ラブライブAnotherx2!~新人アイドルに窮地に追い込まれた虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会が奮起し、追いつくまでの話(予定   作:ひいちゃ

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#03『Diver DivaとBibiと果林の迷子』

「愛ちゃんと果林さん、頑張ってるかな」

 

 そんなことを思いながら、私……高方結友……は、音ノ木坂学院に向かっていた。

 

 頑張って努力して、新しいスクールアイドル、ランジュちゃんとミアちゃんを超えることを決意した翌日、みんなはさっそくさらなるレベルアップを図るべく、行動を開始していた。

 

 中須かすみちゃん、天王寺璃奈ちゃん、エマ・ヴェルデさん、近江彼方さんのQU4RTZは、Aqoursの黒澤ダイヤさん、松浦果南さん、国木田花丸ちゃんのAZALEAと一緒に特訓するために沼津へ。

 

 上原歩夢ちゃん、優木せつ菜ちゃん、桜坂しずくちゃんのA・ZU・NAの三人は、μ'sの高坂穂乃果ちゃん、Aqoursの高海千歌ちゃんに色々教わってレッスンするために音ノ木坂へ。

 

 そして宮下愛ちゃん、朝香果林さんの二人、Diver Divaも、μ'sのBibiの三人、綾瀬絵里さん、矢澤にこさん、西木野真姫ちゃんに色々教わったりレッスンしたりするために、音ノ木坂に来てるんだ。

 

 それで私は、みんなの様子を見に、まずは音ノ木坂に来た。そうだ、後で歩夢ちゃんたちの様子も見に行こうかな。

 そう思いながら、Diver DivaとBibiが練習してるという講堂に行ってみると……。

 

「あはははは、何よそれ、すごく面白いじゃない!」

「まさかにこが、こんなに笑いのツボが浅かったとは知らなかったわ……」

「でも、こんなに受けてもらえて嬉しいよ。あ、結友ぴょーん、こんにちはー」

 

 ……愛ちゃんはやっぱりダジャレの練習をしていた。……あれ?

 

「ねぇ、愛ちゃん。果林さんは?」

 

 私がそう聞くと、愛ちゃんは首をひねった。

 

「うーん。それが全然来ないんだよ。集合時間から一時間も経つのに……。それで仕方ないから、まず肩慣らしにダジャレの練習をしてたんだけど……」

「果林さんどうしたんだろう……って、あ。もしかして……」

 

 と思ってると、愛ちゃんのスマホが鳴り出した。

 

「もしもし? あ、果林? もう一時間経ってるよ。どうしたのさ?」

『うん、それがね。道が全然わからなくて……。ねぇ、ここどこかしら?』

 

 そんな会話を聞いて、三者三様の反応をするBibiの三人。

 

「果林って、そんなに方向音痴だったの……?」

「オトノキに来るまでに迷っちゃうなんて、どんだけなのよ……」

「わけわかんない……」

 

 うん、気持ちはわからなくもないよ。

 そして。

 

「それじゃ、これから迎えに行くから、そこで待っててよ」

『うん、わかったわ。すまないわね』

 

 そして電話は切れた。

 

「そういうわけでごめんね。ちょっと果林を迎えに行ってくるよ」

「あ、私も行く。部長だし」

 

 と出て行こうとしたところでさらに。

 

「あ、待って私たちも行くわ」

「そうね。にこも、弟たちが迷子になった時によく探しに行ってたから、迷子探しはお手の物よ」

「あ、私も……」

 

 と真姫ちゃんが言ったところで、絵里さんがそれを止めた。

 

「ううん、私たちが探してる間に彼女が来るかもしれないから、真姫はここにいて」

「そうそう。ここはにこたちにお任せ♪」

「にこちゃんがそう言うと不安しかないんだけど……わかったわ」

 

* * * * *

 

 そして私たちは果林さんを探しに出たんだけど……。

 

「うーん、いないわね……」

「にこの力をもってしても見つからないなんて、一体どこまで迷ったのよ~……」

 

 虹ヶ咲から音ノ木坂学園への道をくまなく探してみたんだけど、果林さんは見つからなかった。にこさんもお手上げということは、よほどなんだろう。でも、一体どこに行ったんだろう……。

 

 と、そのとき。

 

「あ、そういえば」

「どうしたの?」

 

 すると、愛ちゃんはポケットからスマホを取り出した。

 

「りなりーに、果林捜索アプリを作ってもらってたんだった。果林のスマホのGPS情報から、彼女の居場所を割り出してくれるっていう優れモノ!」

「そんなのがあるんだったら、早く出しなさいよっ!!」

「まぁまぁ」

 

 そして四人で、愛ちゃんのスマホの画面をのぞきこむ。え、これって……。

 

 その時、同じタイミングで、私、愛ちゃん、絵里さん、にこさんの表情が半目になった。

 

* * * * *

 

「あ、いたいた、果林~!」

「あ、みんな……」

 

 果林さん捜索アプリが指し示した場所に行くと、果林さんは確かにそこにいた。涙目になって。

 

「よかったわ。もうみんなと会えないと思ってた……」

「やだなぁ、そんなに泣くことじゃないじゃん」

「そうよ。だって……」

 

 そこで、にこさんが果林さんの背後の建物を指さした。

 

「え?」

「ここ、オトノキの裏手よ」

「ええっ!?」

 

 驚いた表情を浮かべて背後を振り返る果林さん。その頬が染まっていたのは見間違いじゃない、と思う。

 

* * * * *

 

「さーて、果林も無事見つかったことだし、かわいい仕草の特訓始めましょうか!」

「こーら、にこ。勝手にメニュー変えちゃダメでしょ。今日は歌とダンスの特訓よ。それじゃ、さっそく始めましょうか」

 

 絵里さんがそう言うと、果林さんもいつもの勝気な笑顔を見せた。

 

「えぇ。絵里ちゃんのダンスは、さすがバレエやってただけのことはあって、見習うべきところがいっぱいあるわ。今回もいっぱい参考にさせてもらうわね」

「えぇ、それじゃやりましょうか」

「ぶーぶー」

「もう、にこちゃん。いつまでふてくされてるのよ。ほら、やるわよ」

 

 そしてさっそくレッスンが始まる。にこさんはふてくされていたが、それでも真姫ちゃんになだめられて、レッスンに励んだのだった。

 ……時折見せるかわいい振り付けは、やはり意味があるんだろうか?

 

 と、そこに。

 

「みんな。ジュース差し入れに来たよ~。あ、結友ちゃん、来てたんだ?」

「うん。愛ちゃんたちのレッスンを見てから、歩夢ちゃんたちの様子を見に行こうかと思ってた。あ、そういえば、今日は栞子ちゃんは一緒じゃないの?」

「うん。栞子ちゃん、今日は生徒会の仕事が立て込んでるから、それがひと段落したら合流するって」

「そうか。生徒会長とスクールアイドルやるって、本当に大変だなぁ」

 

* * * * *

 

 一方そのころ、虹ヶ咲学園の生徒会室。そこで会長席に座った栞子が一人の女子生徒……ランジュと向かい合っていた。

 

「やっぱり、私たちの同好会に入ってはくれないんですか?」

「えぇ、栞子も、私の信条はわかっているでしょう?」

「はい。そしてあなたが、それを簡単に変えるような人ではないことも」

「それなら、私が同好会に入るわけがないこともわかってるはずよ? 申し訳ないけど」

 

 ランジュがそう軽く謝ると、栞子は首を横に振った。憂いを持った表情を浮かべて。

 

「いえ……。ですが、あなたの信条ももっともですが、仲間と共に歩むことで得られることもまた多いと思います。私は、同好会のみんなと関わり、歩んできて、それを学びました」

「……変わったわね、栞子。前はそんなことを言う人じゃなかったのに」

「他人と関わると、人は変わるものですよ。でも私は、この変化を悪いとは思いません。うまく言えませんが、そう思うんです」

「そう。まぁいいわ。済まないけど、私はミアと二人で、自分たちのやり方を貫かせてもらうわ。あなたたちの頑張り、見守ってるわよ」

 

 そう言ってランジュは生徒会室を退席していった。

 

「ランジュ……」

 

 閉じた扉を見つめながら、栞子はそうつぶやいた。

 

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