狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い   作:Luly

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運命の選択 ヘラクレスと戦闘中、アステリオスを襲う死の運命から

(3) 救う
(0) 救わない

星見の観測者「運命は定まった。創り手───創り手?」

正弓「お母さんはいませんよ。」

星見の観測者「……そうか。」

正弓「……消えた。」

裁「ギル、どっちに票を?」

弓「ふむ…救う、であるな。」

裁「私も救うで……マスターの分は……どうしよう」

正弓「どうしました?」

裁「実は───」


裁定者説明中……


裁「ということなんです。」

正弓「なるほど……でしたら、私がやりましょう。」

裁「いいんですか?」

正弓「お母さんの代理ですから。ええと……こうですか。」


運命の選択 ヘラクレスと戦闘中、アステリオスを襲う死の運命から
(6) 救う
(0) 救わない


正弓「それでは、選択の結果を始めましょう。」


第146話 雷光を守るために

「あなた方の相手はこちらです。戦闘はあまり巧くありませんから、苦しめたらごめんなさい?」

 

その言葉と共に召喚される使い魔───骸骨に似てるけど違う。確か───

 

「竜の歯から作られた使い魔───ヘカテちゃんの十八番ね!」

 

「うっそぉ、じゃああれって本当にメディアなのか!?おかしいな…確かメディアってもっとじっとりしてたような……」

 

〈本人が言うんだから間違えるはずがないでしょう!?あれは正真正銘私───厳密に言えば私の若い頃!!私の白歴史よっ!!〉

 

〈正直あの若いメディアは私も苦手だ……あの娘と付き合ってるとストレスで羽根が全部抜けちゃうんだぞ!?〉

 

「どんな地獄だよそれ……」

 

〈それくらい苦手なんだ、私は!〉

 

〈とにかく!ヘラクレスが相手になるとしたらこちらにはかなり不利よ!期を見て撤退しなさい!〉

 

その剣幕に私達は頷く。

 

「■■■■■───!!!」

 

「あぁぁぁぁぁ!!」

 

魔術礼装変換(コーデチェンジ)、“魔術礼装・魔術協会制服”!!主人技能稼働(マスタースキルアクティベート)、“全体回復”!」

 

アステリオスさんを見たあと、即座に全体回復を起動させる。

 

「ありが、とう!」

 

「ちぃっ…!何をモタモタしている、ヘラクレス!」

 

「■■■■■────!!!」

 

ヘラクレスさんが斧を振り上げる───けれど、その斧は音もなく飛んできた銃弾に弾かれる。

 

「……」

 

その銃弾が飛んできた方向にいるのはスナイパーライフルを構えたアル。ミラちゃんの術式で羽根を生やしているアルだ。

 

『全員に報告、演奏の質が変わるから気を付けろ!』

 

リューネちゃんから飛ばされる念話。それと同時に流れている曲が変わる。メドレー形式で複数の曲を繋げてるんだって。メドレーに用いる曲は確か…

 

 

不動の山神

電の反逆者

妖艶なる舞

灼熱の刃

銀翼の凶星

憤怒の奔走

塵殺の暴君

目覚め

ポッケ村のテーマ

大敵への挑戦

深い森の幻影

嵐に舞う黒い影

闇に走る赤い残光

閃烈なる蒼光

大風に羽衣の舞う

嵐の中に燃える命

悪逆無道

深淵の朔望

月震

英雄の証

 

 

以上20曲を組み合わせるらしい。この演奏で使われている楽器はドラムやヴァイオリン、フルート、ピアノ、三味線その他諸々……これを()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。思考操作…心意操作って言った方が分かりやすいかな。アクセルワールドのハルユキ君みたいに思考だけで物事を制御してるの。辛くないのかって聞いたら“歌ってないだけまだいい”って言われた。踊る……敵の攻撃を回避するという行動をしなければもっと楽らしいけど。楽器達はリューネちゃんが動くと一斉に追従してくれるらしい。楽器1つ1つが宝具で、リューネちゃんが倒れるか、かなり強力な攻撃じゃないと壊れないんだって。もっとも、壊れたとしてもリューネちゃんの魔力が続く限り修復できるらしいけど。…そう、これがリューネちゃんの宝具の1つ───“私が奏でて、貴女が歌って。(ドリーミー・オーケストラ)”。その効果は、自分が実際に触らずに大量の楽器を操作できる()()()1()()()()()()()()()()。これこそが、サーヴァントとしてのリューネちゃんの本気の演奏───!!

 

「■■■■■────!!!」

 

「きゃあっ!」

 

「っ!?何をしている、ヘラクレス───!?よせ!」

 

ヘラクレスさんの巨体がエウリュアレさんに向かう。アルの銃弾とアステリオスさんの猛攻。それに逃げようとした。そうも見える。けど────ヘラクレスさんがエウリュアレさんを故意に狙って攻撃した。私には、そう見えた。

 

「させ、ない!」

 

「■■■■!」

 

「ふは、ふははは!いいぞ、よくやった怪物!」

 

「申し訳ありません、イアソンさま。押し負けてしまいました。ですが…さすがは怪物と言われるだけはあるでしょう。ヘラクレスを一瞬とはいえ押し返してくれました。」

 

「あぁ……そうか。ヘラクレス、アステリオスは動けないはずだ!今のうちにエウリュアレを手に入れろ!」

 

「……させません」

 

クリアさんが前に出て、ヘラクレスさんを相手取る。

 

「■■■■■────!!」

 

「───!」

 

「屈んで、クリア!」

 

ミラちゃんの指示にクリアさんが屈む。ミラちゃんの周囲には大量の水───

 

「水の雨をここへ示さん────“アクア・レイン”!」

 

水の雨。事実しか言ってないようにも見えるけど、実際表現的には矢の雨とか隕石の雨とかあるからそこまで間違いとも言いきれないきがする。

 

『……マスター。銃弾が少なくなってきてます』

 

そんな時にアルからの念話。そういえばスナイパーライフル弾は少なめなんだっけ……

 

「くりあ!すいっち!」

 

復帰したアステリオスさんがクリアさんと交代する。

 

「あぁもう、どうしてこんなにも指示が通らない!ヘクトール!」

 

「はいよ…やっちますかい?」

 

「───あぁ。私は物事が順序よく進まないと苛立つ性格でね。」

 

面倒な性格してる……

 

「特に味方の無秩序さには我慢ならない。命令を守れないのなら、それは敵よりも醜いものだ。」

 

「───あいよ。そんじゃ───宝具解放。」

 

───あれだ。

 

あれだ───死因は。

 

『伝達!あの槍がアステリオスさんの死因になる!!』

 

『あの槍が───?』

 

『防ぐのは試してみるしかないな…』

 

「やべぇぞ、逃げろアステリオス!!」

 

「いや、だめだ、あれは。」

 

「止めたければアキレウスかアイアスの盾を持ってくるんだな!」

 

その時。私は、アルゴー号に紫色の何かがくっついているのを見た。あれは───?

 

「“不毀の(ドゥリンダナ)───」

 

 

ボンッ

 

 

「のわぁっ!?」

「きゃっ!」

「っとぉ!?」

 

その紫色の何かが大爆発を起こし、アルゴー号を揺らす。それによって宝具はキャンセルされた。

 

「ォォォォォォン………」

 

「………!この咆哮は───ミラ殿!!!」

 

「多重防壁展開───全員、衝撃に備えて!!」

 

ミラちゃんの叫びに全員が衝撃に耐えられるような姿勢をとる。そんな中に───アルゴー号へと突撃する1つの大きな影。

 

「やはり───爆鱗竜“バゼルギウス”!!」

 

「いいえ、違いますにゃ!あれは───!!!」

 

「“紅蓮滾るバゼルギウス”!?」

 

「ォォォォォォン!!」

 

紅蓮滾るバゼルギウス───そう呼ばれたモンスターはその場で大きく咆哮した。その咆哮の直後、アルゴー号から飛び立ち、別の炎がアルゴー号を襲う。

 

「うあっつつつ!」

 

「あれは……溶岩、ですか?」

 

そのマシュの呟きと共に今度はこちらの船が揺れる。

 

「ナバルデウス!?」

 

ミラちゃんの反応を見る限り、ナバルデウスが暴れてるみたい。どうして───

 

「ギャァァァウ!」

 

「この咆哮───」

 

私が上空を見上げると、そこにいた赤い竜───火竜“リオレウス”。紅蓮滾るバゼルギウスもその近くにいた。そのリオレウスの背からこちらに向かって飛び降りる1つの人影───人影?

 

「───やぁぁぁぁぁ!」

 

その人は空中でハンマーを構え、ヘラクレスさんのもとへ向かいヘラクレスさんを打ち上げた。

 

「レウス!」

 

その人が叫ぶと、リオレウスがヘラクレスさんに突撃し、アルゴー号まで吹き飛ばした。

 

「……あ。」

 

〈マジかよ───嘘だろ!?いや、でもその()()()()()()()は間違いねぇ!〉

 

「…ギリギリ間に合った、かな?ちょっと時間かかっちゃったけど───ただいま戻りました、マスター。」

 

「ルーパスちゃん───」

「旦那さん!」

 

弓の狩人(ハンター)───ルーパスちゃんが、そこにいた。

 

「なんだ……?」

 

「こんにちは。私はルーパス・フェルト───あなた達を足止めする者。ずっとあなた達を見かけてたけど───相手する気もなかったからこれまで敵対しなかった。───だけど。」

 

ルーパスちゃんが弓を構えた。

 

「私の知り合いに何か危害を加えるようなら容赦はしない。貴方が誰であろうと関係ない。」

 

「……ふん。」

 

「あぁ、それと───貴方が求めている“アーク”は私が場所を知っている。」

 

「……何?」

 

アーク?

 

〈アーク……だって!?〉

 

「情報が知りたいなら私を倒しなさい。敵に見返りもなく教えるほど私は優しくないよ。」

 

「この……小娘が……!!!」

 

「…さて、みんな」

 

「ルーパスちゃん…」

 

「時間は稼ぐから撤退して。」

 

え……

 

「何を言ってるんですか!?」

 

「これで相手は私を狙ってくると思うし…大体、時間稼ぎもないと追ってくるだけ。ヘラクレスは12回殺さないと倒しきれないし。」

 

〈アイツが生前成し遂げたと言われる12の試練か…〉

 

〈敵に回ると厄介なことこの上ないぞ……!〉

 

「……だから、あんたが囮になるってのかい。」

 

「私だけじゃないよ。」

 

「我も同行しよう。案ずるな、必ず帰ってくる故な。」

 

〈あなた達、正気なの!?いくらあなた達でも無理があるわよ!どんな英雄だって……!それにルーパスは奥義が封じられてるじゃない!?〉

 

メディアさんの言う通り、今のルーパスちゃんは空中にいない。ルーパスちゃんの奥義は空中で真価を発揮する───そんなもの。

 

「大丈夫だよ。これまでも、奥義を使わずに戦ってくることがほとんどだったんだから。むしろ最近使ってたのが異常なくらいだからね。」

 

「我の力はもう知ってるだろう?そら、ゆけ。アステリオス、クリア。エウリュアレのこと、頼んだぞ。」

 

「……はい」

「おうさま……」

 

「……行こう、みんな」

 

「先輩!?」

 

私はルーパスちゃんとギルの目を見たあとに言った。

 

「2人が大丈夫って言うなら大丈夫だよ。……そうだよね。」

 

「うん。…心配かけたことに関しては、後で全力で謝らせてもらうよ…」

 

「……わかった。」

 

「案ずるな。必ず戻る。」

 

ギルがそう言ったあと、ルーパスちゃんが私に1枚の紙を渡してきた。……これは……海図?

 

『その海図に示されている島に向かって。イアソンが求めるアーク。そして、ジュリィがその場所にいる。』

 

───!

 

『細かい事情はジュリィとアークの持ち主に聞いてほしい。』

 

『…わかった』

 

私がそう答えると、ルーパスちゃんは指笛を吹いた。その指笛に応じて降りてきたのは───火竜“リオレウス”。ルーパスちゃんはそのリオレウスの背に乗り、飛び立つ。ギルはヴィマーナを呼び出してそれに乗った。ルーパスちゃんの近くには“紅蓮滾るバゼルギウス”の姿もある。それは、まるで───

 

「───竜騎士」

 

〈───ハンターでありながら、モンスターと絆を結ぶ者。噂には聞いていたが…これ程とはな。へっ…面白いじゃねぇか。〉

 

「撤退だ!全員船に乗りな!───総督!」

 

「む?」

 

「契約は続いているんだからね!死ぬんじゃないよ!」

 

「ふ───当然よな。我とルーパスがいればあの程度に負けることなどなかろう。」

 

「慢心厳禁。」

 

「そうよな…」

 

「ルーパス!あんたも早く帰ってきな!待ってたんだからね、あんたのこと!」

 

「ん。任せたよ。」

 

そのルーパスちゃんの言葉を最後に、黄金の鹿号はルーパスちゃんに示された島へと向かった。




正弓「アステリオスさんは死の運命を回避できたようです。」

裁「紅蓮滾るバゼルギウス…いきなり出てきたけどいつから……?」

正弓「ご本人からの手紙によれば実は第144話の頃からずっと近くにいたみたいですよ。」

オケアノス終了後に召喚するサーヴァントのクラスは?

  • 騎兵、槍兵、弓兵
  • 弓兵、弓兵、弓兵
  • 暗殺者、裁定者、剣士
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