やっぱり他の人が作ったキャラのセリフとかを自分で考えようとすると難しいっすよね…
(さよならもいわずに別れて、それっきりだったのよ!なのにどうして…!)
クリスが落ちていく姿を映像越しで見ていた未来は、口元を押さえるように手を添える。
(お前の夢、そこにあったのかっ!そうまでしてお前が、まだ夢の途中というのなら、俺達はどこまで無力なんだ…!)
そして弦十郎は、クリスが散っていく姿を見て無力さを痛感していた…
「雪音…」
翼はツナに抱きかかえられても反応しないクリスを見て愕然とし、響は泣きながらへたれこむ。
「そんな…せっかく仲良くなれたのに…こんなの、嫌だよ…嘘だよ…!」
ドクン
「もっとたくさん話したかった…話さないと喧嘩することも、今よりもっと仲良くなることも出来ないんだよぉ!」
ドクン
「クリスちゃん、夢があるって…でも、私クリスちゃんの夢聞けてないままだよ?」
「自分を殺して月への直撃を阻止したか…ハッ!無駄なことを!」
フィーネがそういっていると、ツナはゆっくり地上に降り、クリスを地面に優しく寝かせる。
「見た夢も叶えられないとは、とんだグズだな」
ドクン
「─笑ったか…命を燃やして、大切なことを守り抜くことを…お前は無駄とせせら笑ったか!」
翼はそういってフィーネに刀を向ける。フィーネはその姿を余裕の表情で見ていた…
「ガッ!?」
だが、一瞬にしてフィーネの目の前に現れたツナが彼女の顔を思いっきり殴り飛ばす。
「─ふざけるなよ…お前が、お前みたいな人の命を何とも思ってない奴が!お前のふざけた野望を止めるために命を張ったクリスをバカにするな!!」
「…ふざけた、だとっ?貴様に何が分かる!」
「…確かに、俺はなぜお前がこんなことをするのかなんて分からない…だが、そのやり方で誰かが傷つくのなら、俺はそんなやり方は認めない!」
フィーネにそう啖呵をきったツナだったが、嫌な気配を感じ響の方を向く。
「ソレガ、夢ヲ命ゴト握リ潰シタ奴ガ言イウコトカァッ!」
すると、響は狂気に飲み込まれ暴走状態になっていた。
「響…」
「あれ、本当にビッキーなの?」
避難部屋でその様子を見ていたほとんどが、狂気に飲まれた響を見て言葉を失っていた…
「響!」
「立花!おい立花!」
「融合したガングニールの欠片が暴走しているのだ…制御できない力に、やがて意識が塗り固められていく…」
それを聞いた二人は、以前了子が話していたことを思い出す。
「まさかおまえ、立花を使って実験を!」
「実験を行っていたのは立花だけではない…見てみたいとは思わんか?ガングニールに翻弄されて、人としての機能が損なわれていく様を!」
「お前はそのつもりで立花を、奏を!」
「…お前は、人の命をどこまでバカにしたら気がすむんだ!!」
二人が怒りを露にしていると、響が動き出そうとする。
「くっ!」
それに気づいたツナが響の背後に回り込み羽交い締めする。
「響!目を覚ませ!」
ツナが必死に呼び掛けるが、彼女には届かない。そして響は、ガングニールの暴走によって強化された力でツナの拘束を剥がすと、ツナの腹に容赦のない一撃をかます。
「カハッ!」
ツナは殴られた勢いで吹き飛び、瓦礫を破壊しながら地面を数回バウンドし、離れた位置にあった大きめな瓦礫に叩きつけられる。
「沢田!」
ツナは意識を失い、額の炎が消えガントレットも手袋の状態に戻り地面に倒れこむ。
そして響はフィーネに襲いかかる。フィーネが響の一撃を防ぐと、衝撃で近くの瓦礫が吹き飛ぶ。そして響が追撃をしようとするが、フィーネは鞭で響ごと吹き飛ばす。
「立花!」
「もはや、人にあらず…今や人の形をした破壊衝動!」
響は四つん這いでフィーネに襲いかかる。
するとフィーネは、肩部の鞭状突起を伸ばして陣を組みバリアを展開する。
『ASGARD』
それによって攻撃が防がれるが、響は力づくでそのバリアを破壊し殴りかかる。
衝撃により砂煙がたち、煙が晴れるとフィーネは頭から腹部まで真っ二つになっていたが、目と口が動き生存していることが確認される。
フィーネの近くに響が着地する。
「もうよせ立花!これ以上は、聖遺物との融合を促進させるばかりだ!」
すると響は翼の方に振り返り、今度は翼に襲いかかった…
「どうしちゃったの響!?もとに戻って!」
未来は声が届かないなか必死に訴える。
「もう終わりだよ、私たち…」
「え?」
「学院がめちゃめちゃになって、響もおかしくなって…」
「終わりじゃない!響だって、私たちを守るために─」
「あれが私たちを守る姿なの!?」
モニターには、獣のように威嚇する響が写っていた。それを見た未来達のクラスメートは恐怖する。
「私は響を信じる」
だが、未来だけはその姿をじっと見てそういう。
「─私だって響を信じたいよ…この状況を何とかなるって信じたいっ…でも、でも!」
弓美は涙を流しながらその場にへたれこむ。
「もう嫌だよ!誰か何とかしてよ!怖いよ…死にたくないよぉ!助けてよ響!」
泣きながら悲鳴をあげた…
「落ち着いてください」
すると、彼女の肩に優しく手がおかれる。
弓美が後ろを向くと、左目の下に五弁花のマークがある、自分達より一、二才ほど若いと思われる少女が微笑んでいた。
「大丈夫です…あなた達は死にません。必ず、あの人達が守ってくれます…あの人達は、大切な誰かを守るために、傷付きながらも戦っているんですから…」
その少女はモニターに写っている響とツナを見ながらそういった。
「あなたはいったい…」
「いたいた!探したよ?」
すると入口付近に白い髪と白をメインとした服装、そして左の目の下に入っている三つ爪が印象的な男性が現れる。
「まったく、いきなりどっか行っちゃうんだから!ホント、おてんばさんだね♪」
「ふふっ!それはあなたも同じでしょう?」
少女は微笑みながら、男の元に歩いていく。
「あ、一つ伝え忘れていました!」
少女はそういって振り返る。
「奇跡は一人で起こすことはできません。多くの人が手を取り合うことで、起こすことが出来るものです」
「あの、あなた達は…」
「んー、そうだなぁ…君の親友のお友達、とでも名乗っておくよ♪」
男がそういうと、二人は避難部屋から離れていく。未来は詳しく話を聞こうと部屋の外に出ると
「いない…?」
先ほどまでいた二人はどこかに消えてしまっていた…
「うっ…」
ツナの意識が戻る。だが、先ほどの攻撃が響いているのか、立ち上がることが出来ない。
ツナは響がどうなったのか確認するため何とか顔を動かすと、視界にはボロボロになった翼と、彼女に威嚇する響、そしてネフシュタンの力で怪我を治しているフィーネが写った。
するとカ・ディンギルが再び輝きだす。
「まさか!?」
「そう驚くな…カ・ディンギルがいかに最強最大の兵器だとしても、ただの一撃で終わってしまうのであれば、兵器としては欠陥品…必要がある限り何発でも撃ち放てる!」
そのためにエネルギーの源にデュランダルを使っていると話す。
「だが、お前を倒せばカ・ディンギルを動かすものはいなくなる!」
翼が刀をフィーネに向ける。だが翼の前には暴走している響が立ちはだかっている。
カ・ディンギルにエネルギーが再充填されていく。
「立花…私はカ・ディンギルを止める!だから─」
響が翼に襲いかかる。すると翼は、刀を地面に刺し響の攻撃を受け止める。
翼の体に無慈悲な拳が突き刺さる。
翼は響の攻撃を受け止めると、彼女を抱きよせた。そして翼の血がついた響の手をつかむ。
「これは、束ねて繋げる力のはずだろ?」
そういうと、脚部のアーマーから小刀を取り出し響の影に刺す。
『影縫い』
翼は響の動きを止めると、地面に刺してあった刀を引き抜く。
「立花…奏から継いだ力を、そんな風に使わないでくれ…」
それを聞いた響の目からは涙が溢れていた。そして翼はツナの方を向く。
(立花のこと、頼んだぞ…)
ツナは翼の顔を見て、彼女が何を思っていたのかを直感で理解する。
翼はフィーネの方に歩みを進める。
「─またせたな」
「どこまでも『剣』ということか…」
「…今日に折れて死んでも、明日に人として歌うために…風鳴翼が歌うのは、戦場ばかりでないと知れ!」
「人の世界が『剣』を受け入れることなど、ありはしない!」
フィーネの鞭が翼に襲いかかる。
「颯を射る如き刃 麗しきは千の花」
翼は鞭をかわすと、刀を大剣に変化させる。
『蒼ノ一閃』
エネルギー刃を放つが、それは鞭によって防がれる。
翼が地面に着地すると、すぐにフィーネは鞭を振るうがそれを回避しフィーネに迫り大剣を振るい、フィーネを吹き飛ばしカ・ディンギルに叩きつける。
「去りなさい!夢想に猛る炎 神楽の風に滅し散華せよ」
翼が大剣を刀に戻し空中に投げると、アームドギアが先ほどよりもさらに大きな刃に変形する。
『天ノ逆鱗』
翼はその刃ごとフィーネに突貫していく。だが、それはフィーネが展開したバリアによって防がれる。
「翼、さんっ…」
ツナは地面を這いながら、ゆっくり響の元に近づこうとする。
「四の五の言わずに 否、世の飛沫と果てよ」
翼は防がれた刃を足場にし飛び上がり、両手に携えた直剣のアームドギアから火炎を放出しカ・ディンギルに突貫していく。
『炎鳥極翔斬』
「初めから狙いはカ・ディンギルか!」
だが、フィーネが鞭を振るい、翼を打ち落とす。
(やはり、私ではっ)
『何弱気なこと言ってんだ!』
「奏…!」
『翼…あたしとあんた、二人揃ったツヴァイウィングなら、どこまでも遠くに飛んでいける!』
(そう…両翼揃ったツヴァイウィングなら…!)
翼はアームドギアから再び炎を放出し、カ・ディンギルの頂上に突貫していく。
(どんなものでも、越えてみせる!)
「沢田!立花ぁ!」
翼はフィーネの攻撃をかわしながら、自身を青い火の鳥と化して突貫していき…
「翼さんっ!」
翼の決死の突貫で、カ・ディンギルは爆発し破壊された。
「私の想いは、またも…っ」
フィーネがカ・ディンギルが爆発する様を見て目を見開くなか、翼が刺していた小刀が消滅すると響のシンフォギアも解除される。
「翼さん…」
響は泣きながらその場にへたれこむ。
「天羽々斬…反応途絶っ」
「身命を賭してカ・ディンギルを破壊したか、翼…お前の歌、世界に届いたぞっ…世界を守りきったぞ…っ!」
モニター越しで翼の戦いを見ていた弦十郎は、拳を強く握りしめながらそういった…
「どこまでも忌々しい!月の破壊は、『バラル』の呪詛を解くと同時に、重力崩壊を引き起こす!惑星規模の天変地異に人類は恐怖し、うろたえ、そして聖遺物のふるう私の元に帰順するはずであった!痛みだけが、人の心を繋ぐ絆!たった一つの真実なのに…!それを…それをお前は…お前達は!」
フィーネはそういって、心が折れた響を容赦なく蹴りあげる。
「まあ、それでもお前は役に立ったよ…生体と聖遺物の初の融合症例…お前という先例がいたからこそ、私は己が身をネフシュタンの鎧と同化することが出来たのだからな」
フィーネは響の頭を掴み、放り投げようとする。すると
「ん?」
「やめ、ろ…」
いつの間にかフィーネの足元まで来ていたツナが彼女の足を掴んでいた。
「お前みたいな奴が、私の邪魔をするな!」
「ガッ!」
フィーネはそういってツナを後ろに蹴りあげと、響を放り投げた。
『なに情けねぇ面してんだダメツナ』
フィーネが響の元に向かっているなか、ツナのヘッドフォンからリボーンの声が聞こえる。
「…守れなかった…クリスも、翼さんも…絶対に守るって言ったのに…!」
ツナはそういって地面を強く叩く。
『─お前の知っている二人は、あの程度で死ぬような奴らなのか?』
「え…?」
『お前が知っている雪音クリスと風鳴翼は、あんな攻撃で死ぬようなやわな鍛え方をしていたのかって聞いてんだ。それにお前…未来とした約束、忘れたのか?』
ツナはリボーンの言葉を聞いて、響とスカイタワーに向かう時に未来に言ったことを思い出す。
『響が本当に危険な状況になったら、死ぬ気でアイツのことを助けるから』
「そうだ…俺は、未来と約束したんだ…響が危なくなったら、助けるって…」
そういってゆっくり立ち上がる。
「それに、俺が知っている二人はそんな簡単に死ぬような奴らじゃない!…それに、未来だけじゃなく、翼さんにも響のことを頼まれたんだ…だから、俺は死ぬ気で響を助ける!響を助けられなかったら─オレは死んでも死にきれない!」
ツナの額に再び炎が灯り、手袋がガントレットに変化しハイパーモードになる。
響に止めを刺そうとしていたフィーネは、ツナが
「っ!耳障りな!何が聞こえている!」
(これは…歌?)
フィーネがいきなり聞こえてきた音を不快に思っている中、ツナはその音が歌声であることに気づく。
音は近くのスピーカーから流れていて、その歌の正体は、未来や彼女達のクラスメート、地下に避難していた学生達が通っていたリディアンの校歌だった。
「なんだこれは!」
フィーネが音源を探そうと辺りを見渡す。
(響、ツナ…私達は無事だよ!響達が帰ってくるのを待っている!だから、負けないで!)
未来は歌いながら、そう祈っていた。
「どこから聞こえてくる、この不快な─歌!…歌、だと!?」
「─聞こえる…皆の声が…」
いつの間にか朝になり、太陽が山から登り始める。
「よかった…私を支えてくれてる皆は、いつだってそばに…皆が歌ってるんだ…だから、まだ歌える。頑張れる!戦える!!」
響の体を守るように二つの光の輪が現れ、その衝撃でフィーネが後ろに飛ばされる。そんなフィーネを横目でみながら、響はゆっくりと立ち上がる。
「まだ戦えるだと!?何を支えに立ち上がる!何を握って力と変える!鳴り渡る不快な歌の仕業か…?そうだ、お前が纏っているものはなんだ?心は確かに折り砕いたはず…なのに、何を纏っている!?それは私が作ったものか!?お前が纏うそれは一体なんだ!?なんなのだ!?」
三つの光の柱が空高く昇る。
「シンフォギアァァァァァ!」
そして光の柱が消えると、柱がたっていた場所から三人の人物─響、翼、クリスが、白を基調としたカラーリングのシンフォギアを纏い、翼を生やして天高く飛翔した…
次回、ついに一期終わります。
どうにか主人公であるツナも活躍させなければ…!