東方雲狼劇   作:鏡狼 嵐星

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今回、念願のコラボをさせていただきました!!
高速でゆっくりなぺぺさん、ありがとうございました!
これからもコラボ募集してますので、だ~れ~か~、またよ~ろ~し~く~で~す!


東方自然録コラボ!! 響VS雪

「……どこだ、ここ?」

 

響がいたのは、遠くに少しだけ朱色にるられた城と街が見えた。記憶を呼び覚まそうとするが、能力を使っても何も思い出せない。そこでここがどこか確認しようと、周りを見渡すと森、山、草原、亮介……。そこで、響は可笑しいことに気づく。

 

「なんで、亮介?」

 

亮介は大口を開け、白目で気絶している。いったい何があった? と響はつぶやく。そこで、起してみる。

 

「おい、亮介、起きろ、おい」

 

頭をたたくが、一向に起きない。めんどくさくなった彼は、

 

「ふんっ!!」

 

思いっきり殴る。数十メートル吹っ飛んだ後、起き上がる。

 

「いって~~~~~!?」

 

「やっと起きたか、馬鹿野郎」

 

「あれ、響!?」

 

たんこぶができて涙目になっている亮介に、これまでの経緯を説明する。だが、彼の頭で理解できるはずもなく、首をかしげるだけだった。

 

「俺ら、なんでこんなところにいるんだ?」

 

「知らん。それに少し、記憶をいじられてるみたいだ。誰の仕業だ?」

 

響と亮介が話合いをしている……のだが、いろいろあって彼らは妖力を止めることを忘れ、垂れ流しにしているために巨大な妖力が放出されていることに気づいていない。もちろん、それに反応しない陰陽師たちはいない。平安京では緊急で会議が開かれている。そんなとき、彼らに興味を持った人物が二人。

 

「おい、お前ら、何してんだよ?」

 

「「?」」

 

ふたりが振り返ると、そこに立っていたのは白の服と黒のズボンを着た青年と銀髪で白のワンピースを着た少女が立っていた。

 

「お前たちは何者だ?」

 

「人にものを尋ねるときは自分から名乗るのがマナーじゃないのか?」

 

率直な青年の質問に響は冷静に答える。すると、青年は悪い悪いと言いながら自己紹介を始める。

 

「俺は、瀬戸尾 凌。人間だ」

 

「私は雪です。妖狼をやってます」

 

「そっちが名乗ったんならこっちも名乗ろうか。俺は北川 響。雲外鏡っていう妖怪だ」

 

「清水 亮介だ。狼男だぜ!」

 

一通り自己紹介が終わった後、凌が響たちに質問を開始する。

 

「ここは妖怪の山なんだが、お前らみたいに妖力垂れ流しにしてると、見回りにつかまるぞ」

 

その言葉に二人はあわてて、妖力をしまいこむ。その様子に苦笑いしながら一つ提案する。

 

「俺の家に来ないか? そこでなら結構もてなせるんだが」

 

「邪魔じゃなけりゃ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

○ 凌家……。

 

「お帰り、凌……ってあなたたちだれ?」

 

金髪で黒色の大剣を持った少女が椅子に座って、優雅に紅茶を飲んでいた。

 

「床闇の妖怪 ルーミアか……」

 

「何? 私のこと知ってるの?」

 

「情報通なもんで」

 

響が何気なく発した一言に、反応したが軽く流す。しかし、響はしっかりと確信をもった。

 

「座ってくれよ」

 

全員が用意された椅子に座る。そして、凌がお茶とフルーツの盛り合わせを出す。

 

「遠慮なく食ってくれ」

 

「フルーツばっかりなのはなんでなんだ?」

 

「好きだから」

 

そういいながら凌はモモを丸ごと皮ごとかぶりつく。それを真似して亮介もかぶりつき、うまーいと言いながら食っていく。そんな様子を見ながら、響が三人にある程度のいきさつを話す。

 

「というわけだ、しばらく世話になるかもしれないが、よろしく頼む」

 

「こちらこそ、よろしくな響!!」

 

握手を交わす凌と響。亮介は口にフルーツを詰め込みすぎてモゴモゴと言っている。その様子に全員が笑う。そんなとき、

 

「失礼するぞ、凌」

 

「天魔!? どうしたってんだよ?」

 

入ってきたのは天魔と呼ばれた天狗。その呼び名は最強の天狗に与えられることは響は知っていた。

 

「おぬしらじゃな、凌が連れてきた妖怪の二人組というのは」

 

「そうだが、なんかようか?」

 

「おぬしらには力をここにいる天狗たちに認めさせなければならぬ」

 

その一言に反応したのは雪。机に両手を叩き付け、いい放つ。

 

「なぜですか!?」

 

「知っての通り、われらの山は強いものでないと入ることは許されん。そやつらが強ければここにいることを許そう。どうじゃ?」

 

天魔の提案はもっともな意見である。その意見を聞いた亮介は食べていたフルーツを無理やり飲み込み、不敵な笑みを浮かべる。

 

「へへっ、望むところだ。誰が相手だ?」

 

「ここの妖怪たちは単純に強いわよ? いいの?」

 

ルーミアの忠告を気にもせず、天魔に詰め寄る。その様子に響はため息をつき、天魔に質問をぶつける。

 

「ここに滞在したいなら、実力を示せということだろ? 相手は?」

 

「ちょ、響、お前もか!?」

 

冷静だと思っていた響ですら戦いに参加することを宣言したことに、三人は動揺を隠せない。確かに、妖力は多かった。しかし、妖力≠実力なのだ。そう簡単に割り切れるものでもない。そこに、天魔がさらに爆弾発言を加える。

 

「……凌と雪だ」

 

「「「「「……えっ?」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

○ 天狗の里、闘技場にて……。

 

「今から、今回の侵入者である響と亮介に、雪と凌と戦ってもらう!! それで、ここに来てもらった天狗百人にここに住んでいいかを決めてもらう!!」

 

闘技場の観客席に大量の天狗たちが集まっている。一人一人が黒と白の旗を持っていて、黒の場合は反対、白の場合は賛成ということになる多数決で決めるらしい。実況席に座ったのは天魔、射命丸 文、ルーミアの三人。全員とても楽しそうだ。

 

「なんとめんどくさいことを……」

 

そして、選手の出入り口にいるのは壁にもたれている響、座り込んでいる亮介、頭を抱えている凌、呆れ顔の雪の四人。凌は壮大すぎるステージにため息を漏らす。

 

「やっちまってるもんは仕方ないんじゃねえか?」

 

「そういう問題じゃない……」

 

亮介が凌にコメントをつけるが、彼は頭を抱えたままである。響と雪は苦笑いしているままである。そんなとき、開始の声とゴングのような鐘の音が響く。

 

「1回戦、雲外鏡の響対妖狼の雪、用意してください!!」

 

射命丸の一言で響と雪は舞台に上がり、響はラグナシアを、雪は双剣『落雷』を、それぞれの獲物を抜く

 

「手加減は入らない。思いっきりこいよ」

 

「もちろん、そのつもりです。負ける気は一切ありません」

 

余裕たっぷりで、笑みを浮かべる剣を肩に担ぐ響と双剣を構える雪。二人とも緊張感が漂う。そして、雪が先行をとる。

 

「せやぁぁぁぁ!!!」

 

舞うように、しかし正確に響が剣を構える場所を避けて斬撃を繰り出す。右手で上に向かい斬り、響が剣を斜めで受け流したところを、左の剣でわき腹を斬りかかる。しかし、響も負けてはいない。右の手に自分の剣の突起を使い、引っ掛けて体を上に弾き上げる。雪はそれに合わせ、左手を逆手に持ち返して脚を狙う。

 

「やっぱり雪さんはすごいですね~。これはすぐ勝てるんじゃないですか?」

 

射命丸の期待を込めたひと言を出すが、天魔に拒否される。

 

「いや、そんなに簡単にはいかない」

 

響はその動きに逆らい、雪の剣を突起を生かして挟み込んで、雪の体を投げ飛ばす。

 

「くっ!?」

 

着地した瞬間、彼女の細い足からは想像できないほどのスピードで響のすぐそばへたどり着く。

 

「おわっと!?」

 

両手の剣を一瞬で十数往復をさせる。さらに体を上下させているため、おそろしい量の連撃となっている。雪は狼としての運動能力と二振りの剣を生かしている。それに対して響は一振りの剣で運動能力は彼女に比べて劣る。そのため傷ついていくのは響のほうであった。

 

「……いいねぇ」

 

斬られていて、戦闘中の響が発したその一言に、寒気を覚えた雪は一瞬で距離をとる。

 

「悪い、悪い。殺気を直接ぶつけちまった。久々に楽しめそうだったからな」

 

彼の体が妖力でまとわれる。巨大する妖力は幻影すら見せる。その言葉通り、その後ろに髑髏の幻影が見え、恐怖と言うものを改めて知った雪。

 

「……『六つの真実映せし浄瑠璃の鏡(セスタミロワール)』」

 

彼の後ろに一枚の等身大の鏡が現れる。実況席も民衆も凌も雪も、何が始まるのか分からないという表情をする。ただ一人亮介をのぞいて。

 

「やばいぞこれは」

 

響はその鏡に入り込む。鏡が一回転し、三つに増える。そして、さらに一回転し、六つに増える。

 

「う……そ……」

 

「「「「「「ほら、いくぞ?」」」」」」

 

残像すら見えるスピードで空中を行きかう。そのうちの一枚が雪の背後から、腕を出して切りかかる。

 

「!!」

 

その気配を察知し、三回居合に似た要領で斬る。彼女の想像ほど堅くなく、難なく砕けたため少し安堵の吐息を漏らす。しかし、すぐに一変する。砕いた鏡の破片が雪に向かって跳んできたのだから。

 

「はっ!!」

 

しかし、すぐにはたき落とす。その様子を見ていた五人の響は笑顔を作る。

 

「「「「「いいね、じゃあこれならどうだ?」」」」」

 

五人全員が鏡の中から出てくる。そして、ぜんいんが突っ込んでくる。

 

「くっ」

 

どれにターゲットを絞るか迷っていた時、凌の声が響く。

 

「一人だけ、髪型が逆の奴がいる!! そいつが本体だ!!」

 

その一言に反応し、一番後ろから攻めている唯一髪型の違う人物にジャンプし空から斬りかかる。甲高い音が響き、本物だった響は空へと逃げる。

 

「凌の洞察力もすごいが、それに一瞬で反応したあんたもすごいな」

 

「褒めてもらって光栄ですよ」

 

会話を少しだけ交わし、雪が空へとジャンプして響と空中で斬りあう。しかし、空中では自由が効く響が有利であるため、彼女は彼の術中にハマってしまう。

 

「『刑鎖妖断(けいさようだん) 天峡落下(てんきょうらっか)

 

上から叩き落とす落す要領でラグナシアを振りぬく。うまく受け止めた雪だが、勢いを止められず地面に落とされる。その衝撃で、土煙が大きくふきあがる。

 

「ぐうぅ!!」

 

地面にたたき落とされた後、すぐに戻ろうとするが、彼が笑みを浮かべて、上空で剣をやり投げのように構えていた。

 

「チェックメイトだぜ? 『境移剣(きょういけん) 妖虚転急襲剣(シルムガ・バハムート)

 

彼が剣を前に出した瞬間、上空から大量の剣の陰が降り注ぐ。しかし、上からだけではなく、前後左右からも同じ影が襲いかかる。

 

「おいおい、何を驚愕する必要がある? 鏡から出てきたのは俺を抜いて四人さ。お前と打ち合ってる時に、ばらけさせてたんだよ」

 

ドヤ顔で宣言する響に、亮介は固まった表情で一言。

 

「あ~これ、逃げ場ねー」

 

そのあと、一秒とたたないうちに、ドドドドッと巨大な音がした。

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