東方雲狼劇   作:鏡狼 嵐星

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どうもどうも、うpいたしました。最近お気に入りの数が増えてまいりました!!
うれしい限りでございます。ほんとに。
これからもよろしくお願い致します。


普通じゃなかった日常

「ほんじゃまた言いってくる」

 

「いってらっしゃい。気をつけてね」

 

響が伝説を作ってから、11か月が過ぎたころ。響はいつもどうりに森へ行こうとしていた。そしてここは永琳が送りに来ている城の入り口。

そこから出て町の外に向け歩いていく。そして、あらかじめ永琳にもらっておいた許可証を見せ外に出る。

 

「ふう、やっぱり壮大だな。町の中とは大違いだよ」

 

一定範囲外の土地は一切人の手が加えられておらず、人より少し高いぐらいの町の周りを覆う壁を超えるとそこは大自然の宝庫。

そして2キロほど行ったところに大きめの山がある。森が周りを囲むようにあり、別名「緑囲山(りょくがこいざん」。

 

響はそこへ鏡の通路の『鏡の世界へ続く道(ミラーウィッシュ)』を使い、扉を通るかのように移動する。

 

「さて、あいつはちゃんと修行してんのかな」

 

緑一色の森の中へそんなことを呟きながら入っていく。しばらくまっすぐ自然でできた緑の道を歩くとある斜面をのぼり、右手に洞穴のようなものが見える。

そしてその中に躊躇なく入る。その中にあったのは不恰好だが木でできた家。その前にはポストと名札がつるされていた。

 

「千秋ー、きたぞー」

 

木でできた玄関の扉をたたく。すると中からどたどたと音が聞こえた後、扉が開く。

 

「来てくれたんですね、師匠!」

 

「先週に次の日曜日に来るって言ったじゃねえか、バカ弟子」

 

青色の髪を持つ一本角を額の生やし、頭の上に一本出ているくっせ毛と青や黄色の服が特徴の外見子供の鬼。猿飛 千秋。

 

「修行はちゃんとやってたか?」

 

「もちろんです! ほかにも筋トレと走り込みも増やしました」

 

ドヤァとしてやったり顔をする千秋。響はそんな彼女に苦笑いしながら見ている。まるで子供でも見るかのように。

 

「そうだな、そろそろ新しい修行、『能力探し』をするぞ」

 

「『能力探し』……ですか」

 

「そうだ、おまえも基礎なら俺と同等かそれ以上。そろそろ能力の修行を増やしたほうがいいだろ」

 

『能力』それは、妖怪ならだれしもが持っており、人間も少なからず持っている。その能力を探す修行のことをその名の通り『能力探し』。

座禅をし、精神を集中させ心の中を覗く。そして能力の名を見る修行法。

 

「了解しました早速やってみます!! 私の能力か……」

 

「なるべく集中しろよ~」

 

そういっている間にも千秋は集中し始める。その様子を見た響はあらかじめ持ってきていた本を見ようと開ける。

 

「……」

 

(なかなか集中してんな。最初の方は雑念だらけだったが……さすが鬼だな)

 

無音。その一言に尽きる状態が今、ここで行われている。この無音が解かれるのは数時間後……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

○ ~数時間後~

 

「……見つけましたぁ!!」

 

静寂を破る千秋の嬉しそうな声が広がる。そんな声に本を読みふけっていた響は顔を上げる。

 

「おっ、見つけたか。どんな能力なんだ?」

 

彼女は響の顔に向けて一拍置き、息を吸って答える。

 

「『喰い改める程度の能力』です! えっと内容はですね……」

 

彼女の説明ではこの能力の概要は『喰ったものを自由に書き換える』ということらしい。『喰う』というのは「噛み付く」ことが普通らしく、『書き換える』のは喰ったものの形、性能をとわず変えられる。

『喰らった』物は近いものなら関係なく操れるが、生き物は変えられない。この能力は法則すら『喰い改められる』そうだ。

 

「……何ともチートな能力だな。聞いたこともないわ」

 

「……ですね。それに燃費も悪いみたいです」

 

「それ当たり前だろそんなんで燃費よかったらまさに化けもんだろ」

 

千秋のボケ発言に句読点なしで突っ込む響。その様子を見ていると、親子でもなんらおかしくない状況だった。

 

「それじゃあ、時間もいいころだ、帰るよ。次は、一週間後ぐらいだな。修行しとけよ、能力」

 

「えっ!? 能力の修行はどうやって……」

 

「んなもん俺が知るか。お前の能力だろ? なら一番わかんのはお前だ。そんじゃあな」

 

洞窟の出口へと出ていく。それを両手で振って見送る千秋。彼女の眼は嬉しさに満ちていた。そんな様子を盗み聞きしている人物がいるとも知らずに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

○~城の中の永琳の部屋~

 

響、亮介、依姫、豊姫、永琳の五人は毎日仕事が終わった後に永琳の部屋に集まって休むのが日課になっていた。それぞれがリラックスし、のんびりしていたときにその空気を壊す人物が現れた。

 

「響はいるか?」

 

ケルムである。その顔にはいつもと違う雰囲気があった。

 

「……いるが、どうした?」

 

本を読んでいた響はその本を机の上に置き、座っていたイスに深く座る。

 

「響、お前緑囲山でいったい何していた?」

 

その言葉に全員の視線が響に集まる。そんな状態に響はヘラッと笑いながら言う。

 

「なーんだ、あそこで盗み聞きしてたのはケルムだったのか。なら見たとおりだぜ?」

 

「……ふざけるなッ!!」

 

そんな響の様子と言葉にケルムは自分の思っていたことを爆発させる。

 

「あの時、お前の近くにいた子供! あれは妖怪だろう!? なぜ妖怪を育てるような真似をする!?」

 

「そっか、お前反妖怪派だったな。俺はお前みたいに妖怪を嫌ってねえ。逆に気に入ってるぐらいだぜ? それにあいつは俺の弟子だ」

 

「妖怪を弟子に取っているのか!?」

 

「そうだが、別にお前に関係ないだろ?」

 

憤怒の形相のケルムを笑いながら流す響。その様子に亮介以外は顔をゆがめていた。

 

「妖怪は穢れだ。お前が付き合うような存在じゃない。消してくる」

 

「……へえ」

 

踵を返し、部屋をケルムは出て行こうとする。そんなケルムを響は会われ様な目で見る。

 

「やれるもんならやってみな……『ケルム』」

 

「「「「!!」」」」

 

亮介以外の四人は響の放った殺気に動けなくなる。ただ彼はケルムの名を呼んだだけであるはずなのだがほぼ全員が一瞬に恐ろしいほどの量の冷や汗をかいた。

響は表情も何も変えていない。変えたのは声のモノトーンだけ。だがここにいるほとんどの人間が思った。『この人を怒らせてはいけない』と。

 

『どうしたよケルム? 行かないのか?』

 

「ハァハァハァ、くそっ」

 

響の言葉を無視し殺気で悲鳴を上げる体を動かす。すると、

 

「ぐうっ!?」

 

ケルムが崩れ落ちる。それもそうだ。ケルムが一歩歩いた瞬間から殺気が二倍近くになったのである。

 

『ああ、言い忘れたな。お前が一歩進めるごとに殺気を増やしていくからそこんとこよろしく』

 

永琳も依姫も豊姫も息をするだけでせいいっぱいで何も言えない。ケルムは直接ぶつけられているため息すらもまともにできない状態になっている。

 

『一応あいつはバカだが俺の愛弟子なんでな。殺させることなんてさせるか。んで? ケルムお前どうすんの? 謝ったら許してやるけど?』

 

「す、すまん。俺が、悪、かっ、た」

 

息切れ切れで倒れる寸前のケルムが絞り出した一言。

 

「ならいいんだよ。眠たいから寝るわ。じゃーな」

 

「あ、俺も寝る~」

 

イスから立ち上がり廊下に出ようとする響を追いかけ亮介が出ていく。二人の人物が出て行き、扉が閉まった瞬間ほかの四人は大きく息を吐く。

 

「な、何だったんだ? 今の殺気は……」

 

「あれほんとの響のものなの~? とても信じられない~」

 

「さすがにここまで強いと思ってなかったわ。息しかできなかったわ……」

 

依姫と豊姫は近くにあった壁に寄り添い、永琳はイスに深く座り込む。

 

「ハァ……ハァ……ハァ……ハァ……」

 

汗だくで地面に倒れるケルム。その眼に光はなかった。

 

 

 

 

 

一方、廊下では……、

 

「お前もエグイ事するぜ。まったく」

 

「何が?」

 

亮介が苦笑いしながら響をに話しかける。響はそれをさっきの殺気が嘘のように普通に対応する。

 

「お前、あいつらの恐怖への理解力を強化して殺気を異常に感じるようにしてたろ」

 

「……あたりだ。これが一番いい方法だったからな」

 

「くっくっくっ、やっぱりお前面白いわ」

 

「そりゃどうも」




作「今回のゲストは依姫様でございま~す」
依「よ、よろしく」
響「堅苦しくなんなよ?」
亮(響のすぐ前にいるんだから緊張するに決まってんだろ)
作「今回のゲストは姫様ということで、どんな生活をしているのか聞きたいと思っています」
依「……これって答えなきゃだめか?」
響「……頼む」
依「朝ご飯を食べた後修行をするのが日課だ。昼飯と休憩を除くと一日の大半をやっている」
亮「それ以外は?」
依「特になしだ」
作「期待してたのとちゃった」
響「仕方ないだろ。さて、次のゲストは豊姫だ。そんじゃあな」
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