英雄《しゅやく》になれぬ筈の槍使いと英雄《しゅやく》に至りし太陽《くろまく》 作:MOGOLOVONIO
7週間近くもお待たせして、申し訳ございませんでした。
今回は、夜のベッド内→昼の食堂→夜のベッド内、そして報告書という構成になります。
6月8日、日曜の晩。今日も今日とて盗撮映像視聴。内容は昨日に実施された、宗次とクロムウェル達とのデートときたものだ。
「くくくっ、奴め随分とやりよるわ。恐らく自覚はなかろうが、中々の女誑しよな。」
「出歯亀が趣味の老人って、やっぱり迷惑なもんだな。話してると俺の祖父母を思い出す。」
「やれやれ、相変わらずの言い草だ。少しは年寄りを敬わんかね?」
「いい歳こいて他人のプライベート覗き見するジジイでもか?」
と、今は動画を見終えて秋葉と和やかな雑談を交わしていた。
「然し、一旦途切れた盗撮・盗聴・送信が無事に再開した辺り、影山はクロムウェル
のパソコンの仕掛けを見過ごされた、と思っているのかね。」
「恐らくはな。此方としても、彼女が日本国や特高の機密に、若しくは
「やれやれ、お前と会話していると、影山が天道寺刹那の弟のストーカー行為に協力する為に、密出国先の英国から人間カメラ送り込んだんじゃないか、って考えそうになるわ。」
「……影山の魂胆はさておき、国の方は確認できたがな。」
「……嗚呼、〈機械仕掛けの英雄〉を向こうでも造ろうって奴か。」
「有無。」
「成程、遂にスパコンAI搭載人造人間の製造に取り掛かっているとなれば、お前も気が気じゃないな。」
「冗談抜かすな、秋葉晴乃。」
「貴方が仰いますか。」
「まぁよい。構わん。」
……影山発案の、自我と理性が育ち切っていない子供を
「一応、ピラー攻略用兵器が1国1人のみ、なんて状況は危ういし、日本政府も“聖剣使いの英雄”並の人格と威力と面倒をもつ兵器を予備で造り出すのは、色々な面で難しいからな。だとすれば国家という括りに囚われず、嘗ての助手さえ欺いてでも、人類全体の勝利をより盤石にしたかった、って動機も考えられるか。」
「奴の狙いが何にせよ、祖国を至上と定める己としては好ましからぬ話よ。他国が戦略兵器の開発に成功するのは無論の事、我が国にとり貴重且つ有用な資源を消し飛ばされても困る故。たとえ、国粋的なエゴイストと非難されようとも。」
「……通信科としても同志としても、物理的な兵器としてよりも、
「その懸念は十分理解しておる。まぁ、ピラーの破壊に限定すれば、断然前者を求めるべきであろう。それはさておき。」
一呼吸置いて、話題を変える事にする。
「朗報だ、同志秋葉よ。昨夜からの己の睡眠時間は、規定より25分短縮されていながら、は平常より1%向上した。」
「__本当か?」
「有無。改竄前のバイタルデータを基準と比較すれば、片鱗を細かくだが読み取れる筈だ。」
「……そう、か。成功、したのか。」
「………」
複雑な心境が、端末からの音声でも感じた故、敢えて念願叶ったが如く謳い上げる。
「ふっ、応とも!遂に己は、自らの
「………」
「故に、喜ぶがよい同志秋葉。迦具土神機関の部品1つが、既存の人類種の限界を撤廃し、より効率的且つ継続的に機能を果たせるよう改良されたのだ。今後とも、報国の為勝利の為という大義に向け、邁進して征こうぞ。」
「……感謝致します。同志迦具土神、もとい迦具土神壱型。」
「……礼など不要だ。」
「仰る通りです。」
「では、大和万歳。」
「総ては勝利を掴む為に。大和万歳。」
……今宵の通信を終えて、息を吐く。
(「気を遣わせてしまったか。いや向こうもそう思っているのだろう。己も未熟よな。」)
気の緩みと無神経さを反省し……昨日伝達した、同志 に対する撮影動画の取り扱いの許可文書を読み返し、ふと思い出す。
(「……嗚呼、そういえば同志周防から報告ついでに質問を受けて、返答したものだが納得してくれただろうか。」)
木曜夜に承った際、「確認したCEの数に比し、光線の破壊規模は過大ではないか?」であったか。実質的には抗議に近く、心情は理解
できるものであった。されど……
(「1つは見栄え重視、記録・発信される際確実にエクスカリバーの威力を認識してもらう為であった、と。」)
其れに加え、地面を大規模に抉り取る程の砲撃に踏み切ったのは……
(「襲撃してきたCEの中には、巨大コア型含め数体もの擬態CEが土に埋まって構えており、全て確実に一掃する為には致し方無かった故な。」)
背後、木々の所為で衛星から見えないでいたのだが、事前に放っておいた❛エクスカリバー・ハイヴ❜及びP研究所開発のCE探知機により、地面に埋まりかけの状態で巨大コア型と付随する六角柱がいる、と発覚したのだ。
すかさず己は目配せして同志に連絡の隙を作らせ、特高の通信隊へ「擬態CEの秘匿」「己以外の全員の待機」を命じた。その上で単身、何時も通りに飛び立って、捕捉できた個体も未発見個体の想定される範囲も纏めて浄滅させた。
(「以上の経緯について、一部省略して伝えた所、一先ず納得してはくれた。全く出来た同志であるな。……それにしても。」)
P研究所からの、巨大コア型のコアに関する分析結果の報告書を再び読み返す。
(「❛ピリオド❜で固める際、肉眼でもカメラでも捉えられぬよう保護色を着色させた。お陰で外部へと気付かれずに、コアを焼け跡に残して回収する事が出来た。」)
そうして確保したコアを調べたお陰で、ピラーの出撃方針がある程度掴めてきた。
(「あのコアには、既存の個体より数倍ものエネルギーと情報量が注ぎ込まれていた。それ自体は想定通りだが……生成・蓄積期間も長引いておった。そして、擬態六角柱も、そうでない六角柱でさえエネルギー・情報量は推移しておらんが、何れも生成時期の遅れと期間の延びが検出されたという。」)
実際に、今迄捕獲されたコアは、種類毎に保有量が異なるものの、全体の傾向として期間の延長が窺える。東方のみならず、
即ち、この傾向が続くと仮定すれば、約4日間という既存のCE発生間隔が、今後益々長引いてくるのであろう。
(「P研究所からの報告によれば、考え得る理由は2点。長野ピラーがCEを短期間で形成できぬ程弱体化しているか、数や頻度よりも質を優先して期間を延ばしているか。……己としては、前者であって欲しくはないのだがな。」)
長野ピラーに弱体化、つまり日本が掌握・改造・活用する前にエネルギーを大量消費されてもらっては、用途の幅も期間も狭まってしまう。日本の国益に役立てる未来が確定している以上、多少の強化・成長よりも面倒な対応であるのだ。
(「まぁ、何方にせよ今の己には防止する術はない。その上で、仮に後者、質の優先という方針によるものだとすれば……」)
最も安易な手法としては新型の精製であろう。
自転により刃や飛び道具を弾く防御法を有する正二十面体型、光線による収奪でなく物理的破壊力による殺傷を目的とする両刃型、エクスカリバーの射程距離外から空中の標的を撃ち抜く巨大コア型、そして擬態性能付き個体、此等が今年4月29日以降確認されてきた新型の種類である。
次の発生時に更なる新型が現れても何らおかしくないが……
(「ピラーには何ができる?何を脅威と想定する?」)
自衛隊……否。凡そ6年前、陸海空全戦力を注ぎ、松本市を焦土へ変える覚悟で爆撃に挑んだNP破壊作戦では、一切合切をバリアに阻まれ、地上に屯しておったCEを消滅させた以外の戦果を得られなかった。その時から今に至る迄、自衛隊は出撃してきたCEの迎撃かエース隊の支援に徹するのみで、ピラーの方も新型の生産や作戦めいた派兵はやってこなかった。
“へーロス“はどうか。巨大コア型に依る狙撃は、滑衝甲に加えて耐熱性も付与すれば如何に不意を突かれ高威力で撃たれようと問題にならん。その他幾らか想定される攻略法は、己が事前に又はその場で対応可能と見込まれる。
他のエース隊……否。彼等は3年前から戦いに赴き全戦全勝で在り続けた。犠牲者を生んだ故無敵と呼ぶのは憚れるが、それにしても1期中に3名、新型の確認された今期で4名になった……と、部隊の規模から言っても返り討ちにされたCEの数からしても微々たるものに過ぎん。にも関わらず、新型出現の時期は自衛隊の場合と期間の差はあれど流石に遅過ぎる。
(「……だが、武士はどうだ?」)
一般エース隊員としては無類の猛者であり、本人の自己申告を含めれば何れの新型も単独撃破せしめた、奴等にとり身近な最大の障害。更に対新型用の戦術を咄嗟に考案・成功させる知略、小隊どころかエース隊全体にとっても精神的支柱へ至りつつあるカリスマ性。
そして、己からの供給を絶っても尚、認識力を着実に集め適性レベルを高め続け、それでいて知能も技巧も気性も一切衰えぬ特異性。
(「……木曜午後に帰還した際の、突飛な行為には戸惑ったが、それは置いておくとしてだ。」)
であれば、ピラーが如何にして宗次の排除を試みるのだろうか。
最も単純な手は、CEの大群か小型ピラーによる圧倒。
然しその場合、当然目立つ事になり己の出撃を招いてしまう。邪魔されたくなければ、複数の方向に進軍させて此方側の戦力や注意を分散させるべきだが、当然ながら用意する迄の時間もエネルギーも多分に費やさねばならず、その間に己の成長や自衛隊の回復で先手を打たれる可能性が高い。そもそも武士はピラーにとって、魂の収奪に於ける厄介な障害であれど、生存する上での脅威たり得ない。其処まで大規模な戦法を取る懸念は薄かろう。
ならば次は、擬態CEによる不意討ち。
だが之の対処は直に解決されよう。機関は、CE・小型ピラーの索敵技術についても開発しておる。P研究所によれば、一昨日獲得したエクスカリバーの感知データと巨大コアを用いて、擬態CEの捕捉を可能とする最新のシステム*1が出来上がるそうだ。
(「となれば第四の新型の生成であろうが、果たして如何な
改めて振り返れば、正二十面体型と両刃型は対一般幻想兵器使い、巨大コア型は対ヘーロス、そして第四を対武士用と仮定すれば……
(「奴の技量と体力、知恵や機転。それは
では次に、ピラーが斯様なCEを生成・実用できるか否か。
(「……前橋にせよ長野にせよ黒檜にせよ、何れのピラーも、人間の記憶を魂毎保管しておった。各個体の肉体に刻まれてきた身体動作の感覚も、ピラーに記録されていた。」)
(「形状としては人型が望ましいが、最大限寄せるべく精巧に形作らんでもよい。
(「さて、そうなると形状・性能は如何なものを求めるのか。」)
不可欠な部品は、武器となる腕と脚、繋げる胴体。手や指に頭はピラーが重要視するか否かで有無が変わるな。それと
性能として、耐久性はある程度要る筈だが、柔軟な運動を実行するには硬すぎてはならん。それでいて、幻想兵器による欠損は他種以上の支障を来す故、再生力も通常個体以上が欲しかろう。
格闘プログラムの中身はどうか。内部には多数の民間人及び自衛隊員が閉じ込められておる。民間人といっても、武術の心得を有する者もそれなりにいよう。ではモデルの武術は1個体あたり何種類詰め込む?あれもこれもと用いれば、対エース隊員に於いても対武士に於いても対応の幅を広げ優位に立ち易かろうが、多彩な技巧を適切に運用する為には、より複雑で精緻なソフト、より柔軟で強力なハードが求められる。何処迄性能を追求するか、それとも詰め込む種類を限って質より量や期間を優先するのか。
(「取り敢えず、この推察は文章に纏めて、特高・自衛隊の同志やP研究所へと回すとしよう。それにだ。」)
同級生として己に好意を抱かせて自国の有利に動いてくれるように、と懸命に藻掻くあの3名を脳裏に描く。
(「斯様な脅威を事前に探知できるのであれば、彼女等と接見させておきたい。死なれては多少困るが、己の居ない戦場で人型CEなる強敵を目の当たりにすれば、幾らか恐怖を刻まれてくれるだろう。……然し。」)
仮に推察が的中した__長野ピラーが蓄えるヒトの意識から武術関連の情報を抽出してCEのプログラムに組み込んで実戦運用してのけた、と想定してだ。
(「ピラーは、収奪した人間の意識・記憶をCEに転用できる。時間とエネルギーさえ費やせば、人間の身体を模した形状を生み出せる。……というならば。」)
凡そ6年前に発生した幻想兵器使いのMIA。最後に確認された所在地点は、CEの群れに囲まれて彷徨かれ、立ち入れぬまま捜索が打ち切られた。CEのコアを装着して、隔絶した密度と量の認識力・幻子を有しながら、一度も精神を収奪できず全戦全敗という辛酸を舐めさせられてきたその身柄は、サンプルとして回収され松本市中心部へ運ばれていった、という見立てが、表裏両方に共通しているが……
(「__暇が空き次第、記録動画や各種データの再確認でもしておくか。」)
――――――――――――――――――
6月9日、月曜の昼休み。今朝方“聖剣使いの英雄“による先週木曜のCE駆除の映像*2が動画サイトに投稿され、また週刊クリエイトでは現場の己の写真複数枚と、合成でない証拠として件の動画の紹介が載せられて売られている。
(「何れも事前確認から寸分違わぬ内容であった。そして、動画の再生回数、雑誌の売上、何方も上々。己の感覚についても、今尚増大している認識力の制御は問題ない。」)
「アヤト、あーんするデスよ?」
「お、おうアメリア……」
「こら、英人に食べさせるのは私の役目よ!」
それはさておき、食堂にてアメリアが胸を押し付けながら料理を己の口元へ運ぼうとし、対して月夜が嫉妬で怒った風に齧り盗って毒見を行った。
(「……
「WOW!オトメはケチデース!ハイ、アヤト!」
「もぐもぐ、有無、美味い!」
アメリアが大袈裟に驚く振りをしながら、問題ないだろうと親衛隊員に示すが如く、笑顔で再び料理を持ってきたので、合わせるべく口を開けて頂いた。
「………」
一方で月夜は、嫉妬する体で妨害すれば、”聖剣使いの英雄“から疎まれてしまうと判断してか、不機嫌そうな顔を作り(実際機嫌は良くなかろうが)黙り込みつつ注視している。
「アヤト、ア~ン……」
「狡いネ!私が英人に食べさせるネ!」
「おぉ、どれも美味しそうであるな!」
「ちょっと、次は私があげる番よ!」
今度は露、中、それに親衛隊員からも箸で飯を渡されてきたので、順番に頂きながらこっそりと生徒達の席を見遣る。
(「ふむ、大半の席で、巽出版社の成果物が、良し悪しはどうあれ話題になっておるな。」)
反応を示していないのは、食事に夢中な者、天道寺英人に無関心な(或いは格差から目を逸らすべく関心を抱かぬよう努めている)者、それと情報の流布を事前に把握している同志位か。
(「では宗次は……、む?」)
何時もの席へ目を凝らすと、少々奇妙な表情で__
「はい英人、幼馴染の、私からよ!」
「あむ、美味い!」
観察を中断して、月夜が差し出してきた刺身を頬張った。
――――――――――――――――――
6月10日、火曜の晩。今日は特高どころか
(「……良くやった、上出来だ。」)
口角の歪みを自覚しつつ、感謝と共に密輸経路はじめ今後の任務、そして報償の内容を文面で書き連ね、送信する。
(「之で瓊瓊杵維新の成果を欲張れる。……だが。」)
溜息を深く吐いて、自らに向けて強く重く刻み込む。
(「忘れるなかれ、迦具土神よ。祖国の為科学の為勝利の為、左様な大義を振り翳そうとも、己が犯すのは、己が同志達へ加担させる所業とは。」)
__如何に自責と覚悟の念を積み上げたところで、赦される筈が無かろうと、それでも。
(「
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【2031/6/10付 CE教団♤♤支部より5/9のICTLHHCS*3捕獲達成報告】一部抜粋
❲作成・提出について❳
報告書は、教団♤♤支部IBUYA*4✩✩✩✩✩・☆☆☆☆☆隊長が作成し、支部長の承認を得て、迦具土神へ提出される。
❲機密レベル❳
本件について、迦具土神機関規定第X条に基づき、機密レベルⅤに指定する。よって閲覧は、迦具土神及び実務上本件に関わる役職・迦具土神との連絡を担当する同志に限定される。
❲経緯❳
●2031/5/pに発令された、ICTLHHCS捕獲要請に基づき、国内へ「CE教では、ピラーの身体を有する人間が降臨なされたのであれば、現人神として最上級の栄誉と忠誠を捧げるべし」との戒律の存在を噂として流布した。一方で、山岳在住の先住民族♧♧族に対し、権利向上への協力等と引き換えに、山中の不審者或いはピラーの要素を含む発見物に関する通報義務を求める密約を締結した。
●同年6/qにて、♧♧族の集落から支部宛で、山中の遭難者を救助した所、奇妙な色彩の光の反射を見掛けたと、との証言を得た旨の通報を受けた。
●支部は、AMATHU*5へ報告並びに要請した一方で、IBUYAを集落へ派遣し待機させた。
●翌日14時にて、
●現地の麻瑠護と協働して、目撃された地点周辺を捜索、発見次第即座に奇襲し無力化、後支部へ移送し地下の監禁室へ収容。
❲捕獲された当該ICTLHHCSの個人情報・履歴❳
●捕獲された個体の顔について照合した所、国内で2022/12/18より指名手配中の△△△△・▽▽▽▽▽(手配当時36歳)と一致した。
●△△△△・▽▽▽▽▽は同国首都☆☆で生まれ、~《中略》~、2022/12/16に生じた4人家族強盗殺人事件の容疑で、日本円にしてs万円相当の賞金で指名手配された。
●指名手配以降にて、最後の目撃情報は2023/7/2の23時32分、集落より南西方向にrkm離れた地点の飲食店前であり、その後深夜帯に不法侵入し食料を盗み出した事が、店内の監視カメラにて発覚し、駆け付けた地元警察が指名手配犯と同一人物だと気付いて、近辺を捜索にあたるも本日に到るまで一切の情報を掴めなかった。
❲捕獲後の状態❳
●麻瑠護によって集落へと連行された際は、布袋に包まれており、容貌の拝見を禁じられていた。
●覗き窓越しに監禁室内の対象を観察した所、体格から細部に至るまで人間同様の造形であった。一方で、ピラーと類似の色彩と質感は見受けられたものの、発光も反射も窺えなかった。また、収容から報告書提出日に到るまで、挙動並びに物音は確認されなかった。
❲教団が受理した報償❳
●支部に対しては、迦具土神より要請文書のに定められた通り、日本円にしてs万円相当の資金を受理した。
●捕獲作戦に赴いたIBUYAt名に対しては、支部より特別手当を支給した。
❲♧♧族に対する❳
●集落の長が要望する物品について、迦具土神指定の金額相当の分を購入し提供した。尚物品及び費用の内訳については、~《中略》~、となる。以上の費用は、要請文書に基づき機関から補填して頂く。
●♧♧族の食料・収入源であり宗教的要所でもある♤♤山について、政府内部に資源採掘目的の開発計画、それに向けた周辺住民の立退き推進(実態は強制)法案の実施が画策されている旨を、迦具土神の了承を得た上で、長へ密告し、公表前に廃案とさせる政治工作を実施すると合意した。
感想や質問に指摘等、何時でもお待ちしております。
因みに防衛・諜報の要素が色濃い迦具土神機関ですが、その一方で環境保護・省エネ化・省資源化についても、関連する技術の開発に対する各種援助や、報告書に記載された某国の開発計画の様な環境への影響が懸念される政策・事業の情報収集(また必要に応じて促進或いは妨害工作)に勤しんでおります。
これには、本作英人もとい迦具土神壱型の製造年では、世界的なエネルギー資源不足(に加えて恐らく鉱産・食糧等様々な資源の枯渇や環境破壊の深刻化)で人類全体が苦しめられていた為、その手の問題は彼にとって遠い地域・未来の実感が薄い話でなく、(あくまで日本の国益の次にですが)確かな危機感と重要性のある懸念であると認識している、との心境になるだろうと私自身が想像している事情があります。
無論、迦具土神1人だけの意思で本格的に遂行できる程、機関と同士達は単純ではありません。輸入資源が産出・輸送・加工・売買と何れの過程に於いても嘗てより難しくなり滞っている中で産業も生活も戦争も継続させたい者、対CE戦や人類間の紛争の都合が優先され人々の心も富も貧困化するせいで環境対策が疎かにされる現状を憂う者、そんな閉塞した状況下だからこそ研究やビジネスの機会を見出している者、エコという建前でもって日本の国益(や自身の利益)に繋がりにくい形での他国の発展を邪魔したい者、と多種多様な動機を抱える同志達の賛同・協力あってこそ実行されているのです。
本作品に触れる前に、原作となるネット小説は読んだことあるか
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はい
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いいえ