狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い   作:Luly

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正弓「さてと……考えますか。」

裁「作りますか?」

弓「鍛えるか?」

正弓「……」


第168話 第四グランドオーダー

「藤丸リッカ、入ります。」

 

そう言って私は管制室に入る。既に全員揃っていた。

 

「ふむ…やっぱり難しいね。君達の世界の技術を再現しようとしてもかなり時間がかかる。君達の世界の技術は君達に任せるのが最適なんだろうけど……」

 

「僕らはうまく扱えないからな。加工と食事に関しては既にジュリィ殿がいるが…ジュリィ殿でもできないことはある。」

 

「はい…私でもあれを習得することはできませんでした。」

 

「困ったね…っと、全員揃ったかな。おーいロマン、立ったまま寝るとか器用なことしてないでミーティング始めるよ?」

 

ダ・ヴィンチさん…貴女はまずその“More Deban”看板を外してください。

 

「ふぁっ…あぁ、すまない。それではミーティングを始めよう。」

 

「しっかりしなさい、ロマニ。まずは調べたことの報告からよ。」

 

「手短に話すがよい。」

 

「…まぁ、時間もないことだしいいけどさ。まず、結論からいってソロモン王の時代───紀元前10世紀に特異点はなかった。これはつまり、ソロモン王の時代は正しい歴史だということだ。」

 

「まことに遺憾だけど、ロマニの言う通り七十二柱の魔神を名乗る存在とソロモンは無関係だということさ。」

 

「ソロモンが七十二柱の魔神を使役しているのならば必ずその痕跡が発見される。紀元前10世紀から未来へ向けて使い魔を放っているという流れがね。それが発見されないということは───」

 

「レフ・ライノールや他の魔神を名乗る連中は全く別の、“何処かの時代”から現れている、無関係の連中だ。もっとも───」

 

「…サーヴァントとして使役されている場合は別、ですね?」

 

そのマシュの言葉にダ・ヴィンチさんが頷く。

 

「そうそう。リッカちゃんのように、自らの時代で英霊を使い魔にしてしまえばいいのさ。その英霊がもし召喚術を使う英霊だった場合はその英霊が使役する存在も自らの配下にできるからね。ソロモンを召喚した場合は七十二柱の魔神も配下にできるだろうさ。そう考えると、ミラちゃんの使役する獣魔達はリッカちゃんの配下になるわけだけど───」

 

「……まぁ、間違いではないよ。でも正直な話をすると私は獣魔達と“友人”や“家族”というような関係で一緒にいるから契約の効力はそこまで強くない。反抗しようとすればすぐに反抗できるし、契約者である私のことだって殺すことができるからね。」

 

「…わぁお。よくそれで信頼していられるね?」

 

「強い絆はどんな主従契約にも敵わない契約になるから。それは、ルーパスさんとリューネさんも分かるでしょう?」

 

その問いにルーパスちゃんとリューネちゃんが頷いた。

 

「“絆石”はあくまで絆を結ぶための補助に過ぎない。真に絆あるならば、絆石がなくともモンスターはライダーに応えるよ。」

 

「それを、僕達はよく知っているからな。」

 

「…そう。」

 

「…話を戻そう。レオナルドが言った七十二柱の魔神を配下にできる、という話だけど…それは七十二柱の魔神という使い魔が本当に実在するのならという話だ。だいたい、ソロモン王がそんな悪事に荷担するかどうか…まぁ、生前はともかくサーヴァントなら何をしてもおかしくなさそうだけどさ。」

 

「……ドクター。1つ聞かせて。」

 

「ん?」

 

「ソロモン───確か、魔術関係でも有名な人だったって記憶してるけど。もしも───もしもだよ?七十二柱の魔神を使役した、あるいは紀元前10世紀から未来に使い魔を飛ばした、その()()()()()()っていう線は……ない?」

 

「───痕跡の抹消?」

 

確認するように私に聞いたドクターに頷く。

 

「───いや。あり得ない、と思うよ。魔術の痕跡を消すなんてそれこそ魔法だと思うし。全ての魔術を修めたとしてもそれは……どう、なんだろう。」

 

「そんなことされちゃ追跡のしようがないね。さすがにそんなことはない、と私でも思いたい案件だ。だけど…着眼点はいいかもしれないね。」

 

「…とりあえず、この件は一旦保留ね。師匠、レイシフトの準備をお願いします。」

 

「ん。ばいばーい。」

 

そう言ってダ・ヴィンチさんは管制室の奥に行った。

 

「それはそれとして……マスターよ。」

 

「うん?」

 

「貴様、この休暇の間何をしていた?」

 

えっと、この休暇の間は……

 

「マリーの魔術回路の移植と……マシュの様子見に行くのと……クエスト消化と……ありすさんとナーちゃんとのお茶会と……あとは……あ、そうだ。穿龍棍と太刀をルーナさんに教えてもらってた。」

 

「ほう?」

 

「ルーナさん曰く私は筋がいいらしいよ。もしかしたら一番私に合ってるのは穿龍棍かも、とも言われたけど。」

 

穿龍棍───フランスでルーパスちゃんが使っていたトンファーみたいな武器。一通り全武器種習ったけど、軽い武器かリーチが短めの武器が私には合ってるみたい。付け加えると手数で圧倒するような武器が。現時点では弓を筆頭に穿龍棍、双剣、片手剣。そこから太刀、狩猟笛、操虫棍、ガンランス───とかって繋がっていくんだけど。どの武器でもちゃんと扱えているらしいからもっと上手になればハンターになることもできるんじゃないか、ってアスラージさんが言ってた。

 

「ふはははは!ハンターになる、か!面白い!ただの現の、この世界の人間であるマスターめがルーパス達と同じハンターになるとは!いや、選択はマスターに委ねられるがこれではますます婚期を逃そうな!」

 

「うっ…」

 

「……して、ルーパス。マスターめ自身の戦闘能力は如何ほどだ?」

 

「知ってると思うけど弱体☆2。大型モンスター…ううん、中型モンスターの“ドス”系列が出てくるレベルを私達の世界の武具を使わないでソロ攻略できるくらい。」

 

一応モンスターの強さ以外にクエストの難易度もあって、それぞれ“拠点クエスト”、“集会所クエスト”、“ギルドクエスト”、“拠点クエスト(武具制限)”、“集会所クエスト(武具制限)”、“ギルドクエスト(武具制限)”、“天文台クエスト”ってなってる。ギルドクエストと天文台クエストはまだ未実装なんだけど。

 

「ほう、貴様らの世界の武具を使わずにか。」

 

「うん。一応私達の世界のモンスター達が出ないシミュレーションルームで戦ってもらったら、ファヴニールとかの大型エネミーは倒せなかったけど、弱ったサーヴァントくらいなら倒せてた。」

 

「……ふむ。マスター、確か新しい魔術礼装などもあったな。」

 

その言葉に頷くとニヤリと笑った。

 

「魔術礼装の性能によっては前線に立つことも可能ということか。ふ、面白くなってきたではないか!」

 

「ですが…サーヴァントとの戦闘は危険です。」

 

「それは当然よな。故にマスター、油断・過信は禁物だと知ることだ。」

 

「分かってるよ。…私は、まだ無力だから。」

 

「それを無力とは言わぬのだが…まぁよい。してオルガマリー、次なる特異点を告げよ。」

 

「は、はい。えー…こほん。第四の特異点、それは19世紀───7つの特異点の中では最も現代に近いと言えるわ。でも、道理ではあるの。なぜなら、この時代をもって人類史は大きな飛躍を遂げることになったからよ。」

 

マリーが私達を見て言葉を紡ぐ。

 

「産業革命時代、絢爛にして華やかなる大英帝国───その西暦1888年。珍しいことに場所は首都ロンドンと特定されているわ。」

 

「……はぁ。」

 

ギルがため息ついた!?

 

「…気が乗らぬ。無駄が増えた頃ではないか。」

 

「そ、そう言わないでください……!」

 

「…我の知識が正しければ、その頃は馬車や鉄道などが存在するはずだ。しかし───オルガマリー。特異点───即ち異常があるのならば。使える保証がないのではないか?」

 

「…その通りです。特異点である以上、何が起こっているか分かりません。」

 

「いいなぁ…霧の都。ボクも行ってみたかった。リッカちゃん、シャーロック・ホームズに会ったらサイン貰ってきてくれないかな?」

 

「旅行じゃないのよ、ロマニ。」

 

「貴様は裏の補助を準備しているがいい。貴様という存在でも損失すればこちらには大きな損失となる。それを忘れるな、戯け。」

 

「いいじゃないか、くそう!」

 

「しかし、ロンドンか。…ケルト、ギリシャ、日本などならば面白そうであったものの。」

 

「あ…私もギリシャは行ってみたい。神殿とか巡れたらいいな。」

 

ギリシャ神話好きとしてはすごく行ってみたい。

 

「……まぁよい。元より気が乗らぬからといって引率を放り出すつもりなどない。そら、準備せよ。」

 

「マシュ?リッカを護りながら、貴女自身の身も守りなさいね?」

 

「はい…」

 

「…それでは、ギル。」

 

「うむ。聞け、皆の者!」

 

ギルの言葉に全員が気を引き締める。

 

「此度の特異点、限りなく現在に近い!故に観測・証明自体は今までよりも容易であろう!しかし忘れるな、現代と近いとはいえど特異点は特異点!人類史の転換点であることには間違いない!」

 

「「「………」」」

 

「努、自らの仕事を全うせよ!裏の仕事は表の心強い助けとなることを忘れるな!しかし、休息はしっかりと取れ!重要なときに動けないなどあってはならん!特にロマンと六花、貴様らだ!!」

 

「名指しかよ。」

「ボクもかぁ…」

 

「当然であろうがこの戯け!よいか、このカルデアに所属する貴様らに替えはおらん!貴様ら一人一人が替えの利かぬ唯一無二だと心に留めよ!」

 

「「「「「はいっ!!」」」」」

 

「レイシフトを起こせ!第四グランドオーダー、作戦開始よ!」

 

その言葉に私はコフィンに入る。

 

〈レイシフト開始まで あと3、2、1…〉

 

5回目のレイシフト。不安はある。だけど───

 

全行程 完了(クリア)。グランドオーダー 実証 を 開始 します。

 

私は、必ず帰ってくる。そう誓って、過去へと飛んだ。




正弓「ちなみにリッカさんから見た武器の使いやすさはこんな感じです」


1位:弓
2位:穿龍棍
3位:双剣
4位:片手剣
5位:太刀
6位:狩猟笛
7位:操虫棍
8位:ガンランス
9位:ライトボウガン
10位:マグネットスパイク
11位:ヘビィボウガン
12位:スラッシュアックス
13位:チャージアックス
14位:ハンマー
15位:ランス
16位:大剣


弓「ガンランスは使いにくい部類ではないのか?」

正弓「だと思うんですけどね。これ見るとよく分かりますけど本気で軽量武器が上位なんですよね…」

ロンドン修正後に召喚するサーヴァントは?

  • 魔術師、弓兵、暗殺者
  • 魔術師、魔術師、魔術師
  • 剣士、弓兵、狂戦士
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