戦姫燈炎SYMPHOGEAR!   作:生粋の名無し

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どうも、生粋の名無しです。

この間ハーメルンの作品を読漁んでいたら、「魔法少女リリカルなのは」の世界に「劇場版機動戦士ガンダム00」エピローグ後の刹那やティエリア、死んでいった仲間達等が転生するクロスオーバーとか面白そうだなって思い、ついデバイスの設定や物語の大雑把な流れを殴り書きしてしまいました。
まぁ、書いていくにつれて「あれ?これ結構相性いいんじゃね?」とか思ったりもしたんですけど…なにぶん今書いてる作品でさえ手こずっているし、何よりリリカルなのは作品は二次創作の内容とwi○i先生に書かれてたことしか知らないので…誰か代わりに書いてくれる人がいたら情報提供したいくらいです…

まあそんなことは置いといて…今回はやっとチョイス戦に入ります!

それと感想欄に、10年後編を投稿しつつも本編も一緒に投稿するのはどうか、という意見があったので、アンケートを作らせてもらいます。もし、同時投稿に決まった場合は、10年後編投稿の翌日に本編投稿という形にさせていただきます。期限は1週間後の21日までです。


ツナの過去(10年後編):⑬

 並盛神社上空に現れた雲の中から、巨大な白蘭の顔が出てきたことにツナが驚いていると─

 

『白蘭とは、巨人だったのか!?』

 

 ツナの周囲にいた仲間達がそれぞれの反応を示す。了平は盛大な勘違いをし、

 

『オバケ~!!』

 

 ランボはオバケと勘違いし泣き出してしまう。

 

『幻覚か!!』

『…違うと思う』

 

 獄寺は幻術の可能性を考えるが、専門家のクロームが否定し…

 

『綿菓子みたい!』

『実際は手も足もあるわよ』

 

 ついには京子が綿菓子を例に挙げてくる始末─まさにCHAOS(カオス)な状況だ。

 そんななか、冷静に分析をしていたスパナが、その正体を暴き出す。

 

『金属反応がある…巨大な装置だ』

「まさか、あの雲の中になにかあるのか!?」

『落ちつくんだみんな!!あれは顔の形をしたアドバルーンのようなものだ!ミルフィオーレの科学力なら不可能じゃない!!』

『「なんだかもう─マフィア越えてるー!!」』

 

 ツナと響のツッコミが重なった。主人公同士、息が合うのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

閑話休題

 

 

 

 

 

 

 そんな感じに混乱するツナ達。その時、頭上の白蘭がその場にいるメンバーを見て首をかしげる。

 

『あれれ?全員連れて来いと言ったのに揃ってないね』

『えっ─あっ…それは…』

『まっ、いいか!本番で困るのは君達自身だからね』

『白蘭サンこそルール違反だ!!チョイスに使う基地ユニットとしては、その装置は大きすぎる!!』

 

 ツナが言葉選びに迷っていると、入江が白蘭にくいかかる。

 

『早とちり直ってないなー、正チャン♪─これはやっと完成した、新しい移動手段だよ。君達も一度見てる』

「ツナ達も一回見てる移動方法って─まさか!」

 

 白蘭のヒントを聞き、ツナ達だけでなく響達も装置の正体に気づいた。

 

『このメカは、君達をチョイスの舞台へ連れていく─超炎リング転送システム

「やっぱり!」

「メローネ基地をごっそり移動させたやつじゃねーか!」

『つまり戦場は─並盛(ここ)じゃねーんだな』

 

 ツナ達が驚きを隠せないなか、リボーンが白蘭にそう問いかける。

 

『うん、そのとーり!ただし、知ってのとおりこの転送システムはただでは作動しなくてね─君達に今日のチョイスに参加する資格があるかどうか、試す役割も兼ねてるんだ』

 

 

 

 

 

 

ズバリ500万F(フィアンマ)V(ボルテージ)!!それが君達をチョイスの舞台へ転送するために必要な炎圧なんだ』

 

 

 

 

 

 

『ご…500万FVだって!?』

 

 転送に必要な数値を聞いた入江が驚愕する。

 

「えっと…確か、普通のX(イクス)-BURNER(バーナー)が20万FVで、(ハイパー)爆発(イクスプロージョン)でレッドゾーンに入る前に言ってた最大値が25万FVだったはずだから…」

『MAXパワーのX-BURNERの20倍だ…!!』

「イヤイヤイヤ、そんな量簡単に出せないよ!?」

『転移装置を使うには、まだハンパない炎圧が必要でね…その炎は、君達に自分で用意してもらうのが筋だと思うんだ。いわばチョイスに参加するためのチケットってわけさ』

『そんな…一方的すぎる!!』

『X-BURNER20発分の炎など簡単に用意できっこない!!』

『結界を張らずにその場で炎を灯してくれれば、装置がひろってくれるからね─あ!』

 

 ボンゴレファミリー達の意見を無視して、超炎リング転送システムの説明をしていた白蘭が、何かを思い出したように目蓋を開く。

 

『脅かすつもりじゃないけど…もしできなかったら、僕は君達に失望してこの街を─』

 

 

 

 

 

 

─白蘭の瞳にあたる場所が、光を蓄えていく─

 

 

 

 

 

 

『こうしちゃうかもね』

 

 

 

 

 

 

 そう言って白蘭が視線を彼方にある山に向けると、そこめがけて光が放たれ─着弾して数瞬後、大爆発を起こした。

 

『ああっ!』

『並盛の北山が!!』

 

 その光景に固まるツナ達。

 着弾地点を包む炎と煙が晴れると、そこには巨大なクレーターが出来上がっていた。

 

「そんな…!」

『幻覚じゃねーのか!?』

『…わからない』

『な…なんてことを…』

『おっと、ゴメンゴメン!顔がすべっちゃった♪』

 

 恐怖を隠せないツナ達に対して、白蘭は楽しげに顔を回転させる。

 

「何が『顔がすべった』だ!全然笑えねぇ…!」

【メチャクチャだ…】

『たしかに世界を恐怖で支配する素質アリってとこだな…』

 

 一人ポーカーフェイスを貫いていたリボーンがそう呟いていると、白蘭の頭上に、感知している炎圧量を映し出すモニターが現れる。

 

『さあ早く炎を搾りだしてごらんよ!約束の12時まで、あと少ししかないんだからさ─僕から照射される光がなくなったらタイムオーバーだからね』

 

 白蘭がそう告げた直後、ツナ達に当てられていた光が縮小を始める。

 

『光が狭まってる!!』

『しかも早いぞ!!』

「このペースでは、あと5分と持つまい…!」

『さあ、おいでってば』

 

 白蘭が急かすように話しかけるが、ツナ達は炎を灯そうとする動きを見せない。

 

『どうしたのかな?ビビっちゃった?』

『だって…まだ全員揃ってないし…』

「そんなこと言ってる場合かよ!?時間切れになっちまったら元も子もねーんだぞ!」

 

 既に光は、ツナだけを照らすスポットライトほどの大きさまで狭まってきている。

 

『へぇ…ルールを重んじてくれるのは嬉しいな。でも僕には、500万FVを出せない言い訳に聞こえるかな?』

『きっと…きっと来てくれる…』

『でもタイムオーバーだね』

いいや来る!

 

 光が顔半分まで迫っていても、ツナの想い─覚悟は揺るがない。その直後─

 

 

 

 

 

 

─そんな彼の覚悟に応えるかのように、神社の左右から二つの人影が、炎を纏って現れる。

 

 

 

 

 

 

『何してんの、君達?』

 

 

 

 

 

 

 一人は並盛中の制服に身を通し、『風紀委員』の腕章を袖に付けている学ランを肩に羽織ながら、両手にトンファーを握る青年。

 

 

 

 

 

 

『よっ!待たせたな』

 

 

 

 

 

 

 もう一人は、右手に持つ刀や腕と顔に巻かれた包帯が目立つものの、いつもと変わらぬ笑みを見せる袴姿の青年。

 

 

 

 

 

 

 その二人こそ、ツナが待ち焦がれていた守護者(仲間)達だった。

 

「雲雀さんに山本さん!」

「来てくれたんだ!」

「ならば急がねば!猶予はもうないぞ!」

 

 姿を見せた二人に喜ぶ人達がいる一方で、ツナに照射されていた光は、すでに旋毛ほどの大きさまでに狭まっていた。

 

『10代目!!』『沢田!!』『ボス!』

『よ、よし……今だ!─ボンゴレ(ボックス)!!

 

 直ぐにチェーンからボンゴレ匣を外し、リングに炎を灯したツナは、両腕をクロスさせるようにして一度ボンゴレ匣とリングを付き出すと、構えを解いて二つのアイテムを胸前で噛み合うよう動かす。

 

 

 

 

 

開匣!!!!

 

 

 

 

 

 

 そしてツナの掛け声に合わせ、7人が同時にボンゴレ匣に炎を注入する。すると次の瞬間─目映い光がツナ達を覆い尽くし、そこから放たれた一筋の光が白蘭の顔に直撃するや否や、装置を覆い隠していた雲が一瞬で全て吹き飛ばされ、機会仕掛けの全貌が露になる。

 

『ん?あれ…?こんなことって…』

 

 そんななか、白蘭が珍しく困惑した声を漏らす。それもそのはず…彼の頭上にあるモニターに映し出されていた数値は─

 

1()10()100()1000()10000()1000(一千)万!?」

「目標の二倍以上の炎圧だと!?」

 

 まさかの数値に驚くなか、響達の目が光に慣れ始め、ツナ達を覆う光も少しずつ弱まってくる。

 そして響達が光の中に見たのは─

 

 

 

 

 

 7人の若き少年少女と、彼らに寄り添う8体の動物達の姿だった

 

 

 

 

 

 

「あれが、雲雀さん達の匣アニマル…!」

『てめーら、おせーぞ!』

『わりーわりー!』

 

 睨みをきかせる獄寺に山本が軽いノリで謝る。そんな彼の頬を『雨犬(カーネ・ディ・ピオッジャ)』の「次郎」が嘗めあげ、頭上では『雨燕(ローンディネ・ディ・ピオッジャ)』の「小次郎」が飛び回る。

 

『僕は個人として来てるんだ。君達とは関係ないよ』

 

 雲雀は雲雀で彼らしい返答をし、彼の後ろで浮かんでいる『雲ハリネズミ(ポルコスピーノ・ヌーヴォラ)』の「ロール」も同意するように鳴く。

 

『だが沢田、よく来るとわかったな!!』

 

 そんななか、了平が自分の匣アニマルである『晴カンガルー(カングーロ・デル・セレーノ)』の「(かん)我流(がりゅう)」と肩を組ながらツナに話しかける。

 

『─いや…わかってたのは、全員揃わなくては白蘭には勝てないということだけだ』

 

 そんな了平に、いつの間にかハイパーモードになっていたツナは真剣な表情で答えた。そんな彼を見てリボーンが「ニッ」と笑顔を浮かべる。

 

『うん、いいねぇ!見事500万FVを超えて合格だよ』

 

 そんなツナ達を見ていた白蘭は、楽しそうに声を弾ませる。

 

『じゃあさっそく、チョイスをはじめよう』

『ああ』

『まずはフィールドの"チョイス"をするんだけど─』

 

 そこで話を一度区切ると、白蘭の右頬の付近が剥がれ、そこから溢れだした無数のカードがツナの周りを取り囲む。

 

「なんだろう?コレ…」

「トランプ…?」

『正チャンからチョイスのルールは聞いてるだろ?』

 

 白蘭が笑顔でそう問いかけると、ツナではなく響が首をかしげる。

 

「あれ?私達が見てきた中で、入江さんがチョイスの説明してた場面ってありましたっけ?」

「…いいや、なかったな」

「まぁどうせ、見れなかった6日間のどっかであったんだろ」

『チョイスとは選択のゲーム─戦うフィールドと戦士を、最初にチョイスしなければはじまらない…人のもつ運命によってね』

「運命…」

『さあ!そのカードを一枚ひくんだ、綱吉君!それが君自身の"選択(チョイス)"だ』

『しかし、敵のつくったカードでは…』

『大丈夫!白蘭サンは、チョイスでだけは不正をしない男だ』

 

 入江からの言質を聞いたツナが覚悟を決める。

 

『よし…チョイスしよう』

 

 そしてツナは、自分の周りを飛び交う列の中から、目の前に来たカードを一枚引き抜いた。

 引き抜かれたカードの表面は、当初は真っ白な状態だったが、ツナが引いて数秒経つと、光を発しながら模様と文字が浮かび上げ始めた。

 

 

 

 

 

 

『フィールドのカードは─雷』

 

 

 

 

 

 

─カードに浮かび上がったのは稲妻の模様とFULMINE()の文字─

 

 

 

 

 

 

『じゃあいこう』

 

 白蘭がそう言うと同時に、装置から光が溢れだしツナ達と彼らの基地ユニットを照らす。すると彼らの体は、装置に吸い込まれるようにしてゆっくりと浮かび上がる。

 そして転移装置がまばゆい光を放った直後─ツナ達は、並盛町から姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『お~…いて~!!』

「─転移が成功したのか?」

 

 ツナ達が浮かび上がった場面辺りで、まばゆい光から視界を守っていた響達は、ツナの声を聞いてゆっくりと目を開く。

 どうやら成功したようだが、転移の衝撃による砂ぼこりが周囲に立ち込めており、現在地が何処なのかはよく分からない。

 

『み…みんな、大丈夫?』

『ええ』『こっちも大丈夫です!』

 

 そんななか、直ぐに立ち上がったツナは仲間達の状況を確認し始める。どうやら皆、無事に転移してきたようだ。

 

「良かった!誰も欠けてないよ!」

『しかし本当にすさまじい炎を消費してんな…瓜が匣に戻っちまった』

 

 獄寺はそう呟きながら、自分のボンゴレ匣を眺める。どうやら他の仲間達も、彼と同じ状態のようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『やっ♪ようこそチョイス会場へ!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そこへ、煙の外から敵のボスが話しかけてくる。

 

『びゃっ、白蘭!?』

 

 ツナが声の聞こえた方角を向くと、同時に煙も薄れ始める。

 

『んな!?』

 

 そして周囲を確認したツナは、驚きのあまり声を上げた。だが、驚いたのは彼だけではない。

 

「え…ええぇぇぇ!?」

『な…なんということだ』

『ここは…』

 

 ツナの仲間達だけでなく響達も声を上げてしまう。それもそのはず、ツナ達が飛ばされた場所は─

 

 

 

 

 

 

超高層ビル郡の─ど真ん中!!!

 

 

 

 

 

 

『何度も会っているような気がするけど─僕と会うのははじめてかい?綱吉君』

 

 周囲に気を取られているツナに、笑顔で話しかける白蘭。そんな彼の後ろには、付き従うようにして守護者達が立っている。

 

『でっ、でたー!!白蘭と(リアル)6弔花!!』

「なんという存在感だ…沢田の記憶を通して見ているというのに、これ程の圧とは…!」

 

 彼らを見たツナが悲鳴を上げ、翼達が怯むなか、マフィアの存在を知ったばかりの京子とハルは、彼らから漏れだす存在感を本能で感じとり顔を青白く染める。

 

『ここで戦闘をするからね『!』いいロケーションだと思わないかい?』

『こ、こんな人の多い場所で戦えるわけないでしょ!!』

「そうだそうだ!こんな都会のど真ん中みてーな場所でおっぱじめたら、どんだけ被害が出ると思ってやがる!」

 

 白蘭の発言に異議を上げるツナ。そんな彼を見た白蘭はさらに笑みを深める。

 

『そう言うと思って、人はぜーんぶよけといたよ!ここには僕ら以外、人っ子一人いないんだ』

『「どういうことだ?」』

『おって説明するよ』

 

 

 

 

 

 

『なはーんだ!ちびっ子ばっかりじゃない』

 

 

 

 

 

 

 ツナ達が白蘭に意識を向けていると、白蘭のすぐ後ろからツナ達を見ていた少女が、馬鹿馬鹿しげに吹き出した。

 

「あんなに小さい女の子も、敵だっていうの!?」

「つーかちびっ子って…自分も存外ちびっ子じゃねーか─」

『こんなのぜ~んぶ─ブルーベル一人で殺せちゃうもんね!(`∀´)』

 

 そう言って、少女─ブルーベルが左手を頭上に上げると─彼女の手が液体になり、水の槍を形取った。

 

『ひい!!手がー!!』

「溶けた!?」

「一体どんな手品使いやがった!?」

 

 人間離れした行動を取ってきたブルーベルに怯むツナ達。そこへ─

 

 

 

 

 

 

『ハハンッ!あわてないで、ブルーベル』

 

 

 

 

 

 

 白蘭の右後ろに立っていた男が、液体化したブルーベルの手に何かを投擲する。

 その物体は、ブルーベルの手に着弾した直後、瞬く間に成長して、とぐろを巻きながら絡み付いた。

 

『ニュ!Σ(゚ω゚)』

『白蘭様が楽しみにしておられたお祭りなのですよ?ゆっくり楽しみましょう』

『「こ…今度は何!?」』

「動きが速すぎて、あれが何なのか読み取れない…!」

『マグマ風呂といい…こいつら人間じゃねーのか!?』

 

 次々と起こる現象に驚きを隠せないツナ達。

 そんななか、ただ一人─雲雀だけは、「そんなことはどうでもいい」と言わんばかりに鼻をならすと、トンファーを構えリングに炎を灯し、今にも喧嘩を売りかねない雰囲気を醸し出していた。

 そんな彼に気付いた長髪の青年は、独特な口癖をこぼす。

 

『ハハンッ!どうやら、私と同じ雲属性の守護者は学生服の君のようですね─私は桔梗。お見知りおきを』

『すぐにはじめようよ』

 

 礼儀正しい口調で自己紹介する桔梗に対し、雲雀は変わらず我が道を進み続ける。

 

『だーから、ダメなんだって!ひっばーりチャン♪─次のチョイスをはじめなきゃ』

 

 そう言って白蘭は、取っ手部分を抜いても人の顔程のサイズはあろう円柱の物体を取り出した。その物体の頂上には死ぬ気の炎が灯っており、円柱部分には横並びの数字の列が、8層重なっていた。

 

『なっ…何アレ?』

「あれは…ルーレット?」

「そ♪チョイス専用に作った"ジャイロルーレット"さ!」

『みんなが見やすいように、映しだそうね』

 

 現在の白蘭に続き、過去の白蘭がそう言うと、白蘭達─ミルフィオーレ側と、ツナ達─ボンゴレ側のそれぞれに映像が映し出される。そこには、互いのファミリーの紋章のほかに、7つの記号が写されていた。

 

「なんだ?この記号…」

『紋章に…属性?』

 

 クリス達が写し出された記号に首をかしげていると、獄寺がその正体に気付く。

 そう─映像に写し出されていた両端以外の6つの記号は─上から順に晴、霧、雲、雨、雷、嵐と─ツナ達が持っている、大空を除いた6つの属性を表していたのだ。

 だがそんな獄寺を他所に、白蘭はチョイスの準備を進める。

 

『リングの手を歯車の側面にそえて?綱吉君』

『え…?』

『ほら、こうするんだ』

 

 そう言って白蘭は、お手本としてルーレットに手を添えた。

 

『こ…こう?』

 

 それを見たツナも、白蘭と同じようにして、彼の反対側に手を添える。

 

『チョイスの掛け声で歯車を右に回すよ』

『え…ちょ、ちょっとまっ…』

 

 

 

 

 

 

チョイス

 

 

 

 

 

 

 息つく間もなく次の指示を出され、ツナが戸惑っていると、白蘭が勢いよくルーレットを回した。

 それにより、添えていたツナの手が弾かれる。

 ルーレットはその後、数秒間回り続け─少しずつ、それでいて規則性なく止まっていく。

 

『ん。止まるね』

 

 そして全ての列が完全に停止し、2つの映像に結果が映し出された─

 

 

 

 

 

 

ツナ達側は─紋章、雨、嵐の3つが『1』で、謎の四角が『2』─

 

 

 

 

 

 

白蘭側は─晴と雲が『1』で、霧が『2』─

 

 

 

 

 

 

そしてそれぞれ─ボンゴレ側は謎の四角に、ミルフィオーレ側は晴に、炎が灯っていた─

 

 

 

 

 

 

『これで決まったからね─バトル参加者♪』

「えーっと…あの記号はそれぞれの属性を現してて、紋章が大空の筈だから─ツナ達からは、ツナ・山本さん・獄寺さんが出られるってこと?」

「それと、よくわかんねー四角も2人ばかりな。だが、それだとよ─」

『でも、ボンゴレとミルフィオーレで合計がちがう?』

 

 クリスの抱いた疑念を、ツナが代弁する。そう─彼の言った通り、ボンゴレ側は大空・雨・嵐一人ずつと四角二人の計五人に対し、ミルフィオーレ側は晴と雲一人ずつと霧二人の計四人─ミルフィオーレ側が一人少ないのだ。

 

『これがチョイスの醍醐味だよ♪ボンゴレは大空に嵐に雨が一名か~…いい引きしてるじゃないか!綱吉君』

「沢田はほぼなにもしていないのだが…結果的には吉だったわけか…「いいや…」?」

「ここでやり直しを申し出ておけば、もちっと早く終われたかもしれなかったな…」

「それはどういう─」

『おい待て!!だったら一番下の□はなんだ!?あんな属性見たことねぇ!』

 

 リボーンが呟いた内容を問おうとした翼だったが、獄寺がその場にいた全員の疑問を叫んだお陰で聞きそびれてしまう。

 

『あぁ、あれは無属性─つまりリングを持たぬ者を示しているんだ。君達は"2"だから─二名を選出しなくちゃならない』

「だから非戦闘員である三浦達も必要だったのか…!」

『みんな戦いに参加なんて…そんな!!』

 

 

 

 

 

 

『キャッ!』

 

 

 

 

 

 

 チョイスの戦いに京子達も呼ばなければならなかった理由を知ったツナが顔色を悪くしていると、後方にいた京子の叫び声が聞こえ振り返る。するとそこには、先ほどまで白蘭の後ろにいた、ウサギのぬいぐるみを抱いた長髪の男が彼女達の前にいたのだ。

 

「こいつ、いつの間に!?」

『何なのあなた!』

 

 ツナ達がいつの間にか後ろにいた男に驚くなか、京子達をビアンキが引き寄せる。

 

『僕チン……デイジー……』

 

 その男─デイジーは、懐から何かを取り出す。

 

『これ……あげる』

 

 そう言ってデイジーが京子に渡そうとしたのは─真っ黒に腐りはてた一輪のデイジーだった。

 

「あの野郎、何てモンを─」

『ハハンッ』ビュッ─ギュ

『ガハァ!』

『『「キャーッ!」』』

 

 そんなデイジーの言動に京子達が怯えきっていると、先程ブルーベルの手に巻き付いたものと同じものが彼の首に巻き付き、勢い良く桔梗の元まで引き戻される。

 その際、力が強かったのか、デイジーは口から血を吐き出してしまい、それを見た京子達と未来が悲鳴を上げる。

 

『スイマセンね、ちょっと目を離したスキに…デイジーはあなた達のように美しく─滅びゆくものに目がないんです』

 

 口だけでなく鼻からも血を流すデイジーを抱え、微笑みながらそう告げる桔梗。

 そんな彼の笑みを見た京子達は、さらに顔色を蒼く染めていく。

 

『「何なのこの人ー!?」』

『さーて!それじゃあ、お互いの参加戦士(メンバー)を発表しよっか─あ!ここは唯一、相談して決められるとこだからね』

 

 困惑するツナをよそに、話を進める白蘭。そんな彼に、入江が手を上げて問いかける。

 

『白蘭サン…リングを持たない僕は─無属性でいいですよね!』

 

 冷や汗を浮かべる入江と、笑顔の白蘭の視線が絡み合う。そして─

 

『んん!ま、特別にいいかな』

「これで、無属性は一人決まったな。それで、あと一人だが…」

『だったら綱吉君─僕らのメンバーは決まりだよ』

『「え?」』

 

 もう一人が誰なのか悩んでいたツナは、入江の言葉に首をかしげる。そんなツナに、入江はメンバーを伝える。

 

『ボンゴレの参加戦士は─大空に綱吉君─嵐は獄寺君─雨は山本君─無属性は僕とスパナが適任だ』

『おい待て入江!!だれがてめーの指示に従うかってんだ!ボスは10代目だぞ!!』

 

 真剣な表情で伝える入江。だがそんな彼に異論を投げ掛けるものが現れる。一人目は獄寺。しかし…

 

『だがオレも全員戦闘経験者のこのメンバーでいいと思うぞ』

『なっ…リボーンさん!』

『待たんか!』

 

 リボーンの一言に言葉をつまらせた獄寺。次は了平だ。

 

『オレが出られんのはおかしいではないか!!極限に我流と修行をしたんだぞ!!』

 

 常時死ぬ気男の彼らしい不満だが、今さらルーレットの再抽選を申し出るには遅すぎる。

 

『ここは我慢してくれ…条件は向こうも同じ。これがチョイスなんだ─それに、ジャイロルーレットの結果は決して悪くない!!』

 

 そう言って必死に説得しようとする入江だが、そんな彼でも納得させるには難しい人物が…そう─雲雀だ。

 

『そんな理由で納得すると思ってるの?僕は出るよ』

 

 雲雀はそう言って、トンファーを構える。

 

「ど、どうしよう…雲雀さん、何がなんでも出る気だよ…」

『ちょっ!そんなこと言われても─』

 

 流石の入江も、彼を説得させる手立てがなく慌てだす。すると─

 

 

 

 

 

 

『待てって恭弥!─ったく、しょーがねー奴だなぁ』

 

 

 

 

 

 

 基地ユニットの中から、一人の人物が現れる。その人物は─

 

『「ディーノさん!」』

 

 ツナ達とは別行動をとっていた雲雀の特訓相手を請け負っていたディーノだった。

 

『いつのまに!?』

「彼は集合場所である神社にいなかった筈…!?」

転移(ワープ)の時にまぎれこんだんだ─おまえらの家庭教師なんだ。こないわけにはいかねーだろ?』

 

 驚くツナ達に経緯を話したディーノは雲雀に近づく。

 

『考えてみろよ?ツナ達がミルフィオーレに勝てばその後は、どいつとでも好きなだけ戦えるぜ?少しの辛抱じゃねーか!なっ』

 

 そして何気ないノリでそう伝えた。

 そんな彼の提案を聞き、少しの間考えた雲雀は─

 

『…急いでよ』

『ああ、わかった』

 

 少し不満げな顔をしつつも、ディーノの提案にのったのだった。

 

「す、すごい…あんなに戦う気満々だった雲雀さんをなだめてる…」

【ディーノさん、ヒバリさん説得するのうまくなってるー!!】

『ツナ、お前が決定しろ。そのメンバーでいいのか?』

『え…』

 

 雲雀を納得させたディーノにツナが驚愕していると、ディーノがツナにそう問いかける。

 いきなり問いかけられたツナは一瞬戸惑ったものの─

 

『は…はい!』

 

 視線をそらすことなく、しっかりと答えた。

 そんなツナを見て、成長しているのが嬉しいのか「ニッ」と笑顔を浮かべるリボーン。

 

『ところで、ジャンニーニはいいの?同じ無属性でメカニックのスパナが選ばれちゃったけど』

 

 何も異論を言わないことが不思議に思ったフゥ太は、ジャンニーニに直接問いかけると─

 

『ざ…残念ですが─仕方ありませんね♪』

 

 彼はとても良い笑顔でサムズアップしたのだった。

 

【(本当は出たくないんだ…)】

(メチャクチャ嬉しそうじゃねーか…)

 

 そんなジャンニーニを見たツナと響達は同じ感想を抱く。

 

 

 

 

 

 

『ああ~~あっ─だり~~~』

 

 

 

 

 

 

 するとその時、白蘭達の方から何とも気の抜けた声が響いてきた。

 すぐにツナと響達が声が聞こえた方向を見ると、一人だけヤンキー座りをしてうなだれる人物が…

 

「やつは…!」

「メローネ基地で映像に映ってた─」

『「マグマ風呂野郎!!」』

『白蘭様…悪いが出番もねーし…正直イヤになってきました~』

『申しわけありません、白蘭様…ザクロがダレてきました』

『ん、じゃあ急ごうか』

 

 赤髪の男─ザクロがヤンキー座りから徐々にうつ伏せになろうとしているのを見て白蘭がツナ達に向き直る。

 

『それじゃあ、今度は僕らミルフィオーレの参加戦士を紹介するよ─雲は、最も頼りになる真6弔花の優しいリーダー「桔梗」─晴は、殺したいほど生ける屍「デイジー」─霧は、真実を語る幻影の巨人「トリカブト」♪』

 

 白蘭に紹介されると、三人とも下顎に人差し指と中指の二本と親指でL字を作った左手を添え決めポーズをとる。

 

「ど、独特なポーズだね…」

「そんなことよりも、今あいつが言ったメンバーじゃ─」

『それじゃ足りてない!お前達の霧の数は2だぞ!!』

『まあ!』

 

 バジルに問い詰められ、ブルーベルと同じく目を丸くする白蘭。しかし…

 

『困った─なーんて言わないよ?前に言ったように、真6弔花にはAランクの部下が一人につき百人ついてるんだ─もう一人の霧のプレイヤーは、ここにすでにいるよ』

 

 白蘭がそう話した直後、ツナと白蘭の間にあった空間に突如として霧が立ち上ぼり─黒の忍者服に身を包み、背中に二本の刀を背負った能面の男が姿を現した。

 

『トリカブトの部下─猿ね♪』

「…なんで能面?」

「気にするとこ、そこか!?」

『どこから湧いてきやがった!』

『術士が2人…』

『奴ら、人員には困らないってわけか』

『卑怯な…』

「しかし、先程の霧の立ち方…何処かで見覚えが…」

 

 突然現れた、猿と呼ばれた男にそれぞれが反応を示すなか、翼は男の霧を見てなにやら一人で考え込む。

 

『さーて、いよいよ一番大事な勝敗のルールなんだけど…数あるチョイスの中から、最もシンプルかつ手っとり早い─ターゲットルールでいくよ

『「ターゲット…ルール?」』

『簡単なルールだ─お互いに敵の標的(ターゲット)となるユニットを一人決め、その標的がやられた方が負けとなる

 

 名前を聞いてもいまいちピンときていないツナ達に、入江がターゲットルールについて説明する。

 

『なるほど…大将をたてるんだな。標的は取られたら負けの─将棋でいう"王将"ってわけだな』

『ちなみに標的はさっきのルーレットですでにチョイスされているんだよ』

『「!?」』

『ルーレットボードの属性のマークに炎が灯っているだろう?』

 

 白蘭に促されボードを見るツナ達。彼が言う通り、確かにボードには炎が灯った属性が互いに一つあった。

 

『ミルフィオーレは晴!ボンゴレは無属性に!』

「てことは、こっちはあのデイジーとかいう気持ち悪い男を倒せば勝ちってことだな」

「そして、重要なボンゴレ側の大将だが…」

『標的となる属性に二人以上いる時は、ランダムに一人を選ぶんだ』

 

 白蘭がそう伝えた直後、彼の持っていたジャイロルーレットから二つの光が放たれ、大将の胸元に着弾しターゲットスコープが映し出される─

 

 

 

 

 

 

『うん!これで決まったね♪ミルフィオーレの標的はデイジー─ボンゴレの標的は正チャンだ♪

 

 

 

 

 

 

『入江君!?』

「そんな…!」

『…心配ない。望むところさ』

 

 心配で慌てるツナとは対照的に、冷静な態度で答える入江。

 

『つまり、我々は入江正一を─あなた達はデイジーを先に倒せば─勝利というわけです』

『わかりやすくていいじゃねーか…気に入った』

『だな』

『─シンプルなだけに奥が深そうだ…』

『スパナの言う通りだ─?』

 

 それぞれの意気込みを見せる獄寺達に何やら伝えようとした入江だったが、いきなり自分のターゲットスコープを見た。

 

「どうしたんだろう?」

「─おい…あのターゲットスコープ─火、出てきてねぇか?

 

 クリスが異変に気づきそう問いかけた直後─入江のターゲットスコープから黄色い炎が溢れだし、一瞬でスコープを埋め尽くすサイズまで膨張した。

 

『うわっ!!何だこれはあぁ!?』

「入江さん!?」

『胸から炎が!!』

『それは"標的の炎(ターゲットマーカー)"だよ』

 

 混乱するツナ達に、白蘭が入江の胸の炎について語り始める。

 

『標的者は、胸に自らの死ぬ気の炎を灯すことにより、他のプレイヤーとの差別化をするんだ。標的者が倒されずに生きている証明にもなるだろ?』

「そうか…それで黄色の炎─彼の属性である晴の炎が灯ったということか!」

 

 良く見ると、デイジーの胸にも入江と同じように晴の炎が灯っていた。

 そんななか、白蘭の説明を聞いた入江はすぐに胸のマーカーを剥がそうとする。しかし…

 

『ぐっ!とれない!!』

『バトルが終わるまではずすことは不可能だよ。"標的の炎"が消えたら負けだからね』

『待て白蘭─生命エネルギーである死ぬ気の炎をこんなにただ流しにしちまったら─あっというまに体力を消耗し、ぶっ倒れちまうぞ』

 

 白蘭の説明に疑問を抱いたリボーンの問いを聞き、顔から血の気が消えていく響達。

 

「そ…そうだよ…このまま炎を灯し続けてたら…」

『それがこのバトルのタイムリミットになるんじゃないか』

『「!」』

「そ、それってつまり…」

「最悪の場合─命を落とす可能性があるということか…!」

『もう一度いうけど─どんな理由であれ、"標的の炎"が消えたら負けだからね』

 

 この戦いの真の恐ろしさに気づき固まるツナ達に、冷徹な目で告げる白蘭。

 

『なっ…なんてことを…』

『─いいんだ。はじめよう…』

 

 ツナが白蘭に恐怖の視線を送っていると、そう言って入江が立ち上がろうとする。

 

『で…でも入江君!ムリしないで!!』

『ヘタすりゃ、炎出してるだけで死んじまうぞ』

 

 そんな入江を止めようとするツナ達だが…

 

『…それは敵も同じこと…それに、僕は犠牲心でやるんじゃない!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

白蘭サンをこんなにしちゃったのは僕なんだ!!僕が逃げるわけにはいかない!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「入江さんが、白蘭さんを…?」

『へぇ~…正チャン、そんな風に考えてたんだぁ』

 

 入江の叫びに響達が困惑していると、彼の話を聞いた白蘭が興味深そうに呟く。

 

『まぁいいや』

 

 しかし、すぐに興味をなくし呟くと、手を組んでいたトリカブトの背後から三つの小さな火の玉が、花火のように空へと向かって昇っていく。

 

『前に言ったけど、この盛大なチョイスの勝者の報酬は─全てのマーレリングに……全てのボンゴレリング……そして全てのアルコバレーノのおしゃぶり……すなわち新世界を想像する礎となる、僕が一番欲しいもの─7^3(トゥリニセッテ)だよ♪

 

 

 

 

 

 

ドドーン

 

 

 

 

 

 

 白蘭がそう宣言すると、先程の三つの玉が炸裂し─上空に7^3を描いた。

 

 

 

 

 

 

『そうそう!バトルを始める前に、公平にジャッジする審判を紹介しないとね』

『我々におまかせを!』

 

 7^3の花火が消え、白蘭が思い出したように話すと、上空から二つの人影がツナ達の元に降りてくる。

 降りてきた二人は、共に褐色の肌と薄いピンクの長髪をしており、目元を独特なマスクで隠していた。

 

「あの人達って確か、メローネ基地で入江さんと一緒にいた─!」

『チェルベッロ!!』

『入江の話じゃ、いつのまにかミルフィオーレにいたらしいな…一体お前ら何者だ?』

 

 突如現れたチェルベッロの二人にツナ達が驚くなか、リボーンが今まで抱いていた疑念を問う。

 

『我々はミルフィオーレチェルベッロ機関』

『それ以外の何者でもありません』

『ミルフィオーレの…チェルベッロ…?』

『ざけんな!!どのみち、敵の息のかかった審判じゃねーか!!』

 

 チェルベッロが審判と聞き、白蘭に食いかかる獄寺。

 

『この娘達は公平だよ。それがとりえなんだから─それより、ズルをしてるのは君達じゃないのかい?』

「え!?」

「別に何もない筈だけど…」

『99.99%の殺気を消しているのは見事としかいいようがありませんが…わずかに0.01%─あなた方の基地ユニットから人の気配を感じます』

 

 

 

 

 

 

『チッ』

 

 

 

 

 

 

 桔梗がそう告げると、基地ユニットのシートを翻して─ヴァリアーの隊長服を着た男が現れた。

 

「スクアーロさん!?」

『スクアーロいたの─!?』

『なんだよ!来てたのかよ!!』

『来て悪いかぁ!!カスガキがぁ!!─まぎれこんで暴れてやろうとしてただけだぁ』

 

 名前通りの暴れ鮫(スクアーロ)らしい理由に、山本は笑みを浮かべる。

 

立体映像(ホログラム)の君もだ、リボーン♪ここには非7^3線(ノン・トゥリニセッテ)はないから、本体が基地ユニットから出ても大丈夫だよ』

「バレていたか…」

『気が利くな』

 

 リボーンがそう呟くと、二人とも「ニッ」とした笑顔を浮かべた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、チョイス参加戦士以外の者はチェルベッロの案内で観覧席に向かい、参加戦士達は基地ユニットごとフィールドに転送され、開始まで3分間の猶予を与えられていた。

 そして、その3分間にツナ達がしていたのは─

 

 

 

 

 

 

『─で、こうだ』キュッ

『こうな』キュッ

 

 

 

 

 

 

─袴姿だった山本にスーツの着方を伝授させることだった。

 

 

 

 

 

 

『ったく!ネクタイの結び方くらい覚えろ、野球バカ!』

『しゃーねーだろ?普段スーツなんて着ねーし』

『オレもできなかったけど…』

 

 獄寺が怒り、山本が笑顔で応え、ツナが怯える─普段の彼ららしいやり取りだが…表情は少しだけ、いつもより明るく見えた。

 

『マップが送られてきた─どうやらここは南東の地点らしい』

『そうか─悪くないな…』

 

 そんな三人の横で、スパナのパソコンを後ろから覗き込む入江。冷静を保っているように見えるが、顔には汗がにじみ、息遣いも少し荒い。

 

『入江君、大丈夫?』

「あまり無茶はしないで…」

『ああ…心配ない…それより、僕らが作った基地はどうだい?』

 

 心配するツナに、入江が話題をそらす。

 

『立派でびっくりです!よくこれだけの─』

 

 

 

 

 

 

3分たちました

 

 

 

 

 

 

 ツナが入江の問いに答えようとしたところで、通信機からチェルベッロの声が聞こえてきた。

 

〔それでは─〕

 

 

 

 

 

 

チョイスバトル─スタート!!

 

 

 

 

 

 

「ついに始まったな…」

「そうですね…一体、どんな戦いが始まるんだろう…」

「ん?そういや、あいつらは何やってんだ?」

 

 自分達が戦うわけでもないのに、気合いが入る響達。

 その横で、ツナ達は一ヶ所に集まり円陣を組むと─

 

 

 

 

 

 

ボンゴレファイッ!!

『『『『おおっ』』』』

 

 

 

 

 

 

 山本の掛け声に合わせ、力強い声を上げた(スパナ以外)。

 

「おぉ!みんな気合い入ってる!」

『やっぱ気合い入るな』

『ひさびさに(へこ)むぜ…』

『これは日本独特ではないよな』『え?』

『ところで作戦だが…』

 

 ツナ達の円陣を見た響が興奮気味に反応するが、どうやら実際に気合いが入ったのは山本とツナだけのようだ。

 そんな微妙な空気のなか、入江が作戦を語り始める。

 

『敵の位置はお互いに炎レーダーでしか把握できないんだ…そこで僕とスパナは、基地(ここ)でデータを分析して指示を出すので、君達には攻守にわかれて戦ってほしい。戦闘スタイルから─獄寺君はディフェンス、綱吉君と山本君はオフェンスがいいと思う』

「ふむ…いい策だ。獄寺のSISTEMA(スイステーマ) C.A.I.にはデンドロの攻撃を防いだ盾があるからな」

『だからてめーは!!10代目をさしおいて、勝手に指示すんじゃねー!!』

 

 伊達に一部隊の隊長として基地を任されただけのことはあり、ツナ達の武器の特性を理解した上での入江の作戦に、翼が感心する。

 しかし、やはり彼のことが気に入らない獄寺は不満を述べる。だが…

 

『で…でも、それでいいんじゃないかな…入江君はチョイスを知りつくしてるんだし…』

 

 ツナが納得したことで、強く言えなくなってしまう。

 

『…じゅっ、10代目がそうおっしゃるなら…』

『よっしゃ!行こうぜ!』

『うん!』

 

 山本の言葉にツナがうなずくと、皆それぞれの配置につく。

 ツナ・山本・獄寺の三人は自分のバイクが収納されている部屋に駆け込み、入江とスパナの二人はモニターに向き合う。

 

〔いいかいみんな!この地形は遮蔽物が多いだけに、敵の位置と動きをいかに早くつかむか─そこが勝敗を分ける!!〕

「つまり─このフィールドを敵より早く把握することこそ、勝利への鍵に繋がるというわけか」

〔シートをはずせ!〕

 

 入江の指示により、基地ユニットに掛けられていたシートが外され、白い八角形の姿が露になる。

 

〔沢田機─山本機─獄寺機─進路クリア〕

 

 そして、基地前方の3門の扉がゆっくりと開いていき─

 

〔発進!!〕

 

 奥からバイクに搭乗したツナ・山本・獄寺が飛び出すと、すぐそばの十字路で散開し、それぞれの配置場所に向かうのだった…




はい。

チョイス戦に入り、「やっとツナの活躍見れる!」と期待していた皆様…申し訳ありません。今回は序章までしか行けませんでした。
で、ですが次回はちゃんとツナの戦闘に入りますのでご容赦を!

あ、それと二ヶ所ほどにある顔文字はブルーベアの代わりです。熊の絵文字が反映されなかったので。

今後の投稿方針について

  • 作品は出来てんだろ?ならさっさと上げな!
  • 今のペースで結構です。
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