戦姫燈炎SYMPHOGEAR!   作:生粋の名無し

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すみません、遅くなりました。リボーンの言葉の部分はどうしても思い付かなかったので略しました。
前回の作品を自分で見てたら、ツナが戦ってるシーン読んでる途中、頭のなかにウルトラマンネクサスの「英雄」が流れ始めました。よくよく考えたら「英雄」のサビとツナって結構合いますよね。それに奏さんの台詞とネクサスの名言も似てますし。


標的(ターゲット)4 学校と再会

─2015年10月1日─

 

「ここが、()()()()()()が通っていた学校か…」

 

 ツナはそう言って、ある学校の校舎を眺めていた。

 彼の身には、ノイズ襲撃から今に至るまで、いろんなことがあった。事件の後、事件現場に来た政府の人達から、事件の際に死亡した人のほとんどが、逃走中の将棋倒しによる圧死や避難路の確保を争った末の暴行による傷害致死であること、そして─『()()()()()()()()()()が事件の際に亡くなっており、原因は数少なかったノイズによる消滅』であることを伝えられる。

 それを聞いたツナは、この世界が自分のいた世界ではないことを理解し、それと同時に…もし自分の体が若返っていなかったら大勢の人を救うことができたかも知れないこと、そして何より─この世界の両親が会場にいたことに気付けず死なせてしまったことに後悔した。

 落ち込んでいたツナだが、すぐにリボーンの言葉を思い出し、持ち直した。そして、この世界の自分の家で自分一人だけでも暮らすことを決意する。

 その後、政府の人達に自宅に送ってもらった際に、政府からの支援金や親の遺言などについて伝えられ、数日後、自分の通帳に入れられた金額を見て驚愕したり、事件の翌日から、いつもの習慣になっていた早朝ランニングを行うと共に、近くの山で「超死ぬ気モード」で特訓を始めたりと、いろんなことがあった。

 そんな中、彼が学校の存在を思い出したのは、事件から約二ヶ月がたった頃だった。体がXグローブの性能に完全に慣れた日の帰り道、登校中の学生を偶然見つけて、自分が学生だったことを思い出したのだ。そういう所はまだダメダメなままなのである。

 そんなこんなで、この世界の自分が通っていた学校に来たツナ。

 

「この世界の俺がどんなやつだったのか分からないけど、上手くやるしかない、か…」

 

 ツナはそう呟き、玄関に向かい歩いていく─

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ…少し焦ったけど、なんとかバレなかった…」

 

 一日の授業が終わり、学校の玄関を出たツナはそう呟く。最初はこの世界の自分を演じきれるか不安だったが、教室に入った際、クラスメイト達は親の事を心配されながらも、快く迎えてくれた。どうやらこの世界の自分は、自分と同じく「ダメツナ」と呼ばれていたようだ。お陰で演技をせずとも普通に過ごすことができた。

 しかし、ツナは気付いてないようだが、実は何度かクラスメイトに怪しまれていた。

 理由は、この世界にいたツナが勉強も運動もダメダメなのに対し、リボーン世界の(この)ツナはリボーンの家庭教師(かてきょー)によって中学の学力は上位十位の中に入るほどになっており、体育に関しては、肉体がリボーンが来る前の状態まで若返ったが、毎日「超死ぬ気モード」状態で体を鍛えているお陰で、通常時の運動神経が中の上くらいまでになっており、周りから見たら前とは明らかに変わっているからだ。

 それらの理由から怪しまれていたが、廊下を歩いていたらなにもないところで転んだり、階段を上っていたら足を踏み外し転がり落ちたりと、見事なドジっぷりを見せるツナを見てすぐに怪しまなくなった。

 

 

 

 

 

 

閑話休題

 

 

 

 

 

 

 ツナは家に帰るため歩き始めると、視界の端に見覚えのある人物の姿を見つける。

 

「ん?あれって…響?」

 

 視線の先には、ライブ会場でであった少女─立花響と、その友達─確か、未来といっただろうか─と思われる少女が、女子の集団に体育館の裏に連れていかれる所だった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 未来は、怪我が治り、ようやく学校に来ることができた響と共に、同じ学校の女子達に体育館裏に連れてこられていた。二人が何故連れてこられたのか理解できず困惑していると、リーダー格と思われる女が、響に問い詰めたいことがあると言ってきた。

 その人の話によると、ライブ会場の被害者のひとりに、響の通っていた中学校の、サッカー部のキャプテンであり、将来を嘱望されていた一人の男子生徒がいたらしい。彼女達はその男子生徒のことが好きだった人達のようで、なぜ彼が死んで、取り立てて取り得のない響が生き残ったのかと責め立ててきた。

 

「響は何も悪くない!むしろ被害者なんだよ!?それなのに…そんなの理不尽すぎるよ!」

 

 響は、事件の際に生死の狭間をさ迷うほどの怪我をおい、退院した後も、周囲からの心ない中傷を受けたり、父親が、会社に行くといったまま行方をくらませたりと、事件によって多くの被害を受けていた。その事を知っている未来は、そう訴えた。

 だが、リーダー格の女は訴えに耳を傾けず、未来を突き飛ばして響に近づく。

 

「未来!」

 

 突き飛ばされた親友(未来)を心配し名前を呼ぶ響の目の前に、女が立つ。

 

「あんたなんか…いなくなればいいのよ!!」

 

 女はそう言い、腕を振りかざす。

 未来が殴られそうになっている親友()の名前をさけ─

 

 

 

 

 

 

「待って!」

 

 

 

 

 

 

─ぶ前に、女子集団の後方から声が聞こえた。

 未来が声が聞こえた方向を確認すると、そこには

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同じ学校の制服を着た男子─沢田綱吉がいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(つい声を出しちゃったけど、どうしよう!?)

 

 女子の集団に連れていかれている響達を見かけた後、ツナは女子集団の後をこっそりつけ、響達のやり取りの一部始終を、影でこっそり確認していた。そしてリーダー格と思われる女子が、響に手を上げようとしたところを見て、反射的に止めに入ろうとしてしまったのだ。

 つい叫んでしまい、何て誤魔化そうか考えていると、

 

「誰、あんた?」

 

取り巻きの一人がそう言って睨み付けてくる。

 

「ヒィ!?」

 

 女子に睨まれてビビるツナ。その態度を見た他の取り巻きが、なにかを思い出したように話し出す。

 

「あぁ、あんた、うちの学校の二年の『ダメツナ』じゃん。そんなやつが何のよう?」

 

 女子集団と未来は、ツナのあだ名を聞いて、彼が何者なのかを理解するが、響だけは彼のあだ名を知らなかったようで、ライブ会場でツナとあったことを覚えてはいたが、何故『ダメツナ』と呼ばれているのか理解できなかった。

 ツナは多少怯えながらも、少しずつ響達の元に近寄りながら問いかけに答える。

 

「あ、いや、えと─さ、さっきみたいな理由で響に当たっても、それは、ただの八つ当たりなんじゃないかな…?」

「─あんたには関係ないでしょ!?部外者は入ってこないで!!」

 

 ツナの言葉を聞いたリーダー格の女は、声を張り上げる。その言葉を聞いたツナは、一度立ち止まり考える。

 

(今の状態のこの人を諭そうとすれば逆効果になりかねない─なら…)

 

 ツナはある考えを思い付き、リーダー格の女を見据える。その際、リーダー格の女はツナの目から圧を感じ、一瞬たじろぐ。

 

「─いや、関係あるから、部外者ではないよ」

 

 そう言ってリーダー格の女の方に歩き始める。その間、リーダー格の女は、あの『ダメツナ』に気圧されたことに驚き固まっていた。そして、ツナがリーダー格の女の前まで来る。

 

「な、なによ…」

 

 気圧されていたリーダー格の女は、なんとか声を絞り出す。ツナはリーダー格の女を見据えたまま、口を開く。

 

「俺は部外者じゃないよ。だって─俺も、ライブ会場にいたから」

 

 その場にいた、響以外の人達が驚きのあまり目を見開き、ツナを見る。

 

「それに、響と一緒にライブ見てたし、ノイズに襲撃された時も一緒に逃げたよ」

「…そういえば、少し前に、友達が『ダメツナが身内に不幸があって学校に来てない』って言ってたような…」

 

 ツナの言葉を聞いて、取り巻きの一人が友人から聞いた内容を思い出し呟く。

 

「うん…俺の両親もライブ会場にいて、ノイズの襲撃で、二人とも亡くなったんだ…原因は数少なかった、ノイズによる消滅だって…」

 

 ツナは、救うことができなかったこの世界の両親の事を考え、少しうつむくが、すぐに顔を上げる。

 

「誰かが死んだからって、他の誰かを憎んじゃダメだ。憎しみは、不幸しか生まないから…でも…」

 

 そこで一回言葉を切り、再びリーダー格の女を見据える。

 

 

 

 

 

 

「それでも、響を許せないなら─俺を憎んでよ」

 

 

 

 

 

 

 ツナはそう言い放つ。その言葉に戸惑うリーダー格の女。ツナは話を続ける。

 

「いたことに気付かなかったとはいえ、その人をおいて逃げた響が憎まれるなら、響と一緒に逃げた俺も同じだ。響のことを憎むぐらいなら─俺を憎めばいい」

「─っ!!」

 

 ツナの言葉を聞いたリーダー格の女は、行き場を失くしかけていた怒りを発散するかのように、ツナをおもいっきり殴る。

 

「ガッ!?」

 

 殴られたツナは、勢い余って体育館の壁に体をぶつける。それを見た響がツナに駆け寄ろうとする。

 

「ツナ「来ないで!」っ!」

「大丈夫…」

 

 近づこうとする響を制し、リーダー格の顔を見る。

 

「俺を殴って、憎しみや怒りが無くなるなら…いくらでも殴ってくれていいよ」

 

 ツナがそう言うと、一方的な暴力が始まった─

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─数分後─

 

「大丈夫、ツナ!?」

「大丈夫ですか!?」

 

 暴力の嵐が止まり、響と未来がツナに駆け寄る。リーダー格の女は、まだ怒りが収まっていない様子だったが、一方的に殴られても一切反撃してこないツナの異様さに恐怖を覚え、取り巻き達と共にその場から立ち去っていた。

 

「イタタタ…うん、大丈夫。これでもからだ鍛えてるから…それに、リボーンのしごきに比べたら優しい方だよ…」

「リボーン?」

 

 心配する二人に、体を鍛えていているから平気だと伝える。その際に、自分の家庭教師の暴力と比べたら生易しいということを口にして、それを聞いた響が不思議そうに見てくる。

 

「あ、いや!なんでもない!それよりも、二人は大丈夫!?」

 

 ツナは誤魔化すように響達に無事を確認してくる。

 

「あ、はい、大丈夫です」

「うん…大丈夫…」

 

 二人とも無事だというが、響は暗い顔をしていた。それが気になったツナは響に話しかける。

 

「どうしたの、響?」

「…ツナの両親も、ライブ会場に来てたんだね…」

 

 ツナはその言葉を聞いてどうして暗い顔をしているのか理解する。

 

「もし、あの時ツナを連れていかなかったら…っ!」

「ちょっ!響は悪くないよ!─俺自身、あの時親と来てたこと忘れてたからさ…それに、あの時響についていったから、響を助けることができたし…それにもし、俺が父さん達のところに戻ってたとしても、父さん達が死ぬ運命は避けられなかった気がするんだ」

 

 空を見上げながら、ツナは話を続ける。

 

「俺は、響についていったことに後悔はしてない。響に出会えたから助けることができたし─こうして、また会うことが出来たんだから」

 

 そう言って、ツナは響に微笑みかける。

 

「─ありがとうっ」

 

 周りからの誹謗中傷や父親の家出によって心を痛めていた響は、ツナの言葉を聞いて心が癒されたのか、感謝の言葉を伝え、嬉しさのあまり泣き出してしまった。

 その後、ツナと未来に慰められ、徐々に落ち着いてきた。

 

「そ、そういえば!ツナ、私達と同じ学校に通ってたんだね!知らなかったよ!」

 

 落ち着いてきた響は、ツナが同じ学校に通っていたことに驚いていたことを伝える。

 

「うん、俺も響と同じ学校だったことに驚いてるよ。─そういえば響、その子が家の用事でライブに来れなかった友達?」

「うん、そうだよ!」

 

 響の回答を聞いたツナは未来の方を向く。

 いきなり自分のことが話題に上がったことに一瞬怯んだが、すぐに立ち直り軽い自己紹介をする。

 

「初めまして、えっと…「ツナでいいよ」はい、ツナさん。私は小日向(こひなた)未来(みく)といいます。ライブとノイズの襲撃の際は、響と一緒にいてくれてありがとうございます」

「イヤイヤ、お礼なんてしなくても…それに、結果的に響を守れなかったし…えっと、俺の名前は沢田綱吉。みんなからは『ツナ』とか『ダメツナ』って呼ばれてます。よろしく」

 

 互いに自己紹介し、握手をする。

 

「えっと、立てますか?手を貸しましょうか?」

「いや、大丈夫。一人で立てるよ」

 

 未来が手を貸そうとするが、ツナはそれを制して一人で立ち上がる。だが…

 

「とっとっと!?」

 

立ち上がった際にバランスを崩し…

 

 

 

 

 

 

「アダッ!?」

 

 

 

 

 

 

後頭部を壁にぶつけた。

 

 

 

 

 

 

 見事なダメツナっぷりを発揮して綺麗に頭をぶつけたツナを見た響達は、心配する気持ちよりもツナのダメっぷりさへの可笑しさが勝り、思いっきり吹き出した。

 ほとんどの学生が帰った学校には、楽しげな声が響いていた…




なんとか書き終わりました。あと今度、シンフォギアのDVD借りて観てみようと思います。なので本編はある程度原作に沿わすことができるかと思います。
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