狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い   作:Luly

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なんとか書き上げました

弓「遅い。」

いや規定時刻なんだけど…

弓「時にマスター、貴様いつも何をしている?」

秘密。


第118話 海賊の信念

「ふーん…あんた達の言いたいことは、まぁ分かった。別に騙そうとしている詐欺師みたいな感じもないし、実力もあると来た。」

 

あれから一戦交えて───交戦したマシュとミラちゃんが少し疲れたように呟いた。

 

「この人、生身の人間ですよね……?」

 

「……私が言うことじゃないけど、貴方本当に人間…?」

 

〈カルデアの語源もご存じですし、結構博識な方ですね…〉

 

「あんた達はこのイカれちまった海を何とかしたい。それをするには海に詳しい人間が欲しい。そしてその海に詳しい人間が海賊であるアタシしかいない。海賊であろうとアタシに頼るしかないってわけか。」

 

「…海賊だとか、海をよく知るとか関係ない───私達には、貴女が必要なの。お願いします。力を貸してください、フランシス・ドレイク船長。」

 

決め手は直感だけど───なんでだろう。この人しかいない、っておもった。

 

「……ふーん?小恥ずかしいけど、そこまで必要とされるかい。死んだような目をしている割に見る目はあるのかねぇ。まぁ、あんた達は伸びしろがありそうだし、商人としては先に投資してもいいんだ………が。」

 

が?

 

「問題は、あんたら2人さ。」

 

「我か?」

「私?」

 

ギルとミラちゃん?

 

「金の男の方は顔よし、羽振りよし、気前よしでいい男なんだろうけど……なんだろうね。あんたとアタシ、根っこのとこで致命的に合ってない気がするのさ。」

 

「……ふむ。して、その心は?」

 

「そうだねぇ…あんたは確か無限の財宝を持っているんだろう?」

 

「然り───我が財は人類の歴史、そして未来そのもの。人類がある限り決して終わらぬ無限の財よ。」

 

「───相容れないのはそこだね。アタシも財が好きなのは認めるし、いくらでも集める、いくらでも奪い取る。それが海賊───“賊”としての生き方だ。」

 

ドレイクさんはそう言ってギルを睨み付けた。

 

「だけどね。アタシが財を集めるのは集めたあとパーッと使いきるためさ!そっから見ればあんたはふざけてるとしか言いようがないね!減らない財なんて海に生きる奴等の人生をひっくり返しちまう!そこに全てがあるのなら危険を犯す必要もないし、馬鹿共と生命を張る必要だってない。それだけならまだいいかもしれないが、“知らない”ものを見つける喜びもないのさ!そんなのアタシは考えたくもないね!1人が財宝を独り占め、この世の総てを手に入れてるなんて全くもって面白くないね!」

 

知らないものを見つける喜び……

 

「欲しければ奪う!なければ探す───苦労もするし、死ぬ思いだってするだろう!だけどね、それを乗り越えて掴むからこそ宝ってものは価値があるのさ!そしてその宝を使いきるからこそ人生は楽しい!それが海賊───アタシの定めた生き方さ!あんたがどこの誰なのかなんてアタシは知らないし関係ない!この生き方だけは絶対に譲ることが出来ないのさ!なぁ、野郎共ォ!」

 

「「「「「「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」」」」」」

 

その声に沸き立つ歓声───

 

「だから…悪いけど。アタシがアタシである限り、あんたと肩を並べるわけにはいかない───もしも戦闘の時なんかで拗れても面倒なだけだしさ。悪いけどね。」

 

「……ふん。………た。」

 

「あ?」

 

「ギル?」

 

「気に入った、と言ったのだ!それはそうよな!海賊であろうと陸にある盗賊といえども賊は賊───そこには賊としての意地があり、理念があり、信念があるであろうよ!」

 

あ、なんか気に入ったみたい。

 

「よく言った!そこに不可能を打破する可能性があり、その根源には輝く信念があると!貴様の生き様、認めようではないかフランシス・ドレイク!」

 

「お、おう…随分物分かりがいいじゃないか。」

 

「普通の我ならば串刺しであろうが───此度の我は機嫌がいい。ある程度の無礼は流すのでな。故に貴様の無礼は不問となる。」

 

「───うーん。参ったねぇ。こう素直に通されると初対面で突っかかったアタシがバカみたいだ。」

 

「姐御がしおらしい…!?手前ェら伏せろ、槍が降るぞ!!」

 

「その頭に大砲ぶちこむよボンベェ!!」

 

「……ならば提案だ、フランシス・ドレイク。我に貴様の助力はいらぬ。貴様は我と肩を並べぬ───ならば。我は貴様を雇うというのはどうだ?」

 

「───雇う?」

 

「貴様の腕、貴様の運命、貴様の知略に我は投資しよう。む…どう言えばいいか分からぬ……」

 

「将軍と兵士、みたいな?」

 

「………そうさな。マスターの言う通りよな。言うなれば我は軍の長。貴様は軍の小隊の長。そして貴様の部下共はその小隊の兵士とでも言おうか。我が財の切れ目が貴様との縁の切れ目───これほど分かりやすい関係はないだろう。」

 

「……ははっ、そうか。そりゃいい!それならお互いの信念も傷つけないねぇ!生きるためなら泥水だって啜ってやるのが海賊───羽振りがいい上司に仕えるなんて屁でもないね。」

 

「うむ、決まりだな。……しかし、解せぬな。我と違って、ミルドには無限の財などない。何故、我だけでなくミルドも合わぬと思った?」

 

「あん?あぁ、紫の小娘の方かい。……そうだねぇ。」

 

ドレイクさんはミラちゃんをじっと見た。

 

「……あんた……名前なんだっけ」

 

「ミラ・ルーティア。」

 

「ミラ、ね……あんた。“永遠”、って言葉に何か密接な関係がないかい?」

 

「───ない。」

 

───今、ミラちゃんの体がピクッって反応したのが分かった。多分、ドレイクさんも気がついてる。

 

「ふーん…まぁ、シラを切るつもりならいいんだけどさ。さっきの無限の財と同じように、永遠なんてのもアタシには合わないものだ。例えば永遠の美、永遠の力…永遠の生命、とかね。」

 

「───っ」

 

「その反応───関係があるのは永遠の生命だね?大方、この世に現存する大抵の攻撃じゃ死なない“半不死”、ってところかねぇ。」

 

「……もし私がそうだったとして、何か問題があるの?」

 

「あるさ。さっきも言っただろう?死ぬ思いをしても、それを乗り越えてこそ財を手にした喜びはあるもんだ。不死なんてものになっちまったら、そんな喜びなんて感じられないじゃないか。」

 

「……」

 

「不死なんてものは特にお断りだね。アタシは嵐のように吹いたあと、そのあとはなにも残らないのが好きなのさ。その残らないのがアタシ自身だったとしてもそれは変わらない。だけど、不死なんてもんは嵐にあって生命を散らしたとしてもまた生き返る。そんなのはアタシはごめんだ。それに───10も行ってないと思う小娘の子守りしてる余裕はないんでね。」

 

「………そう。」

 

「ミラちゃん……」

 

ミラちゃんはギルと違ってお金がない。正確にはこの世界のお金が、かもしれないけど。

 

「……なら、こちらから1つ提案。」

 

「……あん?」

 

「私にはお金なんてないし、貴女達にとって価値のあるものなんて分からない。なら、こちらからは技術を提供する。貴女の言った砲弾の直撃を受けてピンピンしてる超人───それに、貴女達の総ての攻撃が効くようにする。」

 

「……そんなこと、できるのかい?」

 

「できる。それから───」

 

そう言ってミラちゃんはSAOのシステムウインドウみたいなのを開いて、いくつかの操作をした。そういえば、毎回ボイスコマンドで呼び出してたから忘れてたけど、あれがアイテムボックスの実態なんだっけ。

 

「これ。」

 

ミラちゃんがそう言って出したのは熱を帯びた石と白い石とよく分からない骨。それを見たリューネちゃんが口を開いた。

 

「それは───“燃石炭”、“白鳩石”、“古龍骨”───か?」

 

……聞いたことないってことはリューネちゃん達の世界のものかな。

 

「私は別世界の技術を提供する。貴女はそれを振るう───これでいいんじゃない?私が調べた限り、私達が持つものはこの世界に存在しない。値はつけられないかもだけどこれらは貴女達にとっても強い武器になると思うけど。物資、運用、術式の切れ目が私と貴女達の縁の切れ目。それでどう?」

 

「……ふーん。小娘の癖にそれなりに交渉できるんだねぇ。」

 

「……付け加えれば、私とリッカさん同い年なんだけど…」

 

「……は?リッカとあんたが?リッカ、これは本当の事かい?」

 

「えと……うん。私とマシュと同じ16歳…」

 

私がそう答えると、ドレイクさんは申し訳なさそうな顔をした。

 

「ありゃ…すまないね。」

 

「べつに…よくあるから。」

 

あぁ…よくあるんだ…諦めた表情になってる。

 

「……まぁ、分かった。その条件で契約してやろうじゃないか。異世界の技術なんざどうすればいいか分からないが、面白そうなものには変わりないね。」

 

「……あぁ、それともう1つ。私達のいた世界の存在が迷いこむっていう事例が観測されてる。事実、この時代でもここにいるルーパスさんとリューネさんが海の中でその存在を感知した。私達のいた世界のものを使って作られた武具や術式が刻まれた大砲なら、その存在にも傷を与えられる。」

 

「なるほどねぇ…そういやなんかでかい魚みたいなのを見た気がするね。攻撃の手段が増えるのはありがたいね。んじゃ、よろしく頼むよ、お二方。」

 

「ふ、やっと決着が着いたか。そら、これは前金代わりだ。」

 

「……あぁ、そういえばその系統はあるかな。……はい、これは私から。」

 

「………は?これ───」

 

「胡椒だが?」

 

「“火山椒の実”。香辛料の一種だよ?」

 

「マジでぇぇぇぇぇぇぇ!?」

 

「そういえば“火山椒の実”って高級香辛料じゃなかったか……?」

 

「あー……そうだね」

 

高級香辛料なんだ……

 

「……船を少し改良するにしても起こしてからかなぁ。」

 

ミラちゃんの言葉に私たちは苦笑した。




あーう

裁「ほら起きて」

うー……調べあげるのって結構難しい…

オケアノス終了後に召喚するサーヴァントのクラスは?

  • 騎兵、槍兵、弓兵
  • 弓兵、弓兵、弓兵
  • 暗殺者、裁定者、剣士
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