戦姫燈炎SYMPHOGEAR!   作:生粋の名無し

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ちょっと書き方変えてまとめてみました。


標的(ターゲット)9 すれ違う想い

~2017年5月~

 特機部二の指令室のモニターには三人の戦闘映像が流れていた。

 これまでの経験をいかしてノイズを殲滅していく翼と、持ち前の戦闘センスと超直感を巧みに利用して倒していくツナ。

 それに比べ、響はノイズから逃げ回るばかりでまともに倒すことが出来ていなかった。

 

「…一月たっても、噛み合わんか…」

「ツナ君の方は、逃げ回る響ちゃんの代わりにノイズを倒したり、翼ちゃんの戦い方を一回見ただけで、彼女の動きの癖を見抜いて、翼ちゃんの邪魔にならない立ち回りをしてサポートしてるけどね」

 

 弦十郎と了子はそんな会話をする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「響、寝たら間に合わないよ?」

 

 リディアン専用の寮にて響が、未来にそう言われて一瞬目を開くがすぐに机に顔を乗せる。

 彼女は今、学校のレポートを書いているのだが、最近の疲れから眠気が襲っていた。

 そんな響を心配する未来。

 

「平気、へっちゃら…」

「へっちゃらじゃないよ…」

 

 響はいつもの口癖を言うが、未来が言うように平気には見えない。そして眠気に襲われ目を閉じ、一月前の出来事を思い出す─

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あなたと私─戦いましょうか」

「翼さん!?」

 

 翼はそう言って響に刀を向け、自分の親友に刀を向けられ、戸惑うツナ。

 

「そ、そういう意味じゃありません…私は、翼さんと力を合わせ…」

「分かっているわそんなこと」

「だったらどうして…」

 

 立ち直った響が翼に問いかける。

 

「─私があなたと戦いたいからよ」

 

 翼は響にそう言いきった。響が困惑する中、翼は話を続ける。

 

「私は、あなたを受け入れられない。力を合わせ、あなたと共に戦うことなど、『風鳴翼』が許せるはずがないっ!」

 

 そう言って刀を構え直す。

 

「あなたもアームドギアを構えなさい!それは、常在戦場の意思の体現…あなたが、何者をも貫き通す無双の一振り─ガングニールのシンフォギアを纏うのであれば、胸の覚悟を構えて御覧なさい!」

 

 戸惑う響に覚悟を示すように言う翼。そんな翼を見たツナは、彼女がどこか悲しそうな顔をしているように思えた。

 

「覚悟とか、そんな…私、アームドギアなんて分かりません…分かってないのに構えろなんて、それこそ全然分かりません!」

 

 響は、アームドギアの出し方が分からないことを伝える。すると翼は刀を下ろし、後ろを振り返り距離を開けていく。

 

「…覚悟を持たずに、ノコノコと遊び半分で戦場(いくさば)に立つあなたが…奏の─彼女の何を受け継いでいるというの!?」

 

 そう叫び、空高く飛ぶ。

 

「去りなさい! 夢想に猛る炎 神楽の風に 滅し散華せよ」

 

 空中で投擲したアームドギアが巨大な刃として形成され、その後部を蹴り込み切先で響に突貫する。

 

天ノ逆鱗

 

 それを見たツナは響を守るためポケットから死ぬ気丸が入ったフィルムケースを取り出そうとした。その直後、

 

「止めんか!」

「おじさま!?」

 

 駆けつけた弦十郎が拳でアームドギアを止めた─いや、正確には─

 

(この人、拳圧だけで止めてる!?)

 

 弦十郎に止められたアームドギアが消滅する。

 そして弦十郎が足に力を入れた瞬間、足元がへこみ、数メートル先まで道路のアスファルトが破壊された。

 崩壊したアスファルトの上に翼が落ちてくる。それと同時に水が吹き出し始めた。どうやら今の衝撃で水道管が破裂したらしい。

 

(踏み込んだだけでアスファルトどころか配水管も破壊するとか、この人ぜったい人間じゃねー!)

『こいつはすげぇな…死ぬ気モードの家光とタメはれるんじゃねぇか?』

 

 その光景をみた二人はそんなことを考える。

 

「あ~あ~、こんなにしちまって…なにやってんだお前たちは…」

 

 弦十郎はそう呟き─

 

「この靴、高かったんだぞ?」

「いや、心配するところ違うでしょ!?」

「ごめんなさい…」

「いったい何本の映画を借りられると思ってんだよ…」

 

 そう言ってため息をつく弦十郎。そろそろツナもツッコミが間に合わなくなってきた。

 弦十郎は翼に近寄っていく。

 

「らしくないな、翼…ろくに狙いもつけずにブっぱなしたのか、それとも─っ」

 

 弦十郎は翼の顔をみて息を飲む。

 

「お前泣いて「泣いてなんかいません!」…」

「涙なんて、流していませんっ…風鳴翼は、その身を『(つるぎ)』と鍛えた戦士です─だからっ…」

「翼さん…」

 

 ツナは翼の言葉を聞いて異論を唱えようとしたが、口に出すことができなかった…

 弦十郎が翼を立ち上がらせると、響が口を開く。

 

「…私、自分が全然ダメダメなのは分かってます!だから、これから一生懸命頑張って─」

 

 そこまで聞いたツナは、響にそれ以上言わせてはいけないような気がした。そして止めようとしたが間に合わず─

 

「ひびk「『奏さんの代わり』になってみせます!」っ!」

(響のバカ!今の翼さんにそんなこと言ったら…!)

 

 そしてツナの予想は当たり、翼は響の顔を手で叩く。

 その時、翼は泣いていた─

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(翼さん、泣いてた…)

 

 目を開きその時の光景を思い出す響。それと同時にそのあとの話も思い出す─

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あのあと、本部に戻った二人の間には重い空気が流れていた。ツナがその空気に居心地悪くしていたときだった。

 

『そういや、伝え損なってたことがあったな』

 

 リボーンがその場の空気を打ち消すように話し出した。

 

『実は今、俺たちの世界とそっちの世界を自由に移動できる装置を作ってるところなんだ』

 

 それを聞いた全員が驚きを露にする。

 

「そんなもの作ってたの!?…でもどうやってそんな装置を…」

『なぁツナ、(リアル)6弔花のGHOSTって覚えてるか?』

「う、うん。確か白蘭が他の平行世界からつれてきた自分自身だったよね?」

『そうだぞ。ダメツナにしてはよく覚えてたな─それを思い出してな、白蘭にその時に使った装置の設計図を教えてもらったんだ。その設計図と死ぬ気の炎を元に現在制作中だったが、新たにこの通信の周波数も使うことになったぞ。ちなみに、製作陣はジャンニーニ・スパナ・入江の三人とヴェルデ、資金提供はティモッテオやキャバッローネファミリーなどの同盟ファミリー達から提供してもらってるぞ』

 

 協力者達の規模のでかさに開いた口が塞がらないツナ。

 

『それともうひとつあってな』

「まだあるの!?」

 

 ツナはもうキャパオーバーだと言わんばかりに叫ぶが、それを無視してリボーンは話を続ける。

 

『ジャンニーニには今、その装置と平行してお前がうけた改造版十年バズーカの弾─マルチバズーカ弾とでも名付けておくか。それを作ってもらってるぞ』

「なんでそんなことを…」

『お前一人じゃドジって死んじまいそうだからな「不吉なこと言うなよ!」それにヴェルデの話によると、マルチバズーカ弾が発動してこの世界とそっちの世界が繋がるときになにか力が作用するんじゃないかって話でな。その情報を集めるためでもあるんだぞ』

 

 そう言ってツナに向き合う。

 

『てなわけで、マルチバズーカ弾が一つでもでき次第、どんどんこっちの世界のやつを送るから、誰が来るか楽しみにしとけよ』

「ちょっおい、リボーン!」

 

 リボーンは言いたいことだけ言うと、すぐに通信を切ってしまった─

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ツナの友達か~…どんな人達なんだろな~…」

「ツナがどうしたの?」

 

 どうやら口に出してしまっていたらしく、未来が問いかけてくるがなんでもないと伝える。

 その直後、ミーティング召集のメールが届く。それを見た響は疲れた顔をし、未来はまた用事なのかと聞いてくる。

 

「あはは…」

「夜間外出とか門限とかは私の方で何とかするけれど…」

 

 苦笑いする響に未来がそう言う。

 

「ごめんね…」

「こっちの方は何とかしてよね」

 

 そう言って未来は響にパソコンの映像をみせ、ツナとセレナも含めた四人で、一緒に流れ星を見ようと言った約束を覚えているか聞いてくる。

 

「な、何とかするから…だからごめん…」

 

 そう言って立ち上がる響をみて、未来はため息をついた。そして急いで服を着替えようとする響を手伝おうとする。

 

「…私このままじゃダメだよね…」

 

 すると響が弱音を吐き始めた。それを聞いた未来は手を止める。

 

「しっかりしないといけないよね、今よりも…ずっと、きっと、もっと…」

 

 その言葉を聞き、未来は心配そうな顔を浮かべた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「遅くなりました!」

 

 響が二課指令室に駆け込むと、部屋にはすでに弦十郎と了子、そして翼とツナがいた。

 

「でーは!全員揃ったところで、仲良しミーティングを始めましょ!」

 

 了子がそう言うと、モニターに地形図と思われる映像が写し出され、いくつもの丸が現れる。

 

「どう思う?」

「いっぱいですね!」

 

 弦十郎の質問にそう答える響。ツナはいつもの響っぷりに苦笑いする。響の返答を聞いた弦十郎は笑いながらその通りだと言い、モニターの映像がここ最近のノイズの発生地点であることを伝える。そしてノイズに関する説明が始まった。

 その話を聞きながら、ツナは事前に知っていた情報と了子の説明、そしてモニターのに写っているノイズの発生件数を見て─

 

「明らかに多すぎる…ということは、誰かの作意が働いているということ…?」

 

 ツナの呟きを聞いた弦十郎達は、その勘の良さに驚かされる。

 

「鋭いな綱吉くん…そうだ、これは誰かの策略だと考えられる」

 

 弦十郎がそう言い、翼が円の中心点が自分達がいる真上だという。そして特機部二が保管している完全聖遺物『デュランダル』について話し始める。

 ツナは弦十郎の話を聞きながら、自分が巻き込まれた多くの事件を思い出していた。

 デュランダルの話が終わると、緒川が、このあと翼のアルバムの打ち合わせがあることを伝える。そして響とツナに名刺を渡してくる。

 

(なんか、デキる男って感じだなぁ)

 

 ツナが、名刺を渡す緒川の姿を見てそう思っていると、緒川と翼は部屋を出ていった…

 

 

 

 

 

 

「どうして私たちは、ノイズだけでなく、人間同士でも争っちゃうんだろう?」

 

 二人が部屋を出て少したった頃、そんなことを響が呟く。

 

「どうして世界から争いがなくならないんでしょうね?」

「それはきっと─人類が呪われているからじゃないかしら?」

「響!」

 

 響の耳元で了子がそうささやく。その瞬間、ツナは了子から嫌なものを感じた。そして響を守るように、立ち上がった響と了子の間に割り込み、警戒を露にする。

 

「冗談よ冗談!ただのいたずらよ~!」

 

 了子は警戒するツナに笑いながらそう言った…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごめん…急な用事が入っちゃった…今晩の流れ星、一緒に見られないかも…」

 

 次の日の夕方、響が電話で未来にそう伝える。何とかレポートを提出することができた響は、未来が響の鞄を取りに行った直後にノイズ出現の連絡を受け、出現場所である地下鉄の駅前に来ていた。

 

「ありがとう、ごめんね…」

 

 そう言って電話を切ると、後ろにいるノイズ達を睨み付ける。

 

《Balwisyall Nescell gungnir tron…》

 

 響がシンフォギアを纏い、歌い始める。

 

「絶対に…話さない この繋いだ手は」

 

 そしてノイズに向かい走り出す─

 

ツナside

 

「ごめん未来!少し用事ができちゃってさ…」

 

 響がノイズ達に突っ込んでいった頃、ツナは響の元に向かいながら未来に、用事ができて流れ星を一緒に見られないことを伝える。

 

『ううん、別にいいよ…ちょうどさっき、響からも、用事が入ったから見に行けないって伝えられたから』

 

 未来の声は、どこか元気がなさそうだった…それもそうだろう、彼女が一番、流れ星を四人で一緒に見ることを楽しみにしていたのだから─

 

『それじゃあ、セレナちゃんと一緒に見に行ってくるね』

「─本当にごめん!」

 

 ツナが再び謝り、電話を切ろうとすると─

 

『ねえツナ…ツナの言う用事って、響と同じ用事?』

「っ!?」

 

 未来にそう質問され言葉につまり、その場で立ち止まるツナ。

 

『図星、みたいだね…』

「…」

 

 未来の言葉にツナは無言を貫く。

 

『ねえ、ツナ達の用事ってなんなの?』

 

 未来がそう問いかけてきた。それを聞いたツナは、少し間を空け、口を開いた。

 

「─ごめん、今はまだ、この事は誰にも話しちゃいけないんだ…でも、未来にはいつか話すときが来るような気がする…だから、それまで待っていてくれないかな?」

 

 ツナは、超直感から、いつか未来にバレる日が来ることを感じ、そう伝えた。

 

『─うん、わかった。それまでの間、待っとく…だから、なるべくはやく、そのときが来てくれれば嬉しいかな』

「─ごめん!」

 

 三度目となる謝罪をしたあと、ツナは電話を切り、再び響の元に急いだ─

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうしたんですか?」

 

 通話を終わらせた未来にセレナが話しかける。

 

「響とツナは用事でこれないんだって…だから、二人で一緒に流れ星を見に行こう?」

 

 そう言って未来とセレナは歩きだした。そしていっとき歩くと─

 

「ツナさんも響さんも、未来さんになにかを秘密にしておくことは、とても辛いと思いますよ?」

「え…?」

 

 セレナの言葉を聞いて振り向く。どうやらセレナは先程の話を聞いていたようだ。セレナはそのまま続ける。

 

「響さんは未来さんのことが大好きなはずですから、未来さんに隠し事をするのは、とても辛いことだと思います。それに、ツナさんは誰かに嘘をついたり隠し事をしたりすることが苦手な人なので、恐らく先程の電話で話すか話さないか、とても悩んだと思います。その結果、未来さんに話さなかったということは─未来さんを巻き込みたくない用事だからじゃないでしょうか?」

 

 セレナは歩きながら話を続ける。

 

「ツナさんはとても優しいですから、誰かが傷付くところを見たくないし、友達を危険なことに巻き込みたくない…でも、もし伝えなければいけなくなったら、ちゃんと教えてくれるはずです…だから」

 

 そう言いながら、セレナは未来の手を両手で握る。

 

「ツナさん達から話してくれるまで、待ってあげましょう?」

 

 そう言って微笑む。それを見た未来も、笑顔を見せた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 とある地下鉄の駅でノイズを徐々に倒していた響は、ブドウのような形をしたノイズの爆撃によって崩壊した瓦礫に巻き込まれていた。

 彼女が埋まっている瓦礫をノイズ達が見つめている。

 

「─見たかった…」

 

 響はそう呟くと、瓦礫を吹き飛ばし─

 

「流れ星、見たかった!」

 

 ノイズを殴り消滅させる。

 

「未来達と一緒に、流れ星見たかった!」

 

 そう言いながらノイズ達を倒していき、怒りを表現するように吠える。そして逃げたブドウ型のノイズを追う。

 

「あんた達が…誰かの約束を犯し、嘘のない言葉を…争いのない世界を─なんでもない日常を、剥奪するというのならっ!」

 

 そう言って響はノイズ達を殲滅していく。

 

 

 

 

 

 

─ノイズを殲滅していく彼女の顔は、まるで獣のようだった─

 

 

 

 

 

 

 響がブドウ型以外のノイズを倒しきると、再び爆撃を受ける。それにより、いつもの彼女の顔に戻り、逃げるブドウ型ノイズを追うが、そのノイズは天井を爆破して穴を空け、そこから逃げる。だが、響がその穴から空を見ると、一筋の光が飛んでいた。

 

 

 

 

 

 

「流れ、星…?」

 

 

 

 

 

 

 そう響は呟くが、その光の正体は─

 

 

 

 

 

 

蒼ノ一閃

 

 

 

 

 

 

 シンフォギアを纏った翼であった。

 翼の攻撃によりブドウ型のノイズは両断され爆散する。それと同時に

 

「無事か響!」

 

 穴を通ってハイパーモードのツナが響の元に来る。響が無事であることを確認したツナは、響を抱えて外に出る。そして爆発地点に向かうと、空から翼が降りてくる。それを見た響はツナに下ろしてもらい、響に近づく。

 

「私だって、守りたいものがあるんです!だから…」

 

 響がそう叫ぶが、翼は無表情で刀を鳴らす。

 沈黙が続いた。すると突然─

 

 

 

 

 

 

 

「だからぁ?んでどーすんだよ?」

 

 

 

 

 

 

 どこからか女性の声が聞こえた。

 三人が周囲を見渡すと、林の方から影が近寄ってくる。月明かりがその人物を照らし、その姿を見た翼が目を見開く。

 

「ネフシュタンの、鎧…」

 

 その少女が纏っていたのは、二年前の事件で行方不明になったはずの完全聖遺物『ネフシュタンの鎧』だった…




オリ展開がやっぱり難しい…
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