狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い 作:Luly
裁「よかった…」
フランさんを保護したあと。私達は救援依頼があったらしい古書店に向かっていた。
「……魔本、か。」
曰く、魔霧とは違い屋内まで侵入してくる一冊の本。既にソーホーの人々を眠りにつかせている───本、っていうと心当たりがあるけど。本人に確認を取ったら、肯定されたし…
「……っとと。危ない危ない。」
オートマタの攻撃をいなし、右腕の穿龍棍で一撃。続くヘルタースケルターの銃撃を左手に持ったスローイングピックを二連で投げて相殺+ヘルタースケルターの破壊。なんて言ってたかなぁ…鉄甲作用?とかいう投げ方らしいんだけど。
〈は、はは…信じられないな、本当に…サーヴァントと混ざってエネミーを駆逐するなんて…〉
〈それでも、サーヴァントと戦うにはまだ力不足よ。サーヴァントはマシュに任せなさいね?〉
「ん。分かってるよ。せめて下位☆3に上がれないとサーヴァント戦は無理だって。」
「ですが、正直な話私達の世界の武器を使えば戦えなくはなさそうですが…」
「……素の身体能力が低いからね。さっきだって負けたし…」
「あ……す、すみません!」
私自身分かってるから謝られてもね…
「おーい、ソーホーはもうそろそろだ。気を抜くなよ。」
「あ、はい!」
モードレッドさんの言葉に答えた、その時───
「───狩り人?」
「「「「「ッ!?」」」」」
突然、唸り声に似た音。全員がその方向───電灯の上を見た。
「久しぶりだね、狩り人達。…あれ?チャージアックスを使う狩り人はいないのかな。そして、そこの君は───島で出会った時を翔けて正しい時を戻そうとする者かな。」
「あ、あなたは───」
忘れてない。第三特異点で出会ったあの緑色のミノムシみたいなものを被っている人。
「「───古代竜人」」
古代竜人が、そこに佇んでいた。
「ふむ…見ない顔もいるけれど。時間が経てばそれは変わるか。」
「誰だ?」
「古代竜人───新大陸の先住民です。様々なことを知っている方で、私達もよく教えてもらいました。異世界のことも少しご存じのようで。…異世界、の……相棒!」
その声にルーパスちゃんが頷き、口を開いた。
「古代竜人。いくつかお伺いしたいことがあります。」
「何かな。真に生態系の頂点に立つ者よ。君の問いならば出来得る限り答えよう。」
真に生態系の頂点に立つもの…?
「まず1つ。この地に蔓延せし“魔霧”───これが一体何か、分かることはありますか?」
「ふむ…この霧は小さな怨霊と生態系を廻す竜が発生させているものだね。生態系を廻す竜は本来の居場所である谷を離れ、この地で迷子になっているよ。」
生態系を廻す竜……?
「…分かりました。次に、生態系を廻す竜は今どこにいるか、分かりますか?」
「生態系を廻す竜は影に溶け込む竜と共にこの地で迷子になっている。だけど、影に溶け込む竜は霧に侵され既に虫の息。前日までは共に動いていたけれど…さて。同時に、生態系を廻す竜はこの霧の発生源ともう2つ、あるものを探しているよ。」
「あるもの?」
「霧に侵された影に溶け込む竜を救える者。そして、
「───っ、それ、は。」
「…分かるね?狩り人。
その言葉にルーパスちゃんがフラりと倒れかけた。
「……何故」
「何故か?真に生態系の頂点に立つ者。君ならよく分かっているはずだよ。かの竜の危うさを。今この地にいるかの竜は自らの危うさを理解している。だから、かの竜は自らの命を終わらせてくれるものを探し求めている。」
「…そうですか。最後に、1つ。あなたは今自らの身に何が起こっているか、理解していますか?」
……?どういうことだろう?
「ふーむ……君はこう言いたいのかな。どうして君達はこの場所にいるのかと。」
ルーパスちゃんが頷く。あぁ…そういうことか。ルーパスちゃん達は別世界の住人。どうしてこの世界に呼ばれたのか、その理由。
「…今はまだ話すべきことではないよ。」
「!?」
え……?
「確かに君の求めている答えは知っている。けれど、君に───いや。今の君達にそれを知る資格はないよ。」
その人はそこまで言ってから私の方を向いた。
「時を翔けて正しい時を戻そうとする者。愛の炎を4つ、吹き消すといい。そのうち2つは君の力となるだろう。そして、その君の力を完全に扱えるようになったその時こそ、君達に知る資格があると認めよう。」
愛の炎を……4つ?
「ふーむ……最後に1つ、教えておこう。」
「……?」
「あらゆる生態系を狂わせる竜がいる。気を付けるといい、時を翔けて正しい時を戻そうとするもの達よ。」
「生態系を狂わせる竜…?」
「…これ、あげる。」
そう言ってその人は電灯の上から降りて、私に鈍い輝きを放つ鉱石を渡してくれた。これは確か…
「ライトクリスタル…」
「じゃあね。また、逢うことがあれば。」
そう言って杖の底を地面に叩きつけると、その場から消え去った。
〈な……消えた!?いや、待て、今の……!〉
〈反応が、転移というよりはレイシフトに似ていたわ…どういうこと……?あれはカルデアしか技術はないはずよ…〉
レイシフトに似ていた……?
「…今は考えていても仕方がないだろう。…しかしルーパス、これは───」
「2体は大体確定したね。ただ…“あらゆる生態系を狂わせる竜”、か。」
「心当たりがそれなりにあるから難しいところだな。」
ルーパスちゃんとリューネちゃんが溜め息を吐いたあと、引き続きソーホーに向かって歩きだした。…ところで。
「ルーパスちゃん、“真に生態系の頂点に立つ者”って?」
「ん…私の事だね。厄災までも制した者、ってことで呼ばれているらしいんだけど…」
「厄災?」
「煌黒龍“アルバトリオン”と黒龍“ミラボレアス”。熟練のハンターの間にだけ実在が伝っていた禁忌のモンスター…のことだと思うんだけど。いつの間にか呼ばれてたから私もよく分かってない。」
「そ、そうなんだ……」
「ここだ。ジキルが言ってたのは。」
いつの間にか古書店前に着いていた。
「邪魔するぜ~」
「……やっと来たか。」
……うん?
「遅い。お前達がヘンリー・ジキル氏の言っていた救援だな?連絡を入れてからどれだけ時間がかかっている。おかげで読みたくもない小説を一シリーズ、二十冊近く読み潰すハメになった。」
そこにいたのは青い髪の少年。…なんだけど。
「…ほう?滅多に見ることのない顔がいると二度見してみればお前がそちらにいるとはな。意志持つ嵐、英雄王ギルガメッシュ。」
「身長に比べて可愛げのない物言いは健在か。しかし貴様の本質を見抜く力は我よりも上回るのであろうな。そうであろう、捻くれた童話作家。」
「……意外だな。他ならないお前が誰かを誉めるとは。頭でも打ったか?」
童話作家……いや、それよりも……
「貴方の声…どこかで聞いたことのあるような……」
「別にピラミッドは出せんし爆弾も出せん、鼻毛も自由自在には伸ばせんし俺の歴史が始まるのは19世紀。宇宙の曹長でなければ銃も咥えん、妖精王や75層クリアを潰した原因でもなければ海を凍らせて自転車で渡ったりだらけた正義を掲げていたりもせんぞ、ヴァカメ!!」
あっ…(察し)
正弓「古代竜人……」
裁「正のアーチャーさんも知らされて…?」
正弓「ないです。しかし、レイシフトと似ているということは───」
弓「……ふん。時間が経てば分かるであろうよ。」
正弓「…ですね。」
ロンドン修正後に召喚するサーヴァントは?
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魔術師、弓兵、暗殺者
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魔術師、魔術師、魔術師
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剣士、弓兵、狂戦士