狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い 作:Luly
正弓「はい。」
?〈お、母さん。出たか。〉
正弓「どうしたの?」
?〈進捗報告な。現状約40%回復済み。結構順調に進んでるな。〉
正弓「了解。引き続きお願いね。」
「ここか、メディア。」
「はい、イアソンさま。こちらの島に、確かに。」
アルゴー号───それがルーパス達の潜む船に近づいていた。
「そうか───ヘクトール!行ってこい!ヘラクレス、お前もだ!」
「へいへい……すっげぇ罠っぽいんだけどなぁ……」
「■■■■」
「理性のないあんたもそう思うかい?流石は大英雄、ってとこなんかね。」
「何をごちゃごちゃと話している!早くしろ、ヘクトール!
「■■■■…」
「なんとまぁ、荒れちまってよ…」
「いいからさっさとしろ!島に上陸し───」
そう言い放とうとしたとき、それは放たれた。
一矢。海を凍結し、身動きを取れなくする矢。
一矢。ヘクトールの核へと深々と突き刺さる矢。
一矢。強力な冷気を放ち、船の魔力機構に───神秘へと重大なダメージを与えた矢。
一矢。ヘラクレスの足を射抜き、傷口を凍結させた矢。
一矢。イアソンの顔皮一枚だけを裂いて飛び去った矢。
「───のわぁっ!?」
そして、仰け反るのを分かっていたかのようにイアソンの回りに突き刺さる10本単位の矢───
恐るべきは、この矢が全て同じ場所から───ほぼ同時に放たれたこと。
「この、精密さと怪力は───」
「……あんときの、弓使いの嬢ちゃんか……?いや、あの嬢ちゃんは怪力というよりは技術で引いてたか…まさか───あっちにもいるってのかい……夢なら覚めやがれってんだ………!」
「ヘラクレス……!?」
side リッカ
「着弾確認。」
「……私が言えることではないのだろうが君も存外規格外だな……」
「あぁ……言っておくけど私が肉眼で視認できる距離なら大体射程内だよ?まぁ、流石に威力は落ちるけど。」
「……調子は良さそうだな。」
「まぁ、あのくらいの距離だったらねぇ。」
〈……お二人とも、今何本射出したか聞いても良いですか?〉
「「20」」
〈……規格外ですね……〉
ルーパスちゃん達がそれぞれ誘導しようとしている間。私はリューネちゃんから貸してもらった装備を着ていた。
「ふむ……まぁ、このくらいか。」
ちなみに私がどうやって着ているのかというと……まぁ、お兄ちゃんとジュリィさんがアイテムボックスを再現したみたいで。それを使ってなんとか。ただ……問題は。
「……少しきつい」
「……すまない。」
リューネちゃんが私よりも身長が低い150cmだから約10cmの身長差がちょっと。確か星羅が140cmくらいだったから、ルーパスちゃんと合うかも。ちなみにニキは160cm。
〈すまねぇな……急ピッチで作ったもんで体型変換システムの組み込みが間に合わなくてよ。〉
「いえ……そもそも昨日突然依頼した私も悪いですから……」
〈つってもできる限り依頼者の要望に応えるのが技術者ってもんな気がするがな……〉
あ、お兄ちゃんは昨日徹夜してたみたい。端末使用者の識別、透け時間の適応、各種スキルの適応、各種装備の選択、各種装備の性能適応、端末のアップデート……そこまでやって今の現状みたい。ちなみに私の今の装備はというと───
藤丸 リッカ
武:鹿角ノ剛弾弓(鋭利190 属性なし 精密0 百竜強化なし 強走珠【2】 強走珠【2】)
頭:ミズハ【烏帽子】
胴:神凪・願【白衣】
腕:ヤツカダアーム(強走珠【2】)
腰:ナルガSコイル(跳躍珠【2】)
脚:ヤツカダグリーブ
護:天雷の護石(早食いLv.1 回避性能Lv.2 回避珠【2】)
花:硬香の花結・三輪
発動スキル:ランナーLv.3 心眼Lv.2 弾導強化Lv.2 回避性能Lv.5 業物Lv.1 弾丸節約Lv1 挑戦者Lv.1 体術Lv.4 スタミナ急速回復Lv.3 回避距離UPLv.3 見切りLv.1 早食いLv.1
装備ステータス:鋭利190 属性なし 精密5 接撃 強撃 毒 麻痺 睡眠 減気 防護319 火耐性値4 水耐性値-2 雷耐性値-5 氷耐性値-2 龍耐性値0
……まぁ、リューネちゃん曰く回避極振りスキル構成…だけど、実際これ以上があるみたい。ちなみに最後の“Rise Ver. 3.2.0 System”っていうのは、異世界のハンターさん達が使ってた呼称なんだって。意味は全く分からなかったらしいけど…私も分からないし。
「まぁ、いい感じの見た目にはなっているんじゃないか?基本的に僕らは一式を使うからあまりスキル重視で組んだことはなかったが。露出は少なめにしておいたがどうかな?」
「少なめは少なめなんだけど……ミニスカートっぽいのがちょっと気を遣うかも…?」
「ううむ……とはいえ、外見カスタムなしのそれでなければもっときついだろうからな……」
「……ごめん」
「いや……別に構わない。しかし、体術も全開まで盛りたかったな。回避性能Lv.2が付いた護石で装飾品スロットとしてLv.2が2つ空いていればできたんだが。」
ちなみにこの装備に使われているのは“天雷の護石”の回避性能Lv.2と早食いLv.1、スロットとしてLv.2スロットがあるやつなんだって。
「リューネ~!多分そろそろ~!」
「うん…?あぁ、分かった。とりあえずリッカ殿、これを。」
リューネちゃんが籠から虹色に光るなにかを取り出した。なんというか……鳥?その鳥?は私の周りを少し回ってから、リューネちゃんの元に戻った。……なんだろう。さっきよりも力が出る気がする?
「今のは?」
「環境生物の一種、“虹色ヒトダマドリ”───あまり生息しない稀少なヒトダマドリだ。カムラの里で数匹飼育しているのだがね。さっきのはその飼育しているヒトダマドリの一匹。まったく…里長、僕なんかに飼育を任せても良かったのかい?」
最後のは恐らく通信の向こうのフゲンさんに言った言葉。事実、フゲンさんが豪快に笑ってた。
〈構わん!元よりそやつらがお前達を気に入ったのがこちらにとって予想外なことよ!琉音、やはりお前はあやつらの娘よな!他のヒトダマドリはともかく、虹色ヒトダマドリに懐かれるなどカムラの里でもそう多くはおらん!〉
「やれやれ…」
そう呟きながら、リューネちゃんはルーパスちゃんの隣に並んで、赤い弓を構えた。
「“ダークフィラメント”?」
「ん。カムラ製だがね。」
「カムラの里だとどんな性能になってるの?」
「んと……鋭利210、火属性値230、精密0…対応ビンは接撃、強撃、毒、麻痺で精密型の曲射で…連射4、連射4、拡散4、拡散3だ。」
「へぇ…貫通じゃなくなったんだね」
「まぁ。言ってしまえば百竜派生の武器の方が強いのだが……」
「あ、そう……」
「……実際のところ。僕嫌いなんだよな、あの武器達。いくら強いと言っても強すぎるんだ。自分の好みに合わせられるのはまぁ、別にいいんだが……強すぎて他の武器が死ぬ。」
「……あぁ。なるほど。皇金武器とか赤龍武器みたいなものか……」
「弓なんて酷いぞ?異世界のハンター達にとって弓は百竜武器一強だ。」
「うわ、きっつ……」
「まぁ、百竜武器を嫌う異世界のハンターもいるみたいだが。そんなのは本当に少数派だからな……」
「……基本的に私達は見た目で選ぶからねぇ。」
2人揃ってため息をついた。
「……そうだ、ルーパス。」
「うん?」
「これを。」
そう言ってリューネちゃんがルーパスちゃんに渡したのは真ん中に青い石が嵌め込まれた良く分からない模様のついた石。あの時の───石。
「あぁ…持っててくれてたんだっけ。」
「壊すなよ?君は落ちやすいんだろう?」
「努力はする。」
ルーパスちゃんはそう言って、左手首にその石をくくりつけた。
「…じゃ、始めようか。」
「うむ!一斉に放て!」
「英雄王……!相変わらず減らない口だ!二大天に奉る……“
「行くわよ、ダーリン!愛を放つわよ♪───“
「冷静に考えろ、お前どこ出身!?」
でもトライスターってオリオン座の……
「やれやれ……忠告も警告もしたはずなんだけどねぇ。改める機会を与えるかな。───“
「神性領域拡大。空間固定。神罰執行期限設定……全承認。シヴァの怒りを以て、汝らの命を此処で絶つ───
あぁ、パスパタだ。アリオトを落としたアレだ。
「第一宝具、完全稼働。虹が伝え、星が告げる運命を知るがいい───“
「……英雄王。この凄まじい者達の中に私を呼ぶとは。私への当て付けかね?」
「たわけ。貴様は贋作者。見て覚え、模倣するという気概くらい見せてはどうだ?何せここには我も含めて英雄が多数いるのだからな。」
「───確かに、大英雄と肩を並べるなどこれ以上ない光栄であろうが……本当にどうしたのだ、この英雄王は。貴様、毒でも食ったか?」
「さてな。早く放つがいい!」
「……まぁ、いいか。───
今すごい何か言いたそうだった……
「狩人共よ、用意しておけよ!食らうがいい、我を差し置き最古を名乗るものよ!
「穿ち抜け───“ジャベリンズ・コロナ”!!」
ミラちゃん曰く火属性の付与の投げ技。コロナ───太陽の外層大気、その内の希薄なガスを模した火を纏わせて放つ技なんだって。
「最後───決めて!」
「了解。───異世界の者は言う。それはただのロマンだと。異世界の者は言う。それを使うよりもチャージステップから剛射を繋げる連携を繰り返す方が火力は出ると。異世界の者は言う───それは、強武器たる弓の恥さらしだと。」
「異世界の者は言う。それは弱いと。異世界の者は言う。それは名だけ強い見かけ倒しだと。異世界の者は言う───それはただの地雷だと。」
詠唱───?
〈これは───宝具じゃないぞ。まさか───ただの技だっていうのかい?〉
「「───否。私は断じて否と唱えよう。それは全て、汝が使いこなせないだけだと。それは全て、汝が弓の真髄に至っていないからだと。───異世界の者では、弓の真髄へと至ることが出来ぬからだと。」」
そこまで言って、同時に矢先を地面で擦り、番えた。ちなみにルーパスちゃんの弓は“氷妖イヴェリア・
「龍紋展開、冰気錬成───黒龍開眼。龍脈覚醒発動確認、冰気錬成充填最大───龍脈開通。見よ。これが弓の真髄───研ぎ澄まされし貫きの一矢!」
「隻眼起動、破滅連携───干渉開通。凶気浄化機構発現、凶光鎮静護符連結───絆石覚醒。見よ、これが弓の一端───絆にて打ち破る貫きの一矢!」
ルーパスちゃんの方は赤黒い紋様と白いキラキラとした氷が矢に吸い込まれ、リューネちゃんの方は黒い靄と赤い光が矢に吸い込まれていった。
「なに、あれ……」
「アルテミスさん……?」
「普通じゃない……普通じゃないわよ!どうして───
狂気───!?
「あいつら…一体どんだけの修羅場を潜り抜けてきた?あの歳でこれは、はっきり言って異常だぞ……!!」
「冰気解放───告げる!其は全てにおいて頂点、全てを上回るとされる禁忌!赤龍の龍紋は使い手を呪い、冰龍の冰気は使い手に力を与える!黒龍の邪眼は強き意思持たぬ使い手を蝕むだろう!それを越えてこそ狩人の極点はここにあり!今こそ見せようその極点───!!」
「竜浄解放───告げる!其は乗り手の絆の証明、火竜を信じし乗り手の奇跡!隻眼の火竜は凶気に呑まれ、破滅の火竜は世界を滅ぼす黒き翼!火竜の運命は乗り手も巻き込む大渦と化すだろう!それを越えて紡ぎし絆の極点はここにあり!今こそ見せようその極点───!!」
そこまで叫んだところで一度呼吸を整えた。
「───“
「───“
その言葉とともに放たれた矢は、アルゴー号へと着弾する。
「■■■■■■─────!!!!」
この距離でも聞こえる咆哮───ヘラクレスさんだ。
「さてと……リッカ、出番だよ。」
「うん。」
私は静かに呼吸を整えた。
龍眼覚醒強化
黒龍素材、龍脈石、龍光石、その他各種素材を使用して行う生産武器限定の強化方法。強化段階は10段階で、赤龍の覚醒武器よりも強化の方向性が多く、また強化によって様々な用途に使用できるようになる。百竜強化に似てはいるが別物。これを使った武器を扱っている人がいるならばその人は凄腕のハンターであるだろう。というのも、強化の際に黒龍の邪眼が必須となるからだ。
正弓「お母さんの作っていたデータの中にありました。」
弓「ふむ……遅れた理由はなんだ。」
正弓「寝てたそうです」
オケアノス終了後に召喚するサーヴァントのクラスは?
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騎兵、槍兵、弓兵
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弓兵、弓兵、弓兵
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暗殺者、裁定者、剣士