狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い   作:Luly

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正弓「ヴァルハザク戦ついに決着…」

弓「4話使っておるがな。」

正弓「書き起こし時間かかったそうです。」


第187話 決着───是、戴冠は汝にあり

閃光が収まったそこには龍属性の色に光る武器を持つ4人の姿があった。ルーパスちゃんだけ、矢だったけど。

 

「これ、は───」

 

「……滅尽龍の力を4人の武器に付与した」

 

そう呟いて、ミラちゃんはフラリと倒れかける……のを、杖で支える。

 

「おい、大丈夫か?」

 

「……大、丈夫。……流石に、古龍多重付与は膨大な魔力喰らってくから。リミッターはかかったままとはいえ、いくら私の魔力量が膨大だといっても()()()()()()()()()()()()()()9()()()()()()()()()()()()()()のは辛いの…」

 

ミラちゃんで、9割……!?規格外(EXランク)の、膨大な魔力を持つミラちゃんが……!?

 

「だから───今回の戦闘で私にできるのはここまで。あとはあなた達に任せる……特に、ルーパスさん。貴女に。」

 

「私……?」

 

「彼は、貴女に命を断って貰いたいと願ってる。貴女は、彼の命を断つのは自分だと言った。…既に、条件は揃ってる。貴女は、その矢で───彼の命に終止符を打ちなさい。」

 

「……!で、でも…」

 

「…貴女ならできる。そう、感じる。」

 

「……できるのかな」

 

「……多分。あとは…頼んだ、よ……私、は…もう、無理……」

 

そう言ってミラちゃんは地面に倒れこんだ。杖で支えているだけの力もなくなったみたい。

 

〈報告します!魔力リソースの変換が完了しました!バリスタ、大砲、移動式速射バリスタ、魔術式撃龍槍、魔術式破龍砲!全て使用可能です!〉

 

「……分かった」

 

ルーパスちゃんがアイテムボックスを開いて狩猟笛を格納、弓を取り出した。さらに防具も変更して黒い装備から白い装備に変わった。

 

「EXヴァルファー…行くよ、ヴァルハザク。ジュリィ、撃龍槍と破龍砲のレバー。」

 

〈分かりました。〉

 

ジュリィさんの声と共にルーパスちゃんの足元に2つのレバーが現れる。

 

「リューネは破龍砲をお願い。」

 

「あぁ…しかし、ジュリィ殿もすごいな。撃龍槍だけでなく破龍砲も魔術で再現するとは。」

 

「普通にあの人色々できるからね。───英雄王!ヘラクレス!スイッチ!」

 

「っ、承知!」

「そら、行け!」

 

ギルとヘラクレスさんがヴァルハザクから離れると同時に、ギルがミラちゃんを抱えて私の方まで下がってきた。

 

「───てぃ!」

「ふんっ!」

 

レバーを下ろすと同時に、撃龍槍四連装+試作携帯型撃龍槍16本がヴァルハザクを襲い、さらに破龍砲の炎がヴァルハザクを包んだ。…ゲームだったら処理落ち起こしてそうだけど。

 

 

{戦闘BGM:英雄の証}

 

 

この曲───知ってる。確か、“英雄の証”…?

 

〈英雄の証───それも、最初に伝わった“原曲”の……!まさか、今になってこの曲を聞くことになるなんて!!〉

 

〈懐かしい…昔を思い出すね、姉さん。〉

 

ルーナさんや蒼空さんが懐かしんでるってことは…かなり、前なんだ。

 

「最初は私が!───行きます!」

 

光る細剣を構え、アルがヴァルハザクに肉薄する。

 

「何故でしょう───分かるんです。私が、何を放てばいいか。知らないはずなのに、この身体が、この魂が───()()を覚えている───!!」

 

ソードスキルではない。ライトエフェクトがないことからそれは明らか。

 

「───()()()()()鮫噛砕撃(こうごうさいげき)!!」

 

細剣が閃き、ヴァルハザクの頭が凹んで見えたほどに重い攻撃が放たれる。速すぎて見えなかったけど───多分、2撃。いや、それに…()

 

「スイッチ!」

 

考えているうちにアルは下がり、アスラージさんが前に出た。

 

「さぁ、おとなしく眠りやがれ、大自然!」

 

斧モードのチャージアックスを後ろで展開、ぐるりと振り回して───

 

「“超高出力属性解放斬り”!!」

 

地面に叩きつけると同時に地面から龍属性の光が吹き出した。…なるほど、確かに放出系の攻撃だ…

 

「スイッチだ、リューネ!」

 

「任された。と言っても僕は矢を放つだけだ───」

 

リューネちゃんが矢を地面に擦り、強く引き絞る。

 

「───“竜の一矢”」

 

リューネちゃんが放った矢はそのままヴァルハザクを貫通していった。

 

「あとは頼んだぞ、ルーパス───スイッチ!」

 

リューネちゃんが下がると同時に、ルーパスちゃんがヴァルハザクの前に立った。

 

 

side ルーパス

 

 

私の右手にはミラの付与がかかった矢。左手には弓───“屍弓ヴァルヴェロス”。

 

「……これで最後、か。」

 

今まで、目の前にいる彼と戦ったのは何度だっただろう。彼と一緒に眠ったのは何度あっただろう。それこそ戦ったのは40を超えて。一緒に眠ったのも60はあった。……でも、それも今回で終わる。全てが終わる。今回が……その、最後。

 

「……」

 

首を振って思考を遮る。余計なことは考えない。私がすることは彼の望みに沿って彼の命を断つこと。……ただ、それだけ。

 

「……ふー……」

 

ヴァルハザクと私の目が合う。私は矢筒の側面にミラの付与がかかった矢を差し込み、矢筒から普通の矢を取り出した。

 

「最後の、一戦。…最後の…私達の全身全霊、全力全開の一合。…付き合って、くれるかな。ヴァルハザク。」

 

その問いにヴァルハザクが頷く。それを見て、私も矢を番える。

 

「フォォォォォォ───」

 

ヴァルハザクが瘴気を溜める。それは、私がこれまで見た彼の瘴気の濃さを、遥かに上回る。

 

「───」

 

刹那───私に向けて高濃度の瘴気が放たれる。少しでも当たれば、瘴気耐性Lv.2のある今でも瘴気侵蝕状態。…いいや、ネコタクが出勤する事態になる。それが分かるほどの、高濃度の瘴気ブレス。壁のような状態だから、逃げ場はない───

 

「───っ!!」

 

───知ったことか!!そんなの、私が立ち向かわない理由にはならない!!私が使うは1つの狩技───

 

「“身躱し射法III”!!!」

 

ギィン!という大きな音を響かせ、長い透け時間で高濃度の瘴気を通り抜ける。そこから引き絞るのを継続したまま、ミラにかけてもらってた跳躍力強化を使って高く跳躍する。

 

「行くよ、ヴァルハザク!これが私の全身全霊───!!これぞ我が奥義!!“弓が戦いを制する究極の致命射術(アクセル・エグゼキュート・アロー)”───!!!!」

 

全てはヴァルハザクに、向けて。すべての矢を、ヴァルハザクの動きを封じるように───弓を引いて、矢を放つ───!!!

 

「ォォォォォォォ───!!!!」

 

ヴァルハザクが身動きできなくなったころ。私は、ミラの付与がかかった矢を弓に番える。

 

「とどめ!これは───あなたに捧げる最後の一撃!!屍を纏う古の龍よ!!この一矢にて永遠の眠りにつき給え!!“死に逝く古龍に捧げる最後の想い(エンシェント・フィニスエモート)”!!!」

 

その言葉を最後に、私の手から光る矢が放たれ、そして───

 

「ォォォォォォォ───!!!」

 

ちょうど、胸のあたり。ミラが圧縮した属性を放ったあの場所。そこを、貫いて───

 

 

パキンッ

 

 

空耳かもしれない。だけどかすかに音がした気がした。それと、確かな手応え。

 

「ォ、ォォ…ォ………」

 

同時に、目から光を失い、地面に倒れ伏すヴァルハザク。完全に倒れ伏すのと同時に、私は地面に降り立った。

 

「……」

 

私は無言でヴァルハザクに近づく。古龍といえど、心音がすればそれは生きている。心音を確認することが、完全絶命か否かの判断材料。…そう、ミラが言ってた。

 

「………」

 

「…やった、のか?」

 

「モードレッド。それを巷ではフラグというのだが…」

 

穴の開いたヴァルハザクの胸の部分に触れ、自分の耳をヴァルハザクの胸に押し当てる。…音が、ない。それを確認して、ヴァルハザクから離れる。離れた直後、体を起こしていたミラと目が合った。

 

「…ミラ。動ける?」

 

「……少しは、回復したから。少しくらいなら何とか。…やったの?」

 

「…私には、分からない。ミラ。お願いしてもいい?」

 

「……わかった。英雄王、私を支えてもらっても?」

 

「構わん。」

 

ミラが英雄王に支えられながら、ヴァルハザクに近づく。近づくと、ヴァルハザクの翼に手を触れた。

 

「……うん。ジュリィさんに報告。屍套龍ヴァルハザクの完全絶命を確認。」

 

〈…わかりました。クエストクリア、おめでとうございます。〉

 

ジュリィのその声が聞こえたと同時に、私の体から力が抜けて、そのまま地面に座り込んだ。

 

「剥ぎ取りはせぬのか?」

 

「…今は、いい。先に剝ぎ取ってて。」

 

「…まぁ、よいが。貴様の分は残しておくぞ」

 

「…うん」

 

その言葉の後、英雄王達はヴァルハザクの剝ぎ取りを始めた。…私は、体の力が抜けすぎてて立つこともできない。しばらくして、剥ぎ取りを終えたリッカが私に近づいてきた。

 

「ルーパスちゃん…」

 

「…大丈夫。少し疲れただけだから。」

 

「…だったら、いいんだけど。」

 

「それより、リッカは何が出た?」

 

「“死屍の龍鱗 ”が3枚と“屍套龍の宝玉”が1つ…これって珍しいの?」

 

「…“玉石”…宝玉は比較的希少な素材だよ。よかったね。」

 

「…うん」

 

私がリッカに素材のことを教えていると、リューネが私に近づいてきた。

 

「ルーパス、あとは君だけだぞ?」

 

「あぁ…ごめん。今やる。」

 

私は立ち上がってヴァルハザクに近づいた。

 

「……1回目」

 

“屍套龍の尖爪 ”。まぁまぁ希少な部類。

 

「…2回目」

 

“死屍の龍鱗”。希少じゃない素材。

 

「………3回目」

 

“屍套龍の堅殻”。希少じゃない部類。

 

「……4回目」

 

 

カツン

 

 

「…?」

 

今、何か。硬いものに当たったような感触がした。

 

「……こっちか」

 

硬いものの形に添うように剥ぎ取りナイフを滑らせる。やがて剥ぎ取れた、それは───

 

「……ぁ」

 

ハートの形をした塊。私は、これを───知っている。

 

「そ、それ、は───」

 

ミラも知っているみたい。これは…間違いない。これ、は、この、素材は───

 

「「───“屍套龍の命玉(めいぎょく)”」」

 

「あの子…そこまで……!?」

 

「ぁ…ぁ…ぁぁぁぁぁぁあああああああ!!!!!」

 

溜め込んでいたものが、決壊する。結界の中で、私は───涙が枯れるまで泣き続けた。




正弓「命玉に関してはまた今度。」

弓「説明せぬのか。」

正弓「えぇ、まぁ…次回あたり説明出るんじゃないですかね」

ロンドン修正後に召喚するサーヴァントは?

  • 魔術師、弓兵、暗殺者
  • 魔術師、魔術師、魔術師
  • 剣士、弓兵、狂戦士
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