戦姫燈炎SYMPHOGEAR!   作:生粋の名無し

38 / 42
どうも、生粋の名無しです。

本来であれば10年後編が終わった後にあげる予定でしたが、アンケートの結果が同時投稿よりになっていたので慌ててあげました。
本来の『絶唱しない』の話を少し弄ったものと完全オリジナルがあるのですが、最後のオリジナル『絶唱しない』は二期本編をあげる前には絶対にあげとかないといけないものなので…

それではどうぞ!


追記
すみません…一度間違えて投稿してしまい、削除してから書き直したので、最初とは少し会話が変わってるところがあります。上がってすぐに読んだ方には申し訳なく思っています…


戦姫絶唱しないSYMPHOGEAR!        (月の欠片処理から約2週間…)

『月の欠片処理から約2週間…』

 

 ルナアタック事件からおよそ2週間…ツナ達が未来の前に姿を現すまでの間、彼らがどうしていたのかと言うと─

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」

「今日も今日とて、立花の様子がおかしいのは相変わらずだな」

『響…そんなに騒いだって、外に出られる訳じゃないんだから落ち着けよ…』

 

 扉の前で両手両足をバタバタさせる響に、呆れた声を漏らす翼とツナ。

 

 

 

 

 

 

 彼女達は2週間もの間、特機部二の隔離部屋にて、ちょっとした監禁状態にいたのだった。

 

 

 

 

 

 

 なお、この中で唯一の男であるツナは、流石に男女が同じ部屋で過ごすのは不味いとのことで、弦十郎の配慮で別の部屋で過ごしており、響達とは映像越しで会話出来るようにしてある。

 

 

 

 

 

 

「だって!だって!だってぇ!─ツナと翼さんは何ともないんですか!?こんなところに閉じ込められてもうずっとお日様を拝んでいないんですよ!」

 

 しびれを切らした響が、呆れる二人に問いかける。

 

「そうは言ってもだな…」

『いやそりゃあ…ここじゃ飯食って寝ること以外は─本読むか、音楽でも聞くか、運動するか…あとはこうして皆でダベりあうぐらいしか出来ないから、暇ではあるけど…』

 

 娯楽環境の不満を述べるツナだが、監禁状態については不満を述べない。

 彼女達がここに閉じ込められていることにも意味があるのだ。

 

「月の損壊、及びそれらにまつわる一連の処理や調整が済むまでは行方不明としていた方が何かと都合がいい─というのが指令たちの判断だ。それに…」

『─未来を危険に巻き込まないため─でもありますからね…』

「そうだ」

 

 自分達がこの状態を受け入れている主な理由を答えたツナに、翼がうなずく。

 そのことは響も理解しているのだが…それでも不満が振り払えないのか、再び叫び始めた。

 

「うわぁぁぁ!未来に会いたいよぉぉぉ!きっと未来も寂しがってるよぉ!うわぁぁぁ!」

「小日向が絡むところに自己評価は、意外に高いんだな…立花は」

「冷たい布団を温めるくらいしか役に立たない私だけど、いなくなったらいなくなったできっと悲しむと思うし─借りっぱなしのお金も返せてないし…」

「おいおい…」

『お前まだ返してなかったのかよ…もう軽く1年経つんじゃないか?』

 

 響が呟いた最後の言葉に、呆れ果てるツナ。

 

「てゆーか、ここまで引っ張っていざ『無事でしたー!』ってなったらそれはそれできっと怒りますよね?『連絡もしないでなにしてるの!?』って…ああ見えて怒った未来は怖いんですよ!一緒にご飯食べてても口聞いてくれないというか、だからといってずっとここにいても退屈だし、退屈しのぎに未来に怒られるなんてそこまで上級者ではないし、寝そびれれば寝そびれただけ言い訳みたいな笑顔になるしで止めどなく溢れてくるし!でもオンオフは─くぁwせdrftgyふじこlp」

『ちょっ、落ち着け響!』

 

 最後辺りから何を言っているのか分からなくなってきた響を宥めようとするツナ。

 その時ふと、彼の頭にある疑問が浮かんだ。

 

『てかさ、響…心配してるのは未来なのか?それとも自分?』

「それはもちろん!!─あれ?」

 

 ツナの問いかけに勢いよく振り向いた響だったが、やはり混乱していたようで、自分でもどっちなのか分からず首をかしげてしまう。

 そんな彼女を見たツナはただ一言─

 

『ダメだこりゃ…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『これが特機部二?』

 

(成り行き任せで一緒に手を繋いでしまったが、あたしはこいつらのように笑えない…いや、笑っちゃいけないんだ。あたしがしでかした事からは、一生目を背けちゃいけない…そうしないとあたしは…あたしは─)

 

 響達と同じ部屋の隅で、一人俯くクリス。

 

『どうしたんだ?クリス…ずっと黙ってるけど…』

 

 そんな彼女に気がついたツナが心配そうに話しかけ、響が近づく。

 

「分かった!お腹空いたんだよね!」

『いやいや、響じゃないんだから…』

 

 超直感を使わずとも違うと言いきる自信のあるツナを無視して、響が語り続ける。

 

「分っかるよぉ、分かる!マジでガチでハンパなくお腹空くと、おしゃべりするのも億劫だものねぇ…どうする?あ、ピザでも頼む?さっき新聞の折り込みチラシを見たんだけどね、カロリーに比例して美味さが天上─」

「─ってか、うっとおしいんだよ!!お前本当のバカだろ!?」

 

 喋り続ける響に、ついに堪忍袋の緒がきれたクリスが叫んだ。

 

「お、お腹が空きすぎてクリスちゃんが怒りっぽくなっちゃたぁ!?」

「うっきぃぃぃ!お前は黙れ!あたしは静寂を求めている!だから黙れ!ひと時でいいからあたしに静間を寄こしやがれぇ!!」

 

 やはり的外れな推測をしていた響だったが、クリスに怒鳴られ、しょんぼりしながらやっと口を閉ざした。

 

『ダメだこりゃ…』

 

 そんな彼女達のやり取りを見ていたツナは、響に呆れ果て、また同じ言葉を呟くのであった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『これが特機部二?その2』

 

(…昨日までにやらかした罪は、簡単に償えるもんじゃない…そいつを分かっているからこそ、あたしはもう逃げだしたりしない。そうだ…あたしに、安らぎなんていら─)

 

 響が目の前からいなくなったのを確認し、再び俯くクリスだったが…

 

「(じー…)」

 

 そんな彼女を見つめる人物が─そう、風鳴翼だ。

 

(…この身は常に鉄火場のど真ん中に、あって…こそ─っ)

 

 そんな翼の視線を気にしつつも、一人考え込むクリス。しかし…

 

「(じー…)」

(っ…!なんで今度の奴はずっとだんまり決め込んでるだけなんだ!?)

 

 何も言わず、ずっと見つめてくる翼に違和感と少しの恐怖を抱くクリス。

 

「な、なんだよ!?黙って見てないで何か喋ったらどうだ!?」

 

 ついにしびれを切らし、クリスが翼に問いかけた。

 すると彼女は、少しの間をあけた後…

 

 

 

 

 

 

「─常在戦場」

 

 

 

 

 

 

 真顔で、ただ一言そう呟いた…

 

 

 

 

 

 

「ひぃぃぃぃ!やっぱいい!あんたも喋ってくれるな!頼むから喋らないでくれ!」

「フッ…そういうな、雪音…」

 

 そんな翼を見て、クリスは怯え上がり、彼女から距離をとる。

 すると翼は、薄ら笑いを浮かべながらクリスに話しかける。

 

「特機部二にはツナくらいしかまともな人間はいないのか!?」

『ダメだこりゃ…』

 

 ついに耐えきれなくなり、悲鳴に近い声をあげるクリス。

 そんな彼女達の会話を、終始無言で見ていたツナは頭を抱え、ここ最近口癖になり始めている言葉を漏らすのだった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ツナ達が二課で隔離されていた裏で…』

 

 とある高級ホテルの一室─俗に言うスイートルームに、二人の男女が泊まっていた。

 

「あぁーあ…暇ダナー」

「もう!白蘭ったら…」

 

 青年─白蘭はつまらなさそうにベッドに仰向けの体制で飛び込むと、そんな彼を、椅子に座っていた女の子─ユニが軽く叱りつける。

 

 

「ユニチャンはいいよね~。僕以外の話し相手がいるんだから」

「なら、白蘭も一緒に来ればいいじゃないですか。その手の能力も手に入れている筈ですよね?」

 

 ユニが首をかしげながら問いかけると、白蘭は少しの間考えた後…

 

「んー、やっぱやめとくよ。あの娘に会うのは、後にしといた方が面白そうだから♪」

「そうですか─あ、もうこんな時間!」

 

 ユニが部屋に取り付けられていた時計を見て声をあげる。

 

「そろそろあの娘の話し相手の時間なんだよね?行ってらっしゃい♪」

 

 そんな彼女に、白蘭がベッドの上で軽く手を振ると、ユニは静かに目を閉じ─未だ目を覚まさない天羽奏の精神世界へと意識を飛ばした…

 それから数秒経ち、白蘭がベッドから起き上がると、椅子に座っていたユニの体を優しく抱き抱える。

 

「さーて!ユニチャンが奏チャンとの話し合いを終わらせるまで、僕はマシマロでも食べて時間潰そーっと!─あれ?」

 

 ユニの体をベッドに横たわらせた白蘭は、そう言ってベッドの側においてあった買い物袋に手を入れるが…中から取り出されたのは、空になったマシュマロの袋。

 それならばと、白蘭は他のお菓子を探すが…買い物袋の中には、既にゴミとかした空き袋しか残っていなかった。

 

「ありゃりゃ…もう尽きちゃったか~。それじゃ、新しいのを買いに外にでも─」

 

 新たなお菓子を買い足しに行こうとドアに向かった白蘭だったが…あることを思い出し、ユニの旅行バッグに手をつける。

 

「そういえば、ユニチャンに『白蘭は目を離すとすぐにお菓子を買ってくるので、財布は預からせてもらいます!』ってことでこの中だったんだ!うっかり♪それで─この鍵の解除番号って、なんだっけ?」

 

 いつもと変わらぬ笑みを浮かべていた白蘭だったが、重要なことを思い出し、顔を真っ青にしてベッドに横たわるユニの肩に掴みかかる。

 

「ユニチャン起きて!お願いだから!これじゃマシマロどころかお菓子も買いに行けないよ!?」

 

 必死に起こそうとする白蘭だったが、ユニの意識は現在、奏の元へ行っているため一向に起きる気配はない。

 

 

 

 

 

 

─それから約1時間後…奏との話を終わらせたユニが戻ってくると、ベッドの横で某『希望の花~♪』で有名なポーズをとり、意識を失っていた白蘭の姿があったとかなかったとか…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ツナ達が隔離されていた頃、リボーン世界では…』

 

「それじゃ、行ってくるぞ」

 

 沢田宅のツナの部屋で、黒服の子供─リボーンがそう言って、後ろにいた二人の男に視線を送る。

 彼は、今からツナの飛ばされた世界に向かおうとしていたのだ。

 

「ツナによろしくな!」

「─待ってください、リボーンさん!」

 

 そんな彼を、山本が笑顔で送る─しかし、ここ3ヶ月近くずっと疑問を抱いていた獄寺が呼び止めた。

 

 

 

 

 

 

 なお、他の守護者達については─了平はボクシングの大会で並盛を離れており、ランボは他の子供メンバーとらうじと共に公園に遊びに行っている。

 クロームは京子達とショッピングを楽しんでおり、雲雀は「僕が行く訳じゃないなら興味ない」とのこと。そして骸だが─恐らく近くにいはする筈なのだが、誰も今の彼の行方を知らない。

 

 

 

 

 

 

閑話休題

 

 

 

 

 

 

 呼び止められたリボーンが振り向くと、獄寺はずっと抱いていた疑問をぶつけた。

 

「リボーンさんが行くのは分かります…ですが何故、俺達守護者を差し置いてあの二人を10代目の元に送ったんですか!?」

 

─未来視が出来るユニと並行世界の知識を共有できる白蘭を送ったのは、ツナのアシストのためなのだが…彼の疑問も分からなくはない。

 守護者達は、ファミリーに危機が訪れた時には必ず集められ、どんな困難でも乗り越えると言われている。

 ボスであるツナが別の世界に飛ばされる─まさにボンゴレファミリーの危機だというのに何故…それが獄寺の抱いた疑問。

 しかしそのことはリボーン自身よく理解している。

 彼らを送らないのは、ちゃんとした理由があるのだ。

 

「お前の疑念も分かるが…だがもし今の状態で、この並盛町からツナだけじゃなく守護者達もいなくなって、その間にボンゴレに敵対するファミリーが攻めて来たら、京子達やこの町は誰が守るってんだ?」

「そ、それは…」

 

 ツナが一番大事にしているもの、それは─仲間である獄寺達と、今の平和でハチャメチャな並盛の日常だ。

 もしそのどれか一つでも欠けてしまえば、ツナは確実に悲しむことだろう。

 そのことを理解している獄寺は言葉を濁してしまう。

 そんな彼に、リボーンはあることを告げた。

 

「今9代目の頼んで、ツナとお前ら守護者が留守にする間、代わりにこの並盛町を守る奴らを選出させてるところだ。それが決まるまでの間─ツナの右腕であるお前が、代わりに守護者をまとめなきゃいけねぇんだぞ」

「俺が、10代目の代理…!」

 

 リボーンの話を聞いた獄寺は、顔色をよくしていく。

 

「分かりました!この獄寺隼人!未熟な身ながらも、精一杯10代目の代理を勤めさせていただきます!」

 

 そして立ち上がると、右の拳で胸を叩いた。

 そんな彼を見て、リボーンは一言─

 

(チョロいな)

 

 心の中でそう呟いた。

 実はリボーンが話した、守護者を送らない理由のほとんどは本当のことなのだが、最後の一言は獄寺を煽てて黙らせるための適当な理由だったのだ。

 

「そっちの方で代わりの奴らが来たら、連絡とかいれずに勝手に来といていいからな」

 

 最後にそう伝えると、リボーンはジャンニーニの放ったマルチバース弾によって、ツナのいるシンフォギア世界に向かうのだった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『歓迎パーティー』

 

「─というわけで、改めての紹介だ。雪音クリスくん─第二号聖遺物『イチイバル』の装者にして、心強い仲間だ!」

「ど、どうも…よろしく─」

 

 とある二課の一室にて、クリスの紹介が行われ、響達装者二人とツナ、二課の主要メンバーである緒川達三人が拍手を送る。

 彼らがいる部屋は、この日のために無数の装飾が施されており、クリスと弦十郎の背後の壁には《歓迎!雪音クリスさん》と書かれた垂れ幕が張られ、豪華な食事も用意され、まさにお祝いムード一色となっていた。

 

「更に、本日をもって装者三人と綱吉君の行動制限も解除となる」

「え!?それってつまり…!」

「そうだ!君たちの日常に帰れるのだ!」

「やったー!やっと未来に会えるー!」

 

 続けざまに伝えられた祝報に、響が喜びを爆発させる。

 

「クリス君の住まいも手配済みだぞ。そこで暮らすといい」

「あ、あたしに!?いいのか?」

「もちろんだ。装者としての任務遂行時以外の自由やプライバシーは保障する」

「よかったじゃん、クリス!」

 

 弦十郎の話を聞いたツナが喜びを露にする横で、クリスは自分の帰る(場所)を手に入れた喜びと─ツナの家の居候じゃなくなることへのちょっとした寂しさで目元に涙を溜まりだす。

 しかしすぐに気を取り直し、目元の涙を袖で拭った。

 そんな彼女の言動を見て、何かと勘違いした翼は、ツナも知らなかった事実を告げるのだった…

 

「案ずるな雪音─相鍵は持っている。いつだって遊びに行けるぞ!」

「「はぁ!?」」

 

 紐に掛けた鍵を見せる翼に、素っ頓狂な声をあげるツナとクリス。

 

「私も持ってるばかりか、なぁんと未来の分まで!」

 

 更に翼の後ろから、彼女の持つ鍵と同じ型のものを二つ持って響が顔を出した。

 

「自由やプライバシーなんてどっこにもねぇじゃねーかぁぁぁ!」

 

 涙もすっかり引っ込み、怒りで声をあげるクリス。

 

「ドンマイ、クリス…」

 

 そんな彼女を他人事のように見ていたツナだったが…

 

 

 

 

 

 

─そんな賑やかな空気を打ち払うがごとく、部屋に取り付けられていたスピーカーから警報が鳴り響いた

 

 

 

 

 

 

「こいつは…!」

「まさか、ノイズが現れたのか!?せっかく楽しんでたのに…!」

 

 その警報がノイズ発生を知らせるものだと気づき、顔を歪めるツナ。

 

「行動制限は解除!ならばここからは防人の務めを存分に果たすまで!」

「ん?ん?ん?」

 

 そんな中、翼が気持ちを切り替え、意気込みを話す横で、何が起こったのか分からず困惑するクリス。

 そんな彼女の手を、響がいきなり掴んだ。

 

「今日からは一緒に行こう!」

「はぁ!?」

 

 響の言動に一瞬理解が追い付かなかったクリスだったが、すぐに彼女の手を振り払う。

 

「お手手繋いで同伴出勤とか出来るものかよ!」

「でも任務だよ!」

 

 それでも諦めず、響はまたクリスの手を握った。

 

「だ、だからって!いきなりお友達って訳には…」

「何をやっている二人とも!そういう事は家でやれ!」

 

 そんな彼女の言動に、顔を赤く染めて視線を泳がせていると、翼がそんなことを言ってきた。

 

「家でやれってのか…!?」

「や、やらなくていいんじゃないかな…?」

 

 混乱するクリスに、苦笑いをしながら答えるツナ。

 だがすぐに気を引き締めると─彼女達と共に、現場へと向かうのだった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『最近話題の噂』

 

「なあなあ、ツナ!今、学校で話題の噂、知ってるか?」

「噂?」

 

 行動制限が解除されてから数日後、いつものように学校に登校してきたツナに、クラスメートの男子が話しかけてくる。

 

 

 

 

 

 

 ちなみに、約2週間も姿を見せなかったツナを心配していたクラスメート達には─ニュースでノイズの事件を見ていた遠い親戚が、自分の身を案じて匿ってくれていた─ということで通している。

 

 

 

 

 

 

閑話休題(まぁそんなことはおいといて)

 

 

 

 

 

 

 

 朝から元気なクラスメートに怯みながらも、ツナが不思議そうに聞き返す。

 

「そうそう!その名も─妖怪"パンツ男"!」

「ブフォ!?」

 

─そして、噂の名前を聞いたツナは、つい吹き出してしまった。

 

「どうしたんだよ?ツナ。いきなり吹き出したりして」

「い、いや…なんでも…」

 

 口許を拭いながら、不思議そうにするクラスメートを誤魔化すツナ。

 そんな彼には、思い当たることがありすぎたのだ…

 

(パンツ男って…まさか、死ぬ気モードの俺のことか?でもなんで…)

「実は隣のクラスの男子が─こないだリディアン跡地近くの山方面に向かって、スゲー速さで走っていくパンツ一丁の男を見たって言っててな?最初はなんかの冗談かと思ってたんだけどよ…そいつ以外にも、何人かの奴らが見たってことで話題になってんだ」

「へ、へぇー…そうなんだー(棒)」

(まさか見ていた人がいたなんて…)

 

 男の話を聞いたツナは、心のなかで膝をついてしまう。

 だが、なんとか動揺を隠し相槌を打つと、男は話を続ける。

 

「しかも見た奴らの話じゃそいつ、おでこに炎灯ってたって言うんだから、そりゃ妖怪扱いも納得ってもんだ。ただ、あまりの速さで顔はよく読み取れなかったみたいなんだけどさ─あとは、そのパンツ男はツンツンした髪型してたらしいんだ。ちょうどツナみたいなよ」

「へぇー、そんな偶然があるもんなんだねー(棒)」

 

 そう話して笑うクラスメートの男子…ツナみたいどころかツナ本人なのだが…

 

(もしそのパンツ男が俺だってバレたら、絶対に変な人って思われるじゃん!今後は気を付けるようリボーンに言っとかないと…!)

 

 どうにかその場を乗り越えたツナは、心の中で強く誓うのだった…




学校から帰り、リボーンに強く言い聞かせたツナだったが、リボーンがそれを容易に受け入れるわけもなく…

次も『絶唱しない』シリーズをあげる予定です
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。