狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い 作:Luly
弓「眠そうよな。」
正弓「…えぇ、まぁ。まだ動けますが。」
弓「無理はするでないぞ」
正弓「分かってますよ。」
モードレッドさんの剣が空を切る。
〈…クイーン。先ほどからあなたから魔力の流れを感じますが、何をしておられるのですか?〉
通信先から聞こえるアルトリアさんの声。それに私はため息をつく。
「…“クイーン”はやめてって言ったでしょ。私はただの王女、自分で王位の継承権を放棄した、ただの小娘なんだから。」
〈…そう、ですか。それはともかく、いったい何を?〉
「…策を練ってる、って感じかな。」
〈…策、ですか?〉
「ん。」
私はアルトリアさんの言葉に答えながら術式を構築する───隠れ身の術式。
〈そうですか…英雄王。〉
「どうした。」
〈…もし、この先ブリテンが…この地が特異点、もしくは別件の中心になるようであれば。その時は…〉
「…モードレッドの愛情に感化でもされたか?」
〈…そう、なのでしょうか。〉
「大方、ブリテンが特異点、もしくは別件で事件の中心となるようであれば貴様が出る、と言いたいのであろう。それは確かに愛情の一つの形なのであろうよ。…ふむ。」
英雄王が少し頭を押さえてから言った。
「…なるほどな。」
〈英雄王?〉
「アルトリア…いや、騎士王よ。貴様に問おう。“キャメロット”という名に聞き覚えはあるか?」
キャメロット…?
〈それは───〉
「その反応はあるようだな。」
〈…はい。ですが、なぜそれを今?〉
「…そう遠くない未来、そのキャメロットとやらに赴くことになりそうだ。…どうだ?出るか、騎士王。」
〈………〉
「相手となるはかつての貴様の同胞、円卓の騎士であろうよ。どうする、アルトリア・ペンドラゴン。」
〈出ましょう。〉
「ほう?」
少しだけしか悩まなかったね…今。
〈かつての私の同胞たちが人類の未来を荒らしている───考えたくはないですが、もしそうなのだとしたら…私はそれを止める必要があります。人の心が分からないと言われたとしても、人を守りたかったのは間違いありませんから…〉
「ふん、そうか。…ところでミルド」
英雄王に声をかけられて英雄王の方を向く。
「どうだ、進捗は」
「大体60%。一応牽制くらいには使えるけど、どうする?」
「必要ない、続けろ。」
頷いてモードレッドさんの方を見つめる。
「オラァァァ!!」
「キヒッ!当たらない当たらない!大振りすぎても当たりませんよォ!?ダイはショウを兼ねるとも言いますがショウを重ねる方が良いときもあるのでしょうなぁ!まさにテキザイテキショ!イウはヤスシ、オコナウはカタシ!」
「うるせぇ、黙りやがれ!!殺す、絶対に殺す!!」
「あぁあぁ、これこそwinwinの関係というべきものではないですかな!ワタクシ笑いアナタ怒る!キャハハハハ!」
「うぜぇぇぇぇぇぇ!!」
〈…あのバカ息子は…英雄王、クイ…いえ、プリンセス。〉
「どうした?」
「……まぁ、いいか。どうしたの?」
まだクイーンよりはいいかな。…言われかけたけど。
〈あのバカ息子が建物を壊しそうになったのならば、私が出ます。〉
「そういうことはマスターに伝えておくのだな、アルトリア。補助のサーヴァントを選ぶのは我やミルドではなくマスターだということを忘れるな。」
〈はい。〉
進捗、80%───摘出準備完了、解析完了、起動待機状態確認。透明化確認───あとは…
「モードレッドさん!私も───」
「来るな!そこから一歩も動くんじゃねぇ!ミラの合図があるまでじっとしてろ!!」
「え───」
「最初からこいつはお前らが目的だ!それの対策をミラがやってくれてるだろうから合図があるまで待て!」
「アヤヤ?もしかしてお気づきで?」
「勘がそう!叫んでんだっつーの!!」
気づいてたんだ。私が処理してるってこと。もう少しで終わると言えば終わるけど。
「はぁい、正解!ワタクシ狙うはソチラのアナタタチ!いやはやアナタタチそれなりにロクデナシなのですねェ?親切心は大事ですよォ?ワタクシが言うコトでもア~リマセンが!ケヒャヒャッ!!」
「うるせぇ。聞いてるだけで虫唾が走る。どうせ、ここら一帯全て仕掛けてあんだろうが。」
「ハイハイ正解さらにネタバラシ!あれですか、女子としての配慮ですかなァ!?」
「ウゼェェェ…」
スキル“道化の大笑”───失敗する可能性があれば必ず失敗するようになるスキル。そう、リッカさんは言ってた。だから、私達は大した補助もかけられないでいる。
「来て、“アルトリア・ペンドラゴン”!“クー・フーリン”!」
リッカさんが告げる───それと同時に召喚がされるアルトリアさんとクー・フーリンさん。
「あや?」
「…まったく、モードレッド。もう少し冷静に動きなさい。」
「なぁっ…父上…!?」
「ランサー、少しの間頼みますよ。」
「へいへい…ご要望とあらば、と。さぁピエロ野郎、少しの間俺と踊ってもらうぜ?」
「人が変わろうと何が変わるというわけでもないでしょうに───」
「ハッ!やってみるまで分からねぇよなぁ、オイ!」
それを聞いた直後、私は杖を振り上げる。展開されるは無属性射撃砲門20門。狙いは───すべて、クー・フーリンさんに。
「レーッ!!」
「んン!?アヒャヒャヒャ!!どうやらお仲間はアナタのことが信用ならないようですねぇ!裏切られた気分はどんなカンジ!?NDKNDK!?ケッヒャヒャヒャ!!」
「───裏切りなんかじゃねぇよ、ピエロ野郎。」
「───ハテ?」
私の弾がクー・フーリンさんに当たる直前───クー・フーリンさんがそれを避けた。放たれた無属性弾はメフィストフェレスに当たる。
「最初っから俺は
「アヒッ、アヒィィィィィィ!?」
クー・フーリンさんのスキル“矢避けの加護”。大抵の飛び道具には対応できるって話だったから、私の声を頼りに発射点を察知、回避してもらう方法にしてた。標的がメフィストフェレス自身ではなく、
「アバババババ!これはこれはメッフィー全くの予想外!私に狙いをつけるのではなく別の者に狙いをつけ、ワタクシのスキルの影響を無効化するナド!考えたこともありませんでしたな、ウッヒャー!?」
「ハッ!俺を囮に使うなんざ、よく考えつくもんだよなぁ、ミラの嬢ちゃん!しかも
「アヒィィィィ!」
「ランサー!」
「あいよ、セイバー───スイッチ!」
「行きます!“
クー・フーリンさんが下がったあと、アルトリアさんの声と共に風が吹き抜ける。
「あぁ───ありがとうよ、父上。」
「オウッ───イヒッ!?」
「くたばりやがれ!ブリテンを荒らせしものよ、そして我が麗しき父よ!我が剣に在る輝きを見よ!是なるは我が父を滅ぼす邪剣!“
宝具を起動したのを見て、既に待機状態にしてあるものを準備する。
「───
放たれた宝具は上空に。私が無言で風属性弾を炸裂させて空中に浮かばせておいたメフィストフェレスへと。
「あややや、これは無理、避けれない───とお思いで?」
「おいおい、忘れてもらっちゃ困るぜ?」
「───なっ」
「安心しな、一息で殺してやる───“
槍が相手の心臓に命中したという結果の後に槍を放つ因果逆転の一刺───それが、“
「───その心臓、もらい受けた」
「───あらら。これは死んだ、死にましたねぇ。ですが───」
「後始末は自分でしておきなさいな?」
「───はて?」
「正直宝具だと言ってもねぇ…なんか、微妙。」
私はそう言って指をパチンと鳴らす。それと同時に、メフィストフェレスに振りかかってくる大量の───大タル。
「さ、リッカさん。あとは貴女に任せるよ。…あぁ、メフィストフェレス。貴方の宝具…小タルくらいにしか使えなかった。だから、全部貴方に返却。オマケで
「な───まさか!それは!つまり───!」
「───宣言」
「“爆発オチ”ですかな!?爆発オチなんてサイテー!ワタクシ鮮やかな花火になってしまいますぅぅぅ!」
「───“
リッカさんの宣言が完了する前にメフィストフェレスと宝具、そして小タルと大タル───正確には小タル爆弾と大タル爆弾G───を
ヒュルルルル───ボンッ!
大きな花火が打ち上がった。
「へっ、汚ぇ花火だ。素材を考えちゃあな。」
「そうよな。……しかし、この花火の演出は粋なものよ。ミルド、いつの間にこのようなものを?」
「うん?あぁ、花火爆弾仕込んでおいたの。あとは術式でちょっとしたものを作ったりしてね。子供達の所に行くときとか、よくこういう即席花火使ってたからね。」
ちなみに爆弾と圧縮術式を扱えるだけの魔力と技術さえあれば私が作った即席花火は作れる。
「ほー…まぁ、演出に罪はねぇな。…ま。」
クー・フーリンさんがキラキラとした目で花火を見つめるマシュさんを見つめた。
「ミラの嬢ちゃんにとっちゃ、マシュの嬢ちゃんのあの表情が一番の報酬なんじゃねぇか?」
「…ん。」
花火を実際に見たことがないって言ってたし。見せられて、よかったな。
正弓「…喉が痛い。」
裁「大丈夫…?」
正弓「よくあることですから。お気になさらず…」
裁「…そっか」
ロンドン修正後に召喚するサーヴァントは?
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魔術師、弓兵、暗殺者
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魔術師、魔術師、魔術師
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剣士、弓兵、狂戦士