「ユエ。皆、元気してた?」
「シアですぅ!よろしくですー!」
「今回は・・・・・・・・うん、台本読む限りなんか不穏な空気な予感するね。」
「メタい話、作者は自衛隊が割と好きらしい。」
「そのくせにわかなのはちょっとイラつきますけどねっ!」
「まぁ作者は一般低能眼鏡チンパンジーだし仕方ないよ。という訳で、せーのっ!」
「「「さてさてどうなる第十六話!」」」
「楽しみにするですぅ!」
「主にハウリア族の変化が凄いみたい。楽しみ。」
「ユエさんっ!?不穏なこと言わないでくださいよぉ~。」
三人称side
フェアベルゲンでの一件を済ませた真由美たち一行は、近くにあった結界の残り香?のようなちょっとした広場に来ていた。
「ここなら確かに魔物も寄り付かなそうね。」
「確かに、なんか感じが違うな。」
「ん、結界がまだ生きてる。これなら一週間は持つ。」
「それにしても迷宮に行くのにあと一週間かかるのって、なんかもどかしいね。」
「正直、私の技能【情報構造知覚】を使えば行けそうだけどね。」
そう、このフェアベルゲンを含めたハルツィナ樹海を包むこの霧の結界は適性のないものを迷わせる効果を持つ。
そしてその霧の濃度が一番強いのが樹海の奥にあるという大迷宮なのだ。その霧は一定の周期で濃さが変わり、通れるようになるには
あと一週間はかかるとアルフレリックは言っていた。なので真由美たちは一週間待機しなくてはいけないのだ。
「このスペースにはストライカーやセイバーは入れないしなぁ。さてどうするか・・・・・・・・」
一週間待機、何もすることがない。要するに暇なのである。真由美は思考をめぐらす・・・・・・・・そして一つ、思いついた。
「あ、そうだ。ハウリア族を鍛えよう。」
こうして真由美による『ドキドキッ!ハウリア族を強くし隊”短期間集中コース”』(真由美命名)が始まろうとしていた。
「さて、ハウリア族の方に集まって頂いたのはほかでもありません。我々はいまでこそあなた方をお守りしていますが、我々は旅をする身。いずれはあなた達と離れなければいけません。」
「はい。それは承知の上です。なのでこれから我々で住処を作ろうという話に・・・・・・・・」
「心配ご無用!住処は私たちで用意します。しかし、この結界を無視して敵がやってこないとも限りません。その場合は戦う必要が出てきます。」
「・・・・・・・・我々には戦う力がありません。」
「だから、家族が殺されるのをただ見てるだけだと?」
「えっ?」
「そんな弱気でどうしますか!遅かれ早かれあなた達は戦う必要が出てきます。それは百も承知でしょう?」
「しかし我々にはっ!」
「ということで我々・・・・・・・・いや私はあなた達を鍛えます。」
真由美はそう言うと口を上につり上げた。
「ハジメ、例のあれはできた?」
「あーあれか、精神と時の部屋もどき。中との時間のサイクルは1時間でむこうでは一年になるようにセットしておいた。食事も出るようにしといたぞ。あれを作るのは苦労したぞお前。何徹したか分かんねぇ・・・・・・・・俺は寝る。」
「ありがとね、ハジメ。」
何て物を作らせたんだ真由美さん。そう、彼女がハジメに作らせてたのは、某なんちゃらボールに出てくる精神と時の部屋もどきである。アイテムパックの時間停止の概念を応用して作ったものだ。
これはひとえに彼女の技能【想像形成】をユニット化したワークステーションありきのものだ。本当に原作のありふれはどこへやら・・・・・・・・カムたちが中に入るとそこには
地球で言う学校のような建物に巨大なグラウンド、さらに各種トレーニング機器などが揃っている。
「真由美さんここは一体・・・・・・・・」
「ここでカムさん達には私の講義による座学とと体つくりをやってもらいます。」
「そう言えばシアは?」
「彼女はとりあえず後回しで、まずはあなた達を鍛えます。それに、彼女には別な方が稽古をつけているでしょうしね。」
「そ、そうですか・・・・・・・・」
「じゃあ早速行きましょうか。あなた達は約一年間ここで過ごしてもらいます。」
「1年!?それではあっという間に大迷宮前の霧が薄くなる期間を逃してしまいますぞ!?」
「だからこそのこの空間ですよ。」
こうしてカムたちの特訓が始まった。
「これからは私が考えたこのタイムスケジュールに従ってもらいます。それと、私が指示したことなどに対する返答は「了解」のみです。分かりましたか?」
「え?しかしそれでは・・・・・・・・」
「返事は?」
「りょ、了解!」
彼女の作ったスケジュールは、自衛隊を参考にしているため、起きる時間、訓練、そして座学という工程のすべてが緻密に組まれている。そしてカムたちはこれを繰り返していった。
「どうしたネム!足が遅くなってますよ!それでもやる気はあるんですか!?」
「了解!」
「じゃあもっと速く走りなさい!あと十週追加!」
ある時、格闘訓練では。
「いいですか、格闘戦は自分の獲物がなくなった時や、武器を使えなくなるまでの距離に接近されたときに使う技です。しっかり身に着けること。いいですね?」
「了解!」
と、最初は穏やかだったものの・・・・・・・・
「どうしたんですかアン?そんな痛がってるように見せても敵は攻撃をやめてはくれませんよ?受け身をしっかりとってくださいこれは訓練ですが失敗すると本当に大けがしますよ!」
「了解!」
「もういちど、先の動きをやって!体にしっかりと覚えこませて!」
などとかなーりスパルタ指導をしていた。しかし、ただ苦しいだけじゃない、飴と鞭のように・・・・・・・・
「今日はみんなで焼肉を食べましょう。さぁどんどん食べてください」
「了解!」
「あと、口調は崩して構いません。」
「了解!やったぁ久々の焼肉だぁ!」
「あーそれ私が食べようとしてた肉―!」
「取られた方が悪いんだよ。ハハハっ!」
「なにおぉ!それならこうだ!」
「なっ!?俺が狙ってた肉を―!」
とこう言った感じにたまーに催し物を開くことで、切り替えることを身に着けさせた。そして、ある日、カムたちを一日休ませた真由美は一度外に出た。その際、カムたちには申し訳ないが
中の時間は止めた。真由美が出て来た理由、それはカムたちの武器をどうするかだ。
「ハジメ。」
「うん?なんだ急に。」
「カムさん達の武器なんだけど・・・・・・・・どうしよう?」
「どうしようって・・・・・・・・普通に弓とか剣とかじゃないのか?」
「私ってばそのことをすっかり忘れて、座学で銃に関すること教えちゃって・・・・・・・・」
「まじか・・・・・・・・そうしちまったものは仕方ねぇな。じゃあ銃を作るしかないだろう。」
「本体はまぁ何とかするとして、弾はどうする?」
「ふむ・・・・・・・・資源の問題で火薬はダメか・・・・・・・・じゃあ魔力弾にするしかねぇな。」
「魔力弾?でもそれだと反動が・・・・・・・・」
「そこは衝撃をしっかり伝えるようにカスタムするさ。そしてお前の技能【外気変換】を使えば魔力の問題も完璧だ。それに魔力弾なら音もしねえしな。後はマガジンを魔力ストックとして、出なくなったら交換でいいだろう。」
「そうね。それなら簡単に作れそう。ありがとうハジメ、あとはこっちでやるわ。」
「あー。じゃあ俺も行くわ。」
「どうして?」
「純粋に興味があるんだよ。それに、カムたちがどこまで強くなったのか見たいしな。」
「なるほど・・・・・・・・でもこの部屋を管理する人がいなくなるんじゃない?」
「すでにお前が作った”AI”で自動管理に切り替えたさ。」
「・・・・・・・・本当に、何でこんな世界でそんなものが使えるようになっちゃったんだろ?」
「俺に聞くな。」
「デスヨネー」
2人はそんなことを言いながら部屋へと入るのだった。
その後、真由美とハジメはカムたち用に作った魔力弾式小銃「零式小銃」を作りカムたちに持たせた。勿論射撃訓練をするためにだ。
この銃はそれぞれに簡易的な生体認証システムを搭載しているため万一的に奪われてもトリガーがロックされただの鉄の塊と化すようになっている。
なおこの技術は真由美が新しく作ったわけではなく、ステータスプレートの技術をそのまま使っただけである。
そして、真由美が体力づくりや座学による銃の知識を叩き込んだおかげか、カムたちはすぐに銃になれ、使いこなせるようになった。
そこで真由美はついに、戦術を扱う練習を組み込んだ。
この精神と時の部屋もどきは便利なもので、作りたいものを思い浮かべれば簡単にそれと全く同じセットが形成される。
カムたちの訓練用に使っていた建物もこの機能で作った。そして今カムたちの前には巨大なビルが建っていた。
「それではこれより人質救助訓練を始めます。」
「はい!」
「今回のシチュエーションは建物の五階フロアに数人の銃で武装した敵グループと人質にされた少女がいるという設定です。制限時間は15分。人質を死なせることなく敵グループを殲滅しなさい。以上、何か質問は?」
「・・・・・・・・」
「ないようですね。では、作戦開始!」
「了解!」
結果から言おう。成功だった。カムたちは、ニンジャもかくやという無音で建物内に侵入、そのまま敵がいるフロアに到達し、そのまま敵を殲滅した。
あのカムたちが、である。戦う術を知らず、戦いを嫌い逃げ続けてきた彼らの隠密行動力は、地球にあるどの特殊部隊にも勝るほどだった。
「これならそろそろ実戦に出してもいいか・・・・・・・・」
「そうだな。彼らの隠密行動力なら、戦えるだろう。」
「じゃあ、これにて『ドキドキッ!ハウリア族を強くし隊”短期間集中コース”』は終了だね。」
「あぁ、そうだな。」
こうしてハジメたち・・・・・・・・いや真由美によるハウリア族改造計画は幕を閉じたのだった。
短いですが今回はここまで。ここまで読んでいただきありがとうございました。ではまた次回お会いしましょう。