火の無い灰に救済を   作:ラウガメア

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2021/03/23 追記
団栗504号様、誤字報告ありがとうございます


6

アンバーが灰をモンド城へ案内する道中、様々なことが起こった(アンバーの受難は加速した)

 

「モンドの近くには璃月(リーユエ)っていう国が\ヒュグルルルドゴォン!ギャッ!/あっ…て…」

 

「ふむ。それで、りいうえ…りいゆえ?は、どんな、国なんだ?」

 

「…ハハッ」

 

灰が左手を横に振った瞬間(呪術)遠くのヒルチャールが爆発(罪の炎)する所を見て目の光を失った(死んだ魚の目になった)り。

 

「モンドには犬が沢山いるの。皆かわ」

「犬…ッ!?が、かわ…いい…ッ!?」

 

「ちょっと、何よその理解できないものを見るような目は。あなたにだけは向けられたくないんだけど」

 

犬に対して過剰な拒絶反応を示す灰を見て訝しんだり。

 

「もしかしてモラも知らないの?はい、これがモラよ。他にもいくつか種類が\グシャッ/

あああああああぁぁぁぁ!?

 

灰に見せるために手持ちのモラ(今月のお給料)を渡したところ突然握り潰されたり。

 

そんなこんなで2人はようやくモンド城に辿り着いた。

 

「ほら、ここがモンド城よ」

 

なお、アンバーのストレスは限界値を超えていた。今の彼女はさっさと灰を騎士団に引き渡す(丸投げする)ことしか頭になかった。

 

「…先程は、済まなかった。その、詫びとして、受け取って欲しい。混ざり物は多いが、売れば金にはなるはずだ」

 

そう言って灰はアンバーに『錆びついた金貨』を渡した。お給料握り潰し事件の後、半分魂が抜けたアンバーから説明を受け、灰は己がしでかしたことを理解した。似た経験(ソウルロスト)をしたことがあるだけにその辛さがよく分かる灰は、(ようやく)凄まじい罪悪感を感じていたのだ。

金貨を受け取ったアンバーはそれを眺める。灰の言った通り不純物が多いのだろう。本来錆びないはずの金貨が少し錆びている。刻まれた印も見たことの無いものだ。だが金もしっかり含まれているらしく、全く錆びていない所も存在する。多少は生活費の足しになると思ったアンバーはひとまずそれで灰を許すことにした。

 

「うん。そこまでされて許さないのも違うよね。許します。でも騎士団の所には一緒に来てもらうよ。城内を回るのはそこで色々説明を受けてからにしてね」

 

そう言ってアンバーは灰を騎士団の所へ連れていく。

…明らかに虚空から金貨を出していた事は見なかったことにした。

ツッコんだら負けであると学んだのだろう。

 


 

その姿を少し離れた所から見ていた者がいた。

 

「おい!『旅人』、今の見たか!?」

 

「うん。あの鎧の人だよね」

 

『旅人』と非常食(パイモン)である。「オイラは非常食じゃない!」

 

「…どうしたの?」

 

「…いやー、なんか言わないといけない気がして」

 

変なものを見る目で話しかける『旅人』。彼女から見るとひじょ…パイモンが突然1人で叫びだしたのだから当然である。

 

「それはそれとして、おまえはあの鎧男知ってるか?」

 

パイモンが『旅人』に問いかける。『旅人』は全身鎧の出で立ちには見覚えがあるのか少し考え込んだ後、だが首を振って答えた。

 

「いや…分からないかな。あのような鎧は結構ありふれた物だから」

 

それを聞いたパイモンは『旅人』の周りを飛びながら質問する。

 

「オイラは見たことないぞ?テイワットにこんな重装備あるか?」

 

そう。テイワットにおいて全身鎧はかなり珍しい。なら『旅人』の「ありふれた」とはどういうことだろうか。

 

「今まで旅をしてきたなかでよく見たの。争い事が絶えない所でよく見た」

 

「つまりお前と同じ、世界を『旅』をしてきたやつかもってことか!?」

 

彼女は文字通り、数多の世界を股に掛けた旅人なのだ。これを知る人はほとんどいないが。つまり彼女は『こことは違う世界で』灰のような全身鎧を見たということだ。

 

「断定は出来ないけど。でも服装はテイワットではまず見ないものだから、信憑性は高いと思う。…それにしてもなんでアンバーといるんだろう?」

 

『旅人』がパイモンに疑問を提示する。だがその解答を知っているのかパイモンは呆れたような顔で返答する。

 

「いや、お前と同じ感じじゃないか?オイラたちもアンバーに案内してもらったろ?」

 

実は彼女達は数週間ほど前に灰と全く同じようにアンバーにモンド城まで案内されたことがあるのだ。

 

「そうだっけ。最近忙しすぎて忘れてたや。」

 

ちなみに彼女達の最近の仕事と言えば、風魔龍をモンド城から撃退し、謎の少年(ウェンティ)闇夜の英雄(ディルック)の正体を探り協力を取り付けながら数々の遺跡を攻略し、アビス教団を蹴散らし、操られた風魔龍を正気に戻し、そしてモンドの復興に奔走していた。

忙しすぎである。

 

「それより、追いかけなくていいのか?お前の兄について知ってるかもしれないぞ?」

 

2人の見立てでは鎧男()は異世界の人物。であれば『旅人』の探す兄の手がかりを持っているかもしれない。そう思った2人はアンバー達を追いかけることにした。

 


 

錆びついた金貨

 

錆びついた古い金貨

金とは呼べぬまがい物だろう

 

粉砕すると、一時的に発見力を大きく高める

 

富を失った物は、いつかより豊かな富に出会う

ならばより多くを失うべきではないか

 

ダークソウルIII『錆びついた金貨』より引用

 

 

 

間違うことなかれ

それは単なる愛玩動物ではない

常に複数で現れ、機敏な動きで襲いかかる

 

「数は力なり」

それを体現する奴らは今日も

無知たる不死人を地獄に落とす




クリスマスの過ごし方、思ったより同志が多くて嬉しかったです。
感想欄でご指摘頂きましたがアンケートの選択肢に『仕事、バイト』を追加すべきでしたね。申し訳ございません。再発防止に努めます。

それと前回は多くの狩人様から反応を頂きました。
私は残念ながらブラボは未経験なのでネタを使い切れないんですよね…。ある程度は知ってますが未プレイでネタを使うのはなんか違う気がしますし。受験終わったら購入してプレイしてみようと思います。

あと今回はかなりフロムネタ多めとなっております。なるべく知らなくても通じるよう努力はしましたが、分からない、気になるという方は感想欄にて質問をしていただければ答えます。
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