戦姫燈炎SYMPHOGEAR!   作:生粋の名無し

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なんとか書けました…


ツナの過去(10年後編):①

「これが、僕が知ってる綱吉クンのおおまかな過去さ♪」

 

 ツナの家にて、白蘭がツナの過去について話し終わる。

 

「なんと言うか、壮絶な生活だったんだね…」

「彼はいくつもの死線を乗り越えてきたのだな…」

「─て言うかお前!元々は敵だったのに何でツナと仲良くなってんだよ!」

 

 クリスが白蘭に問い詰める。

 

「そりゃあ、僕が自分の行いを反省して、綱吉クンと仲直りしたからに決まってるじゃないか♪」

「あたしには、反省してるようには見えねぇがな…」

「白蘭はいつもこのような態度ですけど、その事に関しては本当に反省しているんです。そのこと、私はよく理解していますから」

「ありがとうユニチャン!やっぱり大切なのは親友だね♪」

 

 白蘭がユニの肩に腕を回す。

 

「それにしても、ツナが昔は勉強も運動もダメダメだったなんて、信じられないよ」

「やっぱり口で説明するだけじゃ、あまり理解しづらいよね♪」

 

 白蘭が響達五人を見てそんなことを言う。

 

「それじゃあ、みんなで綱吉クンの過去を見てみようか♪」

『えっ?』

 

 白蘭の言葉に、彼とユニを除いた全員が驚く。

 

「そんなの、どうやって…」

「一つ考えがあるんだけど─それにはボクと綱吉クンだけじゃなくて、君たち装者の協力も必要なんだ♪」

「私達の」「協力が」「必要だって?」

 

 響と翼、クリスが白蘭の発言に首をかしげる。その直後、玄関の鍵が開く音が聞こえた。

 

「あ!噂をすれば♪」

 

 白蘭が椅子から立ち上がり玄関に向かい、その後ろをユニと響達がついていく。

 

「つ、疲れた…」

「全くだらしねぇな…マフィアのボスなら、もちっとシャッキリしやがれ!」

「無茶言うなよ!て言うか、マフィアのボスにはならないって何度も言って─イデ!」

 

 玄関ではツナとリボーンがいつもの争いをしていた(といっても、ツナがリボーンから一方的に蹴られるだけだが)。

 

「お帰りなさい!沢田さん、リボーンおじさま!」

「お帰り綱吉クン、リボーンクン♪それにしても、戻ってくるの早かったね?」

「よくよく考えてみれば、夕飯も近い時間だったからな。今日は一発で勘弁してやった。だが明日からはみっちり鍛える予定だぞ」

 

 ユニと白蘭が軽く迎えるなか、響達は疲れきっているツナを心配して近寄る。

 

「ところでリボーンクン、一つ頼みたいことがあるんだけどいいかい?」

「内容にもよるが、聞かせてみろ」

 

 ツナから少し離れると、白蘭がリボーンに考えている内容を伝える。

 

「─それは面白そうだな。いいぞ、協力してやる」

「やった♪それじゃあ早速始めようか♪」

 

 そう言って白蘭がツナに近づく。

 

「ねぇ綱吉クン、一回大空のリングを見せてくれないかい?」

「え?どうしたんだよいきなり…」

 

 そう言いながらもツナは大空のリングを白蘭の目の前まで上げる。

 

「それじゃあ今度は、響チャン達の聖遺物が入った(その)ペンダントを近づけてくれないかな♪」

「響達まで協力させるなんて、ホントに何をするつもりだ?」

 

 響達が大空のリングにペンダントを近づけるなか、ツナは白蘭の行動に怪しみ始める。

 

「まぁまぁ、落ち着いてさ─それじゃあいくよ♪」

 

 白蘭はそう言うと、身に付けている大空のマーレリングをツナのリングに近づけると、自分のリングに炎を灯した。すると、響達のペンダントが淡く光りながら振動し始める。

 

「え?え!?」

「これは…!?」

「どうなってやがるんだ!?」

 

 響達シンフォギア装者がペンダントの異変に驚く。

 

「おい白蘭!今から何を「お前はうるさいから少し黙ってろ」ウガッ!」

 

 ツナは白蘭に問いかけようとするが、途中でリボーンに意識を刈り取られる。

 

「ちょっとツナ、大丈夫?」

「こんなのいつものことだから、別に気にしなくていいぞ」

 

 そんな話をしていると、ツナのリングが光りだし、ツナを除いた全員の額にボンゴレの紋章を浮かび上がらせる。そして全員の意識が大空のリングに吸い込まれていった…

 

 

 リングに吸い込まれた響達が気づくと、見知らぬ町中に立っていた。

 

「ここ、どこ…?」

「ここは並盛町─俺やツナ達が元々すんでいた町だ」

 

 近くにいたリボーンが説明した直後

 

『待って!!』

 

 後ろから聞き覚えのある─自分達が知っているより少し若い─声が聞こえ、一斉に振り返ると

 

「中二の頃のツナだ!」

「でも、私達の通っていた学校の制服じゃないから、少し新鮮!」

「あれが若い頃の彼か…」

「顔つきは今とたいして変わってねぇな…」

 

 同級生だった響と未来は、懐かしみながらも見たことのない制服を着ているツナに新鮮味を感じ、翼とクリスは初めてみる若かりし頃のツナに見いる。

 

『待ってよ2人とも!!』

 

 ツナは響達をすり抜けていくと、走ってきた方向と反対側にいた二人の男性のもとに走っていく。

 

「なるほどな…今さっきのやり方でボンゴレの縦の時間軸を発動させたら、近くのリングの所持者と深く関わった出来事が見れるって訳か…」

「これは僕も予想外だったよ♪」

「ねぇリボーンくん、あの二人は?」

「亜麻色の髪の男は、ツナの父親の家光が率いている門外顧問チーム『CEDEF』の一員のバジリコン─通称バジルで、高身長の男はランチアといって、北イタリア最強と言われてた奴だぞ」

 

 リボーンが二人の説明をする。

 

「このときはリング争奪戦が終わってすぐだから、バジルは本部からの招集で、ランチアは遺族への謝罪のために海外に行くところだな」

「謝罪?なぜだ?」

「かつてのランチアは北イタリアのマフィアの最強の用心棒で、孤児の自分を引き取り、それこそ本当の家族のように大切にしてくれたファミリー達と楽しく過ごしていたんだが、その後ボスが引き取って来た─今はツナの霧の守護者の片割れである六道骸によって操られた状態でファミリーを皆殺しにしちまってな…そのファミリーの遺族への謝罪の旅をしてたんだ」

「そんな…」

 

 そんな話をしていると、過去のツナが二人から何かを渡される。

 

「なんだろう?リングと…あれって、死ぬ気丸!?」

「あれって最初から持ってたわけじゃねぇのか!?」

「そうだぞ。リング争奪戦までは小言弾っていう弾で、リアルタイムでツナに小言を聞かせて秘めた意思に気づかせて内面から全身と感情のリミッターを解除して、死ぬ気弾とは逆の『静かなる闘志』を引き出させて超死ぬ気(ハイパー)モードにさせてたんだぞ」

 

 リボーンが説明し終わると同時に、過去のリボーンがツナ達に引っ付いてきた幼き頃のランボにランチアの技─暴蛇列覇モドキを当てる。

 

「ちょっ!?リボーンくん、あれはやりすぎなんじゃ…」

「あいつはあの程度でやられるようなやわな奴じゃないからな。ほら、あんなに元気だぞ」

『うあぁあぁ!!!』

「おもいっきし泣きまくってんじゃねぇか!」

『なにやってんだよリボーン!!「堪忍袋の緒が切れた」ランボ、まだ退院して日が浅いんだぞ!』

「しかも病み上がりの奴にしてんのかよお前!容赦ねぇか!」

 

 クリスがリボーンへのツッコミ役に転じる。

 

『リボーンのバカ者が~!!タレマユのクセに!!』

「あの子、髪の毛からバズーカ取り出したよ!?」

「どうなってんだあのガキの髪ん中!?」

 

 ランボはバズーカを自分に向けるが、先程の一言が頭にきたリボーンが地面のコンクリートをもぎ取り投げつけ、バズーカの弾が明後日の方向に飛ぶ。

 

『(相変わらず容赦ねーっ)』(リボーンくん容赦無さすぎでしょ!)(容赦ないな…)(ホントに容赦ねーなおい!)

 

 過去のツナと、シンフォギア世界の人達の全員の感想が一致した瞬間である。

 

 先程放たれたバズーカの弾は、空中を少しさ迷ったあと、ツナ達の方に飛んでいき、リボーンにぶつかった。

 

「リボーンくん!?」

「そう言えば説明してなかったが、あいつが使った弾こそ、ツナがシンフォギア(こっち)の世界に飛ばしたマルチバズーカ弾のもとになった10年バズーカの弾だぞ」

 

 響達が心配するなか、リボーンはのんきに10年バズーカについて話す。

 10年バズーカ弾の煙がなくなると、そこには十年後のリボーンどころか、赤ちゃん状態のリボーンすらいなかった。それに驚いたツナが辺りを見渡している。

 

「─これが、あの事件の始まりだったな…」

 

 リボーンはボルサリーノを深くかぶり、そう呟いた。

 過去のツナは最初、その出来事を深く考えていなかったが、翌日になっても帰ってこないことを不信に感じ探しだした。その途中で、獄寺と一人の女性と出会う。

 

「あの子は…?」

「あいつは三浦ハル。ツナの彼女候補の一人だぞ」

「うわぉ!すごい圧だね♪」

 

 リボーンの一言を聞いた直後、響と未来だけでなく、翼とクリスも怒りのオーラを放ち、いつものようにニコニコしている白蘭すら、内心怯んでいた。

 ツナは二人に事情を説明したあと、それぞれに別れ捜索を再開する。すると、大人ランボのことを思いだし家に戻る。

 

『なーランボ!10年バズーカで大人になってくれよ!』

『なに言ってんのツナ?ランボさんは10年バズーカなんて、シ・リ・マ・セ・ン』

「おもっきし頭から出てるじゃねえか…」

『頭から出てるじゃないか!』

 

 過去のツナとクリスのツッコミがかぶる。

 ツナはランボの頭から10年バズーカを引っ張りだすと、ランボと取り合いになり、偶然にもランボの指が引き金を引き、ツナに10年バズーカの弾がゼロ距離で着弾する。そしてツナが飛ばされた先は、棺桶の中だった。

 

「棺桶の中…?どういうこと…?」

「おい、誰か来たぞ!」

 

 クリスの言葉に振り返ると、十年後の獄寺が現れ、ツナに謝り始める。

 

「何というか、見た目はあんま10年前と変わってねぇな」

 

 十年後の獄寺は、ツナに一枚の写真を見せると過去でその人物を消すよう頼んでくる。その事に戸惑っていたツナがなぜ十年後の自分が棺桶の中にいたのか聞いた直後、獄寺が十年前と入れ替わり、ツナから話を聞いた獄寺は喜んだり落ち込んだりしていた。

 

「なんと言うか、面白い人だね!」

 

 彼の反応を見た響はそんな感想を述べる。

 その後、ツナ達が十年後に飛ばされてすでに五分たっていることに気づき、ツナが焦っていると彼の腹がなる。そして獄寺が持ってきた八つ橋を食べたあと辺りを見渡していると、獄寺が十年後の自分が残していった鞄を見つけ開くと、中身を確認する。すると記号が書かれた紙を見つける。

 

『これはG文字だ!』

『G文字?』

『ゴクデラ文字といって、授業中にオレが考えだした暗号です』

『(授業中何やってんだこの人ー!)』

「やっぱり獄寺さんって面白い人だね!」

「全く、授業中に彼は何をしているのだ…」

「こいつバカか?」

 

 三者三様の反応を見せるなか、獄寺が暗号を解読していると、後方から何者かが現れる。

 

『はじめまして─さようなら』

 

 いきなり現れた人物はそう言うと、戦闘態勢にはいる。

 

「誰だあいつ?」

「あいつはラル・ミルチ。CEDEFのメンバーの一人だ」

「なら味方でしょ!?なのになんで争おうとするの?」

『10代目!!さがって下さい、ここはオレが!!』

 

 響が質問していると、獄寺が筒状の物体を指と指の間にはさみツナを庇うように立ちふさがる。

 

「あれって…爆弾!?」

「ダイナマイト…!なぜあんなものを!?」

「獄寺の武器は全身に仕込んでいるダイナマイトだ。タバコを火種にすることから、マフィア界隈では『人間爆撃機(スモーキン・ボム)隼人』って呼ばれてるぞ」

『果てろ!』

 

 リボーンが獄寺の説明をしていると、獄寺が爆弾の嵐をおこすが、ラルは獄寺の攻撃を余裕であしらい獄寺を炎の檻に閉じ込める。

 

『やはりリングを使いこなせないか…宝のもちぐされだな』

『リングを使いこなす…?』

『な…何を言ってんだ…?』

『オレを恨むな…死ね』

 

 ラルはそう言って獄寺に止めを指そうと左腕につけたガントレットを構える。

 それを見た獄寺はツナに逃げるように促す。するとツナは覚悟を決め死ぬ気丸を服用した。その直後、ラルは獄寺に銃撃を行う。だがその攻撃は超死ぬ気モードになったツナによって防がれた。

 

「これが、沢田が始めて死ぬ気丸を使った戦いか…」

『10代目!!』

『9mm弾丸をものともしない高密度エネルギー…待ってたぜ、ハイパー死ぬ気モードのお前をな』

『!?…なぜオレ達を狙う?』

『今は非常時だ。手っ取り早くが最優先なのさ』

『?』

『次のは鉛弾とは違う。その炎でも消せはしないぜ』

 

 ラルはそう言うと、ツナに向けて弾を放つ。それをツナは回避しようとするが、今度の弾はツナのあとを追ってくる。

 

追尾(ホーミング)!!』

 

 ツナは炎の幕を張り攻撃を防ごうとするが、ラルの放った弾は炎を貫通してツナに着弾、爆発が起こる。

 

『10代目ー!!』

「「「ツナ!」」」

「ツナさん!」

「沢田!」

『休憩なんてやらないぜ…ここで死ぬようなら足手まといになるだけだからな…生きたきゃ生きろ』

 

 ラルはそう言って落下するツナに容赦なく攻撃を行い、ツナの周囲を爆煙が覆いつくす。

 

『じゅ、10代目ー!!』

『リボーンの指導を受けながらこんなものか。これでよくXANXUS(ザンザス)を倒せたな…リボーンが隣にいて初めて一人前だったってわけか…』

『なぜリボーンのことを知っている』

 

 煙の中から声が聞こえた。

 煙が晴れると、そこには右手の手の平と左手の手の甲を相手に向けて組み合わせ、四角形を作る構えをとっているツナの姿があった。

 

「よかった!無事だったんだ!」

「しかし、あの構えはなんだ?見たことがないぞ?」

『零地点突破…改か!!』

「零地点突破改?」

「死ぬ気の零地点突破ていうのは、初代ボンゴレボスであるジョットが編み出したとされる技で、死ぬ気モードとは逆の境地にあるマイナスの状態に位置する技でな。発動前はノッキングするような不規則な炎を放出して瞬くような炎になるんだが、ツナは導き出された技を総じて『零地点突破』と呼んでいるぞ」

「ということは、彼がノイズを凍らせていたのは零地点突破か…だが、私達が知っている零地点突破とあの技は違っているぞ?」

「お前達が知っている技は零地点突破・初代(ファースト)エディションという技だな。その技は、ジョットが使ったとされる伝説的な技で、自らの死ぬ気の炎を強力な冷気に変換して対象を凍らせることができる技だが、零地点突破改はツナが編み出したオリジナルの技で、炎の属性は問わず、相手の死ぬ気の炎のダメージを軽減するだけでなく、吸収して自分のエネルギーに変換することができる技だぞ」

 

 リボーンが響達に死ぬ気の零地点突破について説明していると、ラルの炎を吸収して強化されたツナがラルを圧倒する。

 

『なる…ほどな…』

『女!?』

『なかなかどうして見所はありそうだな沢田綱吉…オレが全力を出してもお前の戦闘能力には及ばないだろうぜ…最も…旧時代的意味においてな』

『?』

『それだけではこの時代…生きてはいけないぜ!』

 

 ラルは飛び上がると、ツナに向けて再び攻撃を行う。ツナはラルの攻撃をなんなくかわしていく。しかし…

 

「あれは…ムカデ?」

 

 弾幕の中に混ざって一匹のムカデがツナに近づく。そのムカデはツナを通りすぎた直後、Uターンをしてツナのからだにまとわりついた。

 ツナはムカデを両手でつかむと、炎を放出し始める。

 

『す…すげえ!!さすが10代目っス!!』

『気づけよ。逆効果だ』

 

 ツナの顔に疲労の色が見え始める。

 

『お前は死ぬ気の炎を自分の意思で出してるんじゃない。無理やり大気に放出させられてるのさ…炎で動く玩具によってな』

『な…』

 

 ツナから放出する炎が徐々に弱まっていく。

 

『そん…な…』

 

 そしてついに額に灯った炎が消え、ツナが地面に落下する。

 

『こんな初歩的な(トラップ)にかかるとは、情けないなボンゴレ10代目』

 

 ラルがツナにガントレットを突きつける。

 その光景をみていた獄寺は炎の檻から抜け出そうとするが、壊れる気配がない。そしてツナは自分の不甲斐なさを悔やんでいた。

 

『及第点だ。殺すのは見送ってやる』

 

 ラルはガントレットを引っ込めると、ゴーグルを外し自己紹介をして獄寺を捕らえていた檻を解除する。

 そしてツナ達にマーモンチェーンと呼ばれる小型の鎖を取り出し、リングに巻き付けるように命令してくる。

 獄寺はそんな彼女に状況等を説明するよう要求するが、ラルはすべての質問をシカトして場を離れようとする。

 

『ちょっと待ってください!!オレ達、過去から来たんです!!さっきから驚くことばかりで何がなんだかさっぱり…!!』

『口ごたえするな』

 

 ラルはガントレットを突きつけてツナを黙らせようとする。

 

『ひぃっ』

「「「「鬼だ!」」」」

 

 装者達と未来の意見がぴったり揃う。

 

『ふざけんな!!なんでてめーの言うことを!!』

『ついてこれない奴は死んでくれた方が助かる…オレには時間がないんだ』

「あの人、顔に痣が…!」

 

 ラルの痣をみた過去のツナ達は言葉をなくし、シンフォギア世界の人達も絶句する。

 

『知りたいことは目的地についてから調べるんだな』

『目的地!?』

『おまえ達のアジトだ』

「ツナ達のアジト?」

『オ…オレ達のアジト!?』

『まさか…この時代の…!!ってことはオレ…あ!リボーンもそこにいるんですか?』

『そうか!10年前のリボーンさんがまだこの時代にいるってことも』

『知るか』

 

 ラルはそう言いうと森の中に向かって動き出す。

 

『でも…赤ん坊リボーンがいなくてもこの時代のリボーンがいるのかも…』

 

 だが、ツナのその一言を聞いたとたん、足を止める。

 

『オレの体が成長するのもこうして生きながらえているのも、オレがなりそこないだからだ…』

 

 ラルは話ながら、懐から灰白色のおしゃぶりを取り出す。

 

『コロネロ…バイパー…スカル…最強の赤ん坊アルコバレーノ達は皆…死んでいった…もちろんリボーンも…いない』

「そんな…」

「彼女の持つおしゃぶり…リボーンがつけているおしゃぶりと酷似しているが、彼女もアルコバレーノの一人なのか?」

「ラルは『運命の日』に選ばれし7人(イ・プレシェルティ・セッテ)として集められた1人だったが、コロネロの奴が庇ったことでその役目は代行されてな。だが、アルコバレーノの呪いを受ける際に完全には庇いきれず、ラル自身も影響を受けて赤ん坊の姿になって、アルコバレーノの7つのおしゃぶりに含まれないあのおしゃぶりを所有することになったんだ」

「そうなのか…」

 

 ツナ達はその後、森の中を走り回り、一時すると川を見つけそこで休憩をとる。

 

『今日はここで野宿だ』

『な!?』

『の…野宿ー!?』

 

 ツナ達はラルに不満を述べるが、再びガントレットを突きつけられて黙らされてしまう。さらには飯は自分達で現地調達しろと言う始末。

 ラルの話を聞いた獄寺はツナを連れて森の中に入ると…

 

『スイマセン!!オレがいながらあんな奴をのさばらせて!!』

 

 そう言いながら、土下座の姿勢で何度も頭を地面に叩きつける。

 

『でも…アジトにつくまでの辛抱っスから!』

『え…?』

『何の信憑性もないリボーンさんの話で10代目をおどしやがって、本当にムナクソ悪い女っすよ』

『!お…おどし?オレはてっきり本当に死ん…』

『そんなわけありません!忘れたんすか?無敵のリボーンさんスよ!!』

「獄寺の奴、嬉しい評価をしてくれてるじゃねえか」

『そう言われてみれば…』

『ただ、今は奴についていくしか手がかりがないのも確かっス!大丈夫、リボーンさんは生きてますよ』

 

 獄寺の話に安心したツナだったが、鳥の羽ばたき音ですぐに怯え上がる。

 その後、手分けして食料を探していると、得体の知れないものを飲み込んでしまい、酔っぱらいのような状態になり森をさ迷っていると、泉の近くで先ほど分かれた獄寺を見かける。

 

『ゴクデラ君ら…』

 

 名前を呼ばれた獄寺の顔をよくみると、頬を赤く染めていた。

 

『じゅ…10代目ぇ!!静かにー!!そして早くー!!』

 

 獄寺がツナを手招きする。するとツナはよっぱらった状態で近づき、獄寺の顔に頭をぶつけ二人仲良く泉の中に落ちる。そしてツナ達が泉から顔を出すと

 

『ガキ共が』

 

 目の前には一糸纏わず、生まれたままの姿のラルが立っていた。

 

『うがっ!!』

『のわー!?』

 

 静かな森の中に男二人の叫び声が響いた…

 

 その後二人は、濡れた服を乾かしながら、ラルから多くとれた魚を分けてもらっていた。ちなみにだが、二人の左の鼻にはティッシュがつまっており、先ほどの光景をみていた響達は、ハルの時と同じ反応を示し、セレナすら怒りを露にしていた。その五人の圧に、リボーンでさえ冷や汗を流してしまう。

 そんななか、ラルが二人をじっと見つめる。

 

『(目が…合わせられない…)』

『(モロだぜモロ…)』

『お前達のことは写真でみたことしかない』

『!?』

『だが10年バズーカの存在とおもかげで、何者か識別できた』

『『…?』』

『時間ができたんだ。知っていることを話してやる』

 

 ラルはそう言って、自分がボンゴレ門外顧問『CEDEF』に所属していること、ボンゴレ本部が二日前に壊滅状態に陥ったこと、そしてそれを行ったのが『ミルフィオーレファミリー』と呼ばれるマフィアのボスである白蘭であることを話す。

 

「本当に、ツナと白蘭さんは敵同士だったんだ…」

『この時代、戦局を左右するのはリングと(ボックス)だ…奴らはリングと匣を略奪することにより急激に力をつけてきた…ボンゴレを強襲した目的もそうだ…』

『ボンゴレリングが狙いだってのか!?』

 

 獄寺の問いかけを聞いたラルはリングについて簡単な説明をしながら空を見上げた直後、慌てて焚き火に砂をかけ鎮火する。

 

『なにやってんだ!!』

『敵だ!』

『『!!』』

『感傷に浸っている場合ではないぞ…奴らは強い!!見つかったら終わりと思え!』

 

 ツナ達はすぐに服を着ると、ラルと共に近くの岩場に隠れ、ラルはステルスリングと呼ばれるリングからマーモンチェーンを外す。

 それから少しすると、近くに人型の真っ白いロボットが現れる。

 

『ゴーラ・モスカ!!』

『ゴーラの二世代後の機体だ…ストゥラオ・モスカ…軍はボンゴレ以外にも機密を売ってやがったんだ』

「モスカ?」

「ゴーラ・モスカってのは、旧イタリア軍が極秘裏に開発していた戦闘用のロボットでな、死ぬ気の炎を動力源として動くんだ」

 

 リボーンがモスカについて話していると、ストゥラオ・モスカの顔がツナ達の方を向く。

 

『こっち向いたぜ!』

『みつかりっこない、ストゥラオはリングの力を探知するセンサーを内蔵しているが、マーモンチェーンでリングの力は封じられている』

 

 そうラルが説明するが、ストゥラオ・モスカはまっすぐにツナ達のもとに近づいてくる。

 

『バカな!!お前達、ボンゴレリング以外のリングは持っていないな』

 

 それを聞いたツナがポケットからあるリングを取り出す。

 

「あれって、ランチアさんからもらってたリングだ!」

『そのリングは…!!なぜ話さなかった!!3人でも倒せる相手じゃない!全滅だ…』

『へっ弱気じゃねーか、自慢のリングの力は役に立たねーのかよ!!』

『戦いは力だけではない!相性が重要なんだ!!』

 

 ストゥラオ・モスカがツナ達が隠れている岩に銃口を向ける。

 

『アジトまであとわずかというところで…!くそっ』

 

 ラルがモスカに応戦しようとした直後、何者かがモスカを後ろから斬りつける。

 

鮫衝撃(アタッコ・ディ・スクアーロ)…こいつで1分はかせげるはずだ』

『…!?』

『助っ人とーじょーっ』

「あの人は確か…!」

「ツナの雨の守護者─十年後の山本武だな」

『や…山本!?』

『あれ?悪い冗談じゃ…ねーよな…門外顧問とこの使者を迎えに着たらお前達までって…ん…?でも縮んでねーか?幻…?妖怪か?』

『(やっぱ、この人山本だー!!)』

「山本さんって、天然な人なのかな?」

「ま、確かにその通りだな」

『あ…オレ達…10年バズーカで過去から来て…』

『!ああそっかー!!昔の!あ…あせったぜ!どーりでな…元気そうだなツナ』

 

 山本は安心しつつもどこか悲しそうな表情を浮かべると、モスカを放置してアジトに向かい始める。

 向かっている途中、山本は飛ばされてきたツナ達から最近の出来事について話を聞き、昔を懐かしんでいた。

 

『ハハハ!そっか!10年前っていうとリング争奪戦が終わったあとか』

『うん』

『懐かしーな』

『そっちは…?』

『あれからいろいろあったんだぜ─そうだ!!この10年間お前はそりゃーすごかったんだぜツナ!!』

 

 山本はツナの頭に腕をのせる。

 

『獄寺おまえもな』

 

 山本が後ろを歩く獄寺の方を向く。獄寺は先程から不機嫌そうな顔を崩していなかった。

 

『おい…走らないのか?歩いていては朝までかかるぞ』

『!そっか言ってなかったな。お前の知ってるアジトの在処の情報はガセなんだ』

『…?』

『わりィ!もうそろそろだな。オレを見失わないように、ついてきてくれ』

 

 山本はそう言うと、懐から一つの匣を取り出し開匣(かいこう)する。すると中から一匹の燕が勢いよく飛び出す。

 

『何だ!?』

『防犯対策のカモフラだ。よそ見はするなよ』

 

 すると、雨が振りだし一瞬にして土砂降りに変わる。

 

「うわわ!前が全く見えないよ!」

「この雨はさっき山本が出した匣アニマル─雨燕(ローンディネ・ディ・ピオッジャ)が生み出した雨だぞ」

『いてて!!何も見えねぇ!!』

『ジャングルの雨みたいだ!!』

『こっちだ』

 

 ツナが山本の声が聞こえた方向をみると木々の中に、人工的に作られた地下に続く階段が現れる。

 

『アジトって地下にあんのー!?』

『ああそうだ』

「すごーい!秘密基地みたい!」

「敵に知られないための基地なんだから秘密基地なのは当たり前だろ?」

『他にもこんな入り口が6か所ある』

「他に6個も!?」

「ボンゴレの財力というのは、余程のものなのだな…」

 

 山本が生体認証装置に手をかざすと、エレベーターの扉が開く。

 

『ここはボンゴレの重要な基地として急ピッチで建造中だったんだ…』

 

 エレベーターが地下5階につき扉が開くと、目の前には膨大な空間が広がっていた。

 

「すごく広ーい!」

「基地の一部でもこの広さか…全体の大きさで言えば特機部二の基地よりも大きいのではないか…?」

『いまんとこ6割方できてるってとこだな』

「まだ6割だと!?」

『す…すげー!!ボンゴレってこんなの作れちゃうの!?』

『ハハハ!いいこと教えてやろーか?おまえが作らせたんだぜ、ツナ』

『えー!!?オ…オレがー!!?』

「ツナが!?」

「こんなん作らせるとか、どんだけでかいことさせてんだ…」

『おい、あの装置はなんだ?』

 

 ラルが目の前に見えてきた装置について問いかける。

 

『ん?ああ、メカニックのジャンニーニが作ったなんとかって物質を遮るバリアだそうだ』

「ジャンニーニって確か…」

「ツナを私達の世界に飛ばす原因となったものを作ったメカニックだな」

 

 そんな話をしていると、ラルがバリアを通りすぎた直後、倒れこんでしまう。

 

「ラルさん!?」

『おい!どーした!!』

『おまえもだったのか…!』

『ど…どーなってんの!?』

『心配ない、環境の急激な変化に体がショックを起こしただけだ。ここは彼女達にとって外界とは違うつくりになってるからな』

『?彼女達…?』

『少しすりゃ目を覚ます』

 

 山本はそう言ってラルを抱えると、ツナ達をつれてとある部屋に案内する。

 

『おせーぞ』

 

 ツナ達が部屋に入った直後、ツナが一番聞きたかった人物の声が聞こえ、ソファの方を向くと

 

『チャオっす』

 

 いつものようにボルサリーノをかぶりその縁にカメレオンのレオンをのせ、黒服を着て黄色いおしゃぶりを着けたリボーンが座っていた。それをみたツナが瞳を潤わせながら近づく。

 

『だきしめて~♥️』

『?』

『こっちよ!!』

『ふげー!!』

 

 どこかから声が聞こえた直後、ツナが後ろから頭をおもいっきり蹴られる。

 

「え!?リボーンくんが二人!?」

「いや、よくみたらツナの近くにいるリボーンは人形だ!」

『あでででで!!』

『大丈夫っスか!?』

『後頭部に土ふまずがフィットしたぞ』

『な!!なんなんだよ!!このふざけた再開は!!こっちは死ぬ思いでお前を探してたんだぞ…!!またヘンなカッコして!!』

 

 不満をのべるツナだったが、言いたいことを言い終わると安心した表情を浮かべた。

 

『しょーがねーだろ?このスーツを着てねーと体調最悪なんだ。外のバリアもオレのために作らせたんだしな』

『!?どういうことだよ』

『オレにはキビしい世の中ってことだ』

『?』

「もしや、アルコバレーノであることが関係しているのか?」

「鋭いな翼。この時代では非7^3線(ノン・トゥリニセッテ)と呼ばれるアルコバレーノ(俺達)にとって有害で、浴び続けると呪いで死んでしまうほど危険な物質が大気中に照射されててな」

「なるほどねぇ…でも、それなら何でラル(あいつ)は外で動きまくってたのに死んでねぇんだ?」

「それはあいつが虹の呪いを中途半端な状態で受けたことによって、その分、非7^3線の負担も減ったと思われるぞ」

 

 現在のリボーンが翼達に説明していると、過去のリボーンがツナ達に飛ばされてきた時間が9年と10か月であることを伝えモニターに地上の映像を写し出す。

 

『?』

『暗くてよく見えねぇ…』

『こいつは見覚えあるはずだぜ』

 

 山本がそう言うと映像が切り替わりとある学校を写し出す。

 

「あ!看板に『並盛中学校』て書いてある!ということは…!」

『ってことはここ並盛なの!?』

『日本だったんスかー!?』

 

 自分達がいたところが並盛だったことに驚く二人。

 

『現在、全世界のボンゴレ(サイド)の重要拠点が同時に攻撃を受けている。もちろんここでも、ボンゴレ狩りは進行中だ』

『ボンゴレ…』

『狩り…?』

『おまえ達もみたはずだぞ。ボンゴレマークのついた棺桶を』

『それってオレのことー!?』

「やはり、この時代の沢田はもう…」

『てめえ!!』

 

 獄寺が山本を殴る。

 

『何してやがった!!何で10代目があんなことに!!』

『ひいっ!獄寺くん!』

 

 獄寺が山本を問い詰め、ツナが怒り狂う彼をみて怯える。

 

『すまない』

『てめえ、すまねーですむわけ…!!』

『やめろ獄寺!10年後のお前もいたんだぞ』

『!く…そ…』

『敵であるミルフィオーレファミリーの恐ろしいところはもちろん戦闘力の高さだが、それよりもやベーのは目的がただ指輪を得るための勝利じゃないことだ』

『!?』

『本部が陥落した時点でミルフィオーレは交渉の席を用意してボンゴレ側のある男を呼びだした。だが奴らはその席で一切交渉などせず男の命を奪ったんだ…』

「てめぇ…!」

「落ち着け雪音!」

 

 山本の話を聞いた雪音が白蘭に殴りかかろうとし、翼がそれを止める。

 

『それからもこちらの呼びかけにも一切応じず、次々とこちらの人間を消し続けている…奴らの目的は─ボンゴレ側の人間を一人残らず殲滅することだ』

『つ…つまり過去からきたオレ達も危ないってこと…?』

『それだけじゃねえぞ。おまえ達と関わりのあった知り合いも的にかけられてるんだ』

「うそ…!?」

『そ…それって!』

『うろたえんな。まだ希望がなくなったわけじゃねえ』

「なんか手があんのか?」

 

 響達が過去のリボーンに視線をむける。

 

『山本、バラバラに散ったとはいえ─まだファミリーの守護者の死亡は確認されてねーんだな』

『ああ…』

『ならやることは一つだ─おまえはちりぢりになった6人の守護者を集めるんだ』

『え!?』

「どういうことだ?」

『歴代ボスもずっとそうしてきたんだ。ボンゴレに危機が訪れる時、必ず大空は6人の守護者を集めどんな困難をもぶち破る』

『だ…だけどたった7人集まったところで…』

『逆だぞ─奴らと勝負できるのはおまえ達しかいねーんだ。この時代の戦い方は特殊だが、だからこそおまえ達7人にも分があるとオレは思っている』

『何…言ってんだよ…わけわかんないよ!それよりオレ達の知人もボンゴレ狩りの的になるっていってたけど…それって母さんや京子ちゃん達も入ってんのか!?』

『ミルフィオーレが抹殺する対象は拡大し続けている。彼女達もおそらく…』

『そんな…!!大変だ!!どうしようリボーン!!』

『手はうってある』『!?』

『オレがラル・ミルチを迎えにいくのと同時に、イーピンとランボが笹川とハルを探しにいったんだ』

「イーピン?誰だそいつ?」

「今はツナの家の居候の一人になっている、ランボと同年代で香港生まれの殺し屋だぞ」

『あいつらが?』

『そうか!イーピン達こっちじゃチビじゃないんだ!!』

『今は連絡待ちだ。ママンはタイミング悪く5日前に家光とイタリア旅行に行ってな…状況がつかめねぇ』

「そんな…」

『イタリアって…!まさか…母さん…?』

『ビアンキとフゥ太は情報収集に出ている。他の仲間だが…この2日間でロンシャン達や持田は行方不明…10年間にできた知人もほとんども消された…』

『!!!』

『山本の親父もな…』

『そ…そん…な…』

 

 その日の夜、ツナは布団のなかで京子達が作った手作りのお守りを握りしめていた。

 

『(神様仏様、お願いします─どうか…母さんや京子ちゃんやハル達が無事でありますように…!!)』

『うぐっ!グス…』

「ツナ…」

 

 次の日の朝、ツナ達がリボーン達の元に向かっている途中、リボーン達の会話が聞こえた直後、ラルとすれ違う。

 

『(コロネロの…(かたき)…?)』

『おめー達よく眠れたか?いよいよ守護者を集めるミッションをスタートするぞ』

『え!?ちょ…ちょっと待ってよ!!まだ心の準備が…そ…それに…!』

『いつまでも京子達の心配したって始まんねーぞ。守護者を集めることが最終的に京子達を守ることになるんだ』

『!!』

『大丈夫っスよ10代目!アホ牛はともかくイーピンは結構やります!きっと無事に帰ってきますよ』

『獄寺くん…』

『んじゃ始めっぞ。あれから山本と話し合ったんだが─最初に欲しい守護者は即戦力…つまりつえー奴だ』

『!強いっていったら…』

『そうだ…ボンゴレ10代目雲の守護者─雲雀恭弥だ』

「雲雀…さん?」

「並盛中だけじゃなく、並盛町一帯の頂点に立ち、裏社会も牛耳る最強最恐の不良で、愛校心が人一倍強い並盛中の─いや、今は並盛高の風紀委員長だぞ」

「不良で風紀委員長って、矛盾してない?」

「ちなみに、ヒバリは誰かと群れることを嫌っていてな─三人以上で集まっていたら群れと判断して、群れる奴らを『噛み殺す』ぞ」

「うひゃあ!怖い人だよ~!」

「それでよく沢田の守護者になったな…」

「それより、噛み殺すってどういうことだ?」

「実際に噛んで殺す訳じゃねえぞ。トンファーでボッコボコにして半殺しにするだけだ」

「それでもやりすぎだろ!」

『でも雲雀さん、今どこに…?』

『それがよくわかんねーんだ』

『!』

『オレもここをしばらく離れてて、今守護者達がどこにいるのかわからねぇんだ。ヒバリの手がかりはこいつだけだ』

 

 山本が懐から取り出した写真には一匹の鳥が写っていた。

 

『なぁ!?これってバーズの鳥じゃなかった!?』

『今はヒバリが飼っていてヒバードっていうらしいぞ』

「安直な名前だな」

『ずっと前にハルがヒバリの肩に乗ってるのを見かけたらしくてな…』

「絶対あのバカそうな女がつけたな」

『まあ、でも並盛好きのあいつのことだ─きっとこの町に手がかりはあるはずだ。オレはいけねーがしっかり連れて帰ってこい』

「やっぱりきつかったの?」

「ああ、このときは動くだけでもキツかったな」

 

 響の問いかけに現在のリボーンが答えると過去のリボーンがツナ達に山本を連れていかせるよう言う。

 

『なーに、ビビるこたぁないさ。おまえ達はこの時代のオレ達が失ったすんげー力をもってんじゃねーか』

『!?』

『失った…すんげー力…?』

『…おまえ達は希望とともに来てくれたんだ─ボンゴレリングっていうな』

 

 その後、山本はツナ達をつれてとある工場跡に出る。

 

「おい、この時代のボンゴレリングはどうなったんだ?」

『おい…!ボンゴレリングはどーなってんだよ!!』

 

 クリスと獄寺の質問が重なる。

 

『とりあえず並中行くか』

『コラ!聞いてんのか!?』

『?何だ?』

『ボンゴレリングだ!!何でこの時代にねーんだよ!』

『あーその話な、だいぶ前にリングを砕いて捨てちまったんだ』

「『捨てたー!?』」

「何故そのようなことを…!?」

『誰がそんなことをしたんだよ!!』

『うちのボスさ』

「ツナが!?何でそんなことを!?」

『ハハハ、おまえにもわかんねーか…ツナがボンゴレリングの破棄を口にするようになったのは、マフィア間でリングの重要性が騒がれはじめ…略奪戦の様相を呈してきた頃なんだ…戦いの火種になるぐらいならない方がいいと思ったんじゃねーか?お前はそういう男だ…ボンゴレの存在自体にすら首をかしげていた程だからな』

「─確かにツナなら、争いを好まないからしそうだよね」

「沢田なら絶対にするだろうな」

「あいつは甘ちゃんだから捨てるだろうな」

 

 響達が、ツナがリングを破棄した理由に納得していると、前方で爆発が起こる。

 

『こっちです!急いで!』

 

 煙の中から二人の男女が現れる。

 

「あの角…確か…」

『ランボにイーピン!』

『誰かを連れてるな』

『それって…まさか!!あそこにいるのは…!』

『京子さんハルさん逃げて!!ここは私が!!』

『でも…』

 

 その直後、上空から炎の刃がランボ達を襲い爆発が起こる。

 

『ああ!!』

『上か!!』

 

 ツナ達が上空を見上げると、黒い制服を着た二人の男性が炎を使って空を飛んでいた。




いちをツナの視点をメインにして書いた場合がこんな感じです。ちなみにこれでも漫画一巻分には届いてません。さらに十年後編だけでも余裕で15巻分越えてるので、10話分くらいになりそうです。

それと、まだ過去編終わってないけど二期の一話できました。これってやっぱ過去編終わらせてから投稿した方がいいですかね?
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