錬成士と魔弾の射手で世界最強(更新停止中)   作:狩村 花蓮

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「こんにちは皆さん。真由美さんだよ。」
「香織です。」
「ハジメだ。」
「ユエ。よろしく。」
「さて今回は・・・・・・・・えぇ・・・(困惑)私の作ったものが壊されるの?」
「本当?あのすっごく頑丈そうなやつが?」
「ホントみたいだな。まぁ、ご愁傷様ってやつだ。」
「ちょっとーそんな言い方ないでしょうよー。」
「落ち着け不真由美。」
「今なんて言ったのユエちゃん。何か名前の前に余計な一言入れなかった?」
「うるさい・・・・・・・・という訳でいつもの、やろう。」
「だな、じゃあ行くぞ。せーの。」
「「「さてさてどうなる第十七話!」」」
「ちょっとユエちゃーん!」


第十七話 カミのシト

 

~四肢が機械の少女は、ある一人の女性・・・・・・・・いや女性の見た目をした何かを見上げている。あまりにも整いすぎた顔と体。そしてその背中に生える一対の天使を思わせるような翼。

 

その何かはその顔を得狂気の混じった笑みで覆うと、その口を開いた。

 

「私は、神の使徒、プロトタイプ №001・アリス。あなたは神の操る盤面にふさわしくない。そのために私が、あなたを葬ります。」

 

その顔はどことなく、機械仕掛けの少女と似ているような気がした・・・・・・・・~

 

 

 

三人称side

 

カムたちハウリア族の実戦投入のための訓練課程が終了し、真由美たちは精神と時の部屋もどきから出て来た。

 

すると外では4日たっていた。少し、ずれがあったのだろうか?

 

「ハジメ、4日経ってるってほんと?」

「あぁ、少し設定をミスっちまった。」

「そっか、まぁいいけどね。」

 

本当にどうでもいいのである。そういえば、ユエやシア、香織たちはどうしているのだろうか?

 

ユエたちにとっては4日の出来事だったが、真由美は一年近く彼女たちのことを見ていない。

 

当然人間だから恋しくもなる。それにストライカーやセイバーのメンテナンスもやらなければならない。

 

しかしまずはユエたちの安否確認をせねばなるまい。

 

確かめに行こうとしたときにそれは起こった。くぐもった音と大きな振動、そして黒煙、真由美に見えたのはそれだった。

 

「なんだ今の!?」

「爆発よ!」

 

そう、爆発である。しかも今回ばかりは位置が悪かった。

 

「あの方角にあったのって・・・・・・・・まさか!?」

「どうしたんだ真由美?」

「まずいことになったかもしれない。ハジメはカムさんたちを連れてユエ達と一緒に奥へ避難。私が合図をするまで絶対に動いちゃだめよ。」

「・・・・・・・・あぁ、わかった。気を付けろよ。」

「分かってるわ。」

 

真由美はそう言うと、脚部スラスターを起動、一気に上空まで上がる。森の霧を抜けると、一気に森の入り口の方へと向かった。

 

___________________

 

 

真由美がそこにつくと、そこにあったはずのマギアストライカーなどのビークルがなかった。正確に言えば、あったであろう痕跡を残し、すべて燃えていた。

 

すると真由美お手製の通信機に連絡が入ってきた。オスカーからだ。

 

『真由美君か?』

「オスカーさん。どうしました?」

『大変なことになった。私が完成させ試運転を行っていたマギアシリーズがすべて破壊された。それをやった何かは恐らく君たちの方に向かった!もうすぐ君たちのところにつくぞ!』

「どういうことですか!?しっかり説明を!きゃっ!?」

 

突如握っていた通信機が破壊された。何かに撃たれたのだ。真由美が上空を見るとそこには、銀色の髪色をし、アニメでしか見れないようなぼっきゅっぼんな体型をした、天使がいた。

 

「あなたはいったい・・・・・・・・」

 

思わず真由美は口走る。

 

「私の名前はアリス。神の使徒です。」

 

その天使の名はアリスというようだった。どことなく真由美と似たような顔立ちしているのは気のせいだろうか?

 

「神の使徒・・・・・・・・エヒトとやらの使いか何か?」

「えぇ。主はあなたの盤面への参加を望みません。あなたと、その一味はここでイレギュラーとして始末します。」

 

すると、アリスという天使は問答無用でその手に持った大剣を振り下ろしてきた。

 

真由美はとっさに義手のブレードを展開して受け止めるが、それはまるで豆腐を切るがことくいともたやすく切られた。

 

「ブレードがっ!?くっ!」

 

真由美は義手に内蔵されている小型レールガンをゼロ距離で叩き込んだ。それと同時にブースターで一気に後退。ヘルグザッパーを起動し構えた。

 

ブースターを最大出力で使ったために舞い上がった土煙が晴れてくると、そこには銀色の翼を自身の前に構え、至近距離で放ったレールガンの弾を一切通していない

 

無傷の天使がいた。

 

「この程度ですか・・・・・・・・あのお方の手を煩わせるほどでもない。」

(小型とはいえハジメのドンナーや香織のナハトと同じ威力をゼロ距離で撃ったのに無傷!?)

「・・・・・・・・いったいどういう仕掛けなのかしら?」

「敵にみすみす教えるとでも?」

 

その瞬間、天使の姿が”ブレた”。気づく頃にはすでに眼前でその大剣を振り下ろそうとしている。

 

「っ!?ソードフォーム!」

 

真由美はそれをソードフォームで受けるが、やはりそれはいともたやすく切られてしまう。

 

ヘルグザッパーは破壊された。真由美に残された近接武装はない。真由美はまたもブースターを吹かし距離を取る。その隙に新装備”グラウンドディバイダ―”を展開した

 

「グラウンドディバイダー展開、魔力収束・・・・・・・・完了!」

 

選ぶスイッチは緑、ストームディバイダ―だ。収束された魔力はそのまま魔力刃となり直径1m程度の大きさとなった。そしてディバイダ―側の腕を後方に、

 

足を前後に開き、重心をしっかりとかける。そして叫んだ!

 

「ストーム・・・・・・・・ディバイダァー!」

 

遠心力で加速された魔力刃はあのジーグリンデの装甲を理論上易々と砕く凶悪な威力でもって天使のもとへと飛翔する。

 

天使もさすがにまずいと判断したのか、その魔力刃を避ける・・・・・・・・ことはしなかった。天使は背中の羽を展開し、その魔力刃を易々と受け切って見せた。

 

しかもその魔力刃はまるで元々そこになかったかのように消え去ったのだ。

 

その光景を見た真由美は、あるシーンを思い出した。あの魔力刃は何らかの力によって”消えた”。それは忘れもしない、真由美が初めて分解を行使したあの光景・・・・・・・・

 

(まさかっ!?)

 

そう。いくらイレギュラーな能力とはいえ、技能で存在するのだ。それをいとも簡単に操る神なら、それをすることぐらい朝飯前。そう、つまり天使の羽が持つ力とは。

 

「まさか、あなたもそれが使えるとはね。こうして敵に回るとよくわかるわ、”分解”の能力はねッ!」

「さすがですイレギュラー。先ほどのあれを視ただけで私の能力を言い当てるとは。」

「おほめに預かり光栄よ。最も、こんな状況でなきゃ素直に受け取るんだけどねっ!」

 

真由美はポケットに忍ばせておいた鉱石を取り出した。そして彼女の天職:錬成士の技能を使った。

 

「錬成っ!」

 

すると彼女の手にあった鉱石が形を変えていく。そしてそれは一本の武器へと変わる。光を反射し、触れたものすべてを両断せしめる武器、日本人にはおなじみ、日本刀の爆誕である。

 

「そんな武装でどうしようというのです?」

「こうするのよッ!」

 

真由美はスラスターを吹かし、天使へと肉薄する。そしてその手の日本刀を振り下ろす。

 

「無駄なことを。」

 

天使は武器で受け止める。その武器には分解の極薄フィールドが形成されているため今度もまたそのカタナはたやすく切られる・・・・・・・・ことはなかった。

 

なんとそのまま鍔迫り合いを演じていたのだ。

 

「何故、その武器は壊れないのですか?」

「あら?まだわからないのかしら。目には目を、歯には歯を、分解には分解、でしょ!」

 

真由美は手の力をどんどん強めていく、それに比例して分解の出力も上がっていく。そしてついに相手の分解の出力に真由美の出力が勝ったのか天使の持つ大剣はにひびが入っていく。

 

「もう・・・・・・・・少しぃ!」

 

真由美はダメ押しとばかりに背中に魔法陣を展開、”エア・ストーム”を発動し、さらに加速をかける。その力に負けたのか、天使の持つ大剣は半ばから折れ、粉々に砕け散った。

 

「やった!」

「などとは、思わないことです。」

「グハッ!?」

 

真由美は大剣を叩き割ったと同時に後方へ吹き飛ばされた。スラスターやブースター、義手内蔵のギミックで何とか体制を戻した真由美だったが、その顔には絶望の表情が宿る。

 

「まさか貴女がここまでやるとは、正直私も驚いています。その力に敬意を払い、私も本気を出させてもらいます。」

 

瞬間、天使の周りには強烈な光が走った。その光が引くと彼女の姿は変わり、本当の天使に見えた。

 

元々銀色だった髪色は、光を放つ黄金色に。瞳の虹彩は虹色に。背中には先ほどまであった翼がさらに巨大になって生えている。そしてその手には、先端が二股に分かれ、らせん状の意匠が入った光の槍が握られていた。

 

真由美は悟った。先ほどまでの彼女は、一切本気を出してはいなかったのだと。

 

「では、改めて名乗りましょう。」

 

彼女の声は不思議と響いた。

 

「私は、神の使徒、プロトタイプ №001・アリス。あなたは神の操る盤面にふさわしくない。そのために私が、あなたを葬ります。」

「プロトタイプ?」

「私には感情というものが補助的に備わっています。そして今、私はこの戦いで感情が高ぶっています!あぁ、こんな気持ちになるのはイシスと戦った時以来ですよ!」

「イ・・・シス?」

「さぁ、イレギュラー!この私を満足させてください!」

 

その天使、否アリスは、真由美へと肉薄すると、身の丈はある光の槍を軽々と振りぬいた。真由美はそれを刀で受けるも、その力に耐えられずに後方へ吹き飛ばされる。その衝撃で刀は粉々に粉砕してしまった。

 

真由美は体勢を立て直そうとする、しかしアリスはそれを許さなかった。彼女は高速で真由美の背後へ飛び、その背中を思いっきり蹴り上げる。衝撃をもろに受けた真由美の体は上空へと昇っていく。

 

その高度はオゾン層に入るかというレベルの距離だった。アリスはそのまま真由美の体に殴る蹴るを繰り返す。まるでサッカーボールのごとく吹き飛ばされ続けた真由美はアリスにとどめと言わんばかりに

 

光の槍で腹を叩かれる。真由美は音速もかくやというスピードで地面へとたたきつけられる。その衝撃はすさまじく、彼女の義肢はどれも粉々に砕け、彼女自身も魔物の肉と食った時の変異で体が頑丈になったとはいえ

 

人間の範疇を越えてはいない。個の硬度から地面へとたたきつけられたのだ。無事で済むはずがない。頭から血を流して倒れている。すでに呼吸は、無かった。

 

「何の音だ!?」

「まるで爆発みたいな・・・・・・・・」

「ん!?真由美ッ!」

 

するとそこに、ハジメたちがやってきた。騒ぎを聞きつけたのだろう。その後ろにはなぜか所々が汚れていたり傷ついていたりするが完全武装したカムたちがいる。

 

しかし、彼らは遅すぎた。もう、真由美は息をしていない。

 

「真由美?おい、返事しろよ真由美!」

「真由美!ねぇ起きてよ真由美!」

「真由美。起きる、早く!真由美!」

「真由美さん?起きてくださいよ真由美さん!」

 

どれだけ声をかけても真由美が返事をすることはおろか目を開けることも、呼吸することもない。

 

するとハジメたちはアリスの方を向く。

 

「・・・・・・・・か?」

「うん?なんと言いましたか?聞こえませんでしたよ、イレギュラー。」

「・・・・・・・めぇか?」

「もっとはっきり言いなさい。聞こえません。」

「てめぇかぁ!真由美をこんな目に合わせた奴はァ!」

 

ハジメが、吼えた。ハジメシュラーケンを宝物庫から取り出し、照準する間もなくアリスへと撃つ。しかしアリスには効果がない。

 

今の彼女にとって、分解の効果範囲を体の周りに張り巡らすことは簡単だったのだ。

 

「おや、イレギュラーが一人死んだのにまだ抵抗しますか。いいでしょう、その心意気に敬意を表し、殺します。」

 

アリスが突撃しようとしたとき、彼女を火炎で出来た竜が噛みつき、上空へと追いやる。ユエの魔法だ。そしてそれに追い打ちをかけるように6発の榴弾がアリスに襲い掛かった。香織の武器、パハープだ。

 

「よくも真由美を!」

「絶対、許さない!」

「おやおや、随分熱烈な攻撃ですね。しかし、残念です。それでは私には届きません。」

 

しかし、彼女はそれを意に介することなく、炎竜を振り払い、榴弾の一発を香織のもとへ蹴り返す。

 

それは香織の足元で爆発し、近くにいたユエごと香織を吹き飛ばす。

 

「香織!ユエ!」

「さぁ、残るはあなただけですよ。」

「まだ・・・・・・・・終わってない!」

「あなたなんかに・・・・・・・・負けない。」

 

しかし、香織とユエはかろうじて生きていた。顔の半分は流血で覆われているが。

 

「・・・・・・・・ふむ、そこの二人はまだ息があるのですか。では、最大火力で葬りましょう。」

「最大火力だと?」

「安心してくださいイレギュラー。あなたは痛みを感じることなく文字通り、この世から消滅します。」

 

アリスは空高く舞う、そして上空で静止すると、右手を天高く掲げる。すると彼女の持っていた槍が、光のエネルギーキューブとなり、それは丸みを帯びながらどんどん肥大化し、巨大な槍へと変貌した。

 

《我ハ天ニ力ヲ求ム、地ヲ焼キ払イカノモヲ撃滅セシメントスル”力”ヲ》

《神槍解放 end of Longinus》

 

光の槍は膨大なエネルギーを持ってハジメたちに襲い掛からんとする。そのままぶつかれば文字通り”跡形も残らない”だろう。ハジメはうなだれた。そして目をつぶった。

 

”ただ元の居場所に帰りたかっただけ”それだけの願いすらかなえられないことに絶望したのだ。しかし、いつまでたっても燃えるような感覚はない。その瞬間、目の前に何かが刺さったような音がした。

 

ハジメたちはその目をおそるおそる開ける。するとアリスの腹部は何かで貫かれており、ハジメたちの目の前には銀色に輝く槍が刺さっていた。

 

「イ・・・・・・シス。一体・・・・・・・・何の真似です!?」

 

アリスの後ろには、黄金色に輝くアリスの髪色と対をなすように銀色に輝く髪の天使がいた。髪色をのぞけばアリスと瓜二つである。

 

「いったいイレギュラー相手にどれだけの力をかけているのです?地を割るほどの一撃を使うものではありません。」

「いったいなぜ、私ごとイレギュラーを殺そうとした!イシス!」

 

アリスは声を荒げる。それにも臆することなくイシスは冷淡な口調で言い放つ。

 

「プロトタイプ№001アリス、あなたの感情制御はもう抑えることのできないレベルにまで達しました、創造主はあなたを廃棄なさると決定成されました。つまり用済みです。イレギュラー共々、消えなさい。」

「そんなこと・・・・・・・・そんなことを主が言うはずがない!」

「いえ、これは決定事項です。さぁ、死になさい。私の愛おしいアリス。」

 

すると、イシスという名の天使の背後から、ざっと百体だろうか。イシスと似た顔立ちをした天使がぞろぞろと出て来た。その手には赤い色をした槍が握られている。

 

「イシス!あなたは絶対許さない!必ず地獄へ送ってやる!」

「えぇ、期待しないで待ってるわ。じゃあね、アリス。・・・・・・・・”放て”」

 

その天使はその槍をアリスもろともハジメたちへと投擲した。その槍はアリスの体をいともたやすく貫き、そのままハジメの方へとやってきた。

 

ハジメはドンナーとシュラークを取り出し迎撃する。香織はナハトで、ユエは”炎葬”という魔法でそれぞれ迎撃する。

 

真由美をかばうように。しかし、それは神の槍。破壊できるはずもなく、軌道を変えるので精いっぱいだった。

 

それは次々と、それでいて着実にハジメたちにダメージを与えて行った。ハジメは左腕の義手を破壊され、真由美とユエはそれぞれ片足に槍を受け、動けない。

 

攻撃が止んだ。すると真由美の近くにアリスが落ちて来た。体中が穴だらけの状態である。槍を至近距離であれだけうけ続けたのだ、原形を保っているのはさすがの耐久値というべきだろう。

 

「あら?まだ死んでいなかったのね。まぁいいわ。これで終焉よ。」

 

イシスはその手に光の槍を握る。その槍はどんどん巨大になっていき、イシスはそれを投げようとした。

 

しかしその瞬間、辺りは青白い光に包まれ、イシスの持っていた槍が消えた。ハジメはその発生源を向くとそこにはアリスの姿はなく、代わりに、虹彩が虹色に輝き、その手にアリスと同じ槍を持った人物が立っていた。

 

そう、それは、アリスの攻撃で死んだはずの真由美本人であった。

 

____________________________

 

「ここ・・・・・・・・は?」

 

真由美は見知らぬ空間にいた。何もない、真っ白な空間。

 

「あら?気が付きましたか。」

 

すると唐突に声をかけられた。その声の方へ振り向くとそこにはなぜか”アリス”がいた。

 

「っ!?・・・・・・・・何であなたがここにいるの?」

「さぁ?私もあなたと同じ状態になったからでしょうか?」

「・・・・・・・・どういうこと?」

「”死んだ”ということですよ、イレギュラー。」

「・・・・・・・・そう。私、また死んだのね。」

「”また”とは理解できかねます。」

「私ね、一回、死にかけたのよ。」

「・・・・・・・・そうですか。まぁそんなことはどうでもいいのですよ。」

「どうでもいいって・・・・・・・・はぁ、分かったわよ。それで、死にかけの私に何をしろと?」

「いま、私の後継機が外で暴れています。私ももう用済みと、始末されました。しかし、ここで終わりたくはありません。貴方もここで終わりたくはないでしょう?」

「・・・・・・・・まぁね。私は元の世界に帰りたいもの。」

「ですから、私の体とあなたの体を融合しましょう。」

「融合?」

「あなたには、体を作り変える、または再生する技能があるでしょう?」

 

言わずもがな”自動人形”のことである。

 

「なんでそんな突然?それにあなたには何のメリットもないでしょう?」

「私はいま、揺らいでいるんです。主が私を裏切ったということに。だからそれを確かめたい。しかし今の私では成し遂げられそうにありません。だからあなたに賭けてみたいのですよ。」

「・・・・・・・・はぁ。何でこう私の周りでは突然こういうことが起こるのよ全く!分かったわ!手を組みましょう。」

「交渉成立ですね。あなたと私の二人ならきっと行けますよ。」

「はぁー。まぁ、よろしくね。アリス。」

「えぇ。イレギュラー、いえ、真由美。」

__________________________

 

 

「真由美・・・・・・・・なのか?」

 

ハジメはその姿に確証が持てないのか、そう聞いた。

 

「うん。そうだよ、ハジメ。みんなのお姉さん、真由美よ!」

 

真由美はその手を前にかざず、すると背後にものすごい数の魔法陣が出現した。突き出した片腕を横薙ぎに振る。すると。その魔法陣の中からドライアイスの弾丸がものすごい速度で撃ちだされた。

 

それを食らったイシス以外の天使はみな、体の面積をどんどん減らされ絶命した。真由美はその場から飛びあがり、イシスのもとへと向かう。

 

「イレギュラー、あなたまさかアリスを!」

「その通りです。私はこの体をこの少女に融合させました。」

 

真由美の口調が変わる。どうやらアリスの人格は消えていないようだ。

 

「あなた、分かっているの!?それは禁忌よ!使徒が人間にその体を与えるなんて!そうなったら私たちでも手を付けられない!」

「分かっていますよ。だからこそです、私が体を譲ったのは、真意を確かめるため。しかしあのお方に私は捨てられた。ならば、力を付けるのは必然でしょう?」

「くっ・・・イレギュラーめ!よくも私のアリスをたぶらかしたわねぇ!あの姿のアリスを私は好いていたのに!」

 

イシスはその手に槍をもう一度出現させ・・・・・・・・ようとしてその手をつかまれてしまう。無論それをやったのは真由美だが、問題なのはその力の強さだ。

 

いくら彼女の腕が義手だったとはいえ、ここまでの力は出せなかったはずだ。そう、天使という破格の身体能力と力を持つイシスの力で持っても一切として振り切れないほどに。

 

「これが人間と使徒の融合・・・・・・・・まさかここまでとはね。」

「そうね。じゃあ、ハジメたちを傷付けた礼を返すわ。」

 

いつの間にか人格の主導権が戻っていたのか、真由美がそう言う。それと同時に真由美はイシスの片腕を文字通り引きちぎった。

 

「あがぁぁぁぁぁぁぁ!」

「あら?使徒と言えど痛がるときは痛がるのね。なら好都合、せいぜい苦しみながら、死になさい!」

 

真由美はイシスへと肉薄し、背後の羽を引きちぎる。イシスは飛ぶことができなくなり、落下する。真由美はそれに腹に蹴りを入れることで追い打ちをかけた。

 

およそ音速を越えた速度で叩きつけられたイシスは地面にクレーターを作りその中心で痛みにもがき苦しむ。

 

「これで終わりよ!”エンド・オブ・ロンギヌス”!」

 

彼女・・・・・・・・アリスの使った必殺の一撃を真由美も使えるようになっていた。神殺しの槍”ロンギヌス”は文字通り”神の使い”を撃ち貫き、その体を爆散させた。




ということで、真由美さん大パワーアップの回でしたね。独自設定もりもりで作りましたが、楽しんでいただけましたかね?あ、ここには描写しませんでしたが、真由美の腕はまだバイオニックですよ。

という訳でここまで読んでいただきありがとうございました。次回またお会いしましょう!それでは。
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