狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い   作:Luly

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正弓「今回はまだリッカさんは前線に出ません。」

弓「そもそもマスターが前線に出るのが……いや、生前の贋作者めも我と戦っていたか。」

正弓「ですね。ちなみにご本人はFate/原作をプレイしたことはありません。」

弓「ふむ。」


第170話 太刀の奥義

「んじゃしっかりついてこいよ。」

 

「うん。」

 

「お願いします、モードレッド卿」

 

「ぬぁっ!?」

 

あ、こけた…

 

「卿なんてつけんな盾ヤロウ!」

 

「は、はい…」

 

「ったく…別にオレはそこまで誇れる存在じゃねぇ。円卓であろうが全員が誇れる存在だった訳じゃねぇんだよ。ランスロットやオレがいい例だがな。」

 

〈■■■■■〉

 

あ、通信の向こうのランスロットさんが反応した。

 

『先輩、ランスロットさんは“その通りだ”と言いたいそうです。』

 

『あ、そうなんだ…』

 

ところでマシュはなんでランスロットさんの言いたいこと分かるんだろう。

 

「こんな時は思いっきり叫んでおくに限る!父上のバッカヤロー!!ガヴェインの年中芋ー!」

 

「性別リッカはやめてー!マシュはかわいいよー!」

 

「先輩!?」

 

〈ガヴェインの年中芋……うっ、頭が……〉

 

「無理をするな、アルトリア。」

 

っていうかガヴェインの年中芋……?

 

「そうだそうだ、その感じ───ん?性別、リッカ?」

 

「あ、ええと……“お前を女と見れない”って言われて付けられた称号みたいなもの、かな。いくつか武術とか習得してるんだけど…それの影響で身体が結構鍛えられてて、女性とは思えない筋力してるから…戦闘中に限り羞恥心とかなかったし。ただ眼前の相手を倒す、そう考えてたらいつの間にか……」

 

「お、おう……」

 

「“リッカは高嶺の花よね”って言ったシスターさんの表情が忘れられないよ…高嶺の花ってほとんど誰も摘みに来ないでしょ……うう。」

 

「大丈夫だよ、リッカ。私達の世界に来れば結婚相手とか見つかるから。」

 

「ルーパスちゃん、それこの世界だと諦めろって言ってない!?生まれ育ったこの世界で結婚したいよ……」

 

「……苦労してんな、おまえ…」

 

モードレッドさんの気遣いが染みる……

 

「息子が泣いているぞ。どうにかせよ、アルトリア。」

 

〈……と、言われましても。正直今でもどう接したらいいのか分からないのです。そもそも、モードレッドがなぜこの場に来たのか…現代に近づき名が変わっていてもそこはブリテンの地には変わりありませんから。〉

 

「…ふん。だから騎士王は人の心が分からないと言われるのだ。」

 

〈かふっ…〉

 

〈ア、アルトリア───!〉

 

喀血かなぁ…

 

「大方“自分以外にブリテンの地を汚させない”、“自分以外にブリテンの地を破壊させない”という意思の現れであろうよ。自らがブリテンを破壊するならばよいが他者が破壊するのは許さぬ、というな。故に守護という選択になっているのであろうよ。まるで我儘な子供のようであろうな。」

 

〈……そう、ですか。───む〉

 

アルトリアさんが何かに気がついたと同時に微かな音。

 

〈動体反応複数!霧で見えないだろうが気をつけてくれ!〉

 

ドクターの警告。それに私達が戦闘できる状態になると同時にそれは現れた。なんというか───人形、スライム、それと…ロボット?

 

「あれは…オートマタと…ホムンクルス、ですね。それから…」

 

不明の怪機械(ヘルタースケルター)。オレたちはその鋼鉄の塊をそう呼んでる。」

 

ヘルター、スケルター…

 

「エネミーか。…囲まれたな」

 

ギルが言う通り、いつの間にか私達は取り囲まれていた。

 

「…うーん」

 

何かルーパスちゃんが悩んでる。

 

「…ロマン。あれって硬いかな。」

 

〈ホムンクルスはともかくオートマタとヘルタースケルターは硬いだろうね、そりゃあ!〉

 

「そっか。」

 

「どうかした?」

 

「えっと…お母さんの奥義が広範囲殲滅に向いてたはずなんだよね。」

 

ルーナさんの奥義?

 

「あぁ…あれか。あれは…うん。そうだな。大型にはともかくあれくらいなら殲滅できるかもしれない。」

 

〈…一応、ルーナさんを呼びますね。〉

 

ルナセリアさんがそう言い、何か操作する音が聞こえた。そういえばルナセリアさんって戦闘後の傷の治癒とかやってくれてるんだよね。ほとんど無言だからあまり気づかないけど。

 

〈呼んだ?〉

 

通信からルーナさんの声。そういえば、ジュリィさんが持ってた翻訳帳───正確にはアスラージさんの宝具“交差せし世界の単語帳(ワールドクロス・スペルブック)”なんだけど───は元々言語適応スキルを持ってたハンター達には言語の補完をしてくれて、言語適応スキルを持ってない人達には言語適応スキルを1から付与するんだって。ルーナさんはハンターの霊基で顕現したためび言語適応スキルを持ってたから既に日本語を使えるようになってる。

 

「あ、お母さん。唐突だけどこっちに出てきて奥義使える?」

 

〈うん?別にいいけど。〉

 

「いいの?」

 

〈別に隠すようなものじゃないから。〉

 

「じゃあ…来て、“ルーナ・フェルト”!」

 

私の呼び声にルーナさんがそこに召喚される。

 

「ん~と。下位武器でいいかな。」

 

そう呟いてルーナさんはアイテムボックスを開き、太刀を装備した。その太刀にリューネちゃんが反応する。

 

「それは───“カムラノ鉄刀I”。」

 

「ん?うん。私の出身はカムラの里だからね。全く強化してなかったけどずっとアイテムボックスの中に仕舞いこんでたの。30年近く前の代物だから、リューネが持ってるものより弱いんじゃないかなぁ…」

 

さ、30年…

 

「30年前というと……」

 

「私がまだ12歳だった頃。太刀がまだそこまで流通してなかった頃だね。というか太刀の扱いがまだ確立されてなかった頃?扱い方が確立されていないからって太刀を大剣みたいに扱っても本来の力を引き出せるわけがないのにね。」

 

そう言ってルーナさんはため息をついてから抜刀し、鞘を腰の辺りに持ってきて納刀した───抜刀術の構え?

 

「…ス───…」

 

「───!」

 

目を瞑って深呼吸。たった、それだけ。それだけ、なのに───ルーナさんの気配がガラリと変わった。召喚された時とか私に穿龍棍や太刀を教えてくれてる時のほわほわした感じとは全く違う、研ぎ澄まされた刃物のような冷たい気配。ここまで、変わるものなの…?

 

「……ッ!」

 

抜刀───したかと思うと、身を翻して鞘に太刀を納め始めた。

 

「…大型ならばいざ知らず。立ちはだかるが小型であるならば。我が通りし道に倒れぬ者なし───奥義“太刀が戦いで閃く刹那の神速斬撃(ラピッド・モーメント・ブレイド)”」

 

そう言ってルーナさんが納刀する───その瞬間。

 

 

───ガシャンッ!

 

 

「………え……?」

 

取り囲んでいた敵達が、総て───撃破されていた。

 

〈な、なんだ……!?今、何が起こった!?〉

 

ドクターがそう叫ぶ───けど。そんなの私も知りたい。

 

「───あれが、お母さんの奥義だよ。リッカ。」

 

「奥義…?」

 

「奥義を持つ者は、それに応じた通り名が付けられるの。それは私やリューネ、お母さんだって例外じゃない。」

 

でも…今、ただ()()()()()()()()()けど……

 

「ロマン。さっきのお母さんの動き。追える?」

 

〈えぇ?記録された動体反応を追えってことかい?〉

 

「うん。」

 

〈ちょっと待ってくれよ……今記録を呼び出すから………………は?〉

 

ドクター?

 

〈どうした、ロマン。〉

 

〈……ねぇ、六花。これ、ボクの目がおかしくなったんじゃないよね?所長、ボクの目がおかしくなったんじゃないですよね??〉

 

〈あ?………は?〉

 

〈どうしたって……え?〉

 

お兄ちゃん?マリー?

 

〈…おい、これはどういうことだ。〉

 

〈あり得ない……人間の域を越えてるわ、こんなの…〉

 

「どうしたの?」

 

〈それが───()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()んだ!!〉

 

〈カルデアで使われているハイスピードカメラのフレームレートは26kfpsだ。これが、どういうことか分かるか?リッカ。〉

 

1/26,000───約0.0000385秒。そこから秒速を求めると……待って、待って───

 

「電卓!電卓貸して!!それか大きめのメモ帳!!」

 

桁数が多くて暗算しきれない……!

 

〈今送った。〉

 

送られてきたのは関数電卓。お兄ちゃんの私物。距離÷時間で出るから進んだ距離を1mだと仮定して───1÷0.0000385=25,974.025974025───小数第一位で四捨五入して秒速25,974m/s!って、えぇっ!?

 

「お兄ちゃん!音速超えてるんだけど!?」

 

〈だろうな。単純計算でも()()()7()6()()()()()。ふざけてんのかこれ。殺せんせーの4倍近くとかふざけてんのか!?〉

 

殺せんせー、マッハ20だもんね。

 

「そんなに早かったんだ。知らなかった。」

 

〈なんで使ってる本人が知らねぇんだよ!〉

 

「ルーパスみたいに過剰集中してるからね。あと…この奥義使ったあとはすごく疲れるし。」

 

〈そりゃ音速超えて動き続ければそうだろうよ……〉

 

〈流石、“神速の瑠奈”。年齢で衰えてもその速さは変わらないね。〉

 

蒼空さんがそう言った。神速の…瑠奈?瑠奈、って言うのはルーナさんの旧名だったと思うけど。

 

「もう、蒼空!からかわないでよ!」

 

「神速の瑠奈って?」

 

「さっき言ったでしょ?奥義を持つ者はそれに応じた通り名が付けられるって。私は“精密のルーパス”。リューネは“爆音のリューネ”…または“爆音の琉音”。そしてお母さんが───“神速のルーナ”…または“神速の瑠奈”っていうわけ。」

 

「神…速。」

 

「私が1度使ったよね?“桜花気刃斬”っていう狩技があるんだけど。お母さんの奥義はそれの原型になった、とかそれの発展系とも言われてるんだけど…まぁ、性能が段違いなんだよね。正直。私やリューネが1回桜花気刃斬放とうとしている間にお母さんに奥義使われたらそれで終わりだもん。」

 

「えええ……」

 

「あと、正直軽い武器の使い手は大体速度や技術重視の奥義を編み出すっていう傾向があるから、別に不思議じゃないかな?」

 

そ、そうなんだ……




正弓「ということで太刀の奥義のご開帳。」

裁「マッハ76超って速すぎない?」

正弓「多分マッハ80くらい行くんじゃないですかね?“2015年のハイスピードカメラで追いきれない”というだけで最高速まで描写された訳じゃないですし。」

裁「……それはそうとソニックブームとかどうしたんだろう。」

正弓「さぁ……?」

ロンドン修正後に召喚するサーヴァントは?

  • 魔術師、弓兵、暗殺者
  • 魔術師、魔術師、魔術師
  • 剣士、弓兵、狂戦士
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