「こんにちわ。白崎香織です。」
「・・・・・・・・ハジメだ。」
「ハジメ!?なんか口調とか変わってない?」
「本編見ればそれの答えがわかるぜ?」
「ハジメ君・・・・・・・・かっこいい・・・・・・・・」
「「香織!?」」
「ま、まぁいいわ。それじゃせーの。」
「さてさてどうなる奈落編第八話!」」」
「この挨拶ってめんどくさいよな。」
「そういうこと言わない!」
「アッハイ」
「なに・・・・・・・・あれ・・・・・・・」
真由美はそうつぶやく。その顔はまるで、自分より格上の生物と対峙した時の顔のように、歪んでいた。
「どうしたの?」
見かねた香織が声をかける。その時、その化け物”爪熊”はゆっくりと真由美の方を向き、獲物を見つけたと言わんばかりに獰猛な笑みを作った。そしてその化け物はその右手を真由美たちへと振り上げた。
「やばい!皆伏せて!」
真由美がハジメと香織をかばう形で覆いかぶさる。その化け物がその腕を振り切ると、風の刃が真由美達を襲う。それを避けられなかった真由美はそれを
背中に食らってしまう。
「がはっ・・・・・・・・」
真由美の背中には大きな切り傷ができていた。その衝撃で内臓にもダメージを負ったのか血反吐を吐いてしまう。
「真由美!」
香織が近づいてくる。それと同時に回復魔法を使う。背中の傷が一気に回復する。
「うぐぅあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「「ハジメ!?」
その直後、ハジメが悲鳴と苦痛のこもった悲鳴を上げる。見るとその左腕が切断されている。
「さっきの余波でやられたの!?・・・・・・・・香織。」
「なに?真由美。」
「私が奴を引き付ける。適当な洞窟の中に入って隠れてて。」
「そんな!?やだよ真由美!あなたが死んじゃう!」
香織は泣きそうになりながら反論する。先の真由美の傷を見て、あの夢が現実になってしまうと思ったのだろう。しかし、化け物は刻一刻と迫ってくる。
状況が状況だ。真由美は香織の方を向いた。
「いいから!・・・・・・・・ここで二人に死んでほしくないの!だからっ!」
「・・・・・・・・わかった。死なないでよっ!真由美!」
香織は、ハジメを連れて岩陰の方に行く。背中の傷はまだ完全には治癒できていない。血が少しずつ漏れてきている。だが幸いにも左腕はもう動かせるほどにまで回復した。
「さぁ、どこからでもかかってきなさい!この化け物!」
真由美はシグルドスラッシュを構える。この理不尽とも思える状況に終止符を打つために。
ーーーーーーグルアァァァァァァァl!-----
化け物が再び咆哮をする。そしてその巨体に見合わない速度で突進してくる。
真由美はその突進をすんでのところで躱し、カウンター気味にシグルドスラッシュを振る。
「風爪一閃!」
シグルドスラッシュで切られたところを見て爪熊は一瞬動きを止める。その瞬間を真由美は見逃さなかった。
「まだまだ!ストレートインパクト!」
体を反転させ、その勢いで右ストレートを放つ。真由美がかつて習った格闘術の技の一つである。正式名称は【カウンターブロウ】相手の攻撃をぎりぎりで回避し、その反動を利用してカウンターを放つという技であり
今のは真由美が使いやすいようにアレンジ、改造したものだ。
その勢いに爪熊は対応しきれずそのまま壁にたたきつけられる。しかし、爪熊は難なく立ち上がり突進を仕掛けてくる。真由美はそれを同じように回避しカウンターを叩き込む。
そんな攻防が続き、このままではいずれ武器が破損するだろうという状態となった。いくら外気変換があるとはいえ、武器は消耗品だ。いずれ壊れてしまう。
「このままじゃ力が足りないか・・・・・・・・仕方ない!一度使うと壊れるまで元に戻せなくなるけど、使うしかない!」
真由美はそうつぶやく。そしてシグルドスラッシュの持ち手横のボタンを押した。すると回転弾倉の上部に特殊な形状をしたソケットがせり出て来た。そしてついに彼女の武器はその真価を発揮する。
真由美は懐から青いプレートを取り出した。そう、シグルドスラッシュを作る過程で作っていた鍵だった。
「シグルドスラッシュ、リミッター解除!全機能解放!」
真由美はその鍵”解錠アスカロン”をシグルドスラッシュ上部のスロットに差し込む。するとシグルドスラッシュの装甲部分が解除されてゆき、青白い刀身がその姿を現した。
「さぁ、これがシグルドスラッシュの本当の姿。アスカロンスラッシュ!さぁ、決めるわよ!武装形態変更、ツインガン!」
するとシグルド、否アスカロンスラッシュの見た目が変わり二丁拳銃のような見た目になった。そう、真由美が初めてとはいえ想像形成をして5時間もかけた理由はこの変形ギミックに
てこずったからなのである。(もちろんシグルドスラッシュの時に使用していた魔法記録用のカートリッジはそのまま使える。)真由美はそれを爪熊に向け引き金を引く。
エア・バレッドの魔法陣を複数重ねて連射性能を引き上げるというとんでもない発想で生まれたそれはミニガンもかくやという連射速度で爪熊に迫る。その威力は一瞬で爪熊の右腕を消し飛ばす。
「次!武装形態変更、ランチャー!」
真由美は二丁拳銃を上に投げる、するとその武器は巨大な大砲になって戻ってきた。真由美はそれに魔力を流す。大砲にエアロ・ブラストと同等のエネルギーが貯まり始める。
「魔力圧縮率最大!チャージ完了!エアロ・カノン、撃つわ!ファイヤー!」
真由美はその引き金を引く。圧縮された風の魔力は破壊の権化とかし、周りの岩ごと爪熊に迫る。爪熊はそれをとっさに回避したが、それでも残った方片方の手を失い満身創痍となっていた。
それでも真由美は止まらない。
「これで終わりよ!武装形態変更、ナックル!」
今度は手全体を覆うナックルになった。そして真由美はとどめの一撃と言わんばかりに構える。
「アースブレイクインパクト・エアロブースト!」
文字通り大地をも砕くほどの衝撃波は真由美の風魔法による加速で威力を増し、振り返りこちらを見ていた爪熊の胴体にヒットする。その一撃は余すことなく全身に伝えられ、爪熊は死体を残すことも許されず、その体を爆散させた。
真由美は構えをとくと構造解析を使い。爪熊が”消えた”ことを確認し、ハジメたちを探した。否、探しに行こうとした。するととてつもない叫び声が聞こえた。真由美は嫌な予感がしたのか、その声の方へと駆けた。
真由美は声のする方に向かった。
(まさか・・・・・・香織たちに何か・・・・・・・・無事でいてよ二人とも!)
真由美は 技能:疑似瞬間移動 を使い、ハジメたちがいると思われる横穴に突入した。しかしそこには信じがたい光景が広がっていた。
確かに二人はそこにいた。そう、いたのだ。真由美の知るハジメと香織は。今、真由美の目の前にいるのは、瞳の色が赤く変色し、黒色だった髪が白くなっている、変わり果てた姿の二人だった。
近くには何やら特別な成分を含んでそうな液体と、何かの肉。恐らく、さっきの爪熊がここに来るまでに殺した魔物の肉を食べたのだろう。
「まさか・・・・・・食べたの?魔物の肉を・・・・・・・・」
「・・・・・・・・あぁ、食べたさ。腹減りすぎて死ぬところだったしな。」
「あなたは気づかなかったのかもしれないけど、あれからもう”1週間”たってるんだよ?まぁ合ってるかは分からないけどね。」
今、なんと言ったのか?一週間もたった?そんなはずない、あの戦闘は10分もかかってないはず。真由美は思考をめぐらす。そして一つの確信を得た。そう、その原因は彼女の技能:外気変換 質量置換が派生して、新技能:魔力変換 体力変換 栄養変換
を覚えたからである。どうやらこの3つの技能、常時発動の上、魔力を変換し栄養に変え体に必要なものを生成するとんでもない技能なのである。しかも、技能:外気変換 のおかげで魔力は無限に近い(というか∞)ので
その技能が働かなくなるということはない。まさにチート技能なのである。つまり、体力が減ることなく戦闘を繰り広げていたために、時間感覚というものが狂ってしまったのだ。
「それよりだ。真由美。」
「「俺の(私の)大切を傷つけたくそ野郎はどこだ?(どこ?)」」
その瞬間、辺り一帯を濃密な殺気が包んだ。いくら二人分の殺気とはいえ、その密度は真由美ですら汗をにじませるほどだ。
(なかなかの殺気を出せるようになったじゃない・・・・・・・・でもまだ甘いわよっ!)
辺りが凍り付いた。否、静止した。それは真由美の殺気によるもの。その密度は二人の殺気を相殺するどころか、それ以上に高まっていた。
「・・・・・・・・まだまだ甘いか。やっぱお前には勝てねぇわ。」
「そう簡単に超えられちゃ、あなたの師匠なんて言えないからね。超えたいんだったら、殺気だけで相手をひるませなさい。それこそ腰を抜かすレベルのね。」
・・・・・・・・何か、目覚めてはいけない友情?を目覚めさせた気がするが、まぁいいだろう。真由美は先までの戦闘のことを話した。
「そうか、あのクソ熊はもういねぇのか。くそっ、お礼に右手吹っ飛ばしてやろうと思ったのに。」
「あー・・・・・・・・それね。私、あの熊の両腕吹き飛ばしたけど?」
「マジか!やったぜ、俺の左腕を持ってった報いを受けたか!」
「(なんか性格がねじ曲がってるなぁ・・・・・・・・まぁあの激痛に耐えたんだから仕方ないのかもしれないわね。それにしても、真由美かぁー。期せずして私のことを呼び捨てにしてくれた。
やっと願いが叶ったわね。フフッ。)」
「おい真由美、心の声が駄々洩れだ。それにしてもそんなに呼び捨てで呼んでほしかったのか?あっちにいたときからそう呼んでくれとうるさかったが。」
「ふぇ?あーいや、私たちってもう家族じゃない?だからそう呼んでほしかっただけよ。お姉さんもう感激よ!」
「おっおう・・・・・・・・そうか・・・・・・・・」
真由美の性格も色々と変わってしまったことに本人は気づいているのだろうか。そんな中香織が真由美に謝ってきた。
「どうしたの?いきなり。」
「だって、あの時私何もできなかったから・・・・・・・・せめてもっと私に力があれば・・・・・・・・」
「気にすることないわ。あの時、私の指示を聞いてくれたから、私はアイツを倒すことができた。むしろあそこで一緒に戦ってたら間違いなく死人が出た。
そうしたらハジメが悲しむじゃない。だからこの話はここで終わり。あなたが気にすることは何もないわ。」
それを聞いて香織は泣き出してしまった。恐らく気にしていたのだろう。そして貯めていたものが一気にあふれ出した。真由美はそっと香織を抱きしめ頭をなでていた。それは本当にお姉ちゃんを想像させる
そんな図だった。それと同時に彼女は気を失ってしまった。思った以上に出血がひどかったのだろう。貧血で倒れてしまったのだ。真由美の目が覚めたのは、あれから二日はたったくらいだったと記録しておく。
真由美が目覚めた後話し合った結果、とりあえず装備を整えるということになった。
理由は二つ。まずは武器の問題だ。今の状態でまともな武器を持っているのは真由美だけだ。しかも先の戦闘でだいぶダメージを受けてしまった。これ以上無理をさせようものなら
この武器は木っ端微塵になってしまうだろう。しかし、さすがというのだろうか。ハジメは逃げる最中にとある武器の素材になりそうな鉱石を大量に入手していた。
そして試行錯誤すること約2日、ついに出来た。ハジメの技能:纏雷 の効果を最大限に生かせる装備、回転弾倉式拳銃型超電磁砲”ドンナー”である。
そして現物ができたということはあとは簡単だ。幸い香織も技能:雷神 という雷を使うことができる技能を入手していたため、真由美は”想像形成”を使い
ドンナーと同じものを作る。しかし、彼女のは回転弾倉のやつではなく、自動拳銃(オートマティック)タイプだ。香織の身体能力を考えると、大型の回転弾倉式ではなく
現代風のオートマティック式にしたほうがいいという真由美の判断だ。二人はそれを難なく使いこなし、ハジメに至っては、狙撃手もかくやという精密射撃ができるようになった。
次に問題になってくるのは、この奈落の暗さだ。今は真由美がハジメと香織の手を取って移動しているが、戦闘になれば離さざるを得ない。魔物を食えばその技能を入手できることがわかっているため
真由美は、それまでのつなぎとして、いわゆる”暗視ゴーグル”を作ったのだ。暗視ゴーグルといても眼鏡タイプで、レンズ越しに暗闇が明るく見えるようにした。そしてこの暗視ゴーグル改め暗視眼鏡には
一定値以上の光を感知すると自動で暗視を停止してくれる機能も付いている。なんと便利なことか。それを使い真由美たちはこの奈落を捜索し始めた。そして真由美たちは一つの結論に至った。
”この奈落はまだ下がある”ということに。香織が探索中に下に潜れそうな階段を見つけたらしい。真由美たちはいつでも敵に対応できるように、慎重に降りて行った。
そこからは、まぁ色んなことがあった。主に敵に関してである。こっちを見るとみられたところが石化し、暗視眼鏡と同様の効果をした目を持ったコウモリ型の魔物や
酸を吹きかけながら部屋中を縦横無尽に駆け回るヘビ型の魔物。さらには牛人間もどきの魔物がいたりした。ちなみにその牛人間もどきは上裸どころか全裸だったので
香織が取り乱して愛銃”ナハト”(真由美命名)を乱射してたのはいい思い出である。そしてしばらく降りていた時、三人は巨大な扉の前にたどり着いた。
「・・・・・・・・ねぇ?ここが最終階層だったりすると思う?」
「・・・・・・・・いや、最終階層にしては道中の敵がいなさすぎる。ありんこ一匹出ないとなると、その線は薄いな。」
「あっやっぱりそう思う?ダヨネー・・・・・・・・」
「ハァ・・・・・・・・さっさと地上に戻りてぇのに・・・・・・・・」
「あきらめちゃだめだよ二人とも!ここまで来れたんだもん。何とかなるよ!」
「「天使や・・・天使がおるぞ・・・・・・・・」」
などと軽口を叩けるほどには戦ってきたのである。真由美はその扉を開けようとする。しかし、真由美の力では開かない。大きすぎて開かないのだ。じゃあどうするか。
「「錬成で扉作るか。」」
こうである。やはりこの二人は脳筋なのだろう。
「・・・・・・・・なんかハジメと真由美に失礼なこと言った輩がいる気がする。」
おっと香織さん詮索はやめてくれ。そしてその目をやめてくれ、死んじゃうから・・・・・・二人は錬成で扉を作っていく。中に入るとその部屋は暗いけれども、真由美たちが飛ばされてきた大広間にそっくりな作りで、ちょうど真ん中には
謎の四角いオブジェクトが置いてあった。これを作った人はかなりの独創的なセンスをお持ちのようだ。
「何もなさそうね。」
「あぁ、さっさと次の階層に行く階段探そうぜ。」
「・・・・・・・・ァ」
「うん。・・・・・・うん?香織、なんか言った?」
「ううん。何も言ってないけど?」
「ハジメは?」
「何も言ってないぞ?」
「じゃあもしかして・・・・・・・・あれ?まっさかぁ、そんなことあるわけ・・・・・・・・」
真由美は構造知覚を使った。(ちなみに、構造知覚は性質診断の進化したバージョンで、いつの間にか変わっていた。)
そう、あの独特なオブジェクトにである。・・・・・・・・あったよ。あっちゃったよ。
そのキューブから読み取れたのは謎の鉱石の反応と、わずかな生体反応であった。
「なんでやねん・・・・・・・・」
「どうかしたのか?」
「あのキューブあるじゃない?あれの中に人が埋まってるのよ。」
「なっ!?」
「うそっ!?」
まじである。真由美たちが近づくと、マジでいた。金髪の少女だ。年齢は・・・・・・・・12歳ぐらいか?の少女が胴体と頭以外をキューブに埋められていたのだ。
「あなたたち・・・・・・・誰?」
喋ったよこの女の子。
「・・・・・・・・どうする?私は助けたいけどなこの子。ダメかな?」
「白s・・・・・・香織。・・・・・・・・正直面倒ごとに巻き込まれる気しかしないが、ここで助けなきゃ後味悪いだろ?なぁ真由美。」
ハジメは真由美に聞こうと横を向いた。しかしそこに真由美はいなかった。すると前からハジメにとってはおなじみのあの音が聞こえてきた。
「おまっ、もう始めてんのかよ!はえーなおい!」
「だって、この素材固すぎて今の装備じゃ砕けないんだもん。」
真由美はそのキューブに”錬成”を使っていた。しかし、いつもは一瞬で終わるはずの錬成がなかなか終わらない。
「何この箱!?私の魔力弾くんだけど!」
そう、さっきから真由美の魔力に抵抗していて、なかなか進まないのだ。するとハジメがそのキューブに触った。
「行くぞ真由美!」
「うん!」
「「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!」」
ハジメと真由美は錬成を使う。しかし一向にキューブが崩れることはない。その時真由美が錬成を止めた。
「どうした真由美?」
「あったまきた!ハジメと香織は後ろ下がってて!そしてそこの金髪少女!」
「はひっ!?」
「歯ぁ食いしばってよ!」
「ふぇ!?」
「武装形態変更、ナックル!必殺!アースブレイクインパクト・エアロブースト・セカンド!」
ついに使ってしまった。文字通り大地を砕き岩盤すらように砕くその拳が先の風の魔力による加速の二倍の速度を持ってキューブに襲い掛かる。流石に耐え切れなかったのか、キューブはあっさり砕けた。
後ろにいたハジメたちはというと
「「えぇ・・・・(困惑)」」
ドン引きである。そして二人は誓ったのだ。このお姉さんを怒らせてはいけない、というか絶対怒らせないと。というかさっき自分で”この装備じゃ壊せない”とか言ってなかったっけ?
「錬成である程度強度落としたのよ。だから砕けたの!」
「何言ってんだ、というか誰に向かって言ってんだ?」
「えっ?ドクシャ=サンだけど?」
「おっ、おう。」
ここの住人はこっちの声まで聞こえるのかな?かな?・・・・・・・・ゴホン
そんな二人の心境をよそに、真由美はその金髪少女に質問する。
「あなた、お名前は?」
「・・・・・・・・分からない。忘れてしまった。」
「そう、じゃああなたはどこから来たの?」
「分からない・・・・・・・・」
「あらまぁ・・・・・・・・」
困ったことにこの少女、自分のことすら覚えていない。しかしそのあとの発言に三人は固まってしまう。
「私は吸血鬼だった。なぜかここに300年も閉じ込められてた。」
真由美たちは絶句していた。まさかほろんだはずの吸血鬼が生きているとは。しかし真由美たちにこの子を捨てるという選択肢はなかった。
「とにかく、まずはあなたの名前を決めないとね。ハジメ、香織、何かいい案ない?」
「・・・・・・・・”ユエ”でいいんじゃないか?見た目が”月”っぽいし。」
「それ採用!あなたの名前はユエよ。これからよろしくね?私は獅童 真由美よ。真由美でいいわ。」
「よろしくねユエちゃん。私は白崎香織。香織って呼んでくれると嬉しいな。」
「俺は南雲ハジメだ。ハジメでいい。よろしくな、ユエ。」
「真由美、香織、ハジメ・・・・・・・・よろしく!」
とその時部屋が振動した。目の前にはサソリ上の巨大な化け物がいた。
今回は少し長くなってしまいました。次回は最下層での戦いまでを描こうと思います。では、次回をお楽しみに!・・・・・・・・今回メタ発言多くない?
檜山はこのまま死んだほうがいい?それとも魔人族の一味になって襲い掛かってくる展開がいい?(奈落編終了まで)
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このまま死すべし慈悲はない
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復活させるよ?イイネ?