戦姫燈炎SYMPHOGEAR!   作:生粋の名無し

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なんとかできました。辻褄合わせのため仕方がなかったとはいえど、少し下品(かもしれない)な表現があります。いちを自分なりにオブラートに包んでみましたが、気分を害したならすみません。


標的(ターゲット)1 ツヴァイウィング

 浮遊感がなくなり、何処にいるのか確認しようとツナが目を開くと、目の前には

 

 

 

 

 

 

洋式のトイレがあった

 

 

 

 

 

 

「イヤ何で!?」

 

 ツナは困惑のあまり叫んでしまった。いつもならここでリボーンから「うるせぇぞダメツナ」と言われ蹴りの一つでも入っていただろうが、リボーンがおらず、周辺に人がいなかったことが不幸中の幸いだろう。

 

「ホントここ何処だよ!?しかも何故か服が制服から私服に変わってるし…ん?」

 

 自分が今いる場所や服装に対する疑問を口にしていると、ある違和感に気付く。

 

「あれ?俺の腕の長さってこれぐらいだったっけ?それに、目線の高さもいつもより低い気がする…」

 

 ツナは自分の違和感について述べて、一人考えていると、一つの可能性を思いつき、あわてて個室から飛び出し洗面所の鏡で自分の姿を確認すると…

 

 

 

 

 

 

「(ガーン||)身体が縮んでる!?というか、若返ってるー!!?」

 

 

 

 

 

 

 鏡に写し出された姿は、ちょうどリボーンがツナの家に家庭教師(かてきょー)に来た頃くらいまで若返った(といっても1~2年前だが)自分の姿だった。鏡には写っていないが、筋肉のつきかたも本来の姿のツナと比べると明らかに劣っている。その事にツナはまた叫んでしまう。

 

「あ!そうだ、荷物は!?」

 

 そして唐突に、ツナはもってきた鞄の存在を思いだし、急いで鞄の中身を確認する。

 

「よかった…携帯は電源がつかないけど、他の中身は無事みたいだ。偶然こっちに入れてた()()も無事みたいだし…」

 

 そういってツナは鞄の中から、手の甲の部分に「27」と刺繍された一対のミトンを取り出す。このミトンはXグローブと言って、通常時はなんの変哲のないただの手袋なのだが、ツナが「死ぬ気モード」になると形を変え、死ぬ気の炎を灯すことができるグローブになる。

 

「それに、VG(ボンゴレギア)も無事みたいだ…」

 

 そして自分の右手に視線をおとし、身につけているアクセサリーを見て安心する。

 

 

 

 

 

 

 VG(ボンゴレギア)とは、7^3(トゥリニセッテ)と呼ばれる世界の均衡を保つ存在の一角であるボンゴレリングと、(ボックス)アニマルと呼ばれる生物兵器の魂、そして初代ボンゴレのボスであるジョットの血:《罰》を使って、ボンゴレリングをVer.UPしたものである。

 VG(ボンゴレギア)は持ち主に一番適した形になっており、ツナのVG(ボンゴレギア)はリングの形をしている。そしてXグローブとVG(ボンゴレギア)を身につけた状態で「死ぬ気モード」になると、グローブの形状がさらに変化し、ガントレットになる。この二つはツナが戦う際に最も必要となるもので、VG(ボンゴレギア)のもとになったボンゴレリングに関しては世界の均衡を保つ存在の一つなので、もし紛失したとなると、考えるだけで生きた心地がしなくなる。

 

 

 

 

 

 

「それにしても、飛ばされてもう五分は余裕でたってるよな?なのに元に戻らないってことは、あのとき(十年後の世界)みたいに妨害してる何かがあるのかな…?」

 

 安心したお陰で冷静さを取り戻したツナは、十年バズーカの本来の効果時間をとっくに過ぎていることに気付き疑問を口にする。

 

「色々気になるけど、今はここが何処なのか確認しないと…」

 

 そういいながらツナはトイレから出ようとするがその際に、学校の鞄を持ち歩いていたら目立つかもしれないと考え、掃除用具部屋に鞄を隠し、今度こそツナはトイレからでた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(ヤバイヤバイヤバイ!急がないとライブが始まっちゃう!)

 

 彼女の名前は立花(たちばな)(ひびき)。ツヴァイウィングの大ファンである中学生だ。彼女は今日、本来は友人である小日向(こひなた)未来(みく)と一緒にライブ会場に来ているはずだったのだが、家の都合により未来が来れなくなり、一人でライブに来ていた。ライブ会場に来て、ライブが始まるのを待っていた響は、唐突に尿意におそわれ、今しがたまでトイレに籠っていたのだ。

 響は素早く手洗いを済ませ、急いでトイレを出ると、

 

「イタッ」

「イデッ!」

 

 トイレを出た先で人とぶつかってしまう。その際、響は尻餅をつくだけですんだが、相手はいきなりぶつかられたことに対処できず、床に頭を打ち付けてしまう。

 

「ああ!すいません!大丈夫ですか!?」

「イテテ…あぁ、大丈夫。こういうのなれてるから」

 

 響は慌てて無事を確認すると、相手の少年は頭をさすりつつも苦笑いしながら無事を伝える。その少年は独特な髪型をしており、身長等から恐らく自分と同じくらいの年ではないかと響は考える。

 

「君の方こそ大丈夫?」

「あ、はい!私は大丈夫!平気、へっちゃらです!」

 

 今度は逆に少年が響の無事を確認してきて、響は元気に答える。

 

「そっか、よかった……えっと…君、名前は?」

「私の名前は立花響!中学二年生!身長は「いや、そこまで話さなくていいから!」そう?」

 

 少年が名前を聞いてきたので、響は元気よく自己紹介し、いつものように自分のプロフィールも話そうとするが、すぐさま少年に止められる。

 

「よろしく、響…えっと、俺の名前は沢田綱吉。みんなからは『ツナ』って呼ばれてる。こ…えっと、響と同じ中学二年生だよ」

「よろしく、ツナ君!」

 

 響は目の前の少年:沢田綱吉(ツナ)の手を握り握手する。ツナは、響が唐突に握手してきたことに戸惑い、女子に手を握られるのが恥ずかしいのか顔を赤らめながらも響の手を握り返す。

 

「うん、よろしく!…ところでさ、響」

「ん?なに?」

 

 響はまだツナの手を握りながら、問いかけてきたツナに聞き返す。

 

「ここってさ、何処…だっけ?」

「え?そりゃあ『ツヴァイウィング』のライブ会場だけど?」

 

 ここに来ている人なら誰もが知っていることを聞かれ、なにを言っているのか、と不思議そうな顔をツナに向けると、

 

「あっいや、えっと…実はさ、俺、今さっきまでトイレで寝ちゃってたみたいでさ、まだ寝惚けてるのか、記憶が混乱してるみたいなんだ」

 

 普通の人ならここで疑問の一つぐらい覚えるだろうが、響は

 

「そうなんだ!」

 

 と、明るく答えた。

 

「なら教えてあげる!ここでは今日、『ツヴァイウィング』っていうツインボーカルユニットのライブが行われるんだよ!…あっ!?」

「ん?どうしたの?」

 

 響がツナにここで行われるライブについて簡単に説明した直後、あることを思いだし、空いている方の手で携帯を取り出し時間を確認する。(なお、未だに右手はツナの手を握っている)

 

「いけない!あともう少しでライブが始まっちゃう!」

「ちょっ?!響!?」

 

 響はライブ開始の時間が迫っていることに気付き、ツナの手を引っ張りながら会場に走る。ツナは響の行動に驚きのあまり声を荒らげる。

 

「この会場に来ているってことは、ツナもツヴァイウィングのライブを見に来たってことだよね!だったら一緒にみようよ!」

「いや、でも、それだと、響と一緒に来てる人の、邪魔になるんじゃ…」

「大丈夫!私、今日一人で来てるから!本当は友達と一緒に来るはずだったんだけど、その友達が家の都合で来れなくなっちゃってね…」

「あ…」

「だから心配しなくて大丈夫!それに、一人でみるよりも誰かとみる方が楽しめるからさ!」

 

 一瞬、顔に影をおとしたものの、すぐさま笑顔を取り戻し、心配しなくていいことを伝えツナを引き連れ走っていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(地雷踏んじゃった(またやっちゃった)かもしれないと思ったけど、問題無さそうでよかった…ていうかあぶねー!素で本来の年齢言うところだった!この見かけで高校生って絶対怪しまれる!…いや、響なら案外信じちゃうかも…?)

 

 目の前の少女:立花響に手を引かれながらそんなことを考えるツナ。そんなことを考えていると、通路の出口が近づいてきた。通路を出ると、響が言っていた通り、ここがライブ会場であることを理解する。そして客席を埋め尽くすほどの人の多さに呆気にとられてしまう。そんなツナに気付かず、響は自分の席と本来は友達が座っているはずだった席まで引っ張っていく。

 

「ッセーーー…フ!なんとか間に合った!」

「ホントにいいの?ここに座らせてもらって…」

「大丈夫大丈夫!本来は未来が座るはずだったんだけど、その未来が来れなくなって、誰も座らないはずだったからさ…」

(ヤバイ!やっぱり落ち込んでる!話をそらさないと…!)

 

 自分の発言(ヘマ)で響を落ち込ませてしまい、どうにかして元気にさせようと考えていると、騒がしかった会場内が徐々に鎮まっていく。ツナは今までライブなど行ったことはないが、そんなツナでも、鎮まり始めた理由が、ライブが始まる時間になった、ということは理解できた。

 

「ねぇ、響。ツヴァイウィングってさ、どんな人が歌ってる…んだっけ?」

「えぇ…?ツナ、まだ寝惚けてるの?」

 

 周りの人の迷惑にならないよう、できるだけ声を低くしながら響に問いかける。ツナの発言に響は呆れたように言い、その言葉にツナは苦笑いしか出来なかった。(その際にすでに響が自分のことを呼び捨てにしていたが気付いてない)

 

{ツヴァイウィングはね…「「「「「「「ウオォォォ!」」」」」」」}

 

 響がツナの質問に答えようとした直後、周囲から歓声が湧き上がり、その声の大きさにツナは耳を塞ぐ。何事かと周囲を見渡すと、人々の視線の先に二人の女性が立っていた。一人は髪が朱色で活発な雰囲気を纏っており、もう一人の青い髪の人からはクールな印象を感じた。

 

「あの朱色の髪の人が天羽(あもう)(かなで)さんで、青い髪の人が風鳴(かざなり)(つばさ)さん。あの二人がツヴァイウィングだよ!」

 

 会場の熱気と、会場に現れた二人の女性に呆けているツナに響が、視線の先にいる二人がツヴァイウィングであることを伝える。

 

(なるほど…『ツヴァイウィング』って名前は、二人の『翼』…奏さんの『天羽』と翼さんの『翼』からとったのかな?)

 

 ツナがツヴァイウィングの名前の由来に関して考えていると、先ほどまで活気にわいていた会場が再び静まり返る。それがライブが始まる合図だと気付き、ツナが正面の二人に視線を向けた直後、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ツヴァイウィングのライブが始まった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ツヴァイウィングの歌で周りが盛り上がっているなか、ツナはすべての思考を止め、今後の不安やマフィアのことも全て忘れて、ただただツヴァイウィングの歌に聞き惚れていた。

 そして曲が終わり、周囲から歓声と拍手が沸き上がり、ツナの意識も現実に戻ってくる。

 

「ね!すごいでしょ!?」

「うん…すごいよ…」

(声も綺麗だし、歌詞の内容もすごくいい…そしてなにより、二人とも生き生きして歌ってる…二人とも、歌うことが心のそこから好きなんだな…)

 

 響が問いかけてきて、それにどこか気が抜けたような声で答え、心の中でツヴァイウィングの歌を絶賛する。どうやら、周りの人たちと同じようにツナの心もツヴァイウィングにつかまれたようだ。

 そして沸き上がる歓声のなか、ツヴァイウィングの二人が二つ目の曲を歌い始めようとした直後

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

会場を強い衝撃が襲った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「キャア!?」

「な、なんだ!?」

 

 いきなり起こった衝撃に響が悲鳴をあげるなか、ツナはいきなりのことに驚きつつも、衝撃の震源地と思われる方角を見やると、視界にはいったのは

 

 

 

 

 

 

「ノイズだー!」

 

 

 

 

 

 

 そう叫びながら逃げ惑う人々と、触れた人を灰色の塊に変えている、人の形をしたオレンジ色の化け物だった。




次回はついにあれが起こります。あと、この作品のリボーンの時間軸ですが、中学二年生の6月から翌年の2月までの間に漫画本編の内容が起こったことになってます。因みに黒曜編が8月中旬、ヴァリアー編が10月~11月、未来編が11月(10年後の世界では9月~11月)、継承式編が翌年の1月、虹の代理戦争編が2月に起こったことになっています。
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