狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い   作:Luly

171 / 372
正弓「うーん……ご本人の状態がそこまでよくないみたいですね。」

裁「そうなの?」

正弓「えぇ…まぁ、大丈夫でしょう。」


第161話 狩人の召喚は続く

〈うし、とりあえず落ち着いたし再開するか。〉

 

お兄ちゃんの言葉で召喚サークルのメインシステムが起動する。あのあとカルデア内で厩舎アイルーさんを見つけ出して、名前を聞いた。名前は“ハクリーシャ”って言うんだって。厩舎管理職を引退した身ではあるけど、ライダーとオトモンがいる以上、オトモンのお世話はしたいみたい。だからレアさん達のお世話はぼくに任せてほしいにゃ、って言ってたけど……大丈夫なのかな。

 

〈んじゃリューネ、サークルの前に立ってくれ〉

 

「ハンターの召喚を試すんだったな。わかった。」

 

そう言ってリューネちゃんがサークルの前に立つと、サークルが回転しだす。

 

「……なんだろう、少し懐かしい気配がする。」

 

「懐かしい気配……?」

 

ルーナさんの言葉を繰り返すと同時に、召喚が終わる。

 

「あたた……何が起こったの……」

 

そこにいたのは一見20代くらいの女性。でも、ルーナさんの例があるから───

 

「───母さん?」

 

───────あぁ。

 

「うん……?あれ、琉音。それに───姉さん?」

 

───姉(・)さ(・)ん(・)?

 

「あれ…ソラ?久しぶり、元気?」

 

「私は元気…だけど。姉さんは?ほとんど前線にでないって話だし、太刀の扱い鈍ってない?」

 

「ちょっ…酷いなぁ…いやまぁ、確かに昔よりは鈍ってるけどさ。そっちこそどうなの、当時誰も使ってない武器種を扱っていた妹?」

 

「問題ない…って言いたいところだけど、ね。流石に私達も年齢には勝てないかな。」

 

「そうだねぇ…」

 

「すまない、少しいいだろうか。」

 

耐えられない、というような表情でリューネちゃんが声をあげた。それに対しルーナさんと…リューネちゃんのお母さん、で…いいのかな。が何も分かっていないかのように振り向いた。ちなみにリューネちゃんのお母さんらしき人の方がルーナさんより背は低い。目測144cm。

 

「母さん…今、ルーパスのお母さんのことをなんと言った?」

 

「?“姉さん”、だけど…あぁ。そういえば琉音には話してなかったね。」

 

「話してなかったの……って、そういえば私も話してないや…」

 

「姉さん……人の事言えないか。……違う、私より琉音と関わる期間が長かった姉さんが言った方が良かったと思うけど。」

 

小さくため息をついてから私達の方を向いた。

 

「そちらの方々は初めまして。ここにいる琉音の母、“舞華(まいか) 蒼空(そら)”です。琉音と同じでもう1つ名前があって…そっちは結婚前につけた名前で“ソーラ・メリス”というのですけど。お好きな方でお呼びください。」

 

「改めて自己紹介。“ルーナ・フェルト”……旧名、“舞華(まいか) 瑠奈(るな)”。隠してたつもりはなかったんだけど、完全に忘れてたよ。」

 

旧名……ということは───

 

「……ということは」

 

「私達…」

 

「「従姉妹っ!?」」

 

まぁ、そうなるよね。

 

「まぁ、そうだね。」

 

「…私、姉さんが伝えたものだと思ってたから琉音に話さなかったんだけど。」

 

「あ、あはは……完っ全に忘れてました。」

 

「姉さんってたまにどこか抜けてるよね…」

 

「…返す言葉もございません。」

 

それからしばらく話を聞いた。2人ともカムラの里で生まれて育ったこと。ルーナさんが12歳の頃にハンターになって、カムラの里を出たってこと。当時太刀もスラッシュアックスも出回ってなかったから、他のハンター達からは奇妙なものを見るような目で見られたこと。ルーナさんが16歳くらいの頃にルーパスちゃんのお父さん、リューネちゃんのお父さんと出会って、2人は当時初心者だったってこと。2人も当時にしては珍しい武器を背負ってて、ルーパスちゃんのお父さんがガンランス。リューネちゃんのお父さんがヘビィボウガンなんだって。で…まぁ、そこから色々あって……ルーナさんはルーパスちゃんのお父さんと結婚してベルナ村に定住。ソーラさんはリューネちゃんのお父さんと結婚してカムラの里に帰還。それから───ソーラさんがリューネちゃんを産んだほぼ直後(正確には生後1ヶ月)に百竜夜行が発生して、それから里を守るためにソーラさんとリューネちゃんのお父さんは里の防衛に参加したみたい。その時、ソーラさんが一番心配したのがリューネちゃんの事で、当時の里長から百竜夜行襲来までまだ時間があることから、その時間を利用してベルナ村に渡航、ルーナさんにリューネちゃんを預けたみたい。で、それから19年───今に至る。

 

「あぁ…でも、そういうことだったんだ。」

 

「そういうこと?」

 

「ほら、お母さん…スラッシュアックス使いじゃないのに異様にスラッシュアックスの扱い教えるの上手だったでしょ?」

 

そういえばローマから帰ってきたあと、そんなこと言ってた気がする。

 

「今の話を聞いてようやく分かった。お母さんは知っていたんだ。私が生まれるよりも前に───ずっと見てたんだ、隣で。自分の妹を───スラッシュアックス使いのG級ハンターを。」

 

「…うん。正解。私は、蒼空の動きをずっと見てた。そして、その動きは私の記憶にずっと焼き付いていた。だから、私はスラッシュアックスを教えることができたの。自分の一番得意な武器種でないにも関わらず、ね。」

 

「そうだったのか…」

 

「…さ、この話はこれで終わり。次、やるんでしょ?」

 

〈…どうする?〉

 

「ちょっと休みたい……」

 

〈うし、じゃあちょっと休んでから再開な。〉

 

流石にハクリーシャさん探すのに疲れちゃったから……ちょうどいいしこの辺りで一旦解散。ルーナさん達にはルーパスちゃんが伝えてくれた。




正弓「まぁ今日は間に合ってよかったですね」

裁「そうだね…」

正弓「32,000UA突破ありがとうございます~」

裁「結構順調?」

正弓「どうですかね…」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。