この素晴らしいセシリーさんにも貢物を!   作:ツーと言えばカーな私

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毎度毎度一万字近く描くの辛い……(なら文字数減らせよっていう簡単な悩みの吐露)
という訳で、いつもの半分くらいの文字数です。


初めてのパーティ……?

 朝起きたら美少女二人を両脇に抱えて目覚めたものだからラッキーだと思ったが、そんな事無かった。まさか人類最大の火力を持つ魔法を朝っぱらから打ちだそうとする暴挙に先輩が出るとは思わなかった。

 普通に怖かった。

 

「…一応言っとくけど嫁以外の女の人に私は興味ないからね?」

「女性としてその言葉は大分傷つくんですが…それに、それを聞いても信じられないんですが」

「まあ、信じられないのは無理もないよね。客観的に見れば私が完全に黒だからね」

 

 取り敢えず弁明をしてみたが効果はあまり無いようだ。というか私の弁明自体成功例が少ない気がする。

 未だに横で幸せそうに爆睡しているセシリーに問いただしてみたいものだが、そんな理由で彼女の眠りを妨げるのは頂けない。

 

「こういう空気になった時に私、どう話せばいいか分からないな」

「私もですよ。……はぁ…もう取り敢えず、朝食にでもしますか?」

「…そうしたいのも山々だけど…私はセシリーが起きるまで待つよ」

「今の私から言えば貴方がこのお姉さんに何かしそうで非常に怪しいんですが…」

「夫婦だから何してもいいのさ。まあ暴力はいけないけど。彼女に変な事をする気は無いさ……耳を噛むくらいは…」

「それ私の前で言いますか!?というかやっぱり変な事するつもりじゃ無いですか!?」

「セシリーは私の甘噛み好きなんだけどなぁ…(昨日分かったことだけど)」

「…なんか恥ずかしくなるので、そのサラッと夫婦しか知らないような秘密を語るのやめてください…」

「ま、先に食べておいでよ。セシリーが起きたらそっち行くからさ」

「……分かりました」

 

 訝しみながら扉から出て行く先輩を見送り、セシリーの方へと目を向ける。

 そこで彼女の幸せそうな寝顔を見ると慣れないニヤケが出てくる。

 部屋は物音を立てるものが極端に少なくなったからか彼女の寝息しか聞こえない。

 その姿だけを見れば聖女の睡眠の画と見てもおかしくはない。それ程彼女は美しい。

 

 彼女を贔屓し過ぎだ。と先輩から言われそうである。

 まあ、そう言われても仕方ない程に私は彼女に溺愛をしているからしょうがない。

 

「ん…ふぁあ……」

 

 癖で眠っている彼女の頭を優しく撫でて続けていたせいか、セシリーが起きてきた。

 

「おはよう。セシリー」

「……んあ、カズトさん?おふぁ…ようございます ……あれ?めぐみんさんは?」

「めぐみんなら下でご飯食べてるよ。起きたばっかりだし、顔を洗ってから会いに行けばいいんじゃないかな?」

「…そうですね。そうします」

 

 寝ぼけ気味な彼女に洗面台の前まで行かせて顔を洗わせる。

 顔を洗った後はさっぱりしたのか寝ぼけた表情からいつものセシリーの表情になった。

 取り敢えず私たちも朝食を摂ろうとセシリーに提案すると彼女は頷いた。

 

 私たちが下に降りて食堂の方へとやってくると先輩が料理を凄まじい食いっぷりで食べていた。

 荒っぽい食べ方ながら食べこぼしは一切していないという器用な食べ方をしていて食に対する意識が高いなぁ…なんて思いながら近づく。

 

 

 

 

「やあ、先輩。待たせたね」

「案外早かったですね…本当に何もしてないんですよね?」

「え?カズトさん私に何かしたんですか?」

「いや?頭撫でてただけだよ。セシリーは可愛いなって、心の中でニヤケながら」

「フフフ、私は美人な上に可愛いですからね!」

「……恥ずかしいので公の場で言うのやめてくれませんかね…」

 

 この二人はまるで周りの事を考えないで行動して、本来なら本人たちが知られれば恥ずかしい事を平然と言うのだから、こっちが恥ずかしくなってしょうがない。

 

「別にいいじゃないか。仲睦まじい夫婦らしくて。あ、私は軽めにパンでいいや。セシリーは?」

「んー…私的には可愛いロリっ子であるめぐみんさんと同じものを食べたいので、同じものを…だから、そのめぐみんさんの食べかけのやつを一つだけでもいいから食べたいなぁ…なんて」

「あげませんからね!?あっ、ちょ、コラっ!?いい大人がみっともない!」

 

 通常運転なお姉さんが私から骨つき肉を奪おうと襲ってきたので、私はそれに必死に抵抗する。

 この人の夫の方へ目を向けて救援を呼ぼうかと思ったが、ただ彼女がしている行動を可愛らしいと表現して傍観しているだけだった。この人自分の嫁の事だと甘過ぎる!

 

「お願いですよめぐみんさん!その今食べてるやつでいいですから!それか一口だけでもいいですから!」

「今お姉さんに許しちゃうと今後もこう言う頼み事をされる度に許しちゃう癖が出来てしまいそうなので嫌です!」

「そんな水臭いことを言わないでくださいよぉ!出来たって良いじゃないですかぁ!」

「ちょっと!朝なんだから他のお客様に迷惑でしょ!静かにしなさいよ!」

「あ、はい!すいません!」

 

 なんで私が謝ってるんだろう……。

 

 

 結局お姉さんには料理を奪われ食べられた。しかもその後はシェアして食べるという非常に遺憾と言わざるをえない結果となった。お姉さんはそれでも飽き足らずに自分の夫にも食べさせてもらっているのだから、本当にアクシズ教徒は自由奔放過ぎると思う。

 

「あの、カズトさん」

「ん?どうしたの先輩?…あ、セシリーはい、あーん」

「あーむ…あ、結構ここのパン美味しいですね。エリス教の配給のパンよりも美味しいですよ!」

「そのパンの味をなぜ知ってるのかは置いといて…今日私とパーティを結成してくれませんか?」

「え!?パーティ!?」

 

 何故か突然驚いた様子を見せた彼に不思議がるも、理由がわからないので話を進めることにする。

 ……彼が驚いた拍子にお姉さんの喉に千切ったパンが変なところに入れたのかお姉さんが苦しそうに咳き込んでいるが無視しよう…。

 

「はい。私としましてもこれからソロでやっていくのは厳しいところでして、それと『何故か』は知らないんですが、私ほどのアークウィザードがパーティに恵まれなくてですね…」

「組む組む組む!組むよ!いやぁ、私も何故かパーティに恵まれなくってねぇ…ソロだと割りかし楽なことは多いんだけどやっぱり仲間と苦楽を共にするっていう感覚が欲しくって…いやぁまさか、先輩にお願いしようとしていたことをまさか先輩からいってくれるなんて!嬉しいなぁ!…あ!?セシリー!?大丈夫!?」

 

 …どうやらこの人もパーティで苦労していたようだ。案外身近に同類がいて、しかもその相手がこの人となると、なんだか複雑な気持ちになる。

 というか、私はただ『これだけ要望を聞いたんだからそろそろ私の要望も聞いてくれたっていいでしょう?』みたいな感情のまま一か八かでお願いしたのに、ここまで好反応されるとリズムが狂う…。

 そもそも二人の苦いものを嚙み潰したくなるような、甘々な言動を見たり聞いたりするだけで、既に狂ってる時が多いが。

 

 その後、無事に料理を食べ終わった後は一度解散することとなった。

 解散と言っても、私とカズトさんはギルドへ行き、お姉さんは教会に帰るだけなのだが。

 お姉さんがまた私と一緒にいたいなんて言って手間がかかるだろうなと思っていたら、「ロリっ子と一緒に一夜を明かせたので満足した」らしいので、頑張ってくださいね!とエールを貰って私たちは送られた。…前のあの人なら絶対もっと要求してくると思っていたのに…夫がいる影響で変化があったんだろうか?

 

 カズトさんとギルドに向かってる途中、私はこんな事を聞いた。

 

「二人は随分仲が良いのは分かりましたが…実際付き合ってからどれくらい経ってるんですか?」

 

 純粋に気になっての事だった。私たちがアルカンレティアを離れてもう1ヶ月近く経っていると思うのだが、それでもあそこでの思い出は色濃く残っている…というか濃過ぎて色々混ざっちゃってるが、一応そこそこの関係を持ってしまったお姉さんが、一切恋人なんていない雰囲気を纏っていたのに、実際は相思相愛の彼氏がいて、しかも結婚しているとは思わなかった。

 

 

「2週間くらいかな」

 

 

 …………え?」

 

「どうしたの先輩?急に立ち止まっちゃって」

「……冒険者を始めたのは?」

「2週間前」

「………この街にやってきたのは?」

「2週間前」

「ほぼ同時じゃないですか!?そういえば貴方この街に来て1日目でアクシズ教に入ったと言ってましたね!?」

「ああ、うん。その時にセシリーにアクシズ教に入らないかって言われてね。それで、その時同時に結婚もお願いされたんだよ。出会って数秒しないうちにだよ?あの時の出来事は私も相当驚いたなぁ……」

「いや、相当驚いたって…そうでしょうね!?何故出会って数秒もしない内に若い男女が結婚するものですか!?婚活に悩んでいる人たちがそれ聞いたらキレますよ!?」

「いやー、あの時はセシリーのことが歩く天使か女神、または聖母にしか見えなくてねぇ…今でも天使だけど。一目惚れってやつだよ。セシリーはイケメンを見つけたって言って求婚したようだけど」

「どっちも不純な理由じゃないですか!?」

「いや、そうでもないよ?結果的に本当の意味で愛し合ったんだからそれでいいでしょ」

「いやよくな…!ッ…はぁ…もういいです。……なんでクエストもしていないのにこんな疲れるんですかね…」

 

 これ以上ツッコミを入れれば更なる爆弾が落とされそうな気がしたので、もう聞かないでおくことにした。多分これ以上聞いたら私の身がもたないと思う。というか私たちが少し目を離したうちに知り合いがスピード結婚するなんて本当に世界とは何が起こるか分からないものだ…。

 

 ギルドに着くと冒険者たちが奇異な目で私たちを見てきた。

 私たちが一緒に歩いているからだろう。隣に立つ彼はアクシズ教徒なだけでなく、やべーやつなんていう通り名までついてしまっている。

 

「先輩、何か受けたいクエストとかあります?」

「いえ、特には…あ、ですがなるべく雑魚がたくさん出てくる奴で更に高い報酬金であればそれで…」

「雑魚いっぱいの報酬金ね…」

「それか強力な奴一体だけっていうのもアリですね」

「極端ですね。先輩…まあ、探してみますけど」

 

 そう言って彼はクエスト掲示板の方へ行ってしまった。

 様子を見てみたが少し時間がかかりそうである。

 しょうがないのでテーブルで座って待つことにした。

 

 ギルドに入ってから冒険者に視線を送られてきたが、何故か誰なのか分かってしまう視線をチラチラと感じた…。

 視線を感じる方向に目を向ければなんとなく予想していた通りのボッチ娘がこちらを驚いた様子で見ていた。

 目が合い、何か言おうとしたのか口をパクパクしている。

 私はそれから目を逸らし、へっ…と分かりやすく笑うと……。

 

「ちょっと!?アンタ今の『へっ』ってなによぉ!!?」

「何ですか?ゆんゆん、騒がしいですね」

「めぐみんがあの人と一緒にギルドにいたから何かと思って見てれば、何で煽ってくるのよ!?」

「独り身のゆんゆんが哀れに思えて少し笑ってしまったんですよ」

「その言い方やめてよ!何か誤解されちゃうでしょ!?」

 

 まあ、私が言ったことも嘘ではないが、本当はゆんゆんに話し相手になってもらう為だった。本当に時間潰しの為に誘っただけだ。決して、あの人ならゆんゆんでも拾ってくれるんじゃないか?と思いながら呼んだ訳じゃない。

 私の思惑もいざ知らず、当然の疑問をゆんゆんは投げかけてきた。

 

「…どうしてあの人となんかパーティを組もうとしたの?」

「彼は王都で活躍している凄腕のアークプリーストですよ?そんな彼がソロで活動してると聞いたのであればパーティに誘うのが普通では?」

「まあ、それは確かに言えてるけど…めぐみんだってあの人の…その…モンスターの殺し方…見たでしょう?」

 

 …忘れてはいない。というかあの衝撃的な光景を忘れられるのなら忘れてしまいたいくらいだ。

 

「あの人がどんな人なのか私もまだよく分からないけど…やっぱりやめておいた方が……」

 

「つまり、私が普通に敵を倒せばいいって事だろう?」

「ひゃ!?」

「驚かせてごめんなさいね。もう一人の…紅魔の子…?でいいのかな、私の名前は飯野和人、カズトでいいよ」

「あ、こちらこそどうも…私の名前は……って何よめぐみん、その目は…」

「いえ、紅魔族の次期族長たるものが紅魔族の風習を行わないなんて…と思いましてね」

「わ、分かったわよ!やればいいんでしょ!やれば!…すぅ…ふぅ……わ、我が名はゆんゆん!アークウィザードにして上級魔法を操る者!やがては紅魔族の長となる者!……うぅ、恥ずかしい…」

「へー、紅魔族の族長候補なんだ。魔法のエキスパートが沢山いる紅魔族の中で族長候補になるなんて凄いじゃない」

「いえ、カズトさん。この子は族長の娘なのである意味コネですよ。魔法だって中級魔法しか使えません」

「誰のために私がこうなってると思ってるのよぉお!!?」

 

 ゆんゆんが襲いかかってきた!

 




今回すっごい中途半端に終わったなぁ……って思う。
実はこれから2000字くらい先あったんだけど、次の話に持ち越しました。

Q&A

Q.主人公の口調、安定してなくね?
A.時々変わっちゃってるんですよね。今まで作ってきたのが通常の高校生の感性をした言動でやってましたから多分その癖が出ちゃってます。それになんかこう、異常な事を当たり前風にやってるサイコ感あるけど変なところまともで一途で狂っている人間って書くのってちょっとムズイから…(なら書くなよ)

Q.主人公のやってきた事を時系列的に表してみると?
A.1日目 冒険者登録・セシリーとの結婚・アクシズ教入信
 2~4日目 結婚資金稼ぐ為王都へ・王都のギルドで出禁通告(最終日)
 5日目 結婚式
 6〜11日目 王都で出禁通告されていたのでアクセルの方で適当に金稼ぎ
 12日目 悪魔討伐参加・片腕損失…しかしすぐ回復
 13日目 めぐみんとの邂逅 お泊まり会的なの
 14日目 初パーティ結成←今ココ
 
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