東方雲狼劇   作:鏡狼 嵐星

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コラボ二話目、突入!
すこし、短いですけど、よろしくぅ!!
そして、高速でゆっくりなぺぺさん、ほんっとうにありがとうございました!!


東方自然録コラボ!! 亮介VS凌

天狗や実況席は固まって動けず、凌は固まって動けなかった。闘技場の上は巨大な土煙が上がり、雪の安否は確認できない。

 

「ゆ……き……?」

 

驚愕に固まる凌の一言をかき消すように、響は闘技場の上に降り立ち、自らの分身を近くに集め、消す。そして、彼はおもむろに羽を動かす。

 

「ふんっ!」

 

一回羽ばたいただけで、そこにあった土煙がほとんど晴れる。そこには雪が倒れていた。

 

「雪!!」

 

凌は走りだし、彼女のそばへと寄る。土にまみれているだけで、彼女はほとんどけがをしていない。凌は思わず、響に顔を向ける。

 

「殺す気なんてさらっさらないよ。ちゃんと彼女の周りに結界はっといたから」

 

「……そうか」

 

凌はそれ以上追及はせず、彼女をお姫様抱っこして実況席までジャンプし、安全なところまで届けるように促す。響は最初にいた出入り口にいる亮介の近くに行き、話しかける。

 

「終わったぞ。次はお前の番だ」

 

「おう!」

 

「凌ははっきり言って強い。手加減すんなよ?」

 

「当たり前」

 

亮介は腕を鳴らしながら、舞台の上に上がっていく。すでに中心がえぐれかけている舞台の上に座り込み、実況席の近くにいる凌に向けて話しかける。

 

「おい、凌!! とっととはじめようぜ!!」

 

両腕を大きく開き、戦闘を開始するように見えないような表情と体制で、戦闘開始を宣言する。凌は立ち上がり、亮介を視線にとらえ、つぶやく。

 

「そんな体制でいいのか?」

 

「いつでも」

 

その言葉を発した瞬間、凌は一瞬にして彼の獲物である時雨、月光を親指で弾きだし、彼の目の前に跳びだす。二振りの剣を体にまとわせるように構えた後、叫ぶ。

 

「『氷雨(ひさめ)』!!」

 

まとわせた剣を体のひねりを生かし、亮介に当て、さらに脚を振り子の要領で振った反動で斬る。それをどんどんと繰り返し、舞うように斬る。

 

「『Ⅹバーナー』!!」

 

亮介が後ろに吹っ飛んだところを狙い、追撃を食らわせるように、両手から炎の巨大な球を打ち出す。壁に亮介が当たるのと同時に爆音が聞こえる。

 

「……どうだ?」

 

凌の一言を裏切るように瓦礫の下から亮介が出てくる。彼の腕には切り傷とやけどが少し見えるだけだった。

 

「あれで、たったそれだけか。結構傷つくぞ」

 

「そうでもないぜ~? 体強化してんのにこれってすごいと思うぞ。……じゃ、そろそろやろうか。『伐脚(ばっきゃく) 断千霞是(タチカゼ)』」

 

瓦礫の上から走り出し、凌にある程度地数いたら、逆立ちして回転する。脚を無造作に動かし、脚での斬撃を放つ。

 

「無差別攻撃か! 『霧雨 弐』!」

 

二振りの剣で霧雨という高速の斬撃を行い、亮介の衝撃波を次々と撃ち落していく。亮介はこの攻撃は意味がないと判断したのか、攻撃をやめて体の回転を止める。

 

「一気に決める!!」

 

凌は思いっきり距離を詰め、技の準備を開始する。しかし、亮介はそんな状態でも不敵に笑う。

 

「耐えられるか? 『零球(れいきゅう) 無環珠衝(リバーレス)』!!」

 

彼がその一言を放った瞬間、亮介から球体上の衝撃波が出て凌を吹っ飛ばす。

 

「ぐあぁ!?」

 

そして、そのまま地面をバウンドして壁にぶち当たる。痛みに顔をゆがませる彼を尻目に亮介は語る。

 

「どんなのものもゼロにかえす衝撃波を俺の周り直径5mにわたって放つ。なかなか痛いだろ?」

 

ただ、このまま黙っている凌でもない。倒れていてもなお、体の神力を体の奥に凝縮させて、エネルギーをため込む。亮介が近寄ってきたその瞬間をねらって。

 

「どうだ? 動けるか?」

 

凌の顔を亮介はのぞきこむ。その時、亮介は凌が作った笑みを目にして回避しようとした。が、数秒反応に遅れた。

 

「でかいのくらわせてやるさ!!」

 

起き上がり、バク転。顎を蹴りあげた後、逆立ちまで体を回転させて、神力を凝縮させた脚で腹をマシンガンのように連打する。

 

「『向日葵(ひまわり)』!」

 

吹っ飛んだ方向に一歩飛び出し、亮介をつかんで手前に引きながら腹に神力を集中させてぶち込む。

 

「『山茶花(さざんか)』!」

 

拳の向きを少しずらし、上に飛ばしもう一つの腕でつかみ後ろに回り込み、右膝、そして右肘を叩き込む。

 

「『蓮華草(れんげそう)』!」

 

地面に叩きつけ、少しは寝たところを狙い、右足のかかとを横っ腹に入れてぶっ飛ばす。

 

「『鬼百合(おにゆり)』!」

 

壁に当たり、声を上げる前に移動。最大級の神力を込め、腹に1秒に10回拳を叩き込む。

 

「『桜(さくら)』!」

 

亮介がいたところが大きく爆発。凌は離れ、その爆発を見守った。

 

「……『瀬戸尾流、花鳥風月』!!」

 

「あらま、これは亮介も耐えられないな」

 

扉の奥で傍観していた今日も言葉を漏らす。さらに「あれほど油断するなって言ったのに……」と愚痴っていたのは誰も聞いていないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

○ 天狗病院にて……。

 

すぐそばで河童に作られた医療機器によって治療されて、悲鳴を上げる亮介を尻目に、響は全身包帯だらけの凌と起きた雪相手に話しこんでいた。

 

「まぁ、そんなところだな」

 

「じゃ、しばらくここにいるんだな?」

 

「響さんたちなら歓迎せざるをえませんね~」

 

そんな会話をしているときに、闖入者が現れた。

 

「楽しそうだね。混ぜてもらえるかい?」

 

いきなり机の上にあらわれたジーパンとTシャツ、黒髪黒眼でメガネをかけている平凡そうな少年。その正体を知るのはここでは一人だけ。

 

「きょ、鏡狼!? お前なんでこんなところにいるんだよ!?」

 

「よぉ、響。楽しんでた所悪いんだが……没シュート」

 

「え、うひゃぁぁぁぁぁ!?」

 

いきなり開いた真っ白な穴に響、そして治療中の亮介が落ちていく。

 

「何してんだよ、お前!?」

 

「主人公はちゃんと自分の作品に帰るべきさね。まっ、今回はコラボだ。少しだけ移動しただけだしね。また、よろしくね~」

 

彼もまた真っ白な空間に消えていく。凌も雪も彼の言葉が理解できず、固まるだけであった。

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