東方雲狼劇   作:鏡狼 嵐星

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お久しぶりです、作者です。
頭の中が小説のネタばっかりです。ホンットダメ人間です。
夏休みには言ったので、二本上げとか出来たらします!!
あと、少し短いです。
18話どうぞ~。


緑の髪

亮介がいじめっ子たちっを処分しているとき……、

 

「大丈夫?」

 

「は、はい……」

 

早苗は男の子に手を掴まれ、立ち上がっていた。笑顔で向かってくる男の子に早苗は少し疑問を抱いていた。

 

「あの……」

 

「何?」

 

「なぜ私を助けたんですか?」

 

そのことばに男の子は驚いた顔をした後、顔をうつむける。その様子に早苗は少しオドオドするが、

 

「ククク、アハハハハハハハ!」

 

彼はいきなり笑い出す。腹を抱え、しりもちをつく。足をばたつかせ、ついには咳をし始めた。早苗はただただ見ているだけだった。

 

「いや~悪いね。変なこと聞くもんだから笑いを堪えられなくなってさ」

 

男の子は笑いを抑え込み、立ち上がる。その言動に早苗はムッとする。

 

「何が笑えるんですか?」

 

「その言動そのものがさ」

 

男の子は特に悪びれる様子もなく、たくらんでるような笑いをしながら平然と答える。

 

「困っている人を助けて何が悪いのさ? いじめられて泣いてた人を救って何が悪いのさ? いじめを征して何が悪いのさ? 気に食わなかったことに意見を言って何が悪いのさ?」

 

まるで論を述べるかのごとく、ぺらぺらと早苗の質問に対して自分の意見を話していく。しかも見た目に反して子供らしくしゃべっているのではなく、まるで学者のように話すそのさまはとても奇妙に見えた。

 

「……」

 

思わず早苗も変な顔で固まってしまう。その男の子はその様子の早苗をみて、さらに笑う。

 

「一番気に入らなかったのはいじめられてた理由さ」

 

「理由?」

 

「髪の色、だよ」

 

目を少しだけ開き、見上げるように早苗を見る。その眼には強い意志が見えた。

 

「さっきも言ったけどさ、緑色って大自然の色じゃないか。神々しくて、きれいで、美しいじゃない。それを嫌う理由が見つかんないよ。僕は、緑色は大好きだよ?」

 

早苗は目を見開いた。子供はもちろん大人でさえも〝気持ち悪い″とさげすまれていた早苗の髪を彼は褒めた。そのことに早苗はうれしくなった。

 

「本当に……そう思いますか……?」

 

もう一度確かめたい、早苗はそう思った。

 

「もちろん。命も賭けるよ」

 

彼の言葉を聞いて、早苗はうれしいを通り越して感激を感じていた。

 

「ありがとう!! うれしい……本当に……」

 

彼の手を握り、目頭を熱くしながら早苗はお礼を言った。彼も苦笑いしている。そこへ、

 

「お~い、邪魔して悪いが終わったぜ~」

 

大きなからの袋を持った少年が二人の所へ戻ってきた。

 

「お疲れ。最後は何したの?」

 

「いがぐり入りの砂を上からかけてやった。泣きながら逃げ帰っていったぜ」

 

「相変わらずだね。怪我はしてないよね?」

 

「あぁ、もちろん」

 

にやにやしながら話す二人。外見は全く逆の容姿をしているのに、まったく同じように話す二人は可笑しく見えた。

 

「ねぇ、えっと、名前なんだっけ?」

 

男の子が早苗を見て、指を口に当て少し上を向いた後に名前を聞く。

 

「さ、早苗です! 東風矢 早苗です!」

 

びしっと敬礼した早苗に二人とも笑い、そして自己紹介をした。

 

「響。北川 響だよ。よろしくね、早苗ちゃん」

 

早苗よりも少し小さい120㎝ほどの女子にも見えなくもない男の子が名乗る。

 

「清水 亮介! よろ、早苗!」

 

ツンツン頭の少し怖く見えるほどの小学生とは思えないほどの迫力がある少年が名乗る。

 

「響ちゃんに亮ちゃん、よろしくです!!」

 

三人で笑いながら、自己紹介をしあっていたが響がいきなり話をかえる。

 

「さてと、早苗ちゃん。ちょっと頼みたい事があるんだ」

 

「何ですか?」

 

「簡単なことさ。これだけのことをしておいて、先生に御咎めなしってことにはならないだろうから、言い訳を言わなきゃならない。その手伝いをしてほしいんだ」

 

「具体的には何をすればいいんですか?」

 

その言葉に響は口角を上げて言う。

 

「最近、僕たちがクラスメイトに〝いがぐり当て″っていう遊びを流行らしてる。単純にいがぐ りを的に当てるだけなんだけど、その的を亮介が持っててね。その的は極端に立てる部分の 棒を長くしてあるんだ。それを刺すのにあの穴を使ってる。なぜ穴かというといがぐりを散 らかさないためなんだけど、それを少し深めにしたのが今回使った落とし穴。亮介に証拠隠 滅はまかしてあるから、後は僕が言い訳するのとみんなの意見が必要だ。いじめっ子たちと 僕らを抜けばみんなはこっちに参加してくれる。小学校はほとんどが多数決で決まるから怒 られるとしてもそこまで怒られなくなる。早苗ちゃんにはこっちについてもらいたいんだけ どいい?」

 

「もちろん!!」

 

「うっしゃ、あいつらの焦る顔が目に浮かぶぜ!」

 

「明日が勝負だね。じゃあそろそろまた明日。解散にしようか」

 

「そいじゃ俺帰るわ。じゃあな~、響~、早苗~」

 

走って行く亮介に二人で手を振る。

 

「僕も帰るね。じゃ、ん?」

 

響が帰ろうとした時に早苗は響の袖口をつかむ。

 

「あの、『トラッパー』って仮面ライダーに出てくる敵キャラのことだよね?」

 

「そうだよ、なんで?」

 

「私を、私を『トラッパー』にいれて!!」

 

そんなことを言ってくるとは思わなかったのか、驚きの顔で固まる響。さおして

 

「良いよ。っていうか歓迎するよ! ちょうどもう一人ほしかったんだ!!」

 

彼は笑顔で早苗を受け入れた。早苗は心から満面の笑みになった。

 

「そうと決まれば、お祝いだ! 亮介~、待って~。新メンバー決まったぞ~」

 

「あ! 待ってください!」

 

走り出す響を早苗は追いかける。夕日はその様子を見守っているように赤く光っていた。

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