デビルサマナー葛葉ライドウ 対 天穂のサクナヒメ   作:カール・ロビンソン

28 / 30
献立:
赤飯
三平汁
豚カツ鍋
みたらし団子
大吟醸酒(ライドウとゆいは甘酒)


幕間『夕餉(陸)』

「「「「「いただきま~す!!!!!」」」」」

 

サクナヒメ「おお…これは…豪勢じゃのう…」

 

田右衛門「衣に覆われた揚げた肉が鍋を覆いつくしておりますな。いやはや、絶景ですな!」

 

ライドウ「さあ、衣が汁を吸いきらぬ内に、召し合ってください」

 

サクナヒメ「うむ、どれどれ…(ぱくっ)…おおおおお、こ、これは……たまらぬのぅ…」

 

田右衛門「ううむ、サクサクした衣と分厚い肉の食感。それに、甘辛い出汁を吸うた下の衣の旨味…むう、これは箸が止まりませぬな!!(ばくばくばく!!!)」

 

サクナヒメ「こら、一人でそんなに食うでない!!(ばくばくばくばく!!!!)」

 

ゆい「大丈夫でじゃ、神様ぁ。たぐさん用意してでゃかきや」

 

ココロワヒメ「ふふ、サクナさんったら。衣が頬についておりますわ」(指でそっと取る)

 

サクナヒメ「おお、すまぬのココロワ。其方も沢山食べよ、今宵は宴じゃぞ?」

 

ココロワヒメ「もちろんですわ。ああ、この肉の衣揚げに、溶き卵と出汁が絡んで…華やかでかつ優しい味わいですわね…」

 

タマ爺「しかし、驚きましたな。納屋どころか、中にあった食物までも、元に戻っておるとは」

 

田右衛門「しかも、見たことのない食材までありましたからなぁ。いやはや、あの光は一体何だったのでしょうな?」

 

ゴウト『…疫神が、福の神に成ったのかもしれませぬな』

 

ココロワヒメ「禍を転じて福と為す。…サクナさんが与えた慈悲が、彼の神を生まれ変わらせたのでしょうね」

 

ライドウ「…姫の御英断、このライドウ、まっこと感服仕りました」

 

タマ爺「左様。…おひいさまの御心、タマはまっこと誇らしゅうございます…きっと、タケリビ様も、トヨハナ様も、おひいさまを誇りに思うことでございましょう…」

 

サクナヒメ「…ふむ。何だか、改めて言われると、ちょっと照れくさいの。わしはただ、思うたままのことをしただけじゃが…」

 

ココロワヒメ「謙遜なさることはありませんわ。…サクナさんは、見事このヤナトと、ライドウ様の大和をお救いになったのですから…」

 

サクナヒメ「…まあ、それもこれもライドウがおったからじゃ。…まことに大儀であったぞ、ライドウよ」

 

ライドウ「はっ!…ありがたきお言葉」

 

サクナヒメ「そうじゃ! ライドウよ、早うわしとココロワの間に座らぬか! 其方の酌であれば、酒ももっと旨かろうからな!」

 

ココロワヒメ「そうですわね。ライドウ様、よろしくお願いしたします」

 

ライドウ「はっ。それでは、不肖ライドウが務めさせていただきます。…姫、どうぞ」

 

サクナヒメ「うむ、苦しゅうないぞ。(ぐびぐび)っぷは~、美味いのう。極楽じゃのう」

 

ココロワヒメ「(くぴくぴ)…はぁ。今宵のお酒は格別。都の宴でも、かように美味しいお酒は頂いたことがありませんわ」

 

サクナヒメ「どれ、ライドウも注いでやろう。甘酒ではあるがの」

 

ココロワヒメ「さあ、ライドウ様。こちらもお召し上がりください」

 

ライドウ「…はっ」

 

田右衛門「はっはっは! これはライドウ殿、両手に花とは、いやはや隅に置けませぬなぁ!」

 

ゴウト『やれやれ。まあ、女心に疎いライドウには、いい稽古か』

 

タマ爺「…おひいさま、ココロワ様、あまりライドウ殿をからかってはなりませぬ」

 

ココロワヒメ「揶揄ってなどおりませぬわ。…いっそ、三人で祝言を挙げるのも、良いかもしれませんね…」

 

サクナヒメ「いっ…!? こ、ココロワ、そ、其方、何を…」

 

ライドウ「…ココロワ様、御戯れを……」

 

ココロワヒメ「デュッフ…! お二人とも、顔が真っ赤…可愛い…フヒヒ…」

 

ゴウト『…やれやれ。ところでゆい殿。吾輩も一杯欲しいのだが…』

 

ゆい「ゴウトささは、こいば用意しますたぁ」(ねこまんま、どん!)

 

ゴウト『……やはり、最後までねこまんまか……』




「「「「ごちそうさまでした~!!!!」」」」

サクナヒメ「…ぐか~…ぐか~…」

ココロワヒメ「あらあら、サクナさんったら…」

タマ爺「何ともはや…明日は田起こしだというのに…」

ココロワヒメ「まあまあ、せっかくの戦勝の宴ですから…サクナさんは私が介抱致します。お休みなさい、ライドウ様」

ライドウ「はっ。…お休みなさいませ」

田右衛門「では、ライドウ殿。明日もよろしくお願い致しますぞ」

ライドウ「…はっ」

ゴウト『…まあ、ライドウ。世話になったのだ。…しばらくはいいだろう』

ライドウ「……ああ」
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