火の無い灰に救済を   作:ラウガメア

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占星術と灰の人

街の案内もそこそこに、灰達は星落ちの谷の、モンド城から東北東方面にある丘に訪れていた。ここいらではかなり標高が高く、景色も良いから周りがよく見えるだろうとはアンバーの談である。2人はちょうど崖の辺りを歩いているのだが……

 

「アッシュ、もうちょっとこっちに来ない?綺麗な景色が見えるんだけど」

 

「いや、ここからでもよく見える。大丈夫だ」

 

灰は崖から半径5m以内には断固として近づこうとしない。落下死とは、不死人の死因ベスト5には入るほどありふれたものであった。勿論灰も数えるのも億劫になるほど体験している。そうして何度も経験するうちに自然と崖に近づかないような習慣がついてしまったのだ。

 

しばらく景色を堪能した後、灰はアイテム集めに移った。嬉々として様々なものを拾い集める灰を後ろでアンバーがぼーっと見ている形である。途中、採取を邪魔しようとしたヒルチャール一団を灰が一瞬で葬り去ったり、たまたま出くわした宝盗団が落とした銀のコインに灰が興味を持って追いかけ回したりしたが、概ね平和に終わった。アンバーは見ているだけだった。否、見ていることしかできなかった。

 

そして昼時になり、一旦城に戻ろうとした時に事件は起こった。

 

「ちょっとあなた大丈夫!?返事をして!」

 

アンバーが倒れている女性を見つけたのである。

灰はアンバーより先に遠目から確認はしていたのだが完全なノーリアクションだった。灰にとって死体は日常茶飯事である。なんなら白い大きな光(装備もしくは貴重品)がないので内心落胆までしていた。

しかし、アンバーの一言で流石に反応する。

 

「まだ息がある!」

 

灰はテイワット基準では紛うことなき狂人だが、生きている人を見殺しにするほど畜生では無かった。すぐさま近づき様子を伺った灰達は、彼女がなにか小さい声で呟いていることに気がつく。

 

「お腹……が、空き……ました」

 

アンバーは惚けた顔をして固まり、灰はたまたま先程手に入れた木の実を彼女に放った。このなんとも言えない無様な出会いが、偉大なる占星術師、モナと灰達の初会合であった。

 


 

「いやぁ助かりました。ありがとうございます」

 

ようやくモナは落ち着いたようだ。どうやら余程の極貧生活を送っていた様子。欠食児童のように与えられた食べ物を食べ尽くす有様にアンバーは呆れを通り越して感心すら覚えた。ちなみに食料は専ら灰が調達し、アンバーが調理していた。アンバー自身料理は得意ではなく肉を焦がしてしまったりしたのだが、モナはそんなこと気にすること(余裕など)なく平らげてしまった。アンバーは少し自分の料理に自信を持ったとともにこれからも精進するだろう。灰が調達した食料の量については口を噤ませてもらおう。乙女の威厳に関わる。

 

「っと、自己紹介がまだでしたね。私の名前はアストローギスト・モナ・メギストス。『偉大なる占星術師モナ』って言う意味です。」

 

どことなく自慢げにモナは語る。

 

「私はアンバー。偵察騎士をやっているの。さっき食べ物を取ってきてたのがアッシュ。所で、どうしてあんなことに?事情があるなら、力になるわよ?」

 

アンバーがそれとなく裏を探る。西風騎士団として、事件があったのなら見逃せないからだ。だが、アンバーがそういった途端にモナは言いにくそうに視線を逸らす。アンバーがなにか酷いことでもされたのかと視線を気遣いげにしたくらいでモナはようやくことの次第を語り始めた。

 

「いえ、ちょっと研究装置を買いまして」

 

アンバーの視線に疑問が混じる。

 

「あの、それで。ほ、本来なら食費は残しているのですが、その。前々から欲しいと思っていた型の物が少し安く売っていたものですから、つい。」

 

アンバーの視線が呆れ1色になる。

 

「仕方ないじゃないですか!研究装置はみんな高いんです!少しでも安い時に買わないと大損するんです!だからそんな可哀想なものを見る目をしないでください!」

 

所でこの間、灰は一切口出しをしていない。それもそのはず、そもそも彼はここに居ないからだ。彼はある程度食料を持ってきた後、唐突に戻って来なくなった。きっとなにかにまた興味を引かれたのだろうとアンバーは考えている。そしてアンバーはふと我に返る。自分は何をやっているのだろうと。一応アンバーは灰の監視人である。だが現状灰は監視の目から解き放たれ自由にしている(やりたい放題している)。だが、どうすればよかったのだろう?目の前のモナを放置して灰を監視することはできなかった。そしてアンバーは人命救助を優先した。この判断は間違ってなかったはずだ。問題は救助対象(モナ)が大した問題を抱えていなかったこと。完全に自業自得であることであった。

ああ、先程から遠くで感じていた火元素の荒ぶり(灰の呪術)が止まった。モナは何かを喚きながら自分の肩を揺すっている。

 

遠くにニッコニコしながら緑の巨大な球(暴風のコアの中のヤツ)を転がしながら近づいてくる灰を目にしたアンバーは考えることをやめた。

 


 

プロフィール『アッシュ』の追加事項

 

new!

・モナについて…

好感度Lv.4後に解放

彼女は闇術や呪術の才能がありそうだ。理力も信仰もそれなりにあるように見える。……いや、戦う前提で相手を見ることは悪癖だな。人柄としては……なんだか目が離せない、と言ったところだろうか。

 

new!

・灰について…

 

・アッシュですか?そういえば彼の素性は謎が多いですね。ちょっと占ってみましょうか。えっと……星座は、豪華な……椅子?玉座でしょうか。……ああ!?水占の盤の水が沸騰して……熱いですぅ!?

モナ

 

その他、好感度Lv.3Lv.4の情報解禁。




心が折れそうだ…
二次志望の大学も落ちてました……
ただ中期の試験で、前期合格発表前に試験があったので私より上の人が軒並み第1志望合格していれば繰り上げ合格の可能性も……あまり期待しないで待ってみます。

さて、今回の話ですが、とても難産でした。何分、私はモナを旅の道連れに加えることができていないので必死で情報をかき集めてました。口調等違ったら申し訳ございません。まあ他のキャラにも言えるので今更感ありますが。
それとアンケート御協力ありがとうございます。基本的にはこれの票が多い順で書いていきます。ただ前後する場合やそもそも書けない事態に陥る可能性もございます。何卒ご了承の程よろしくお願い致します。

それと、とりあえずこれが消化し終えたらまたアンケートを取ろうかなと思っています。リクエストも受け付けておりますので良かったらどうぞ。

以下、リクエスト場所

https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=255488&uid=307635
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