狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い 作:Luly
星見の観測者〈何故、か。私が君の精神をここへ連れてきた。〉
〈どうして………!〉
星見の観測者〈理由などない。あるとするならば───君は少し休んだ方がいい。〉
〈……休む?どうして?〉
星見の観測者〈君の身体はボロボロではないのか?既に状態はかなり悪いだろう。〉
〈体調は大丈夫だけど。〉
星見の観測者〈私には分からないが…体調は大丈夫でも君の身体は既に限界を迎えかけているのかもしれないぞ?現に君は、身体の重みがずっと取れていないだろう。〉
〈いつもの事だもの。身体が重いのなんていつもの事。〉
星見の観測者〈最近は食欲もないのではないか?〉
〈ないわけじゃないけど……元々、食に興味を持ってないからね。食事のタイミングとかは全く興味がない。〉
星見の観測者〈時折全てがつまらなくなるというのはどう説明をつける?
〈私が退屈だと思っただけ。一瞬とはいえ全てに飽きてしまっただけ。〉
星見の観測者……そうか。まぁいい。いまはここでゆっくりしていけ。〉
正弓「……」
裁「何を見てるの?」
正弓「あぁ…時間記録───お母さんがこの世界から消えてた時間の記録です」
弓「追憶とは違うのか?」
正弓「追憶は主観を使うのです。完全主観視点の時空間干渉式。外部から干渉するリコレクションシステムは“記憶”という別形式の圧縮保存ファイルを読むためのプレイヤーのようなものなんです。時間は揺れやすいのですが、記憶は本来揺れることがありません。それ故に、不完全なときの侵食に弱いんです。」
弓「………???」
正弓「別に理解できなくてもいいですよ…」
「なんで……!」
再コードスキャン、魔力回復、メンタルマップの起動。
エリクサー、丸焼き肉、薬草───
使えそうなものは全部試した。出来そうなことは全部やった。だけど───
「どうして……どうして動かないの……!」
メンタルマップは動かない、オブジェクト化はしない───私には、なにも出来なかった。
「……リッカ殿。拙者のために泣かないでくだされ。拙者などのためにはもったいない。」
「だって……」
「スマイルスマイル、でござる!美少女が台無しになるでござるよ!いや、泣き腫らした顔も言いかもしれませぬがな、ヌルフフフフ!」
「…うぅ」
「どうしたでござるか?」
「……いい加減にしな、エドワード。」
「ぬ?」
船長の呆れた声が聞こえた。
「リッカのそれはあんたやアタシのようなロクデナシを本気で案じている涙だ。…んな宝、垂れ流させてるんじゃないよ。」
「……」
「嫌だよ……会えたのに…!せっかく出会えたのに…!」
「……ぬーん」
「最後くらい何か残してゆけ。ミルド曰く既に時間は足りぬようだしな。」
「あー…………」
長い沈黙のあと、私の頭の上に手を置かれた。
「いつまでもメソメソしてんじゃねぇぞ、餓鬼が。」
「え……?」
「忘れたか?俺は天下の黒髭様───大海賊黒髭様だぞ。そんな黒髭様の死だ、国を挙げて祝うような大事にしやがれ。」
「───うん。」
「いつまでも泣いてんじゃねぇ!笑いやがれ、リッカ!」
「───うん、うん…!」
作り笑いに近いけど。それを見せたら、黒髭さんは笑った。
「なんでい、やりゃ出来んじゃねぇか。いいか。海賊が死んだ時ってのは笑うもんだ。“ようやくおっ死にやがった、ざまぁwww”ってな。それが海賊の末路、海賊の業の精算ってもんだ。───だから」
そういわれると同時に何かを押し付けられる。
「そんな海賊の末路に“涙”なんてもん流すんじゃねぇ。こんな外道にそんな綺麗なもんは勿体ねぇ。勿体なさすぎて死にきれねぇんだよ。まぁ、俺様なんぞに涙を流してくれやがった礼だ。それくらいしかねぇがテメェくれてやる。俺様には大事でも、テメェには何も意味もねぇだろうが。───だから、いい加減泣き止みやがれ。」
「うん……うん…!」
「……首はやらねぇぞ、フランシス・ドレイク。」
「いらないいらない。あんたの末路はマシュから聞いた。興味もないし、そのまま持っていきな。」
「へっ、そうか…あぁ、最高だろうなぁ!」
「ひゃっ!」
いきなり引き寄せされて変な声出た……
「黒髭が誰よりも尊敬した女が!誰よりも焦がれた海賊が死を看取り!黒髭に歩み寄った女が涙を流す!そして首も残るなんざ、幸福以外のなにものでもねぇ!」
「……」
「さらばだ海賊!さらばだ人類!そして───さらばだ、俺に歩み寄った者達よ!」
「───!」
「黒髭は死ぬぞ!クッ、ハハ、ハハハハハハハハハハハハハハハハ!───あぁ、でも。エウリュアレ殿とのR18を見れなかったのは残念かもしれませぬなぁ。…まぁ。言ってみただけで実現するとは思えませぬし?手を出すつもりもなかったのでござるよ。───じゃあな、女神。せいぜい拐われねぇように気を付けな。」
そういい残して黒髭さんは消えた。…私に、帽子を残して。
「…大切にしてやんな。ソイツはアタシ達船長の魂だ。ちょっと匂うかもだけどねぇ。」
「……大丈夫。匂いには慣れてる。」
私は渡された帽子───キャプテン・ハットと呼ばれるそれを被って、前を向いた。
「ヘクトールを追うか?マスター。それほど入れ込んだのだ、怒りにまかせて八つ裂きにしただけでも飽きたらぬだろう。」
「…ヘクトールは倒すけど。それは、憎しみじゃない。」
「……ほう?」
「世界を曲げてるから───世界を歪ませている仲間だから叩き潰す!ただそれだけ───それだけ!あと世界を歪ませた元凶は絶対にぶん投げる!!200%までダメージ溜めて鬼殺しハンマーでバーストさせてやる!!」
〈おいスマブラ脳。しかも最後それカービィだろ。まぁ作ってるけどよ。〉
「もしかしたらその歪みがリューネちゃん達をここに喚んだのかもしれない。他の世界にまで迷惑をかけるのは流石にやりすぎだから…!」
〈まぁ、そうだろうな…ルーパスは調査団一と言っていいほどの実力を持つ。いなくてもどうにかなるような感じではあるが、戦力が落ちるのは紛れもない事実だ。〉
「行こう───皆!私に───力を貸してください!」
「……やれやれ。改めて言わないでも分かっている。英雄王?」
「む?」
「周辺の地図はあるか?」
「これか?」
「少し貸してくれ。」
リューネちゃんがギルから地図を借りていた。
「さっき、あの男が逃げる前にこれを投げた。これで───“
そう呟いたと同時に、地図上にピンク色のマークが現れた。
「これがあの男の位置だ。追跡するぞ。」
「仕切らないでおくれよ。まぁ、妹分のようなリッカの頼みなら聞くしかないけどねぇ!」
「まったく、使わないと思ってたら使うなんて……私の予測が外れる可能性もなくはないだろうけど、考えが甘かったかな。」
「みんな…」
「行くぞ、マスター。どのみちあやつを倒さねば特異点は終わらぬ。───魔力の貯蔵は十分か?」
「───うんっ!」
私達は地図の示す場所を目指して船を動かした。
正槍「……診断、終わったよ」
正弓「どうだった?」
正槍「損傷負荷は全開運用より低くて、施術開始から覚醒まで3ヶ月って所。具体的には2021/10/27には目覚める見込み。」
正弓「そう……3ヶ月、か。」
正槍「何か不安でも?」
正弓「ううん、なんでもない。引き続き、報告はお願い。」
正槍「了解」
オケアノス終了後に召喚するサーヴァントのクラスは?
-
騎兵、槍兵、弓兵
-
弓兵、弓兵、弓兵
-
暗殺者、裁定者、剣士