英雄《しゅやく》になれぬ筈の槍使いと英雄《しゅやく》に至りし太陽《くろまく》 作:MOGOLOVONIO
本作主人公にとって初の、対CE戦になります。
幻想兵器の性質については、作者のオリジナル設定も追加されておりますので、御了承下さい。
__2031年4月29日、何時もの様に畳の間で豪勢な和食を頂きながら、宗次が3年生の先山と再び会話する様子を同志以外には誰にも悟られぬよう観察している最中。
ウゥーッ、ウゥーッ!
入学より5回目のサイレンが鳴り響き、上級生全員が急いで食堂を立ち去ってゆく。
「またCEの襲撃~⁉先輩達も大変そうね。」
「でも英人君がいつか戦いに出向くときが来たら、彼らもゆっくりできるよね。」
「……何せ己は”英雄の弟”だからな、先輩方以上の活躍を挙げてみせるとも。」
そうして食べ終えて、同期の他クラスが置かれっぱなしの食器を片付けているのを尻目に、我等は一足早く教室へ戻る。
然し其処には既に色鐘が壇上に立っており、1-A全員が入ったところで口を開く。
「諸君、座らずにそのままの姿勢で聞け、一度しか言わない。………此度のCE迎撃にて急遽、貴様ら1年A組も参加することが決定された。直ちに出撃準備に移り、グラウンドの装甲車に全員乗車せよ。」
「「「__えぇっ!!!」」」
(「遂に来たか、
元々機関の情報網から、
「突然の戦闘に混乱や不安を感じているだろう、憎き怪物や死の危険に怯えているのかもしれない。だが一切無用な感慨だ。何故なら……貴様ら1年A組は”誰よりも優れた選ばれし英雄”であり、何より我等が誇るべき天道寺英人は、”天道寺刹那の力と使命を引き継いだ救世主”だからだ。」
「__応とも、その通りだ色鐘先生!己は天道寺英人、この日本を救う常勝無敗の英雄だ!たとえ
茶番めいた遣り取りだが、本気で彼女らの望むように演じて、宗次との約束の時迄勝ち続けんと全身で主張する。
「そうよね!私達には英人が付いてるんだもの、大丈夫に決まってるわ!」
そんな月夜の声に続いて教室内が勝利を確信する声で埋め尽くされそうになったところで、色鐘が咳き込んで静める。
「士気旺盛なのは結構だ。では即座に行動せよ!」
「「「了解!!!」」」
斯くして、我等1-Aは出撃することになった。
向かう先は、長野県軽井沢町。凡そ6年2ヶ月前に、天道寺刹那がMIAになった地である。
―――――――――――――――――――――
己を含め1-Aの10名を乗せた装甲車が、西方へと出発したばかり。
「……英人、着いたらいよいよだけど、大丈夫?」
「心配御無用。少々興奮しておるが、皆の調子はどうだ?」
「恐かったけど、英人さんに励まされたので平気です!」
「そうそう、あたしも同じだよ!ありがとう!」
「本当に…カッコ良かった…」
「流石私の幼馴染、
皆口々に己のお陰だと褒め称えていた。そんな11名の仮面の裏側を窺えば、どうやら程良い緊張感を保てているので、一先ず安心だ。尤も、戦場で心を乱す可能性は大いにあるので己がカバー出来るよう気を配らねばなるまいが。
「元気そうで何よりだ。士気の高揚に己が貢献できたなら__」
「迦具土神へ報告、
__黒檜山だと?ピラーが居座る松本市とも、今向かっている軽井沢とも反対の方向ではないか!?
出現理由や経路は知らんが、拙いことになった。
1-Aも2年も3年も西方へ移動中、今から引き返したところで時間が掛かる上本来の派兵先の被害を容認するも同然。加えて恐らく市街地へ侵攻してくると思われる以上、通常の陸自部隊では現地住民の巻き添えは避けられん。
ならば特高に残る同学年3組に対処させるのが合理的だが、3組とも走り込みと一対一の試合しか行っておらず、分隊編成も集団戦訓練も受けていない、言わば訓練兵の如き部隊。それを急遽戦線に投入せざるを得ない訳で__
「……どうしたの英人?」
「いや、我等が華々しく活躍する様を想像していたのでな。」
試験運用の催促を放置していた己の態度を悔やみながら、誇るべき護国の若人達と護るべき大和の民草の無事を密かに祈る。
(「__そして宗次よ、どうか生き残ってほしい。貴様は高潔なる武士であり、我が目標にして好敵手なのだ、常勝無敗の誓いを果たせず敗れんでくれ__!」)
―――――――――――――――――――――
他所の緊急事態とは裏腹に、装甲車は軽井沢町内の、丘にある公園へと無事到着した。
先に出発した上級生達とは別の地点であるので、その場には既に到着していた親衛隊員20名と装甲車2台があるのみであり、周辺に人の気配は感じられない。
後部扉から全員下車したところで、ヘッドセットから再び音声が掛かってくる。
「此方色鐘、皆聞こえるか?」
「嗚呼、問題ない。」
極秘に連絡してきた通信隊ではなく、エース隊全体の戦闘も統括する色鐘へと返答する。
既に到着していた親衛隊員含め、その場にいる面々も返答を返す。
「諸君ら1年A組への指示は私が出す。……といってもさして難しいことは言わん。何故なら諸君らは
__まぁ、
「天道寺、お前は__そのエクスカリバーで敵をぶっ倒せ。嘗てCEを華麗に倒してみせた刹那の様に。」
「__応とも、任せておけ色鐘先生。」
「他のクラスメイトには、全員でお前を支えてもらう。だから安心して活躍してくれ。彼女達も刹那も喜んでくれるからな。」
__果たしてどうであろうな、あの
「では、心置きなく奴等を滅ぼしてみせる。勝利の凱旋を期待してくれ。__何故ならば、勝つのは己だ。」
「……そうか、頼もしいな。流石は英雄の弟だ。任せたぞ。」
そうして
「__さて、征くぞ皆。我等が為すべきことは至極単純、迅速且つ確実に周囲のCE共を殲滅し、全員無事に帰還することのみ。何簡単だ、何故なら己がいるからな、大船に乗ったつもりで戦ってみせようぞ!」
無論、戦場に
「………ええ、そうね!だって英人がいるんだもの!」
己の言葉に月夜が反応し、それを皮切りに皆が盛り上がってくれた。
幾ら訓練を受けていようと、此れは彼女等にとっても初陣だ。同志には己より他の親衛隊員を気に掛ける様に指示しているが、命懸けの戦闘経験は己にしかない以上、彼女等も護るべき大和の民に他ならん故、警戒心を秘密裏に去れど最大限に引き上げてゆこう。
「では、1年A組、出陣だ!無敵の英雄譚は此処にあり!!」
「「「はい!!!」」」
__先ずは、丘陵から見下ろせる住宅街跡を徘徊するCE160体、奴等を駆逐する。
「「「武装化っッ!!!」」」
その掛け声と共に親衛隊は、神話や伝承に名だたる剣を、弓を、盾を、手元に顕現させる。
無論己も、右手に燦々と煌めく護国の剣を、頭上に天翔ける為の薔薇色な未来道具を形成させる。
「全員、己に続けェッ!恐れず進み必ず勝つぞォッ!!」
「「「……はいっ!!!」」」
プロペラを回しながら大地を踏み出し、先んじて群れへと駆け下りる。
目指すは住宅街跡と別の地区とを繋ぐ山なりの大通り。其処を抑えて増援も逃亡も防ぎつつ、親衛隊を見張ること。
光線を放てば一掃するのは容易いが、戦場の被害や認識力の消耗を鑑みれば避けたい手段だ。
__それにCEを、同じ素で構成されている幻想兵器で接触、裁断して分析しておきたいのでな。
CEの真上を飛翔し着地、気が付いたCE5体が己に接近してくる。
「__来るがいい、異形共。明日の光は奪わせん!」
正面の1体が光線を発射しようとエネルギーを溜めているところへと、剣を振り被りながら突進し、赤色の核を捕捉して__
「はぁッ!」
透明の六角柱を、核諸共横一文字にぶった斬る。
直後、己に照準が2方向より向けられたとの直感を頼りに、剣を構えてしゃがみ__
ギュイーーーン!!
幻子装甲の真上に走る2本の閃光を潜り抜け、背後から回り込もうとしているCE1体と、その奥のCE1体を目視し駆け寄る。
その2体とも己に光線を放ってくる__が無駄だ。
「しぃッ!」
此方は入学迄の6年間、その数多の対CE戦を観察してきたのだ。弾道予測は容易く、故に前面側面一切からの射撃を躱して迫る。
「ふんッ!」
2体目、袈裟斬りで沈め、その骸を透明の盾とし発射を怯ませる。
「せいッ!」
3体目、刺突で核を貫き撃破。後方からの射撃を、幻子装甲の2点集中で負荷を減衰させつつ左方へ足を運ぶ。
「かぁッ!」
4体目、真上から核に届くよう斬り付け、振り向きざまに最後の1体へと光線を躱して接近し__
「でやぁッ!」
5体目、斬り上げ消滅。後は隣の地区からの襲来に目を配りつつ、奮戦中の親衛隊との挟撃に移行するのみ。
より迅速に殲滅すべく、威力とリーチを増大させる。
「ふぅゥーー、❛エクスカリバー・ケラウノス❜!!」
己はエクスカリバーに対し、
――――――――――――――――――――――――
「英人!すっごくカッコ良かったよ!まるで刹那お姉さんみたいだった!」
「ホントにな!こっちが苦労した敵をあっという間に斬り倒して、当に
「……やっぱり英人、特高で一番強いかも……」
「当然だとも!己は最強無敵の英雄なのだからな!」
第3期生A組、戦績。CE130体、討伐完了。
30名の内、緑・16名、黄色・8名、赤及び黒・0名*2
初陣としては上出来だろう。元々工作員として訓練を受けていたお陰か、軍隊には到底及ばぬ程度であるが、合流前も後もそれなりに分担や連携を発揮していた。
特に、同志組は秀でていた。粗は流石に見受けられるものの、比較的だが強力な幻想兵器を巧みに使い熟し、戦友との協力や補佐を隙なく全うしていた。動作・体力・集中力・認識力の配分も効率的で、被弾率も及第点を与えられる位には抑えられていた。
幻想兵器使いに必須となる思い込みの強さ、兵士に必須となる冷徹な現実認識。その両方を適切なバランスで増幅し維持すれば、
「にしても英人、ビームじゃなく直接斬り倒すって言ってたけど、一番多くやっつけてたわね。」
「車内で聞いた際、実は心配してたんですけど、杞憂で済んで何よりです!」
「有無。折角剣に選ばれたが故、只光線で一掃するだけではつまらんからな!」
__というのは2割本音、8割建前だが。
車内で親衛隊員の懸念や反対を押し切って、近接攻撃にて撃滅を図ったのは、
一応CEの調査解析は、既に研究施設で実施されており、機関もその情報を収集・精査しているのだが、やはり己が解明や開発に着手する以上、自ら直接接触し観察し分析した上で考察する必要がある。
そして、ヒトの認識により形状や性質を構築するという幻想兵器の特性を利用して、エクスカリバーを改造*3しデータ採取を達成した。
非常に興味深く、今直ぐにでも機関のデータベースに提出し、また思考検証も行いたいところである。だが然し、優先すべきは軽井沢町に侵攻してきたCEの排除、終わり次第黒檜山方面への早急な救援だ。
「聞こえるか、色鐘だ。戦況はどうなっている?」
「色鐘先生、到着地点付近のCEは百体以上倒してみせた。この後どうすればよい?」
「……天道寺か。そうだな………調子はどうだ?まだ戦えるか?」
「少なくとも己は無事だ。体力も幻子干渉能力も有り余っている位だとも。」
流石に地面をずっと走っていたらへばっていた筈だが、タケコプターと併用して動いたお陰で余裕を保てているのでな。
「そうか、流石は天道寺刹那の弟だ、凄いぞ。……それで、そんなお前だからこその頼みがあるのだが。」
「……何とでも申してくれ。己に不可能はないのだから。」
「………其処から1人で、前橋市の北東に向かってくれ。お前のディスプレイに道のりを示しておくからそれに従いつつ真っ直ぐ飛べばいい。」
__来たか。取り敢えず素知らぬ振りを努めよう。
「何故1人で戻れと?この軽井沢の地は大丈夫なのか?」
「問題ない。そちらのCE共は上級生達とお前の大切なクラスメイト達で事足りる。それより先程、市内にCEが出現した。今対処に当たっているのは、お前が打ち負かしたD組含めた弱小クラス連中だ。緊急に出動させたが心許ないから、エース隊で
「__無論だ、色鐘先生。直ちに飛び立ち向かう。音姫達クラスメイトには、先生から伝えておいてくれ。」
「……了解した。ありがとう、お前なら絶対できると信じている。」
通信が終了した。会話と同時進行で計算してきた、気候と残存体力・認識力を考慮した上での最適飛行速度と空路も割り出した。
「武装化ッ!」
「「「えっ英人!!!???」」」
「皆少々離れる。この地は任せたぞ。」
プロペラを回し、軽井沢町市街地跡のアスファルトを跳躍して飛翔する。
目指すは直線距離約40km地点の前橋市畜産試験場前。待っていろ大和の民草に兵達よ!
――――――――――――――――――――――――
__飛び立ってから通信が掛かってきたのは、もう少しで長野県と群馬県の境に到達しようという頃であった。
「天道寺、聞こえるか?応答は必要ないが「はい」とだけ言ってくれ。」
今度は何だ?声の調子から察するに良い報せではなさそうだが。
「はい。」
「落ち着いて聞いてくれ。……出発前に伝えた、出現したCEは柔だったようで弱小クラスでも倒せたのだが、今度は付近の市街地に、ピラーが忽然と生えてきた。」
__何だと!?ピラーが前橋市内の街中に生えた!?
「其奴は長野ピラーに比べて遥かに小さいが、今もCEを放って人々を襲っている。……お願いだ、位置を伝えるから其処に飛行して……ピラーを倒してほしい。大丈夫だ、今のお前なら、刹那の弟なら、聖剣の光線で消し去ってみせる。」
「__承知した。急行する。安心せよ色鐘先生、たとえ相手がピラーだろうが構わない。勝つのは己だ、そう宣した通り、見事滅ぼしてしんぜよう。」
「……頼んだぞ、我々人類の救世主、新たなる
送られた地点は、目的地より北西に約3km離れていた。
一目見て直ぐに、同志宛ての通信設定に変える。
「此方迦具土神、前橋市内のピラーの情報及びエース隊と自衛隊の状態動向求む。」
「ピラーは高さ約20m、CEの出現数は現時点で276体だが増加傾向継続。相模原駐屯地の第12ヘリコプター隊に攻撃要請、避難民には出現地付近の避難所から八木原駅方面へと、他の避難所には利根川以西へと避難要請。」
相模原か。自衛隊が軍備人員をエース隊不在の関西方面へ優先的に配分している皺寄せで、ヘリの撃てる弾は限界がある筈だ。街の被害も免れんだろうが、せめて民草が皆退避していることを祈ろう。
「市内の1年は緑3名黄色47名、赤62名黒0名、但し緑も殆どに疲弊が見受けられる模様。避難民の混乱抑制及びヘリ部隊の遅れ若しくは取り零しへの備えとして、畜産試験場前より装甲車で避難所に移動し避難民と同行させる旨の指示発令。尚軽井沢の第1・第2期生は討伐完了迄十数分の見込みで戦後増援に送る方針。」
「報告感謝する。大和万歳。」
「御武運を、大和万歳。」
通信終了。空路並びに速度の修正完了。
6年ぶりに新たにピラーが生えた理由や原理は不明だが、先ずは一刻も早く到着し確実に滅却せねばなるまい。
――――――――――――――――――――――――
「迦具土神、第12ヘリ部隊からの報告、4機とも全弾使用しCE約300体撃破も約30体残存確認し帰投中。」
「了解、急ぎ残存個体含め排除に向かう。大和万歳。」
――――――――――――――――――――――――
「迦具土神、第3期生全員避難所到着し避難誘導中。」
「了解。ヤマ__」
「尚“
「何だとォッ!!??」
避難民や戦友の時間稼ぎは立派だが無茶しおってからに!
――――――――――――――――――――――――
「此方色鐘、天道寺、いけるか?」
「心配御無用。色鐘先生も見ていてくれ、己がピラーを撃つ雄姿を、姉上の様に人々を救う我が輝きをッ!」
「そ、そうか……大丈夫、お前が刹那の使命を引き継ぐに相応しい
__現在地、前橋市○○、見据えるは長野のそれより30分の1以下の全長でCE数体を侍らせるピラー。
エネルギー充填完了迄残り72秒、制御に問題なし。照準設定。
「迦具土神、不急の報告だが聞くか?」
「嗚呼、手短に。」
「増援2体加えた27体中に危惧していた新型確認するも、“
「___ふっ、フハハハハハ、アーッハッハッハッハッ!!」
__充填完了につき何時でも発射可能。エクスカリバーに遠視機能追加、完了。第3期生D組6名、捕捉完了。軌道修正、完了。
宗次、我が目標にして誇るべき好敵手よ。謝罪しよう。
迦具土神としての判断ミスを、信頼して約束を遵守してくれた貴様に対する
そして好敵手と共に在らん護国の戦友達よ、折角だ、初陣を乗り越えた記念に、
「__❛エクスゥッ!カァリバァァーーーッ❜!!!」
今迄で最大の光線が無事発射され、人や地面に建造物を掠めることなく、
「__そこまでだ。」
英雄らしい
「遅れてすまない。だがもう大丈夫だ。__己が、我等が全て守り抜こう。」
“英雄・天道寺英人”として笑顔を見せて、“機関中枢・迦具土神”としてピラーに接触すべく、一直線に飛翔する。
__そして、宗次達の無事も上空から目視しながら辿り着いた、ピラーの生えている地点には、己より少々背の高い程度に縮み、崩れゆく結晶柱があった。
「己は貴様らを知らねばならん。我が祖国の為民草の為、人類の未来の為に。」
大地を踏み締め、決意を固め、エクスカリバーを突き刺して__
幻想兵器越しに侵入した先には、雲1つない空と波1つない海に満ちた、青く蒼く碧くアオイセカイ。
凪と呼べる程静かなのに、誰かのだれかのダレカノキオクトココロガ無尽蔵ニナガレテキテノミコンデ__
「__まだだァッ!!!」
叫んだ時には既に、剣が地面に振り下ろされ切り込まれており、結晶柱は欠片も見当たらなかった。
__情報流入、精査、分解、整理、__完了。
然し、どうやらこればかりは己以外の者に任せられんらしいな。幾ら精神力が絶大で不滅だろうが、高度な演算能力と記憶能力がなければ理解も処理もし切れず忘却するしかなかろう。貴重なデータ獲得の機会も無駄に終わってしまう。
それはさておき、この後だが__
「やはり、タケコプターが消えておる。」
周辺にある無人の民家の窓ガラスを覗いてみたが、頭上には何もなかった。
エクスカリバーに幻子を集中させ過ぎたのだ、流石に維持分が枯渇したのだろう。
気がつけば、先程とは違い特に意識せずとも幻子装甲が消失していた。形成が解けていないのは、解析に用いたエクスカリバーのみだ。
「__さて、走って帰るか。」
どうせ
情報処理中のエクスカリバーを右手で持ちながら、地域を視界に映し逃げ遅れの確認や戦場後の実感に努めつつ、地に足付けて走り抜ける。
初陣の戦果。幻想兵器運用技能向上、ピラーの研究促進、認識力の蓄積、あと体力向上。
__そして、
感想や質問に指摘等、何時でもお待ちしております。
次回は4/29の宗次視点ですが、原作から少々描写を変更する予定となります。
1話分に於いて、小説本文の文字数が1万超えとなる場合
-
前半後半等と文章を分割すべき
-
制限内なので1話分として投稿してもよい