狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い   作:Luly

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書いてる話の文字量の差よ…

UA5,000突破、ありがとうございます!ちなみに私はイベントクエスト回りながらAP回復待ちの時間にマテリアルを読み、執筆してます(はよキャメロット攻略せいとか言わないで)!


第17話 約束

「…ふん。興が削がれたが、言うべきことは言っておこう。」

 

そう言ってレフ・ライノールは私達の方へと向き直った。

 

「改めて自己紹介をしようか。私は“レフ・ライノール・フラウロス”。貴様たち人類を処理するために遣わされた、2015年担当者だ。」

 

…処理っていう言葉を聞いて、嫌な予感が倍増する。というか、ここまで来たら多分当たってる。

 

「聞いているな、ドクター・ロマニ?共に魔道を研究した学友として、最後の忠告をしてやろう。カルデアは用済みになった。おまえたち人類は、この時点で滅んでいる。」

 

〈…レフ教授。…いや、レフ・ライノール。それはどういう意味ですか。2017年が見えないことに関係があると?〉

 

「関係ではない。もう終わってしまったという事実だ。未来が観測できなくなり、おまえたちは“未来が消失した”などとほざいたな。まさに希望的観測だ。未来は消失したのではない。焼却されたのだ。カルデアスが深紅に染まった時点でな。結末は確定した。貴様たちの時代はもう存在しない。」

 

時代が、存在しない。考えられるのは、過去改変によって起こったタイムパラドックス。…だけど、そんなものじゃないと思う。焼却、って言ったし。

 

「カルデアスの地場でカルデアは守られているだろうが、外はこの冬木と同じ末路を迎えているだろう。」

 

その言葉が聞こえた時、ミラちゃんのいる方からゾワッとする空気が流れてきた。背筋が凍る、というかなんというか。…いや、ミラちゃんだけじゃなくてルーパスちゃんとリューネちゃんたちの方からも。

 

〈…そうでしたか。外部と連絡が取れないのは通信の故障ではなく、そもそも受け取る相手が消え去っていたのですね。〉

 

「……ふん。やはり貴様はさかしいな。真っ先に殺しておけなかったのは悔やまれる。だがそれもむなしい抵抗だ。カルデア内の時間が2016年を過ぎれば、そこもこの宇宙から消滅する。」

 

その言葉を聞いた時、私が持ってきた()()()()()()()()()()()()、ような気がした。

 

「もはやだれにもこの結末は変えられない。何故ならこれは人類史による人類の否定だからだ。お前たちは進化の行き止まりで衰退するのでも、異種族との交戦の末に滅びるのではない。」

 

そんなことを言うレフ・ライノールの顔は邪悪、ともいえるようなそんな顔だった。

 

「自らの無意味さに!自らの無能さ故に!我らが王の寵愛を失ったが故に!!何の価値もない紙クズの様に、跡形もなく燃え尽きるのさ!!」

 

そう言った途端、周囲が揺れ始めた。地震、かと思ったけど直感がそうじゃないって騒いでる。

 

「おっと。この特異点もそろそろ限界か。…セイバーめ、おとなしく従っていれば生き残らせてやったものを。聖杯を与えられながらこの時代を維持しようなどと、余計な手間を取らせてくれた。」

 

それを聞く限り、あのアーサー王は……変質しつつも、この世界を守ろうとしていたように聞こえる気がするけど。

 

「では、さらばだロマニ。そしてマシュ、48人目の適性者、名も知らぬサーヴァント共。こう見えても私には次の仕事があるのでね。君たちの末路を楽しむのはここまでにしておこう。このまま時空の歪みに飲み込まれるがいい。私も鬼じゃあない。最後の祈りくらいは許容しようじゃないか。」

 

そう言ってレフ・ライノールはその場から消えた。揺れはどんどん酷くなっていく。

 

「地下空洞が崩れます…!いえ、それ以前に空間が安定しません!」

 

「空間…」

 

「ドクター!至急レイシフトを実行してください!このままでは私はともかく、先輩とルーパスさん達まで……!!」

 

〈分かってる、もう実行しているとも!でもゴメン、そっちの崩壊の方が早いかもだ!!その時は諦めて───〉

 

「ロマン!ここの空間座標は!?」

 

ミラちゃんがいきなり叫んだ。

 

〈え…〉

 

「ここの空間座標が固定できていれば、ここの空間だけが維持できていればそのレイシフトっていうのはできるの!?」

 

〈え…り、理論上は!?〉

 

「なら私が()()()()()()()()()()()()()!!その間に!!」

 

〈え、えぇ!?〉

 

「早くしてよ!?私の術もそこまで持たないから!!」

 

そう叫んでミラちゃんは自分の杖を地面に突き刺した。その瞬間、ミラちゃんを中心に白い光のドームが出来上がった。同時に()()()()()()()()()()()()()

 

「詠唱無しはキッツい…!早くして……!!」

 

〈なんてこった、()()()()()()()!?いや違う、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()───〉

 

無駄口はいいから早くしろ!!こっちの魔力が持たない!!

 

〈は、はぃぃ!!〉

 

「「怖っ!?」」

 

ミラちゃんって、結構怖いところあるんだね…でも、表情見るかぎりすっごい辛そう。

 

〈…すまない、二分耐えれるかい!?〉

 

「分かったから話しかけるな!!気が散る!!」

 

〈は、はい!すみません!!〉

 

「……ね、立香。」

 

レイシフトを待っているときに、ルーパスちゃんが話しかけてきた。

 

「うん?」

 

「あっちに無事に戻れたら……その時は、真っ先に私達を召喚してくれるかな。」

 

「え?」

 

「何をするよりも先に、真っ先に私達を。特に、ジュリィが召喚されるように。」

 

「え、う、うん…?」

 

「…よかった。ちなみに私は代表で来ただけだから全員の総意だよ。」

 

そうなんだ……なんかドームが小さくなっているような…

 

「…流石に意思の力だけで展開するのは重すぎる……!」

 

〈よし、準備出来たぞ!!レイシフト開始だ!!〉

 

そのドクターの声が聞こえたと同時に、あの時と似た感覚。

 

「…またね、立香。約束。」

 

「うん…約束!」

 

約束。それは、私が守れなかったことのあるもの。だけど、今回の約束は…守りたいな。そんなことを思ってたら、私の意識は切れた。

 

 

 

side ルーパス

 

 

 

「…行っちゃったね。」

 

「あぁ…」

 

私達は残された小さな空間の中で時間を過ごしていた。

 

「この後どうなるんだろう。」

 

「さて、私にもわからないですにゃ。」

 

「…ルーパスさん」

 

スピリスが呟いた後、ミラが話しかけてきた。

 

「…逆探知、できた。」

 

「え」

 

「…空間を繋げる。ここはもう、ギリギリ。」

 

そう言ったミラの別の杖を振った先に、私達がこの世界に来た時の穴みたいなのが出来た。

 

「これを通れば、カルデアという場所に行けると思う。」

 

「ミラは…?」

 

「私は最後。空間の維持は、私しかできないと思うし。」

 

それを言われると何も言えないけど。

 

「早く。繋げすぎているとあっちにも被害出る。」

 

「あ、うん!…リューネ、先に。」

 

「あ、あぁ…すまない、先に失礼する。」

 

流石リューネ。私の性格を分かっているというかなんというか。

 

「…旦那さん、後でにゃ。」

 

「…お待ちしています。相棒。」

 

スピリスとジュリィも行った。あと残っているのは、私とミラだけ。

 

「さ、早く。」

 

「…ミラ。」

 

「…なに?」

 

「…ごめんね、いきなり襲いかかって。」

 

「……それはいいって言ったでしょ。」

 

「…そっか。…一緒に、行こう?」

 

「……分かった」

 

ミラが杖を地面から引き抜くと、光の球体みたいなのが消えた。それと同時に迫りくる、崩壊の壁。

 

「早くっ!」

 

私とミラは、同時に穴に飛び込んだ。

 

 

その時、私は私のサーヴァントとしての力の総てを知った。

 




冬木終了。次回はハンターたちの召喚回です。
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