将来を誓い合った恋人   作:アッシュクフォルダー

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第十九話 龍馬と一歌

結城龍馬は星乃一歌にテニスを教えていた。

 

「龍馬くん!今日はよろしくお願いします!」

 

「いい返事だ。よし、咲希と練習試合をするためにも、

俺が口頭で説明する。

言っておくが、俺はもうテニスはしねーぞ?」

 

「はい!わかりました!」

 

龍馬は一歌にサーブとボールの打ち方、

スマッシュまで、教えるのだった。

 

「すごい!龍馬くんって、教えるの上手ですね…!

初心者の私でも、すぐにわかった!」

 

「一歌の呑み込みが早いからじゃねーのか?」

 

「そ、そうかな…?

私って、覚えるのって結構、苦手で…

でも、龍馬くんのテニスの指導は、とってもタメになる!」

 

「そんな大したことじゃねーよ…

何ていうか、喉が渇いたな…」

 

「龍馬くんって、グレープジュースが好きだったけ?」

 

「あぁ、グレープジュース、それも炭酸が好きだ。

俺が買ってきてやる」

 

「えっ?いいの?」

 

「あぁ、俺の方が一歌より早く生まれているからな」

 

「そっか」

 

龍馬は7月12日

 

一歌は8月11日

 

に、それぞれ生まれており、30日違いである。

 

「一歌は、好きなのあるか?」

 

「うーん、ジュースなら、何でもいいよ?」

 

「わかった」

 

龍馬はグレープジュースの炭酸飲料を二つ買った。

 

1つ100円で、トータル200円だった。

 

「美味しい?」

 

「あぁ、テニスでいいことが起きたら、これによく限っていたな」

 

「そっか」

 

すると、向こうから、声がした。

 

「おーい!いっちゃん!龍馬くん!」

 

「咲希」

 

「ほなちゃんと志歩ちゃんから、差し入れ、

持ってきてくれているよ!」

 

「あぁ、サンキューな」

 

「ねーねーいっちゃん!

いっちゃんが元気になるように、アタシがおまじないをかけるね!」

 

「おまじない?」

 

「うん!」

 

と、咲希は一歌にキスをした。

それも、頬に!

 

「さ、咲希!?」

 

「えへへ~キスしちゃった!

アタシ、いっちゃんのこと、大好きでケッコンしたいんだ!」

 

「もーう!咲希ったら!からかわないでよ…

付き合っているって、わかってはいるけど…

なんか、恥ずかしいな…」

 

「仲が良いんだな」

 

「うん!だって、いっちゃんとアタシは、

将来を共に歩むって誓っている、コイビトだから!」

 

「そうか…俺とは違うんだな」

 

「えっ?」

 

「俺は未来も希望も捨てた。

だが、咲希は違う。未来も希望も、それに夢だってある。

可能性だってある。

だが、俺は全てを失っているからな…」

 

「なんか…ごめん…」

 

「気にするな。昔の話だ。

そんなことより、俺がコーチをするんだから、

ビシビシといくから、覚悟しろよ?」

 

「はいっ!」

 

「それじゃあ、アタシも!」

 

「頑張ろうね!咲希!」

 

「うん!いっちゃんとなら、頑張れるよ!」

 

「随分と元気じゃねーか。嫌いじゃないぜ?」

 

と、龍馬のテニスの猛指導が入るのだった。

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