狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い   作:Luly

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正弓「……ぁ。…あれ、私眠ってましたか。」

裁「おはよう、正のアーチャー。」

正弓「おはようございます……」

裁「29,000UA超えてるよ」

正弓「読者の皆様本当にありがとうございます……お気に入りも100件行ったそうで。」

裁「それにしても話数のずれっていつ矯正するんだろ……」


第149話 大英雄再臨

「ふむ。翔け抜けるのもよいが、こうゆっくりと行くのもよいものよな。」

 

ゾラ・マグダラオスの身体、体組織である溶岩の流れていない部分に腰かける英雄王がそう言った。

 

「そうだね……と、見えてきたよ。」

 

「ふむ…ルーパス、貴様やはり“千里眼”を持っておらぬか?」

 

「千里眼?あれは過去のスキルだから今の私は発動できないよ?」

 

もっとも、その装備を持ってないだけだけど。

 

「そういうことではないのだが…」

 

「……?」

 

ちなみに“千里眼”っていうのは私が新大陸に渡る前まであったスキル。新大陸と大陸の流通が完全に確立された頃にスキルポイントの組み合わせで発動させる方式じゃなくなったみたいで、初心者のハンターでもスキルを発動させやすくなったんだとか…なんかリューネがそう手紙に書いてた。もちろん、スキルポイント式もまだ使えるみたいで、加工屋の人にお願いすれば作ってくれるらしい。

 

 

閑話休題。

 

 

黄金の鹿号が見えると同時に、島とナバルデウスがこちらに近づいてくるのがわかった。

 

「ナバル!」

 

龍気の性質で何がいるかとか分かればいいんだけどな、とか思ったけど、とりあえず声をかける。すると、ナバルデウスの巨体が水面まで出てきた。

 

「ほう、これがナバルデウスか。」

 

「そそ。」

 

「……片方角が折れているがこれは?」

 

「合流前に強引に折った。ナバルも鬱陶しかったらしいから。まぁ暴れられたけど。」

 

まぁ地震起こされても面倒だったし、って説明したら少し引かれた。なんでさ?エミヤじゃないけどなんでさ?

 

「ちなみにこれはナバルデウス原種。ナバルデウス種は成長と共に角が片方ずつ、交互に同じ長さまで成長していくんだけど…たまに片方しか成長しない特殊なナバルデウスがいるの。私達がモガの村を護るために戦った個体もそのタイプだね。まぁ、原種はほとんど現れないから、ギルドじゃあまり生態研究進んでないんだけどね……」

 

「ふむ。ならば何故ルーパスは知っているのだ?」

 

「ん?あぁ……私、ナバルデウスの幼体を保護したことがあるの。」

 

「保護…とな?」

 

「ん。オストガロアに捕食されそうになってたナバルデウスの幼体を2匹助けたことがあるんだよね。で、その時に懐かれちゃってさ…短い間だけど世話してたの。で……その時に得た記録はギルドに報告はしたけど、まぁ…情報源が私とリューネだけだからそこまで信用はされなかったし、完全な解明には至ってなかったから他のハンターに向けて情報の発信はされなかったんだよね。」

 

情報が少なすぎたんだよねぇ…

 

「ふむ…その後、その幼体はどうなったのだ?」

 

「ナバルデウス亜種が引き取りに来た。」

 

「……は?」

 

いや、何言ってんだコイツみたいな声出されても。

 

「正直な話。ナバルデウス原種は多分ナバルデウス亜種の幼体なんだろうね。ナバルデウス原種が長い時間を経て変化するとナバルデウス亜種になるって話だから。」

 

「ならば親が引き取りに来たと言うことか?」

 

「さぁ?レド爺がいれば分かったかもしれないけどね。もしくはその孫の女の子か。」

 

「ふむ……ところで“レド”とは誰だ?」

 

「お父さん達の知り合い。マハナ村のライダー。」

 

「……分からぬ。」

 

「だと思った。」

 

私はナバルデウスを一通り撫でたあと、英雄王と島に上がった。

 

「ルーパスちゃん────!!!!」

「ルーパス────!!!!」

 

「あ、リッカとリューネ───かふぅっ!?」

 

島に上がった直後、リッカとリューネに突撃され、力強く抱き締められる───って痛い痛い痛い!!!

 

「ちょっ、くるし───」

 

「生きてる!生きてるよね!?」

 

「───」

 

「───生きてる……!!よかった……!」

 

「……心配かけてごめん、リューネ。」

 

「ぐずっ…ホントだよ……」

 

ここまでリューネが取り乱すのはすごく珍しい。結構前のミラボレアス戦以来かな?

 

「その辺にしておけば。まぁ、悪いのはルーパスさんだけど。」

 

「ミラ…」

 

「…事情は大方ナバルデウスとジュリィさんから聞いた。ゾラ・マグダラオス、ナバルデウス共に世界が荒らされてるのが気にくわないらしいね。利害は一致してるし、協力体制になるのは必然だったのかもね。」

 

「そっか。」

 

「さ、島の奥に。2人とも疲れてるだろうし、休んだ方がいいと思うよ。」

 

「ぐすっ……ギルもおかえり。よかった……無事に戻ってきてくれて…」

 

「ふ、大袈裟な者共よ。全力の我等が負けるなどあり得ぬ。なぁ、ルーパスよ。」

 

「油断大敵。まぁ、そこまで全力じゃないと言えば全力じゃないけどね。」

 

とはいえ、結構出しきった感あるけど。うーん…まぁいっか。技が足りないなら編み出せばいいし。

 

「ほら。泣き止んで、リューネお姉ちゃん。」

 

「……お姉ちゃん…?」

 

あ、間違えた

 

「…まぁいっか。昔の名残だね。」

 

「久しぶりに聞いたな…」

 

「あ、戻ってる。」

 

「ちょっとした衝撃でな。すまない、かなり取り乱していたようだ。」

 

「…手でも繋ぐ?」

 

「いや…いい。思い返して恥ずかしくなってきた……」

 

私は肩を竦めて、島の奥へと進んだ。

 

「おかえりなさい、相棒!」

 

「ただいま、ジュリィ。」

 

「君が無事で何よりだ。あぁ、アークに関しては問題ない、説明はすでに終わっているよ。」

 

アークを任せた男がそう言った。

 

「……」

 

「どうしたの、ダーリン?」

 

「いや…2人とはいえあのギリシャ最大最強たるヘラクレスと戦って五体満足で仕留めて帰還できる化け物がこの世界にいることに常識がすごく揺らいでる。」

 

「オリオンさん、英雄王は化け物ではありませんよ。」

 

「相棒も化け物などではありませんよ。相棒は調査団の導きの青い星。私が知る限り、最高のハンターですから!」

 

「やめてよ、嬢。恥ずかしい…」

 

「真実を言っているだけです!」

 

「ははは…すごいじゃないか。」

 

「何言ってるの、リューネの方も十分凄いでしょ。ねぇ、“安寧の焔を護るカムラの英雄”様?」

 

「………ルーパスの気持ちが一瞬で分かったぞ……」

 

微妙な表情をするリューネに私がクスリと笑う。

 

「ギルは私達自慢の王だもんね、マシュ。」

 

「はい。」

 

「ふはははは、むず痒い。だが宣言してやろう。ギリシャの英雄など我の前には壁になどならぬ!我に立ちはだかるというのなら贋作者のように無限に等しい武器を操るか、それこそ我そのものが対峙するがいい!油断、加減などしてやらぬがな!ふははははは!!」

 

「いいねぇ!あんた最高だよ、総督!」

 

〈ま、無事に戻ってきてよかったってな。〉

 

六花がそう言った。まぁ、結構心配かけたみたいだからなんとも言えないけど。

 

「さて…フランスで1度会っていたか。…いや、そちらにも私はいるのだったな。」

 

「やぁ。この特異点で鍵となる僕だ。」

 

「む?……貴様らもはぐれサーヴァントか。」

 

〈も?ギル、彼ら以外にもはぐれサーヴァントと出会っているのですか?〉

 

「そこにいるであろうが。ミルドと契約させてはおるが、元々クリアははぐれよ。」

 

へぇ…

 

「…というか、クリアよ。そろそろ真名を明かしても良いのではないか?」

 

「……」

 

「嫌か。まぁ良いが…とりあえず貴様らの真名を明かせ。」

 

「……私の真名は知っているだろう?“アタランテ”だ。正直な話、アルテミス様への尊敬と信仰を若干失いかけている。」

 

「“ダビデ”だよ。彼らが求めるアーク───そう、“契約の箱”の持ち主さ。」

 

「ふむ。文字通りキーマンであるか。して、攻略の目処は立ったか?」

 

「あぁ。……リッカとマシュが鍵になるけどね。」

 

「ふむ……どのようなものか聞かせよ。」

 

〈待ってください。…ルーパスさんとギルさんの魔力がかなり減っています。医療スタッフとして、休息を推奨します。〉

 

「我は構わぬ。続け───」

 

〈過労死しますよ?もっとも、サーヴァントに過労死があるかは存じませんが。〉

 

「よし、我は休む。ルーパス、貴様はどうする?」

 

凄い手のひら返し……ええと。

 

「私は…そうだね。私も休もうかな…本当ならユクモ温泉とか入りたいけど。」

 

「温泉ならさっきリッカが掘り当てたよー!」

 

えぇ!?

 

「リッカ!?私の見てないうちに何してるの!?」

 

「ええっと…なんか直感の反応する場所を掘ってみたら温泉が湧いたんだよね……」

 

「えぇ……」

 

リッカの直感って凄い。

 

「しかし…なんだい?王様は過労死がお嫌いかい?」

 

「たわけ!現代社会の闇を好む者がいるか!」

 

「あぁ、王の仕事は本当にね!あぁ、いやだいやだ!」

 

「お父様も結構疲れた表情で作業してたことあったなぁ…」

 

よく“娘達と遊べない”ってボヤいてましたものね。私もよく覚えています。

 

〈王はそこまで自由が許されてるわけでもないからねぇ…よし。今からベッドとハンモックを送ろう。今日はそれを使ってゆっくり休んでくれ。〉

 

ロマンがそう言うと同時に、ベッドやハンモックが大量に送られてきた。

 

「リッカー!一緒に温泉入ろー!」

 

「女神と温泉に入れるなんて光栄なことよ。」

 

「僕達も行かないか、ルーパス。」

 

「ん、そうだね。スピリスもおいで。」

 

ずっと言葉発してなかったけど、スピリスは私がリッカ達をこの島への海図を渡したときからずっと私のそばにいた。

 

「あ、そうだ。ねぇ、貴女がルーパスちゃんよね?」

 

「アルテミス…だっけ。そうだけど?」

 

「温泉に浸かってる時じゃなくてもいいから、少しお話がしたいのだけど。」

 

「…?」

 

「同じ弓の操り手として───狩猟の女神として。そして女の子として…ね?」

 

「……よく分からないけど。まぁ、いいよ。」

 

私、何かしたっけ?

 

「あ、俺も一緒に入っていいっすか……?」

 

「流石に男女別にするがよい。」

 

「「ユクモ温泉混浴だったからなんとも……」」

 

私とリューネが同時に呟く。

 

「……まぁ、好きにせよ。我はまだやることがある故な。あぁ、それと…マスター、そしてルーパス。湯浴みが終わってからで良い。少し時間はあるか?」

 

「「…?うん。」」

 

「ならば少し時間を───」

 

「おうさま───!!」

 

そんな叫び?と共に大きな足音が聞こえた。

 

「む、アステリオ───ぐふぁっ!?」

 

うわぁ、痛そう

 

「よかった、よかった!ぶじ、ぶじで、ほんとうに!」

 

「ぐぁぁぁ!やめよ、アステリオス!締まる、死ぬ、極る!まて、腕挫十字固はやめよ!ぬぐぁぁぁ、関節がぁぁぁぁ!!」

 

「アステリオスったら、ずっとあなたの心配をしていたのよ。尊敬していたところがあるのでしょうね。」

 

「はっは、人気者だねぇ、総督!」

 

「分かったから離せ!ルーパス!赦す!我を!疾く!助けよ───!!」

 

「おうさま───!!」

 

「筋力A+++で締めるでない我は辛い───!!!」

 

私達って最大でも筋力Aなんだけどその差はどうすれば……多分怪力の種とか食べても無理があるよ?

 

「あっちの船とは大違いだな、こりゃ。」

 

「楽しい方がいいと思う。」

 

「おうさま───!!!」

 

「何故我は戦闘と関係の無きところで死の淵を彷徨うのだぁぁぁ!!」

 

「王ってそういうものじゃない?暗殺とか処刑とか、そういう類いで命を落とすことある気もするけど。」

 

まぁ。とりあえずアステリオスを説得して、英雄王を解放したあと、私達は温泉に入りにいった。

 

「……相棒。」

 

「……気のせいだよ」

 

「…ですよね。」

 

道中、導蟲が何かに反応したと思ったら、すごく見覚えのあるものがあったんだけど…気のせい、だと私は信じたい。

 

 

 

時間は過ぎて夜になって───

 

 

 

「マスター、おるな。」

 

「う、うん…」

 

全員が寝静まった頃に、少し開けた場所で私、英雄王、リッカは集まっていた。

 

「ヘラクレスは喚んであろうな?」

 

「ある、けど…」

 

「■■■■■…」

 

〈本当にやるの?いえ、それが正しい運用なのは間違いないのだけれども。〉

 

「無論だ。楽しいことになるであろうな。」

 

「……?」

 

リッカが首をかしげてる。

 

「ヘラクレスの知性と理性を呼び戻すんだって。つまり、バーサーカーから本来のクラスへと戻す…その作業を今からするんだってさ。」

 

「左様。我等が戦ったヘラクレスでは少し物足りなかったのでな。カルデアのヘラクレスもその様では不安がある。」

 

「できるの…?」

 

〈まぁ…そもそもの話、バーサーカーを召喚するときは狂化を付与する召喚式句を唱えるのよ。それを抜いてしまえば戻すことは可能なはずよ。まぁ、問題は材料が面倒なのだけれど…〉

 

令呪と術式、聖杯にエーテル…だっけ?

 

「我が全て提供しよう。」

 

〈あるの!?というか何故そこまでするのよ!あなた達がいれば十分じゃない!?〉

 

「んと…私は単純に見てみたいからだけど。」

 

アーチャーって聞いてるし、私の技に磨きかけられるかなって。

 

「我はあのイアソンめが理性の無いヘラクレスで粋がっておったからであるか。それと…我が対峙せしとき、ヘラクレスは何かを言いたげであった。ならば、それを言わせるのが良いであろう?」

 

〈……ルーパスはともかく、ギルガメッシュ。あなた本当に性格悪いと思うわ…〉

 

メディアがそう呟き、ふと思い出したようにギルガメッシュを見た。

 

〈そういえば、イアソンの傍らにいたのは私よね?〉

 

「む、そうだな。若い貴様であった。」

 

「え、あれメディアさんの若い頃なの?凄いキラキラしてたように見えたけど。」

 

〈まぁ、ルーパスは説明したときにいなかったし仕方がないわね。…でも、今の私から見れば想像つかないのでしょうね。今の私は破壊の方をよく使うけれど、若い頃は再生の方をよく使っていたのよ。〉

 

へぇ…

 

〈ともかく、あれをマリーに見られるわけにはいかないわ。〉

 

「貴様直々に出張るか?過去の自分と戦うならば贋作者に聞くが良い。あやつならば心得ているであろう。で。どうだ?」

 

英雄王がヘラクレスとリッカに目を向ける。

 

「ヘラクレス。そしてマスター。貴様らに返答を聞こう。」

 

「私…?」

 

「知っての通りだが、こやつは大の魔力喰らい。今でさえそうなのだ、本来の状態に戻すなどかなりの魔力を喰らいに違いはないだろう。そう───命を削るに等しい所業だ。」

 

メディアの話では、現在のカルデアの電力1割程をヘラクレス専用にしないと間に合わないくらいになるらしい。

 

「いくら魔力が多い貴様といえど、どこぞで果てるかもしれぬ。こやつの覚醒───それに命を賭ける覚悟はあるか?」

 

「……」

 

リッカはヘラクレスを見た。

 

「うん。変えよう…違うね、戻そう。ヘラクレスを本当のクラスに。」

 

「ほう。」

 

「私、聞いてみたい。ヘラクレスさんのお話…ヘラクレスさんの冒険談。神話で読むだけじゃなくて…本人から。」

 

「■■■■──」

 

「だ、そうだが。どうだ、ヘラクレス。」

 

「■■■■■……」

 

「……友達の歪み。」

 

「……!」

 

「間違いは友達であるあなたが正すべきじゃない?」

 

少なくとも私はそう思う。

 

「■■■■──」

 

「マスターなら大丈夫であろう。世界の命運を背負うマスターであり、新たな世界を創る使命を持つ者だ。この様なところで果てるような運命でもなかろうよ。」

 

「ヘラクレスさん…心配してくれるの?…ありがとう。でも、バーサーカーとしてじゃなくて、本当の大英雄として世界を救おうよ。」

 

「■■■■…」

 

〈まったく…無茶するんだから。〉

 

「まぁ、発破をかけたは我等であろうがな。よし、マスター!服を脱げ!」

 

「ふぇっ!?」

 

「あぁ、上だけで構わぬぞ。特注の令呪を使う故、手だけでは足りぬのだ。」

 

「な、なるほど…?」

 

「我は性別変換の薬で女に変わっておくゆえ、ここにいる男はヘラクレスのみだ。とはいえ、元男の前で全裸は辛かろう。」

 

「あ、あはは……」

 

「さて、転身の儀式を始めようではないか。」

 

まぁそんなこんなで準備は進んで……

 

〈これでいいわね。令呪3画を用いて、ヘラクレスに伝えるの。〉

 

「う、うん…」

 

「できたよ~」

 

魔方陣も書き終わって、英雄王から聖杯を手渡される。

 

「ふぅ……令呪をもって命じます。」

 

それによって令呪が輝く。

 

「1つ。ヘラクレス───目を醒まして」

 

それと同時に狂化特有の靄のようなものが消える。

 

「2つ。ヘラクレス───守護した結果、救われ、感謝してもらえた人々を思い出して」

 

残り、1画。

 

「3つ。ヘラクレス───あなたに与えられた祝福を受け入れよ」

 

目を瞑っていたリッカがヘラクレスを見つめる。

 

「以上をもって契約の転換、契約更新とする。目覚め、汝が名を告げよ。」

 

「───その願い、確かに聞き入れた。」

 

姿が変わったヘラクレスが、はっきりとそう言った。

 

〈やってしまったわね……イアソン終了のお知らせでも流そうかしら。〉

 

「英雄王。この身へと与えられた赦し、感謝しよう。それともうひとつ、何処かでの聖杯戦争の折、貴方を弱いと言ったこと。謝罪しよう。」

 

「ふ。よい。その友としての務めを果たすが良い。」

 

「承った───む?」

 

ヘラクレスが訝しげな声を上げた。

 

「……メディア。」

 

〈終わったわ……終わったわ……〉

 

「メディア?聞こえているか?」

 

〈……え?何かしら?〉

 

「すまないが、私の霊基───クラスがどうなっているか、分かるか?」

 

〈え?アーチャーよね?…一応、調べてはみるけれど…〉

 

その声と共にキーボードを叩く音が聞こえた。一瞬の後、それが止まる。

 

〈───嘘でしょう?〉

 

「ふ。そういうことか。面白いことになったものよ。」

 

〈面白い、というか…これは流石にエグいわよ。イアソン完全終了のお知らせ流しておくわね……〉

 

「「……?」」

 

私とリッカは完全に理解できていなかった。

 

「すまない、マスター。私も理解しきれていないのだが…マスター達の方が理解できていないだろう。では、改めて名乗ろう───」

 

ヘラクレスが私達の方に向き直って口を開いた。その時の驚きをきっと私は忘れない。

 

「サーヴァント、()()()()。真名、“ヘラクレス”。なんの因果か、ルーパス達と同じ狩人(ハンター)の霊基へと変質した。狂いし私に理性と知性を戻せし主よ、その決断に感謝を。」

 

「「ハンター……!?」」

 

「ハンターであろうと私は私。共に往こう、我が主。その先にある困難を打ち砕かんことを。」

 

「は、はいっ!」

 

〈ちなみに、ハンターのクラススキルである“自立魔力”はルーパス達よりランクが低いみたいね…それでも現界には十分な魔力を生成するわ。何よこれ…カルデア総電力1割占有すると考えてた私が馬鹿みたいじゃないの…〉

 

あ、そうなんだ…

 

「さて───役者は揃った!最終決戦と行こうではないか!」

 

「…ありがとう、メディア。」

 

〈イアソン…完全に許しているわけではないけれどもう冥福を祈っているわ……ただでさえハンターのクラスは化け物クラスの性能をしたサーヴァント達なのにそこにヘラクレスが入ったら絶望的よ……〉

 

「…なんか…すまない。」

 

そうして、夜は更けていった。




裁「ハンターの霊基…未だ不明なところってあるよね。」

正弓「Fateの原型にはハンターというクラスがあったそうですよ。今のアーチャーですけど。」

裁「あ、そうなんだ…」

正弓「……ところで、この作品。Fate/Grand Orderにモンスターハンターの存在を入れてるわけですが。」

裁「うん。」

正弓「実は結構同じようなことをしている方はいるようです。ざっと、20作ほど?」

裁「あ、そうなの?」

正弓「えぇ、まぁ。お母さんはその誰とも関係ありませんけどね。」

裁「それを話した意味…」

オケアノス終了後に召喚するサーヴァントのクラスは?

  • 騎兵、槍兵、弓兵
  • 弓兵、弓兵、弓兵
  • 暗殺者、裁定者、剣士
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