ラブライブAnotherx2!~新人アイドルに窮地に追い込まれた虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会が奮起し、追いつくまでの話(予定 作:ひいちゃ
土砂降りの日の翌日のスクールアイドル同好会の部活。
「というわけでみんな、ミアさんを体験入部させてあげてほしい。璃奈ちゃんボード『ぺこりん』」
璃奈ちゃんが、体験入部希望者という子を連れてきた。それだけでもびっくりなのに、それがQUEENDOMのミア・テイラーちゃんだというから、さらにびっくり。
なかでも、栞子ちゃんは、QUEENDOMのもう一人のメンバーであるランジュちゃんと顔見知りということもあって、とても心配そうな様子だ。
「ミアさん……。ランジュと何かあったのですか?」
「うん、ランジュとは袂を分かつことになっちゃったんだ……」
ミアちゃんが語ることによれば、スクールアイドル活動を楽しめないと感じた彼女が、活動をやめることをランジュちゃんに話したら、彼女に切り捨てられて、けんか別れに近い感じで決別することになっちゃったらしい。当然、それを聞いて、かすみちゃんは激おこの様子。
「なんですかそれ! あまりにもひどすぎですぅ!」
「でも、ランジュも決して、本心で切り捨てる気ではないんだと思います。あの人はプライドが高く完璧主義ですから、ああいう言い方になったと思うんです。本心では、ミアさんとやり直したがっているのではないでしょうか……」
栞子ちゃんが、かすみちゃんをなだめるようにそう言う。ランジュちゃんと幼馴染だという栞子ちゃんの言うことだから間違いないかな。でも……。
「だけど、今のままじゃ、ミアちゃんとランジュちゃんが仲直りするのは難しいんじゃないかな。栞子ちゃんの話だと、ランジュちゃんは完璧主義だっていうし。厳しいかもしれないけど、今のミアちゃんじゃ、ランジュちゃんが受け入れるのは無理な気がするよ」
私の言葉に、ミアちゃんはさらに沈み、他のみんなも考え込んでしまってる。
しばしの沈黙。そこで、しずくちゃんが口を開いた。
「あの、それなら、みんなでミアさんにスクールアイドルの楽しさを教えるというのはどうでしょうか? あのライブを見る限り、ミアさんの実力はかなりのものがありますから、『スクールアイドルを楽しめない』という問題さえ解決すれば、きっとランジュさんと仲直りできると思うんです」
「私もそう思う。それに、スクールアイドル活動を楽しめないのは、私もとても悲しい。璃奈ちゃんボード『しゅん』」
しずくちゃんの意見に、璃奈ちゃんも賛同する。他のみんなもうなずいてるところを見ると、みんなも同じ気持ちのようだ。
そこで、せつ菜ちゃんが、部室の戸棚から何かを取り出した。それは……DVD?
「任せてください! ミアさん、ぜひとも一緒に、この『機〇戦士〇ンダム・逆襲の〇ャア』を見ましょう! きっと楽しくて、夢に見るほど心に残るはずですから! 現に作者も、その日の夢に見たそうですし!」
ミアちゃんに迫る勢いで、そう彼女を誘うせつ菜ちゃん。しかしその彼女にかすみちゃんが……。
「いや、せつ菜先輩。それ、スクールアイドルとは何の関係もないじゃないですか。楽しいとは別方向ですし。確かに、同じサ〇ライズつながりですけど」
そうばっさりと切り捨ててくる。それでせつ菜ちゃんが、OTLの形に崩れ落ちたのは言うまでもない(苦笑
「それなら、彼方ちゃんと一緒に昼寝してみない? そうすればとっても楽しくなるよ~」
「みんなでミュージカルをしてみるのもいいかもしれませんね!」
「愛さんのダジャレ100連発は!?」
と、彼方さん、しずくちゃん、愛ちゃんが口々に提案してくる。だけどいずれも、スクールアイドルとは関係ないような……。
「うーん、みんな、提案するのはいいんだけど……」
「みんな、ものの見事に、スクールアイドルとは関係ない方向にいってるのよね……」
みんなの提案を聞いていたエマさんと果林さんが困ったように言う。
二人も、私と同じことを思ってたんだね。
そこに。
「うーん、まずは、私たちの部活を見てもらうところから始めるのはどうでしょうか?」
立ち直っていたせつ菜ちゃんがそう提案してくる。それに、歩夢ちゃんも賛成した。
「うん、そうだね。私もそれがいいと思うよ」
「せつ菜ちゃんの言うとおりかも。それじゃさっそく、今日の部活、始めようか!」
「はーい! かすみんの魅力で、ミア子を楽しくさせちゃいますよー!!」
というわけで、色々あったけど、今日の部活が始まった。
* * * * *
そして終わった。今日も楽しい部活だったなあ。さて……。
「これが私たちの部活なんだけど、どうかな? ミアちゃん」
私がそう聞くと、彼女は一瞬顔を輝かせるが、すぐにそれを曇らせた。
「わからない……。みんなが楽しい様子なのはわかるんだ。だけど、ボクたちの練習とは変わらないように見えて、それでどうして楽しめるか……わからないんだ。ごめん」
そのミアちゃんの言葉に再び腕を組んで考え込む私たち。なんかこれは難題な気がするなあ。
「うーん、これは強敵だね。今日、敵がきただけに」
「愛さん。ミアさんは敵というわけではないんですから……」
「ぷっ、あははは!! 愛ちゃん、そのダジャレ面白すぎ~!!」
「……笑いのレベルが三才レベルの人が大ウケしてるみたいですよ。それはそうと……ミア子、楽しさというのは考えるものじゃない、感じるんだよ!」
「かすみちゃん、それ何を言っているのかわからないわ」
そうみんなが色々話してるところで、歩夢ちゃんが、私にスマホを差し出してきた。
「あははは……え、歩夢ちゃん、どうしたの? 誰かから電話?」
「うん。千歌ちゃんからだよ」
「千歌ちゃんから? 何かのお誘いかな? もしもし?」
そして私は電話に出たんだ。