狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い   作:Luly

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正弓「30,000UA突破致しました……」

裁「いつの間に……」

正弓「皆様本当にありがとうございます……お母さんに代わりお礼申し上げます。」


第151話 決戦の前に・沖

私達は一通り踊ったあと、フォータさんから連絡を受けてルーパスちゃん達のいる場所に戻ってきた。

 

「ただいま……」

 

「おかえり…リッカ……」

 

「……大丈夫?」

 

「頭痛い……」

 

これって……

 

〈二日酔いね……セリア?〉

 

〈二日酔いに効くお薬処方しておきますね~…メディアさんやキルケーさん、ハンターの皆さんのご協力で魔法薬その他諸々、扱えるものが増えていますから。〉

 

「ありがと……」

 

「…そういえば、リッカさんはリューネさんを探しに行ってたみたいですけど……何かありましたか?」

 

ジュリィさんの問いに少し考えてからあの人?から渡された紙を見せる。

 

「リューネちゃんを見つける前、森の中でこれをくれた誰かがいたの。」

 

「……これは……相棒!」

 

「……なに」

 

「これは……!」

 

ジュリィさんが見せた紙に気分が悪そうな表情をしているルーパスちゃんが目を見開く。

 

「……“古代竜人の手形G”?」

 

「古代竜人?」

 

「あぁ、“古代竜人”っていうのは……私達人間が新大陸に渡る前から新大陸にいた…えっとなんだっけ。」

 

「先住者、ですね。」

 

「そう、それ…その人達のこと……色々知ってる上に新大陸にならどこにでも現れるよ……多分1人じゃないんだろうね…」

 

「…昨夜、私達は古代竜人の痕跡を見つけていたんです。まさか、この世界にいるはずはないと思って無視したのですけど……古代竜人の手形G(これ)があるということは……」

 

「……本当にいる、ってことだね……うぅ、頭痛い……」

 

ルーパスちゃん、本当に大丈夫?

 

「む、マスターめも帰ってきておったか。」

 

「あ、ギル……」

 

「それでは会議を始めるぞ。」

 

「……私も出る…」

 

「たわけ。貴様は少し休んでおれ。頭痛が酷いのであろう。」

 

「気合いで何とかする……大丈夫…しばらくすれば収まるから……」

 

「……はぁ。」

 

とりあえず、船長達と合流してこの後の作戦と現状を共有する。

 

「なるほど……エウリュアレが契約の箱に触れるとこの世界が滅亡するか。しかし、あやつにそのような願望があるか?」

 

「あるかないかと言われればないだろうよ。あいつもそこまでバカではない……と信じたい。」

 

「ふむ……ヘラクレス、貴様の見解はどうだ?」

 

「ないだろう。そして私は理性を喪ったとはいえど、それを止めるために動いているはずだ。イアソンが求めているのは“聖杯”、“契約の箱(アーク)”───そして“女神”。契約の箱はこちらにあるが、聖杯は既にあちらの手にある。女神を捧げる、ということは契約の箱によって“死”がもたらされることは気づいているはずだ。騎士王、貴女なら分かるだろうが聖杯というものはかなりの力をかけねば破壊が叶わない。私では狂化しているとはいえ破壊できないだろう。それが大聖杯ではないといえど。」

 

〈……そんなこともありましたね。というかよくご存じで。その時にヘラクレスはいなかったように思えますが。〉

 

「細かいことは気にしてはいけない。ともかく、聖杯の破壊が不可、契約の箱(アーク)の強奪・隠蔽も不可となれば───答えは1つだ。()()()()()()()()()()()。恐らくあちらの私はこれを狙っている。」

 

その言葉にエウリュアレさんがビクッと反応する。あぁ、でも───

 

「やっぱり、そうだったんだ。」

 

「我が主?」

 

「あの時───アステリオスさんとアルでヘラクレスさんを攻めていたとき。1度だけ、エウリュアレさんに攻撃の矛先が向かったときがあった。」

 

「そういえば……そうだったわね。」

 

「……あの時。私は、ヘラクレスさんがエウリュアレさんを故意に───わざと、狙ったように見えた。」

 

その言葉に全員が驚いた表情を見せた。

 

「……先輩。それは、本当ですか?」

 

「…勘、でしかないけど。攻めが激しかったからただただそれから逃げようとしたのかもしれない。でも、私は故意に狙ったように見えたの。」

 

「ふむ……ヘラクレス、どうだ?」

 

「……流石は我が主、よく見ている……と言いたいところではあるのだが、それが真かは定かではない。それらは一応全ておいておくとしようか。…さて。ひとまず、イアソンから私を引き離さなければだが……これについては策がある。」

 

「ほう?」

 

「イアソンは私のことを強く信頼している。それは、君達も見ていて分かったとは思うが。」

 

あー……まぁ、なんとなく。

 

「故に、こちらが誘い込めば高確率で私を放ってくるだろう。話では英雄王とルーパスの猛攻で命を残り1つにまで減らされているということだ、かなり苛立っているのもあって早期に決着をつけたいだろうからな。」

 

「ふむ……」

 

「誘い込むならば遠距離攻撃が最適だ。時に聞くがリューネ。」

 

「うん?」

 

「君は、弓は使えるか?」

 

その問いにリューネちゃんは頷いた。

 

「確かに主に使うのは狩猟笛だが、あらゆる武器を扱えるようにしてあるからね。」

 

「そうか……ならば遠距離で誘い込むこともできるか。」

 

「私もやれるよ……」

 

「……ルーパスはやめておいた方がいいんじゃないだろうか」

 

「皆が頑張ってるのに私が見ているだけなんて耐えられない……それと、まだ頭は痛いけど最初よりは収まってきたから…」

 

「……そうか。」

 

「誘い込みは決まった。───して。」

 

ギルが私の方を見た。

 

「───本当によいのだな、マスターよ。」

 

その問いに小さく頷く。

 

「大丈夫だよ。皆に担当してもらったとしても、それはただ相手を警戒させるだけだと思う。サーヴァントの皆は、強いから。だったら、今ここにいる中で一番弱い私がやったほうがいい。」

 

「女神を連れた全力疾走───君がいくら英雄達から指導を受けているとはいえ、ただの人であることは変わらない。」

 

「あと、この世界の人間のカルデアスタッフの中で超弱体のモンスター達を越えたのリッカさん、六花さん、オルガマリーさん、ルナセリアさん、ムニエルさんの5人だけだし。下位にはまだ到達しないとはいえ、大型モンスター達も出てくる弱体でそれなりに戦えてるから結構鍛えられてはいるんだろうけどね……」

 

「うむ…いくら鍛えているとはいえ、完全には賛同しかねるが……」

 

「ふん…問題なかろう。」

 

ギル?

 

「……英雄王。その根拠は如何に?」

 

「簡単よ───こやつは世界を背負うマスターだ。この様なところで果てたりせぬだろうよ。そも、最初から英雄であった者などおらぬであろうが。英雄と呼ばれ、強い力を持つハンター共ですら最初はただの子供、ただの小娘よ。そうであろう?ルーパス、リューネ、ミルド。」

 

「うん……」

 

「そうだな…才能という有利はあったかもしれないが、元々はただの少女に変わりはない。」

 

「重視されるのは“どんな人だったか”ではなく“何を成したか”…成した結果によって私達人間は英雄と呼ばれる……」

 

「左様。そういう意味で見れば、マスターは英雄としての器があるのではないだろうか。」

 

そうかなぁ……

 

「私は……できることをするだけだから。それでも、皆に支えてもらわないとできることなんて少ない。支えられてるからこそ、頑張れる───」

 

「…我が主」

 

「───だけど。それでも怖いのは本当のことだから…少しだけでいい。皆の勇気を分けてくれる……?」

 

「……」

 

「だめ……かな?」

 

「……否」

 

そう言われて私はヘラクレスさんに頭を撫でられる。

 

「苦難を知り、恐怖に立ち向かう勇気───それは紛れもなく勇者そのもの。私も微力ながら力を貸そう。」

 

「ふん……貴様の微力なぞそこらにいる汎英雄の何倍だというのか。ルーパス達と同じ“狩人(ハンター)”の霊基を持った貴様がそこらの汎英雄共と同じだとは到底思えん。」

 

「……ルーパス達のを見ていると明確に否定ができないのが難しいところだが…買いかぶりすぎだ。私は他よりも苦労が多かっただけだ。」

 

「ヘラクレスさんの苦労と比べたら私なんてペラペラの紙だよ……?」

 

「……我が主、それは違う。君は世界を救うという使命と、新たな世界を創るという使命を持っているだろう。それは、私にはなかったものだ。君の加減で決まるそれは、私の1つ1つの試練よりも遥かに重いだろう。」

 

「……」

 

「ふ、ヘラクレスからそう言われるとはな。13人分もの苦労をしたこやつに言われるなど、これまで例はないであろうよ。」

 

そのギルの言葉に、ヘラクレスさんが訝しげな表情をした。

 

「いや……それは違う。“12の試練”とは言うが、無効、ノーカウントがいくつかあった。非公式とされている試練もいくつかあるはずだ。」

 

「…あー……」

 

そういえばあった気がする……

 

「我が主も信仰する神には気を付けよ。」

 

「私アルテミスさんにしようかと思ってたけど……」

 

「………」

 

「………」

 

無言が辛い。

 

「まぁ、機嫌を損ねなければいいのだが……ヘラではないしな……ヘラではないしな。」

 

ヘラさん嫌われてるなぁ……

 

「ところで……ルーパス。」

 

「…うん?」

 

「……行けそうか?」

 

「だいぶ落ち着いたから……なんとか。」

 

「……君は本当に酒に弱いのだな。」

 

「この世界でいえば未成年だし……」

 

「…そうか……」

 

ルーパスちゃんにお酒を飲ませたらダメだってよく分かった一件でした。




───ピリリリ、ピリリリ……

裁「……何、これ。」

弓「着信音、か?」

裁「発信源は……正のアーチャーさん?」

正弓「すぅ……んにゅ……」

裁「……かわいそうだけど起こそうか」

弓「ふむ。……ルーラー、耳を塞いでおれ。」

裁「…?」


───ガァァァァァ!!


正弓「ひゃうっ!?」

弓「起きたか。」

正弓「い、今のは……?」

弓「何、黒轟竜の咆哮よ。良い目覚ましになったであろう?」

正弓「……私、第三王女じゃないんですけど…」

弓「ふむ。さて、貴様に着信があったようだが……」

正弓「はぇ……?……本当だ」

弓「かけ直してみたらどうだ?」

正弓「いえ……お相手さん、結構忙しかったりもするので。“不在だったとしても後でこっちがかけ直すから連絡してくんな”って言われてるんです。」

弓「……苦労人か。」

正弓「本来は電話通知で目覚めるはずなんですけどね……私強制起床アラーム切ってましたっけ……」

オケアノス終了後に召喚するサーヴァントのクラスは?

  • 騎兵、槍兵、弓兵
  • 弓兵、弓兵、弓兵
  • 暗殺者、裁定者、剣士
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