狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い 作:Luly
裁「そうだね…」
「ふむ、薄暗いな。」
地下に続く階段を覗き込んだ英雄王さんがそう言った。
「目星でも振りますか?」
「必要ない。懐中電灯があるのでな───あぁいや、幸運は振っておこう。……12。我の幸運値は80。成功だな。」
「電池は正常だったようで懐中電灯の光が地下を照らした……と。こんな感じでよろしいですか、英雄王。」
「よい。…ふむ。手がかりはこれといってないか?無銘、この部屋を対象に1D100で目星、振ってみよ。」
英雄王さんから2つのダイスを渡された私は言われるがままに振る───03。えーと…
「…クリティカル、です。」
「…貴様は相変わらず変なところでクリティカルを出しおって。何か分かるか?」
「そこ、床が少しズレてて…奥から何かを窺っているような気配がします。」
「……ほう。アルトリア?」
「破壊工作1D4ですね…3、失敗です。」
「我は…1だ。よし、下がっておれ───
ちなみに私は破壊工作のスキルを持ってなかったから今のダイスは不参加。そしてこの場にいるのは英雄王さん、アルトリアさん、私、モードレッドさんの4名。
「ふむ……分かれ道か。目星を振るとしよう……07、成功だな。“3つの扉のうち2つの扉は鍵がかかっていないが最後の1つは厳重に鍵が閉められている”……アルトリア、無銘、貴様ら鍵開けスキルはあるか?」
私とアルトリアさんは同時に首を横に振る。確か鍵開けスキルを持っていたのは六花さんだった気が…
「ないものは仕方ない、順に攻略していくしかあるまい。」
「待ってください、英雄王。直感を振るべきです。」
「む…そうか。ならばアルトリア。直感1D100だ。」
「……73。出目が高いですが成功です。“進むべきは真ん中の扉だが、普通に開けるのではなく蝶番を破壊し倒すべき”───どうしますか?英雄王。このパーティのリーダーは貴方です、最終的には貴方の指示に従いましょう。」
「破壊工作1D4、出目は2だ。故に蝶番のみを破壊するぞ。」
そう言って英雄王さんは蝶番だけを器用に破壊し、扉を倒壊させて私達は先に進んだ。
しばらくして、鍵を手に入れて分岐点に戻ってきた私達は鍵のかかっていた部屋には入った。
「敵は出ませんよね?」
「さて、な。無銘、目星だ。1D100。」
「6…成功です。」
「…そういえば貴様の目星ステータスは15であったか。真、よくそのステータスで生き抜けるものよ。」
「それだけ幸運なのでしょうね、無銘は。それで英雄王、結果は…」
「うむ。そこの棺桶が怪しいであろうな。」
英雄王が示した方には、人が1人入れそうな位の大きさの棺桶があった。
「ふむ…モードレッド、開けよ。」
「オレが!?」
「無銘は力がないのでな。時に無銘、貴様筋力値はいくつだったか。」
「7です。」
「……ステ振り自由とはいえ、極端すぎるであろう貴様は……」
そんなこと言われても……
「…開いたぜ、成金野郎。」
「……ほう?これは───」
そこにいたのはドレスを身に纏った…角の生えた少女?
「…ふむ。目覚めぬか。」
「眠っているのでしょうか…しかしどうしましょう。」
「ふむ……目星1D100……4。クリティカルか。ならば───む、それか。」
英雄王さんが机に駆け寄ったかと思うと、1枚の紙を持ってきた。
「やはりな。説明書というものがあるだろうとは思っていたが。」
「説明書……?つーか、こいつ…黒の……?」
「そこのブレーカーのレバーのようなものを下ろせば電気が流れ、起動するな。機械系のスキルは振ってあるか?」
「いえ、ないです…」
「機械整備スキルと機械細工スキルが一応…」
「整備があるならば自動成功で問題あるまい。」
「さっきから目星とか1D100とかなんなんだよ!?」
しびれを切らしたのかモードレッドさんが声を荒げる。
「
「知らねぇよっ!」
「申し訳ありません…」
「まぁ仕方あるまい…そら無銘、引けるか?」
私は頷いてレバーを下ろす。電気が発生し、件の少女に流れ込み───スイッチが入るような音を聞いた気がした。
「…これが仮に防衛装置だったとして、襲ってこなければよいがな。」
「確かにそうですね。」
そんな話を聞いているうちにその少女が目を覚まして身体を起こした。
「…ヴ……」
「「「???」」」
「ウ……ァ……」
「……言語機能が備わっておらぬか。ふーむ…どうしたものか。」
「英雄王は精神分析を持ってましたっけ?」
「持っておらぬな。そしてそう聞くということはアルトリアも持っておらぬな?となると……無銘」
私は首を横に振る。精神分析スキルは確か持っていなかった覚えがある。
「仕方あるまい。となると何か代用できそうか…」
「あなたは、って言ってんぞ。」
突然モードレッドさんがそう言う。
「分かるのですか?」
「おう。」
「火力馬鹿も使いどころによる、ということよな。…しかし、雑だな。魔力も感じられぬ。これはサーヴァントではなかろうよ。」
ということは───
〈“製造されたばかりのヴィクター・フランケンシュタインの怪物”…と、いうことでしょうか。ギル。〉
通信の先のオルガマリーさんがそう言う。
「で、あろうよ。この怪物もあのジキルめと同じように生前の存在であろう。」
「ウウ……」
……?なんか、抗議してるような…
「成金野郎。“怪物はやめてほしい”、だとよ。」
「ほう…言語機能はなくとも感情は備わっておるか。」
〈申し訳ありません。〉
「ウ……」
「いいってよ。」
「しかし、こう会話がうまく成り立たないと少し面倒ですね。」
「ふむ……ダ・ヴィンチ」
〈はいはーい?私をお呼びかい?〉
呼ばれて出てきたのはダ・ヴィンチさん。
「これよりこやつのアップデートを行うゆえ、力を貸せ。」
〈うーん?ほほう、“ヴィクター・フランケンシュタインの怪物”のアップデートかぁ!…にしても長くて呼びにくいね。フランケンシュタイン……シュタイン、は…〉
〈師匠、それはちょっと。〉
〈愛弟子に言われちゃあ、ちょっと諦めるかぁ。じゃ~…フラン、でどうだい?〉
「……ア…!」
「気に入ったみたいだな。」
〈よしっ!なら、その調整に取りかかろうか!“フランケンシュタインの怪物”と言われた存在を調整できるなんてこの先あるかどうか分からないしさ!少し痛いかもしれないが我慢してくれるかい、フラン?〉
「アァ…」
フランさんが頷く。
〈よろしい!それではそのオーダーに応えましょう!内容はどうするんだい?〉
「そうだな…肉体調整と精神調整でそれぞれ幸運1D100だな。」
「では肉体は私が。」
そう言ってアルトリアさんがダイスを振る───01。えーと、私達のルールだと…
「01クリティカル───ふむ、サーヴァント戦で万全に戦えるようにしてやるか。レアリティは☆5よ。」
〈はいはーい…この時点で既にその時代にあってはならないものじゃないかい?〉
「文句を言うのなら1クリを出しおったアルトリアに言うのだな。さて、精神はというと…」
「オレもやる!つーかやりたい!」
「……大丈夫か?」
英雄王さんがモードレッドさんにそう聞く。…正直、私も心配…
「任せとけっての!マトモな精神つけさせてやるからよ!」
「それを巷では“フラグ”というのだが……まぁ、よい。アルトリア、ダイスをモードレッドめに渡せ。安心せよ、仮に死んだとしても骨は拾ってやろう。」
「そうそう起こらねぇだろ───!」
モードレッドさんがダイスを振る───出目は。
「げ。」
「……うわぁ」
「…だから言ったのだ。」
「…本当に、うちの馬鹿息子が申し訳ありません、英雄王。」
〈うーん…それは色々ダメだねぇ。まぁ、整備に関しては自動成功だからいいんだけどさ。細かい調整に委ねるしかないからねぇ…王様、オーダーは?〉
「うむ、そうだな───」
と、いうことで。
「フランケンシュタインの怪物よ?私のことはフランって呼んで!」
美しく礼をするフランさんがいた。
「戦利品だ。持ち帰るぞ。」
「な、何があったの…?」
「あなたが私のマスター?よろしくね!」
素直そうな話し方をしているけど、その目付きは血走っている。
「まったく…何故あそこでファンブルなのですか。しかも超致命的な…」
「我がオーダーを出したはいいが運用するに恐怖があるな、ふはははは……」
あ、英雄王さんもすごい表情がひきつってる…
「う…すまねぇ、父上…」
ちなみに出目は00───100ファンブル。私達のルールにおいて、1クリティカルは“システムの領域を越えてでも必ず良い方向に向かう”みたいな効果を発揮する。そして、100ファンブルは“超致命的な損害を与える”───今回に関しては“普通の運用が難しい精神状態になる”。具体的に言うと───
「謝るならマスターになさい。貴女のせいでマスターは危険に晒され続けるのですよ?」
「ふふっ!これからとっても楽しそう!一体どんなものを壊せるのかしら!」
「え、えぇ……?」
───東方projectのフランドール・スカーレットさんみたいな性格が付与されたって言えば…まぁ、危険性は分かるよね……
正弓「1クリ……100ファン……うっ、頭が……」
裁「だ、大丈夫です……?」
正弓「勝てないはずの存在の撃破……ゲームマスターのメンタルブレイク……死因:仲間……」
弓「……そっとしておいた方がいいであろうな、これは。」
裁「う、うん…」
ロンドン修正後に召喚するサーヴァントは?
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魔術師、弓兵、暗殺者
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魔術師、魔術師、魔術師
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剣士、弓兵、狂戦士