では、どうぞ。
修行開始から五十年経った日……。
~天照side~
「「……」」
すごいですね、たった二十年と少しでこれだけの量の妖力をてにいれるとは……。
今、彼らが妖力を練って、十時間。そこらにいる下級神なら余裕で倒せるレベルの妖力ですよ、これ。
「はい! 終了ですよ! お疲れ様です」
すると、二人とも緊張を解く。
「ふう、だいぶ落ち着いてきたな。これなら能力を一日使い続けてもいいかな、清水?」
「そうだな、能力でできることはだいたいわかってきたもんな」
「それにしても、もう五十年か……。元の世界じゃ、じじいだな」
「もう人間じゃねぇことは確かだな」
笑いながらしゃべるお二人。ほほえましいですね。
「さて、約束の五十年の修行は今日でおわりですね。お疲れ様でした」
そういい、頭を下げる。この二十五年は短く感じましたね、少し悲しいです。
「「お疲れ様です(でした!!)」
「それでは、私は帰りますね。……あ! そうだ、この時代にも私はいます。記憶はないはずなので気をつけてくださいね」
「まじですか。倒せますかね?」
「大丈夫です。今のあなた方なら倒せますよ。この時代だと中級神並なんで」
「おぉ!神に勝てるのか!? すごいことになってきたな、響!」
「そうだな、清水。……ではお世話になりました。この御恩は忘れません!」
「はい、がんばってください。応援してます」
そして、神界へ。ゼウス様にいろいろと報告しなければいけませんね。
~響side~
「さて、さっそく街へいくか。清水、人に化けてくれ」
「りょーかい」
そういい、清水は眼を閉じ、集中する。すると、尻尾や犬耳が消え、人になる。
「ほい」
そして、響は鏡を創り、清水を映す。さらに、清水をコピーする。
「OK。天照さんの地図によるとあっちだな、いくぞ」
○
移動して三時間後……。
「うひょ~、でけぇ~~」
「そうだな……。すごいな」
そこにあったのは超高層ビル群やコンクリートの道、空に浮かぶ車などとても信じられないようなものばかりの都市だった。
「俺らが住んでた世界よりも発展してんじゃん。すげえな」
「確かに、すげえ場所だな。ビルだけじゃなく寺やドーム、城まであんのかよ」
「でさ、響。まず何すんのさ」
「とりあえず金を稼がねえとな。儲かることはねぇかな? ……すいません、そこの野菜屋のおいさん、なんかお金稼げるとこねぇかな?」
入り口近くにあった野菜屋のおいさんに話しかける。
「え?そうだな……。一つあるが、命にかかわるぞ?」
「願ったりかなったりだ! 教えてくれ!」
「……ハッハッハッ! よっぽど死にたいらしい! ……ここを奥にいったとこに闘技場がある。そこで戦うのさ」
「勝ったら賞金をもらえる、ってかんじか?」
「あぁ、二人一組、参加費は一組一万円だ。一位のやつが賞金をもらえるって寸法さ。参加すんのは毎回百組ぐらいするぜ」
「ほぉ~、結構大規模だな。勝利条件は?」
「おう、相手を気絶させるか、まいったといわせりゃあいい。……ただほとんどが能力持ちだ。やんならきをつけろよ?」
「一応うでっぷしには自信があんのよ。いくぜ、響!」
「お、おう。ありがとな、おいさん。暇だったら来てくれよ」
「おう、なんか面白いなあんたら。賭けもあるがどうする?」
「いや、戦うほうがいい。あと、俺らに賭けときな。勝たせてやるよ、おいさん」
「ハッハッハッ! 生意気な奴だな! がんばれよ、あんたら!」
○
現在、闘技場……。
「……よし、おっけい。受付できたぞ。名前は『雲剣狼拳』にしたぞ」
「ありがとよ! 俺そういうの無理だから!」
「少しぐらいやれよ、バカ」
そんなことをいいながら、観戦席に座る。
[……清水、少し耳貸せ]
[? どったの? [ゴニョゴニョ]えっ、マジで?]
[あぁ、最低限守れ。おかしいと思われねぇためだ、いいな?]
[な、なんでさ!]
[……お前がやり過ぎないためだよ、バーカ]
アナウンス《さぁさぁ! 始まりました!! 最強を決める、都一決定武道会!!》
わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!
「すんげぇ盛り上がりようだな」
《では初戦、ニューカマーVSカラカッテル!!》
すると、オカマとインド人みたいな人がでてきた。
名前がふざけている件について……。清水、なぜつっこまねえ?
ん? よく見てみるとあのオカマ、ボン○レーじゃね? あれ? ここON○ PI○CEじゃないよね?
「お?俺らの試合次じゃん」
「あ、まじ?じゃあとっと行こうか」
気になるが移動だ、移動。
○
《……ニューカマーの勝利!!すばらしい試合でしたね。では、二回戦! 雲剣狼拳VSファントムセイス!!》
それぞれのチームが逆の入り口から出てくる。
「よろしく!! 清水 亮介だ!!」
なぜ自己紹介したし。まあいいか。
「……よろしく 北川 響だ」
「くふははははは!! ガキが相手とは!! 一回戦は楽勝だな! 侘びとして名乗っておこう!! ファルム・ストロだ!!」
ムキムキのごつい赤髪の男性が言う。
「落ち着け、ファルム。すまないな、私はケルム・ストロだ。こいつの兄でもある」
青髪のロングで腰に剣をさした青年がいう。
「……なぁ、響。こいつ、ぼこっていい?いらつく」
「やめとけ。簡単に勝てそうな相手じゃねぇだろ?」
清水をとがめる。挑発には乗るもんじゃない。・・・だが、
「響とかいったか?お前見どころがあるぞ。弟子にしてやってm「……本気じゃないならな」!?」
「清水、お前なら、そこの筋肉バカには本気で三発ぐらいいれれば勝てんだろ」
喧嘩は買おう、筋肉野郎。
「……兄ちゃん、こいつなめてるよ。つぶしていいか?」
「……いや、お前は亮介とかいうのをやれ。……響とかいったか? 身の程をおしえてやる」
「教えられねぇことを祈れ。てめぇはよ」
《おぉーと! 優勝候補のファントムセイスに喧嘩を売る、この大会の新星の雲剣狼拳!! どちらが勝つのか!? では、始め!!!》
~ファルムside~
「とっとつぶしてやるぞ!! ガキ!! 『連撃 除夜の鐘』!!」
《でたぁぁぁ!! 能力の『拳の威力を強くする能力』を使い、百八発、相手が倒れても殴り続ける荒技だ~!!》
ふははは、これを受けて立った奴のなど……!?
「確かに強いけどさ~。俺にとっちゃ軽いぜ~」
なんと、全てのパンチを受ける亮介がいるのだ。
《なんと~! 受け流している!! あのパンチを受け流している~!!》
冗談じゃねぇ!? これを全部受けるだと!? くそが!
俺は全力であいつの右横腹に向けてパンチをだした。が、前から亮介が消えた。俺が驚愕していると、
「お前さ、力に頼りすぎだよ。筋肉野郎」
上から声がし、上を振り向くと、そこには拳があった。
~ケルムside~
「俺が教えられねぇことを祈れ、だと……?……なめるな!! 小僧!! 『速奪連奇』」
恐ろしいほどの速さで剣をふるい、剣が増えたように錯覚する技であり、俺の二番目の強さの技だ!
俺はこの大会でも五本の指には入る剣士だ。こいつも剣士らしいが、名もねぇ剣士になんぞ負けられるか!!
「おいおい、力みすぎだよ、ケルム先輩?」キン、キン、キン・・・
なぜだ!? 俺は大会一の速さの剣技を使えるのに、ことごとく受け流される!?
《すごい! ケルムさんの剣技は見えないほど速いのに響さんには当たらない! なぜだ~!?》
「はぁ、めんどくせえ。終わらせる『凶合 歌仙』」
俺の剣がはじかれ、あいつが剣を構え、俺に振りだす。銀の刀身が輝いて見えた。
~side out~
ドゴォォォォォォン!!、ズシャァァァァァ!! ファルムが地面にめり込み、ケルムが右斜め上から切られ、二人同時に倒れる。
《……なんということでしょうか……! あのファントムセイスがたった五分でやられてしまいました!! 彼らは何者なのか~!?》
すげぇぜお前ら~!!ほれたぜ~!!がんばれよ~!!さまざまな歓声が聞こえる。
「やけにうるせえな……。清水!浮かれた顔すんじゃねえよ、バカ」
「いいじゃねえか。うれしいじゃん」
そんな気の抜けた話をしていると、
「北川 響!!!!」
体に斜めの切り傷が入っているケルムが立ち、響の名前を呼ぶ。
「……なんだよ?なんか用か?」
「なぜ、殺さない!? お前の剣の腕前なら真っ二つにぐらいできるだろう!!」
「……もともと『歌仙』は非殺傷の居合だ。スピードは速いが威力は低い」
「最初から殺す気はないというのか!? 剣士ならこの屈辱がわかるだろう!?」
「俺はあくまで自分のポリシーに従ったまでだ。≪戦わなくていいなら戦わない、戦わなけりゃならないなら極力殺さない≫っていうな」
「ギリッ・・・!」やけに悔しそうな顔をする。
「見事なフラグ回収お疲れ様でした。・・・次は教えられねぇことを祈りな」
《すごいぞ! 雲剣狼拳! 新星でありながら、優勝候補のファントムセイスを倒してしまった~!! これは期待できそうだ~》
闘技場・裏・・・
「ふ~ん。あの子たちは少し期待できそうね。いや、倒しがいがありそう、かしら?」
「そうですね、お姉様。彼らなら楽しめそうです」
「無茶しないでよ? あなたたちが本気になったら洒落になんないからね?」
闘技場の裏で彼らの試合を見ながら、何か話し合っていた人たちがいたことを知る者はいない。
都一決定武道会について少し説明をば
一、二人一組で参加する。能力や武器は制限なし。
二、相手をまいったと言わせるか、または気絶させれば勝ち。
三、トーナメント制であり、シード権はない。制限時間は最大一時間。
四、飛行や地中潜行は一定以上の深さ、高さを超えては反則。
五、観客席には結界が張ってあるのでそこに攻撃するのも反則。
こんなところですね。
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