翌日、私たちは大きな、それこそ校庭並みの広さをした広場に集められた。
「これから下山してハイリヒ王国へと向かいますぞ。あそこには受け入れの用意が整ってますからな。」
イシュタルさんはそういった。戦争参加の決意をした以上、真由美達は戦いの術を学ばなければならない。
いくら規格外の力を潜在的に持っていると言っても、元は平和主義にどっぷり浸かりきった日本の高校生だ。いきなり魔物や魔人と戦うなど不可能である。
しかし、その辺の事情は当然予想していたらしく、イシュタル曰く、この聖教教会本山がある【神山】の麓の【ハイリヒ王国】にて受け入れ態勢が整っているらしい
王国は聖教教会と密接な関係があり、聖教教会の崇める神――創世神エヒトの眷属であるシャルム・バーンなる人物が建国した最も伝統ある国ということだ。
国の背後に教会があるのだからその繋がりの強さが分かるだろう。そうして神山の麓までやってくると、そこは本当にゲームの世界にでも登場するような街だった。
「きれい・・・・・・・・」
「ほほう?カオリン、こういうのお好きかな?」
「ちょっと鈴ちゃんやめてよー!」
そう言って香織はクラスメイトの女子にその豊満な胸を揉まれている。
おっさんみたいなことを言って香織に引っ付いてるのは【谷口 鈴】人目を気にせずこういうことができる・・・・・・・要は変態だ。真由美はそれを仲睦ましく見ていると
深雪から声をかけられた。
「姉さん。」
「なあに深雪?もしかしてああいうのやりたいの?大胆ねぇ。」
「違います!」
「痛っ。」
真由美が冗談を言うと深雪は顔を赤らめながら、真由美の頭に鉄拳制裁をした。しかしそれが皆の気をほぐしたのか、クラスメイトのほとんどが笑っていた。
「で、なに?」
「いや、特段意味はありません。ただ姉さんにあそこで声をかければ何かしら言ってくるだろうと思いまして。」
「ちょっと深雪!?」
「まぁ、あの発言は想定外でしたが。」
「もう!」
真由美は拗ねてしまった。そんな真由美を見て、この姉は全く可愛くて困った姉だなと思う深雪であった。
そんなこんなで歩いていると、大きなお城の前にいた。どうやらハイリヒ王国の国王との面会が待っているのだろうと皆が同じことを思っていた。
するとその重厚な扉が開いた。その先には見知らぬ人が二人いた。そこはホール状になっていて、いわゆる大聖堂に形が酷似していた。すると二人の内の一人、初老の男性が立ち上がった。
その隣には王妃と思われる女性、その更に隣には十歳前後の金髪碧眼の美少年、十四、五歳の同じく金髪碧眼の美少女が控えていた。
更に、レッドカーペットの両サイドには左側に甲冑や軍服らしき衣装を纏った者達が、右側には文官らしき者達がざっと三十人以上並んで佇んでいる。
玉座の手前に着くと、イシュタルはハジメ達をそこに止め置き、自分は国王の隣へと進んだ。
そこで、おもむろに手を差し出すと国王は恭しくその手を取り、軽く触れない程度のキスをした。どうやら、教皇の方が立場は上のようだ。
これで、国を動かすのが〝神〟であることが確定だな、とハジメは内心で溜息を吐く。それと同じぐらいのタイミングで真由美も溜息を吐く。思ったことは同じなのだろう。
そこからはただの自己紹介だ。国王の名をエリヒド・S・B・ハイリヒといい、王妃をルルアリアというらしい。金髪美少年はランデル王子、王女はリリアーナという。
その後いろいろと説明が終わり、真由美たちは広場?に集められた。皆何が起こるのか不安がってた。するとそこに鎧を着た筋肉質のいかにも戦士な男が入ってきた。
「私がこの王国の騎士団長メルド・ロギンスである。君たちにはこれから重要なものを配る。いきなりで悪いがそれを受け取ってくれ。」
真由美たちはステータスプレートと呼ばれる銀色のプレートを渡された。そしてそこには自分のステータスと”天職”が表示されるらしい。
早速やってみた。すると真由美はこのような感じになった。
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獅童真由美 17歳 女 レベル1
天職:錬成士 魔弾の射手
筋力:10
体力:10 (計測不能)
耐性:10 (計測不能)
敏捷:10 (計測不能)
魔力:25 (技能:外気変換があるため実質∞)
魔耐:20 (風力操作でバリアが貼れるため条件下で∞)
技能:遠隔配置 風力操作 外気変換 疑似瞬間移動 偽装 錬成 質量置換 詠唱簡略 新技能習得 分解 言語理解
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「何・・・・これ?」
真由美は唖然とした。いくらオーバースペック気味な力をもらったとはいえ、これはやばいだろってぐらいにチートな数が後ろに隠されているからだ。
「姉さん、どうでした?」
「それ僕も気になるな。」
深雪が話しかけてきた。ハジメも気になったのか近づいてきた。(なお数字の後ろのカッコ内は偽装の効果で見えなくしている。)
「こんな感じね。」
真由美がそれを見せるとハジメは驚いていた。
「真由美さんは僕と同じ錬成士なんだね。」
「それより私はこの[魔弾の射手]というのが気になります。どういうことでしょうか?」
「さぁね?私にもわからないわ。ごめんね。」
ちなみに深雪のスペックはこんな感じである
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獅童深雪 16歳 女 レベル1
天職:氷上の女王
筋力:10
体力:100
耐性:100
敏捷:50
魔力:∞
魔耐:∞
技能:詠唱簡略化 外気操作 気温天候操作 人口氷生成 言語理解
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「うわぁ・・・・・」
「す、すごいね魔力系統に関してはあの光輝君を凌駕してるよ。」
「そうですか?ありがとうございます。」
「そう言えばハジメのスペックは?」
そうきかれてハジメはステータスプレートを見せる。
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南雲ハジメ 17歳 男 レベル:1
天職:錬成師
筋力:10
体力:10
耐性:10
敏捷:10
魔力:10
魔耐:10
技能:錬成 言語理解
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「私とあんまり変わらないのね。」
「うん。まぁこのぐらいが妥当じゃないかな?」
「そうですね。数値が高いというのはいいのかもしれませんが、それはつまり戦いに徴用されやすくなる事でもあります。」
「だから実際私たちは数値が低いほどいいのよね。」
3人がそんなことを話してると話し終えたのか男子数人がハジメのステータスプレートを覗きに来た。そう、言わずもがな、檜山達である。
「何そのステータス。よっわ。やっぱお前はここでも無能なんだな!ハハハッ!」
「あんたねぇ!」
檜山のセリフにさすがに堪忍袋の緒が切れた真由美は反論しようとする。しかしそれをハジメは遮る。そしてその時のハジメの目は見たことがあるものだった。
(久しぶりに見たわねその目。にしても”面倒だからおとなしくしててくれ”なんて、何か策でもあるのかしらね。)
「うんそうだね。だから僕は後方支援にでも回るよ。」
ハジメはそう切り返す。自虐をした後にこれを言われればよほど頭のいい奴でなければ正論を言うのは難しいだろう。
それは檜山とて例外ではなかった。
「ちっ!面白くない奴。もういこーぜ。」
檜山達はその場を離れていく。その時、メルドはこう言った。
「戦闘訓練は明日からだ!今日は部屋でゆっくりしていってくれ!」
そう言い終わるとどこからともなくメイドが現れ、番号が書いてある紙を配りだした。真由美達はそれに従って部屋に戻っていった。
個までは本編とあまり変わらないと思います。(カットしたところはあったけど)次回からはいろいろと変わりますので、お楽しみに。それにしても、この主人公はほんとに人間なんでしょうk・・・・イッツ!「誰が人間じゃないですってぇ!?」
何で真由美さんここにいるんですか!?まぁいいや次回お楽しみにー!
檜山はこのまま死んだほうがいい?それとも魔人族の一味になって襲い掛かってくる展開がいい?(奈落編終了まで)
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このまま死すべし慈悲はない
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復活させるよ?イイネ?