狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い   作:Luly

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正弓「アンケートの方、選定できてます?」

殺「正のアーチャーか。しばし待つがよい。」

正弓「分かりました。」

殺「───そこの黒ひげ。」

「ヒィッ!?な、なんでござる!?拙者まだ今回なにもしておらんでござるよ!?」

殺「通るがよい。」

「───へ?」

殺「通るがよい。貴様の道は開かれた。」

「えと……いいんで?」

殺「もう一度は言わぬぞ。通るがよい。」

「……ひゃっほう!待っててくだされ、今向かいますぞ───!!!」


第162話 大海の縁召喚……あの、ちょっと多くない?っていうか見たことない人もいるような……?

「んじゃ再開だな。アドミス、頼む。」

 

〈はい、召喚サークルを起動します。〉

 

休憩が終わって、私達は召喚室に戻ってきていた。さっきとの違いはルーナさんとソーラさん、ルーパスちゃんとリューネちゃんがいなくて、ジュリィさんがいるくらいかな。

 

「さぁ、回せ!この際何が出ても文句は言わん!」

 

「…?ギル、誰か出てほしい人でもいるの?」

 

「む?まぁ、いなくはないが…しかし召喚ラインナップ、とやらに含まれておらぬであろうからな。ならばこの際何が出ても文句は───ああいや、あやつが出れば流石に文句は言おう。」

 

……結構嫌がってるのがわかる……引かないといいけど。

 

〈霊基パターン、ライダー!顕現します!〉

 

召喚の光が収まって現れたのは海賊帽の女性───

 

「やぁ、いつぞやは生身の私が世話になったようだねぇ。」

 

「船長…」

 

「おう!“フランシス・ドレイク”、最高の宝の匂いを嗅ぎ付け参上したよ!」

 

「ふむ、やはり契約は履行されたか。ドレイクと我等の間に結ばれた契約、商人ならば───いや、ドレイクならば英霊だとしても果たされるであろうよ。」

 

「おうさ。アンタ達はあたしと相容れないが、契約を結んじまった以上あたしはアンタ達のものさ。満足させてくれよ?特に技術顧問サマは色々隠してそうだからねぇ!」

 

「あはは……まぁ、隠してないと言えば嘘になるけど…」

 

確かにミラちゃんって色々隠してそうなんだよね…

 

「…さて、と。じゃまぁ、とりあえず妹分の面倒でも見るかねぇ!」

 

「わぷっ…これからお願い、船長。」

 

「おうさ!」

 

そう言って笑いながら船長は召喚室から去っていった。

 

「さぁ、次だ!回せ!」

 

〈サークル稼働───っ!霊基特定、アーチャー!〉

 

「アーチャー……か。」

 

ギルがそう呟くと同時に、1人の男性が現れた。

 

「東方の大英雄、“アーラシュ”とは俺のことだ。よろしくな!」

 

アーラシュ───それって

 

「アーラシュ・カマンガー───西アジアでアーチャーそのものを指す人───?」

 

「恥ずかしいからやめてくれや。俺はただの三流サーヴァントにすぎねぇって。王様よ、こんな俺でもあんたらに助力していいかい?」

 

「よい、許す。しかし貴様の宝具は禁ずる。霊基の確保が叶うまではな。」

 

「あいよ。気を遣わせたみたいで悪いな。」

 

そういえば…アーラシュさんって大地を割る絶技と引き換えに体が砕け散ったんだっけ……?

 

「んで、俺のマスターは…っと。」

 

私が手を挙げると、納得したように頷いた。

 

「よろしくな、マスター!こう見ると本当に俺はマスター運がいいと思うな。」

 

そう呟きながらアーラシュさんは召喚室を去った。

 

「…しかし、何に反応したというのだ?」

 

「もしかしたら“弓”かもしれねぇな。」

 

「なるほどな。次を回せい!」

 

ギルの掛け声でサークルが回る。それと同時に召喚室に入ってくる足音。

 

「失礼する。甘味を持ってきた。ジャンヌ・ダルク・オルタ殿の新作だ。」

 

「む、ヘラクレス。ジャンヌ・オルタめに弟子入りでもしたか?」

 

「まぁそのようなところか。我が主もどうだろうか?」

 

「…ありがとう、ヘラクレスさん。」

 

私はヘラクレスさんが持ってきたカップケーキを1つ貰った。…うん、美味しい。

 

「ちょうどよい、ヘラクレス。貴様も同席するがいい。ギリシャの顔馴染みに会えるかもしれぬぞ。」

 

「……そうか、ギリシャか…思えば今回の特異点はギリシャ関係が多かったか。……すまない、ギルガメッシュ。心労をかける。」

 

「よい。そも、大抵の不祥事は神共の愚行であろう?貴様が頭を下げるものでもないわ。」

 

「私のところも龍達の気まぐれで惨事になることがあるけど……まぁ、大体惨事になるときは人が原因だったりもするからね…」

 

「ほう?そういえば、貴様の世界で神にあたるものは古龍とやらであったな。」

 

「ん。古龍達はいるだけで災害になっちゃうからなんともいえないんだけど…古代文明のアレはその古代文明を使っていた人達が龍の逆鱗に触れたのが原因だから。正直、“古龍の巫女”としては逆鱗に触れないか心配なんだよね…」

 

「…君も苦労しているな。」

 

「お互い様でしょ。」

 

そんな話をしている間に、召喚が終わった。

 

「私はエウリュアレ。ええそう、“女神さま”、よ。あなたは短い一生だろうけど、せいいっぱい楽しませて頂戴ね?」

 

「エウリュアレさん───」

 

「ふむ、偶像の女神…妹の方か。そら、早く降りよ。連続して回す。」

 

「…何よ、女神に向かって…」

 

「降りよ。後がつっかえるであろうが。」

 

「……ふん。」

 

不機嫌そうにエウリュアレさんがサークルから降りた直後、サークルが回り、金色に輝く───

 

「ほう?あのアイドルの時のような反応よな。」

 

〈霊基パターン、アサシン!顕現します!〉

 

現れたのは───

 

「こんにちは───女神“ステンノ”、召喚に応じました───」

 

「……邪神様?」

 

「本当にごめんなさい……その節は本当に……」

 

(ステンノ)が謝った……!?」

 

「こんにちは、(エウリュアレ)。メドゥーサ…私の愛しいメドゥーサはどこ……?」

 

〈な、なんかキャラ違くないかい!?〉

 

「特異点で何かあったんじゃね?」

 

そういえば特異点の最後の方もこんな感じだったような。

 

「次だ。…ふむ。エウリュアレ、ステンノと来れば次に来るはメドゥーサか?」

 

「次女から始まり三女で終わるのもどうかと思うが…」

 

「どのみち雷光は来るであろうよ。まぁ、ミルドの妹が来なかったのが残念ではあるがな。」

 

「今のところ触媒になるつもりないから。」

 

そんな話を聞いているといつの間にか金色に輝いていたサークルが召喚を終わらせていた。

 

「…ふん。復讐者、“ゴルゴーン”だ。うまく使うがいい。私も貴様をうまく使───すまない、帰ってもよいだろうか。」

 

「否だ。」

 

「あぁ…!メドゥーサ…!私の愛しいメドゥーサ……!」

 

「やめろ……!私はゴルゴーンだ!メドゥーサではない……!やめろ……やめろぉぉ……!!」

 

あ、ステンノさんから逃げていった……

 

「ふはははは!あやつの苦手意識は怪物となってからも変わらぬか!よい、面白いものを見た!ランサーではなかったのは少し残念ではあるがな!」

 

「……次の召喚終わったら少し休憩時間挟むか。」

 

「ならば私はこれで失礼しよう。ジャンヌ・ダルク・オルタ殿に怒られる可能性が高いのでね。」

 

そう言ってヘラクレスさんは退室した。それと同時にサークルが展開する。

 

「さて……アステリオスか、アルテミスめか……どちらが先に来るか?」

 

「うーん……」

 

実際な話、どちらが来るかなんて分からないからなぁ……そう思ってると、召喚が完了した。

 

「あ……う…お、れ…おれ、は……」

 

「ふむ、アステリオスが来たか。よい、それではこれにて休憩とする。あ、マスターめは残れ。」

 

そのギルの一声で私以外は休憩となって、召喚室を退室していった。

 

「…そら、回すぞ。」

 

「……ありがとう。」

 

ギルが指を鳴らすと同時にサークルが展開する───

 

「……」

 

「何、心配するでない。そら───来るぞ」

 

ギルがそう言うと同時に召喚が完了する───

 

「ヌルフフフフ!リッカ殿の静かながら熱い思い、確かに受けとりましたぞ!」

 

「………!」

 

現れたのは───

 

「ヌフフフ、黒髭“エドワード・ティーチ”、ここに見☆参!ですぞ!ああいや、少々キャラ崩壊失礼───待たせたな、餓鬼。俺様の魂、きっちり大切に持ってっか?……なんて。ヌルフフフフ!」

 

「───く」

 

「く?」

 

「黒髭さんっ!」

 

「ぬおっ!ヌフフ、リッカ殿の熱いタックル───ぐぇぇぇっ!!?絞まる、極る、落ちるのですぞ───!!!ちょっ、ギブギブギブゥ───!!!」

 

それを聞いて私は黒髭さんを解放する。

 

「ぜぇ……ぜぇ……巧いでございますな、リッカ殿。これはこれからが楽しみですぞ?」

 

「あ、ありがとう……?あ、そうだ、これ…」

 

私が海賊帽を差し出すと黒髭さんは首を横に振った。

 

「いやいや、それはリッカ殿が持っていてくだされ!」

 

「……いいの?」

 

「当然でございますぞ!拙者がリッカ殿に差し上げたものでございますからなぁ!あぁ、それと───」

 

黒髭さんは真剣な目になって私の頭を撫でた。

 

「やるじゃねぇか、リッカ。女神を守りきり、ヘクトールの野郎もきっちり倒すなんてよ。俺様の目に狂いはなかった、ってか?褒めてやるよ、“よく頑張った”ってな。」

 

「うん…!ありがとう、黒髭さんっ!」

 

「あっ───尊い」

 

黒髭さんが金色の光を放出した。

 

「く、黒髭さんっ!?」

 

「これが───“尊死”というものか。ふむ、興味深い。」

 

言ってる場合じゃないと思うんだけど…!とりあえず、黒髭さんは一命を取り留めました。




正弓「ええっと……処理が多い…」

裁「お疲れ様……」

殺「そこのオッサン───首を出せ。」

「アンタの方がジジイだよなぁ!?」

裁「……あれはいいの?」

正弓「いいんじゃないですか?」

裁「いいんだ…」
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