の検査を受けたが、[機械仕掛けの英雄]の都合により実際の結果に関わらず“適性無し”と通告された。
☆
幻想兵器の開発者にして、後天的な人型ピラー、そして原作陽向√のラスボス。
性格は原作通り。冷酷非情であり共感能力の低い人でなしだが、未知や特撮への浪漫、親しい者に対する好感、それと大切な存在の喪失から生じる憎悪を有する、ある意味主人公よりも人間らしい男。
天道寺英人に対しては、
[機械仕掛けの英雄]発案より3年後となる2029年にて、原作同様長野ピラーの根本で刹那の後追い自殺を行ったように偽装し、英国に移った。尚、その動向を傀儡から把握されていることも、更には原作とは異なり防衛省の書記官を殺害せずに済んだのが英人のお陰であることも、今は知る由もない。
☆
2026年時点では新町駐屯地所属の三等陸尉にして影山・保科、そして刹那の世話役。31年時点では三等陸佐兼1-A担任にして特高全体の指揮官。
真面目な性分だがショタコン。保科とは高校時代の軽音部にて先輩後輩の関係。
刹那とは最も親しい自衛官であったと言える存在であり、今でも大切な少女として思い出に遺っている。英人に対しては、そんな彼女が護りたいと願い、彼女を支えようとしてくれているしっかり者な少年(尚その分性格面でも好みの対象外)、そして自分達が国家や人類の為という大義の下に使い潰す罪業に心を痛めつつも冷徹に接している。但し英人の本質と刹那の本音には、第二章時点だと未だ気付いていない。
☆
2026年時点では、影山の研究室に所属しその流れで助手となった大学院生、31年時点では特高の研究員兼養護教諭。そして原作の√ヒロインが1人。
性格は、影山や刹那に振り回されっ放しの、優しい女性。一方で対CE戦に於いては冷徹な指示も下せる。
刹那とは色鐘以上に親しい関係であり、彼女同様に綺麗です悲しい思い出として刻まれている。一方で英人に対しては、これまた色鐘同様に、姉想いで刹那にとって大切な、割と賢くて立派な少年、程度と見ている。
原作主人公の宗次とは、現時点で原作通り、試合後の搬送で2回、幻子装甲に関する質問で1回交流している。3度目にて宗次による英人評を聞いたものの、自分達の思惑通りな傀儡になったとの先入観と、宗次の誤魔化しにより実情には気付いていない。
★
2026年時点では通信科新町派遣隊隊長、31年時点では特高の通信部隊隊長。そして迦具土神機関の同志。因みに妻子持ち。
由来について、姓は火之迦具土大神を奉る秋葉山本宮秋葉神社。名はその所在地である静岡県内の春野町から。
新町駐屯地の通信関連を担当していたが、英人が協力してきた結果、嘗て何らかの繋がりがあった情報科や他の裏方部署と連携し、基地内・地域内・省内と不穏分子の捕捉へと、司令にさえ極秘で携わることになった。やがて刹那が消息を絶ってから5日以上後に[機械仕掛けの英雄]を知り、英人の別側面を知ってしまい、そして最初の同志になった。
少なくとも本作に於いては、[機械仕掛けの英雄]前の英人を知りまた仲良くしてきた当時の新町駐屯地の隊員職員は、色鐘と保科を除き特高に配属されない方針が採られている。が、彼だけは機関の人事介入により異動された。
現時点では(部下全員同志で構成された状態で)特高の通信体制を担っている。その裏で、表の立場に加えて新町からの付き合いや最古参であること、そして“迦具土神壱型”に初めて迫り聞かされた者として、機関では同志のネットワークと迦具土神との中継役も請負っている。
因みに普段は実直で義理堅い性格であり、自衛隊の外でも厳格な口調をとる。一方で気兼ねなく会話できる相手や空気だと、当人の了承の上でだが皮肉や罵倒も交えて話す態度になる。
☆
2026年時点では、新町駐屯地司令を務める一等陸佐。31年では陸将補となり、機関の指示の下異動した。
対CE戦の最前線を支え続け、影山や保科に天道寺姉弟を受け入れ、27年3月にて[機械仕掛けの英雄]を苦渋の末に了承し影山と共に上へと提出した。
原作だと、大学生であった末の息子がCE教徒の女性と恋仲になり長野ピラーへ魂を捧げんと自殺し、そのショックで退官した。然し本作だと機関に息子を助けてもらい同志となり、裏で情報・人材等を機関に都合好く動かしている。
尚英人は元々影山に近い者の1人として勧誘の対象から外していたのだが、掌握したCE教の教徒・教徒候補の定期的な確認を行っていたら、末端の教徒による自発的な勧誘対象に
現時点で宮田本人は、息子の件の真相も、忠誠を誓う迦具土神の正体も知らない。
★
2027年3月より、英人を引き取った義理の両親。その正体は警察庁警備課から派遣された、[機械仕掛けの英雄]に相応しい兵器へと人格改造する為の教育係。外界に出させず、「お前は凄い」「お姉さんの様な英雄になれる」と煽てて、傲慢・白痴・幼稚・盲目な精神年齢9歳児へと変貌させる予定だった。
尤も本作では31年時点で既に、迦具土神機関を把握しない者にはそう成功しているよう近所の監視係や中央の連絡担当と共に振舞いながら、家の中では
因みに現在の食生活は一般家庭並。美食で英人を骨抜きにする為の食費の大部分が、本人に教わった経費の誤魔化し方を用いて機関の資金に流用されている為。
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〈ダーインスレイブ『北欧神話』〉
英人の幼馴染役兼1-Aまとめ役、そして原作√ヒロインが1人。
長野市にて家族も近隣住民も残らず奪われながらも、CEから街を奪還した自衛隊により独り救助され、紆余曲折あって親衛隊員として育てられ入学した。
桜色に染めたツインテールの性悪美少女だが、監視対象の悪辣振りには気付かぬまま、
本名は
因みに幻想兵器の銘が『シルヴァリオトリニティ』のCV.檜山なヴィランキャラの名前と被っているが、関係性は一切ない*3ので悪しからず。
☆
〈オリーブの棍棒『ギリシア神話』〉
似非関西弁を話す愛媛県出身者で、元テニス部。農業を営む家族の借金返済の為、親の反対を押し切って入学した。
性格は人情に厚い助平であり、美女美少女に目がなくマゾ気質もあるが、友情やクラスの仲間を優先する様な男。
宗次にとっては故郷を出て最初に交流した相手で、彼を兄弟と呼び親友になる。
但し英人に向ける宗次の想いはまだ知らない。これは他の1-D全員も同様である。
★
原作にて示されなかった、特高の学校長ポジション。
元防衛大学校校長にして、配属前から機関の同志だった。特高内の教職員や生徒内の同志を取り纏めている。
迦具土神に対しては、利益も恩義も感謝も信頼も期待も感じているが、一方で初日の事故等の件により呆れる程の馬鹿だと、最近になって理解し秋葉への同情心が芽生えた。
因みに名前は、親が福澤諭吉を尊敬していたので同じ名を付けたから。彼自身も尊敬しており、前の役職を誇りに思っている。
感想や質問に指摘等、お待ちしております。
1話分に於いて、小説本文の文字数が1万超えとなる場合
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前半後半等と文章を分割すべき
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制限内なので1話分として投稿してもよい