「やぁ、こんにちわ。みんなのお姉さん、獅童真由美よ。」
「姉さん、恥ずかしいんでそういうのやめてください。あっ、妹の深雪です。」
「相変わらずだね真由美さん。どうも、南雲ハジメです。」
「今日は初めての戦闘訓練よ!檜山とかいうやつが介入してきそうね・・・・マジでひねりつぶしたいわ。」
「何とか河さんも来そうですね。来たら蹴りをかましてやります。」
「まぁまぁ落ち着いて二人とも。という訳で。」
「「「さてさてどうなる奈落編第四話!」」」
翌日、真由美たちはメルドさんに連れていかれ、訓練場に来ていた。朝のうちに各々の戦闘服と【アーティファクト】が支給され、各々でやれることをやり始めていた。
「先に渡したアーティファクトは自由に使ってくれ。君たちの相棒になるのだからな。慣れておくに越したことはないぞ。」
ということらしいので、真由美と深雪は、ハジメと一緒に訓練場の周りにあった小高い丘の上にいた。人がいるところではあまり見せたくないらしい。
「それで、何からやろうか?一応格闘技に関してと護身術に関してはある程度教えることはできるけど?」
「そうか、確か真由美さんは格闘技やってたもんね。」
「じゃあ、一応格闘技の基礎を習うのはどうでしょう?」
「いいね深雪さん。そうしようか。」
「わかったわ。まぁ私のはほぼ独学に近いから、見慣れないのも多いかもだけど、頑張ってついてきてね。」
そうして真由美による戦闘訓練が始まった。二人とも覚えるのが得意なのか、すぐに教えた型を覚えて行った。それを見た真由美は
更に型を教え2人に覚えさせていった。その練習は夕方まで続き、真由美はこんなことを2人に提案した。
「すごいわね2人とも。ここまで覚えられたのなら上出来よ!という訳でこれから実戦訓練をしましょう。」
「実戦訓練ですか?」
「そうよ。二人にはこれから、私に同時にかかってきてもらいます。まぁ勝っても負けても何かあるってわけじゃないから気楽にね?」
2人は顔を見合わせる。しかしすぐに真由美の方を向き深雪とハジメは組みかかる。まずハジメが真由美にCQCを仕掛ける。それを真由美は真っ向から迎え撃ち、しばらく素手同士の決まらない戦いが続いた。
深雪はその後ろから足払いをかけ真由美はよろけた。深雪はそれを見逃さず、真由美を羽交い絞めにした。ハジメはそのまま鳩尾に拳を入れてノックダウンさせようとした。
が真由美はハジメの腹に蹴りを入れて突き放し、そのまま体を深雪の方に向け深雪の鳩尾に拳を叩き込む。さすがに耐えられない深雪はたまらず手の力を抜いてしまった。そのすきに真由美は拘束を脱し
ダウンから復帰したハジメのあごに掌底突きをかましてノックアウトさせた。そしてその後ろで立ち上がる深雪の腕をつかみ一本背負いの要領で地面にたたきつける。まさに容赦のない戦いだった。
真由美はそのまま二人の復帰を待ち、復帰したところで声をかけた。
「二人ともすごいじゃない!ここまでくれば並大抵の強姦野郎どもはイチコロよ。」
「全く・・・・・・・・姉さん・・・・・・・・は規格外ですね・・・・・・・・」
「全くだよ・・・・・・・・」
まだ二人は先のダメージが抜けてないのかよろよろと立ち上がる。真由美はそれを見て次は錬成に関しての訓練でもしようかと思っていると、三人ほど歩いてくるのが見えた。
その内の一人を見て真由美は嫌な顔をする。
「どうされました?姉さん。」
「・・・・・・・・檜山がこっちに来てる。」
「えぇ⁉」
その三人、檜山とその取り巻きはどうやらハジメを探しに来たらしく、ハジメを見つけるとにやにやしながらこちらに近づいてきた。
「よぉ負け犬。何してんだ?もしかして訓練か?ハハハッ!よくやるねぇ!無能のくせしてさ。こんな女どもに習っちゃってさ。恥ずかしいと思わないのか?まぁ思わねぇよな。だって無能なんだからさ!」
三人はゲラゲラと笑う。ハジメはそれを聞いてきたものがあったのか暗い顔をしている。深雪は自分と真由美を侮辱されたことに腹を立てているのか今にも蹴りかかろうとしている。その瞬間
三人の前から真由美は姿を消した。と思うと檜山の姿が消えた。
「グハッ・・・・・・・・」
何かにぶつかるような大きな音と苦悶に満ちた声が響いた。その方を向くと、10mくらい離れた木に檜山は打ち付けられていた。残された二人の前には真由美の姿があり、その姿に深雪は違和感を覚えた。真由美の姿が少し変だったからだ。
真由美のその黒い髪は若干白みがかかっていて、顔を見てみると、その赤い目からハイライトが消えている。アニメやゲームで言うヤンデレのような瞳をしていた。そして真由美はその口を開いた。
「急所は外してやった。奴は死んではいないわ。だが、これ以上何か言うのであれば・・・・・・・・」
真由美の表情が変わる。その顔は阿修羅を想像させるほどに怒りに満ちていた。
「殺すぞ貴様らぁ!」
その声は嫌というほど響いた。そしてその口調はいつものお姉さん口調ではなかった。その声によほどの恐怖を覚えたのだろう。残った二人は泣きながらその場にへたり込んでいた。
腰が抜けたのだろう。一人はその表情のまま固まっているから多分気絶している。すると麓から数人が上がってくるのが見えた。
言わずもがな、メルドと光輝たちである。先ほどの音と声を聴いて何事だと来たようだ。
「メルドさん私はこの人を治療します。」
「あぁ、頼んだぞ香織。」
香織も来ていた。そして香織は檜山の治療に当たった。それを見て本題に入るぞと言わんばかりに真由美たちの方を向いた。
「ここでいったい何があった?そしてお前たちは何をした?」
メルドの目つきが変わった。警戒しているのだろう。その問いかけに答えたのは真由美であった。
「あら団長様。わざわざ来ていただき感謝しますわ。実は、私たちの訓練中、あそこで伸びている檜山という不埒な輩が、私たちに因縁をつけてきて、南雲ハジメを侮辱してきたので、きつい一発をお見舞いしましたの。」
「お灸をすえたとでもいうのか?それにしてはやりすぎの気もするが。」
メルドの危惧はもっともだ。先の真由美の一撃で、檜山が飛ばされた木までの森林は根元から折れてもう地肌が見えていた。
「これぐらいしないとわからなさそうなので。これ以上かかわってこないというのならもうこんなことはしません。」
真由美はそう言った。メルドはその言葉に嘘はないと思ったのだろう。光輝を引き連れて檜山達を連れて行った。
するとお城の方から鐘が聞こえてきた。練習終了の合図らしい。
「今日はもう帰ろっか?」
「そうですね。今日は戻りましょう。行きましょう、ハジメさん。」
「うん。わかった。」
三人は何食わぬ顔で宿舎へと向かった。
その日の夜、真由美はメルドに許可を得て、王国お抱えの錬成士用の資材倉庫へと足を運んだ。そして鉱物が置いてあるエリアへと向かった。
(いくら格闘術に長けているといっても所詮、女子の筋力よりちょっと上ぐらいの力。武器がないと私は戦えない。)
彼女が渡されたアーティファクト(金属で出来た護符のようなものを扇子のように5枚ほどくっつけたようなもの)五風護扇はそれぞれに違った魔法を登録でき
魔力を流すだけで、登録した魔法を打てるようになるものだ。しかし、近接戦闘能力は皆無に等しい。つまり、格闘戦は素手で行う必要がある。その行為は
さすがの真由美でも限界がある。それに懸念を抱く彼女は新たなアーティファクトは作れないかと思い、ここに来た。
今の真由美のステータスはこのような感じとなっている。
===================================================================
獅童真由美 17歳 女 レベル3
天職:錬成士 魔弾の射手
筋力:12
体力:12 (計測不能)
耐性:15 (計測不能)
敏捷:20 (計測不能)
魔力:30 (技能:外気変換があるため実質∞)
魔耐:30 (風力操作でバリアが貼れるため条件下で∞)
技能:遠隔配置 風力操作 外気変換 疑似瞬間移動 偽装 錬成 質量置換 詠唱簡略 新技能習得 分解 鉱物検索 想像形成 反転 言語理解
==================================================================
(やはりリーチは長いほうがいいし、遠距離までとはいかなくても中距離でも戦えるようにしたい・・・・・・・・そう、いつぞやのゲームに登場した、銃と剣がくっついてるやつ。)
「でも私、その武器の構造知らないしなぁ。想像ならできるんだけど・・・・・・・・あっ。」
真由美はふと自分の技能欄を見た。そして目に留まったのは、想像形成という技能だった。
(まって?もしこの技能が自分の想像したものを作れるとしたら?よし!案ずるより産むが易しよ!早速素材を探してみましょう。)
真由美は倉庫内を探し始めた。いろいろな鉱石を見て強度、そして魔力を流せるかどうかを調べながら探していた。すると倉庫の一番奥に差し掛かり、そこを見ていると、何やら異質な鉱石が置かれていた。
「何これ?ナノマテリア鉱石?なんでこんなSFチックな鉱石があるんだろう。・・・・・・・・ふむふむ、強度は問題なし。これなら作れそうね。」
真由美はそのまま想像形成と錬成を駆使して武器の制作に取り組んだ。試行錯誤すること約五時間。ついにその武器が完成した。
その武器は持ち手がウィンチェスターライフルに酷似していて、その先にはマグナムのような回転弾倉がついていた。その先には銃口の下に片刃剣がついているような独特な見た目をしていた。本体の色は黒で所々に青い線が入っている。
そしてもう一つ。こちらは武器ではなく武器と同じカラーをした柄に青白いクリスタルのようなものがついた鍵状のものだった。
「よしできた!これで近中距離に対応できるようになった。あとはカートリッジ代わりにこのアーティファクトの記憶能力を付加したものを作るだけだ。とその前に名前を決めなきゃね。えっと・・・・・・・・
単純に・・・・・・・・よし決めた。、今日からあなたの名は、シグルドスラッシュよ。よろしくね。」
その名前を聞いて、その武器【シグルドスラッシュ】は心なしか喜んでいるように見えた。こうして真由美の相棒となる武器が完成した。これがどういう結末を生むか、それはまだ先の話である。
今回参考にさせていただいた武器の見た目はPSO2内に出てくるノヴェルガンスラと解錠リバレイトです。最近ラスターをやってまして、よく使うのでこれにしました。もちろんちゃんとリバレイトガンスラのような形態になるのでお楽しみに。
檜山はこのまま死んだほうがいい?それとも魔人族の一味になって襲い掛かってくる展開がいい?(奈落編終了まで)
-
このまま死すべし慈悲はない
-
復活させるよ?イイネ?