狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い   作:Luly

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すみません3話構成で失礼します

弓「書き起こしがうまく行かなかったそうで。」


第228話 第伍ノ罪科、其暴食罪也

「マスター、起きろ。」

 

その声で私の意識は目覚める。

 

「…アヴェンジャー、さん?」

 

「そうだが、なんだその顔は。あぁ、童話なら周囲の警戒に行ったぞ。」

 

「えーと……」

 

「……朝になったら起こせと言ったのはお前だろう。」

 

その言葉を聞いて思い出す。そうだ、確かに私は憤怒の間から出たあとアヴェンジャーさんにそう言った。

 

「早くしろ。裁きの時間は近づいているぞ。」

 

「ご、ごめん…ええと…」

 

私はアヴェンジャーさんが篝火の前にいるのを確認してからアイテムポーチより“呪われた証(赤い炎の模様がある黒の指輪)”、“赤き鐘(小さな鐘)”、“死の花(青色の彼岸花)”の3つを取り出し、篝火の前に座る。ちょうどナーちゃんも戻ってきて、篝火の前に座った。メルセデスさんと人形ちゃんは興味深そうにこちらを見ている。

 

「……告げる。我がソウルに、我が遺志に応えよ不死を癒す篝火よ。汝の軛は今取り払われん。ここに憤怒のソウルは在り、汝の軛を取り払う三つの鍵はここに揃う───第一の鍵は“ダークリング”。不死を示し、呪われた不死人である証明。探し出されし“呪われた証”、ここに。」

 

そこまで唱えると黒い指輪───ダークリングが消え去る。

 

「第二の鍵は“共鳴する不吉な鐘”。鐘の音に共鳴し、闇を呼び込む鐘。“赤き鐘”はこの地へと鳴り響く。」

 

次いで小さな鐘───“共鳴する不吉な鐘”が消える。

 

「第三の鍵は“青い彼岸花”。不死を与えるとも言われる幻の花。“死の花”は一時咲き、ここで燃え落ちる。」

 

そう告げた瞬間花が燃え上がり、灰になる。…これで、鍵は揃った。

 

「───最後に。…人間性を捧げよう。人間性に囚われた者のカタチを取り戻すために。火の灯し手の名は“藤丸リッカ”。火の注ぎ手の名は“アヴェンジャー”。さぁ、新たな火継ぎを始めよう。火の喪われかけしこの世界にて、新たな火を興す儀を。…そう。伝承によれば、ごく稀に選ばれた不死のみがその儀式を執り行うことを許される。」

 

そこまで唱えると、アヴェンジャーさんに取り憑いていた人間性が剥がれ、篝火の火が強くなった。

 

「人間性の王はここに捧げられり。さぁ、今ここに呪いの火は灯った。喪われた火を取り戻すために、喪われた未来を取り戻すために。不死達よ蠢け、そして火を継ぐことだ。さすれば未来は切り開かれん。」

 

そう言い終わると、篝火の火が青くなり、数秒後に元に戻った。

 

「…今のは?」

 

「…篝火の前に座ったら浮かんできた言葉をそのまま唱えただけ……」

 

多分、詠唱からして“火継ぎ”を始めるためのものだと思うけど…

 

「…さて、アヴェンジャーさんはどう……」

 

アヴェンジャーさんの方を見て固まってしまった。なんというか…うん

 

「なんだ?オレの顔に何かついているか?」

 

「……いや、素顔初めて見たからちょっとビックリしてただけ…」

 

「そうか。」

 

そっか、人間性剥がれたのなら素顔出てくるよね。

 

「さぁ、行くぞマスター。今日は第五の裁きだ!」

 

「あ、うん…行こう、ナーちゃん。」

 

「ええ!」

 

「お気をつけて。」

 

メルセデスさんにそう言われて私達は部屋を出た。

 

「…さて、問おう。」

 

「?」

 

「───すべてを喰らわんとしたコトはあるか?」

 

すべて?

 

「喰らい続けても満ち足りず、飢えがごとき貪欲さによって味わい続けた経験は?消費し、浪費し、後には何も残さずにただひたすらに貪り喰らい、魂の渇きに身を委ねた経験は?」

 

……

 

「第五の間は暴食の具現だ。…お前なら、何が出てくるか予測できるんじゃないか?」

 

暴食……というと

 

「「……イビルジョー…」」

 

……実際それくらいしか思い浮かばない…

 

「ふ───さぁ、見るがいい!」

 

開け放たれたその場所にいたのは───

 

「イビルジョー…と」

 

恐暴竜“イビルジョー”と…黒髪のツインテール少女。

 

「……月さん?」

 

カルデアでもあまり食べない彼女が何故かそこにいた。




無…
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