狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い 作:Luly
弓「どうした、正のアーチャー。」
正弓「あぁ、なんでもないですよ。報告に上がってきた情報をどうしようか悩んでいたところです。」
弓「ふむ。我の出られる場面ではないか。」
正弓「そうですね…」
「───濃い。」
レイシフト完了後。私の第一声がそれだった。
「…なんだこれは。霧の都、とはいうがこれほどの物ではないはずであろう。おまけに魔力を感じられる。紛れもなく人体に有害な代物よ。ロマン、報告せよ。」
〈わ、分かってるさ……おかしいな、確かに産業革命期だから煙や霧が空を覆うというのはおかしくない。マシュ、例の光帯は見えるかい?〉
「…はい、ドクター。しかし……この濃霧の中では、その光帯ですら視認しづらくなっています。」
〈視界不良…それも結構なレベルでなってるか。でもなぁ…そんなに即座に人体に有害なものじゃないはず、なんだが。〉
〈恐らくは聖杯か宝具か───どちらにせよ、人間には毒なのは紛れもない事実です。〉
「……そうか。だが───」
ギルが私、ルーパスちゃん、ジュリィさん、リューネちゃん、ミラちゃん、アルを見た。
「ここにいる人間達はそこまで影響を感じていないようだが。」
「所長、これは……」
〈…恐らく、リッカはマシュの影響を受けているのね。もしかしたらリッカ自身のスキルみたいなものが働いているのかもだけれど。〉
「ほう?」
〈正確にはマシュの中にいる英霊だけどな。護ることに特化しているような英霊だ、その加護が護る対象に向いてもおかしくねぇ。〉
〈そして、ハンターの人達は───〉
「…すみません、マリーさん。急なのですが少しだけ時間を貰っても?」
ジュリィさん?
〈確かに急ね…まぁ、いいわ。〉
「ありがとうございます。えっと……とりあえず、皆さんこれを持っていてくれますか?」
ジュリィさんが私達に渡してきたのは首飾り。黒い宝石がついてる。
「これは?」
「“対瘴の護石III”です。発動スキルは“瘴気耐性”。瘴気の侵蝕に対して護りを働いてくれます。……相棒が、龍気を感知しました。この濃度の霧…もしかしたら。」
ジュリィさんはそれ以上言わなかった。
〈…話を戻すわね。ハンターの人達は確かに人間よ。だけれど、スキルがあるのもまた事実よ。その影響でこの霧を無効化してる可能性があるわ。〉
「先程言った瘴気耐性のようにか。ならば無銘はどうなのだ?」
〈無銘さんにも何らかの護りが働いているようです。うまく確認は出来ないのですが…護りが働いているということは真実です。〉
「ふむ。それにしても擬似的な対毒スキルとはな。便利なものを手に入れたな、マスター。」
「うん…ありがとう、マシュ。」
私がお礼を言うと首を横に振った。
「い、いえ…私の中の英霊の力ですから……」
「関係ないよ。マシュが護ってくれてるのが大事だから。」
「…先輩」
「……?」
「先輩!今から告ります!よろしいですか!?」
「ふぇっ!?」
「暴走するでない、暴走を。」
「はっ……す、すみません先輩。変な電波のようなものを受信したようです……」
「う、うん…大丈夫」
うああ……顔が熱い。ルーパスちゃん達が微笑ましそうな顔で見てるから余計に……うう。
「ともかく、盾を振るう以外にも護る方法の1つの例だな。学ぶことが出来たであろう、マシュ。」
「は、はい。」
「さて…探索と行くか。退屈しなければよいが。」
ため息をつくギル。…本当に、なんか気が乗らなさそう…
〈…油断は厳禁ですよ、英雄王。〉
「む?…あぁ、アルトリアか。」
〈ほ、本当にやる気がないですね…あなたなら私がいるというだけでやる気を出しそうなものですが。〉
「弓の我と今の我は違うと常日頃言っておろうが戯け。故に貴様がいようと気分はそこまで変わらん。…して、貴様は今回の案内役でも務めるのか?」
通信に映ったアルトリアさんが頷いた。
〈現代に近いとはいえどそこはブリテン。かつて幻想種が蔓延っていた魔境たるブリテンならば何が起こっても不思議ではありません。同時に、魔術協会の三大部門の一角たる“時計塔”の本拠地です。特異点であるのもそうですが、そもそもそのロンドンの地が魔境と言ってもおかしくないでしょう。十分に注意してください。〉
〈まー、アルビオンとかあるからな。〉
「…そこまで油断もしておらんがな。しかし貴様が案内役に出るとはどういった気まぐれだ。」
〈…あなたならば信用に値すると感じましたから。それともう1つ、霧の魔力が濃いせいでこちらでサーヴァントかどうかを確認できません。ですから直感持ちの私が来たというわけです。〉
「なるほど、確かに筋は通る。では任せたぞ、アルトリア。」
そう言ってギルは欠伸をした。
〈……頑張りましょう、マスター。元々英雄王は気まぐれですから。〉
「う、うん…」
「…実を言うと霧でインナーが湿って気分が悪いのだ。帰りたい…」
あ、あはは……ん?
「……誰かいる」
「む?アルトリア、貴様の直感には───」
〈…反応していませんが。六花?〉
〈あー…微かだけど物音がするな。リューネ、聞き取れるか。〉
「剣と…鎧の音だ。何かと戦っているようだが…はて。距離は少し奥だな。…いや、こちらに近づいてくるぞ。」
リューネちゃんがそう言ってしばらくすると霧の奥から誰かが現れた。
「───おい。答えろ、おまえらは何者だ。」
声は───女性?現れたのは、白銀の剣を携えた騎士。
「オレの質問に答えろ。場合によっちゃ斬り殺す。」
「───ほう。名乗らせるならばそちらがまず名乗るのが礼儀ではないか?」
「…我が名は“モードレッド”。名乗れ───いや、その前に敵か味方か、答えろ成金野郎。」
な、成金……いやちょっと待ってモードレッド!?
〈……あの、馬鹿息子は……〉
〈ア、アルトリア、さん?〉
〈なんです、士郎。〉
〈お、怒ってらっしゃいます?〉
〈さぁ、どうでしょうね。〉
アルトリアさん怒ってないかなぁ…ともかく、あの人がモードレッドっていうことは…
「───クラレント。その剣は父であるアーサー王を殺した剣“クラレント”?」
「へぇ。詳しいじゃねぇか。」
「どうも…それと私達は味方。あとアーサー王は私達の陣営にいる。」
「………は?」
〈えぇ、ここにいますよモードレッド。〉
「……………は?父上が……は?」
「真理を語る。我らはこの時代に降り立った狂った歴史を修正する大義ありし軍団。アーサー王伝説に名を残す円卓にして反逆の騎士よ、我らは貴様の敵にあらず。」
「お、おう……?」
「しかし我らは未だこの地に降り立ったばかり。故に土地勘も何が起こっているのかも分からぬ。故にモードレッド、歪んだ故郷ながらもこの場に馳せ参じた貴様の器を問おう。我らと行動を共にし、貴様の土地勘とこの歪んだ地の知識を貸しては貰えぬか。」
「お、おう……そういうことならべつにいいぜ。」
そう言ったのを聞いてギルが拳を握ったのが見えた。……うわぁ。
「えっと……お願いします、モードレッドさん。私は藤丸リッカです。」
「おう。…なんかお前を見てると調子狂いそうだな。まぁいい、よろしくな。」
「マシュ・キリエライト。よろしくお願いします。」
「ん、盾ヤロウもよろしくな。んでそっちの小娘共は…」
「ハンター、ルーパス・フェルト。こっちはオトモのスピリス。」
「ジュリィ・セルティアル・ソルドミネです。クラスはキャスター、リッカさんや相棒達の補助をしています。」
「ハンター、ルルですにゃ。こっちはガルシア。旦にゃさんはリューネ・メリスさんですにゃ。」
「キャスター、ミラ・ルーティア・シュレイド。ミラでいい。こっちの龍はネルル。」
「ガァァ」
「かっけぇぇぇ!!ちっこいけどかっけぇ!いいなぁ、竜ってことはドラゴンだろ!?しかもキャスターってことは竜の召喚を使うのか!?いいなぁぁぁ!!なぁなぁ、触っていいか!?」
「……どうする、ネルル。」
「……」
あ、そっぽ向いた。それを見てミラちゃんがクスッと笑った。
「ダメだって。」
「そんなぁ……と、気を取り直して。そっちの成金野郎は?」
「我はギルガメッシュ。レアクラスたるプレミアのサーヴァントよ。」
「レアクラス!?何ソレかっけぇ!オレにもあるか、レアクラス!」
「知らんな。ただまぁ、ミルドには“サマナー”というレアクラスがあってもおかしくないであろうがな。」
「そんなのあるの?」
「知らぬ。」
そもそもハンターそのものがレアクラスみたいなものじゃないかなぁ…
「で、最後だ。お前は?」
「アルターエゴ……無銘、です。」
「……そうか。すまねぇ、聞いちゃいけなかったか。とりあえず全員味方だと分かったんだ。オレが拠点にしてる場所に案内するぜ。」
とりあえず話はまとまって、モードレッドさんがこの時代で拠点にしてる場所に行く事になった。
裁「……」
正弓「心配ですか?」
裁「……うん、まぁ。」
正弓「大丈夫ですよ。きっと。」
ロンドン修正後に召喚するサーヴァントは?
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魔術師、弓兵、暗殺者
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魔術師、魔術師、魔術師
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剣士、弓兵、狂戦士