狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い   作:Luly

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“雷光と魔法少女”ってフェイトさんみたい……

裁「ところで遅れた理由」

………


第127話 雷光と魔法少女、それから女神

「うーん……」

 

私達は船の方まで戻ってきていた。

 

「……ダメだねぇ。全く動きやしない。技術顧問サマ、どうにかならないのかい?」

 

「いやさすがに結界がいきなり現れるなんて予想の範囲外だよ。私が設定した反撃障壁は外部からの攻撃に対して効果を発揮するもので、結界には基本的に効果がない。対結界…というか、あらゆるものに対する反撃障壁もあるけど、構築に相当な時間がかかるよ。そもそもそっちは連言術式(スロースペル)だから一人で構築するのは向いてないし…」

 

「そうかい…」

 

「……こんな状態じゃ、結界を破壊したとしても意味はない。確かにこの結界を破壊することも出来るだろうけど……たぶん、これ内部の存在を閉じ込める形式の結界だよ。とはいっても、私は本来召喚術式専門だからそこまで正確なことは言えないけど……」

 

〈……いえ、ミラさんの予測通りですよ。これは内部にいるものを閉じ込め、外に出さないようにする……迷宮(ラビリンス)の結界です。…あの、リッカさん、ローマといい今回といい…迷路に好かれてませんか?〉

 

「どうだろう……」

 

「ともかく、この先どうすればいいんだい?」

 

〈ここが迷宮の中でしたら、ローマでリッカさんがやった通り、出口を探して果ての壁を破壊すればいいんです。出口ということもあって、果ての壁は他の壁よりも耐久値が低く設定されていますから。……ですが。ここが既に迷宮化している以上、出口を探すのは難しいでしょう。〉

 

壁なき迷宮(Labyrinth without walls)……」

 

「するってぇと…なんだい?結界とやらの出所を潰すなりしてやればいいのかい?」

 

「術者を倒せば大体の術式は消滅する。攻撃術式で結界の耐久を上回るよりもそっちの方が早い。」

 

「そうかい…」

 

「どうした、怖気づいたか?」

 

そのギルの問いに船長は首を横に振った。

 

「まさか。困難、トラブルには財宝が付きものさ。早速行きたいんだが、あんた達はどうする?」

 

「リッカ殿に従おう。」

「右に同じく。」

「…リッカさんに。」

「旦にゃさんに従うにゃ。」

「私も同じくですのにゃ。」

「ウォン」

 

アルとリューネちゃん達、ミラちゃんは私の言葉を待つみたい。

 

「異議なし…原因の解明は必要だと思うし…それと…」

 

「うん?」

 

「…レンポくん?」

 

「あぁ……」

 

この島に来たときからずっと…レンポくんは岩山の方を見つめていた。多分…()()が、いる。

 

「事情がありそうだねぇ。まあいいか。これでいいかい、総督。」

 

「構わん。案内は我がしてやろう。奥深くはあるが、隠すのが雑であったゆえな。探すのも容易であったわ。」

 

「よし、決まりだ!野郎共、行儀よくダラダラしてな!本番は海の上なんだ、無駄遣いするんじゃないよ!」

 

「了解でさぁ!姐御達も気を付けてくだせぇ!」

 

「島の次は迷宮とな……冒険染みてきたな?」

 

その言葉に私は苦笑する。……迷宮、か。

 

 

そうしてしばらく飛んで(ミラちゃんが飛翔術式と連動飛翔術式かけてくれた)私達は岩山───正確には、岩山に不自然に開く穴の前にいた。

 

「ここが入り口かい?確かに岩肌にこさえたような感じだけど…」

 

この感覚───間違いない

 

「───何か、いる。」

 

「ふむ…マスターは気がついたか。ここに何かがいるのは間違いない。そして、ここが結界の基点であるのも間違いない。生意気なことよな、侵入を阻む気もないとは。」

 

「なにより、他の場所よりも血の匂いが濃いな。何があるか分からない、十分に注意した方がいいだろう。」

 

〈幸い、カルデアからのサーヴァント召喚は可能なようです。どうしますか?〉

 

召喚が可能…なら、現控えサーヴァント33騎の中から選ぶべきなのは───

 

「お願い、“清姫”!あなたの力を貸して!」

 

「───迷宮の踏破がお望みなのですね、ますたぁ?」

 

私が選んだのは清姫さん。確か、清姫さんには嘘か真かを見破る力があったはず。

 

「また助っ人かい?…さっきの男と違って、ずいぶん立派な召し物だねぇ。姫様かね?」

 

「えーと……確か国造───なんて言っていいかな、地方を治める人の娘さんだったはずだから、お姫様で間違いない…のかな?」

 

清姫さんの情報って私持ってるの少ないんだよね…

 

「ふむ、そうか。貴様が持つは真と偽を見抜く能力───それを使い、迷宮の案内をするというのか。」

 

「えぇ───迷宮=人を欺く=嘘。あらゆる罠、仕掛けを暴いてみせますとも。……もっとも、ますたぁの直感があれば必要なかったかもしれませんが───」

 

「お願い」

 

「…分かりましたわ、ますたぁ…その期待に応えて見せましょう。お手を。」

 

そう言われて私は清姫さんの手を握る。

 

「離さないでくださいまし。迷われては大変ですので…」

 

「うん…マシュも手を繋ご?」

 

「あ───はいっ。」

 

「総督、アタシ達も手を繋いでみるかい?」

 

「引き金から手を離すでないわ、たわけ。我らが今すべきは、マスター達が安全でいられるように警戒することよ。」

 

「それもそうか。さ、行くとしよう。」

 

 

それからというもの───

 

「分かれ道…」

 

「右が正解ですわ。」

 

「ま、また分かれ道です…」

 

「今度は左ですわね。」

 

分かれ道はすぐに見破られて…

 

「あ、分かれ道…」

 

「……どちらも嘘。こちらですわ、ますたぁ。」

 

「き、清姫さん?───って、あ。」

 

「騙し壁でございます。まいんくらふとなるげえむにもあるでしょう?」

 

「絵画の隠し通路…」

 

そういえば私もそんな建築してたっけ…

 

「なんだい、行き止まりじゃないか!」

 

「いえ……ここですわね。」

 

 

カチッ…ズズズズ……

 

 

「か、回転扉………!?」

 

「いいねいいねぇ!面白い迷宮じゃないか!」

 

色々なギミックもすぐに見破られる…

 

「ふん、やるではないか……蛇だからといって敬遠してはいたが、やはりものは使いようというものか…」

 

「ふふふ…お役に立てて何より───嘘ですわ!」

 

「何?───ぬっ!?」

 

「英雄王、下がって!」

 

動き出した宝箱に、ミラちゃんの放った火属性の砲撃が直撃する。あれは───ミミックだ。

 

「倒し切れてない───無銘、スイッチ!」

 

「はいっ!───やぁぁぁぁ!」

 

ミラちゃんと入れ替わるようにアルが片手棍をミミックに振るう。宝箱の擬態をするミミックに対して、粉砕系の攻撃は効くと判断したんだと思う。実際、アルの一撃がとどめになったようで、ミミックは動きを停止した。

 

「ふぅ…」

 

「あはは、一杯食わされたねぇ、総督!」

 

「ぬぅ……!この我が嫌うエネミーを用意するとは!訂正しよう、本気であるなこの迷宮は───!!」

 

……とまぁ、そこまで緊張感もなく迷宮を進む私達だった。っていうか、ギルに関してはダークソウルシリーズで何度も同じことやってるんだからいい加減覚えようよ……何度貪欲者に引っ掛かって何度死ねば気が済むの?……ダークソウル3、いつ出るかなぁ…

 

 

そして、またしばらく進んでいく。ギルはまたミミックの擬態に引っ掛かってたけど…

 

「ふむ……大分奥へと来たとは思うが。しかし変わり映えがせぬな。やはり内装にもこだわるべきか……?」

 

「迷路は無地な方が難しいと思うよ?迷わせるのが目的なわけだし…」

 

「む…難しいな。」

 

「お兄ちゃんと孔明さんの作った迷宮大結界がいい例だと思うよ。」

 

「星見屋なのに迷宮まであるのかい?一体どんなところなのさね。」

 

「なんだろう……?」

 

言われてみるとなんだろう……

 

「楽園……ではないな。我らがカルデアはその域には達していないであろう。理想郷……でもないか。むむむ…」

 

「集会所、ともいえないな。その域を越えている気がする。」

 

「…まぁ、面白そうなところみたいだし、行ってみたい気はする───」

 

「…皆様」

 

そんな時にかけられた声。清姫さんの声が案内している時と違う気がした。

 

「どうやら───いらっしゃったようですわ。」

 

「うぉぉぉぉぉ!!!」

 

清姫さんの警告と、その存在が現れるのは同時だった。

 

「!この声───間違いない!あのとき聞いた、妙な音の───!」

 

そうだった。リューネちゃんは何かの音を聴いてたんだった。あのターミナルの場所から、ここの音を聞いた───?

 

「う…うぅ……!」

 

大きな1対の斧剣、大柄な体、牛の頭───巨大迷宮?───そうか、ここは()()()()()()()()()()()()()()!!なら、その中にいたこの人は───!!

 

「───“アステリオス”」

 

「───!?」

 

「先輩、下がってください!アステリオス、ということは───」

 

「………」

 

「……先輩?」

 

その人は、私達を襲うこともなく───私を見つめていた。

 

「………おまえ」

 

「……」

 

「いま……おれを、あすてりおす、って……よんだか?」

 

私は小さくうなずいた。アステリオス───またの名をミノタウロス。アステリオスが本名で、ミノタウロスは歪められた名前。出ることの出来ないとされる迷宮ラビュリントスに閉じ込められた怪物たるもの───

 

「……おまえ、たち…もしかして…」

 

彼が武器を下ろす───警戒が解かれたのだと思う。それと同時に、2つの足音。

 

「アステリオス、無事!?」

アステリオス様、無事ですか!?

 

───え?

 

よかった…怪我はそこまでしてないそうですね。

 

「うあ……えす…な……」

 

「全くもう……心配させるんじゃないわよ!」

 

「あれ……ステンノさん!?」

 

マシュの言う通り、その内の1人はステンノさんによく似ていた。

 

「なに?あんたたち、(ステンノ)を知ってるの?」

 

「え……?」

 

「ふむ、この様なところで子守りか?」

 

ギル達はステンノさんらしき人に集中してるみたい───だけど。私とミラちゃん、リューネちゃん達───つまり狩人組は、もう1人の人物に注目していた。

 

無茶はしないでくださいませ。あなたが無茶をして傷つけば、彼女が傷つくでしょう。

 

「…えすな……なに、いってるか…わから、ない……」

 

その、言葉は───紛れもなく、竜人語。そしてその容姿。水色の服に黒い長い髪、緑色の目───美しいと言えるその姿。船員の人に聞いた話と酷似している。

 

回復…は大丈夫なようですね。……うん?

 

その女性がこちらをみた。そして、驚いたような表情を浮かべた。

 

………姉様

 

え?

 

………ミル姉…様……?

 

その視線は、ミラちゃんに注がれてた。そしてそのミラちゃんも、彼女のことを信じられない、というような表情で見つめていた。

 

……エスナ?エスティナ…なの?

 

…っ、ミル姉様っ!

 

その人───エスナさん?はいきなりミラちゃんに抱きついた。……どういう、こと?




うーん……

弓「どうした」

体力尽き

オケアノス終了後に召喚するサーヴァントのクラスは?

  • 騎兵、槍兵、弓兵
  • 弓兵、弓兵、弓兵
  • 暗殺者、裁定者、剣士
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