狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い 作:Luly
弓「…月よ。マスターの覇気が弱い気がするが。」
月「あぁ…それですか。連休で覇気が薄くなっているだけですから気にしないでいいですよ。」
「それじゃあ、見回りに行ってくるわ。」
「うん、ありがとね、ナーちゃん。」
新たな力に慣れるためもあって、ナーちゃんが見回りに行く。アヴェンジャーさんも既に見回りに行った。……あれ?
「ナーちゃん、忘れていっちゃったのかな…?貴女もよろしくね、ええと……」
《
グランドマスターって…あ、ナーちゃんが戻ってきた。
「…行きましょう、ストリア。」
《
「まだ慣れていないのよ…ごめんなさいね。」
《
呆れられながらもナーちゃんは今度こそ見回りに行った。とりあえずストーリアさんのことは月さんに聞いてみるしかないかな。
「…あなたたちは」
「?」
「あなたたちは、毎日…扉の向こうの支配者たちと戦っているのですね。」
メルセデスさんの言葉に頷く。
「…私には…いいえ、私達には帰らないといけない場所がありますから。」
「…そう、ですか。」
メルセデスさんの表情が暗い?
「…アヴェンジャーさんは言いました。此処に集うのは、何かに囚われた魂なのだと。ヒトのみならず…英霊、ヒトの枠を超えた魂さえ。」
何かに、囚われた…
「私はそんなふうに立派なものではありません。英霊だなんて、あり得ない。でも…私も今はこの場所にいるのだから…囚われた魂。きっと、何かの罪の具現に選ばれたのかもしれませんね。」
「罪の具現…か。」
これまで、ここで罪として具現化したのは10体。そしてこの場所で具現化する罪は恐らく“七つの大罪”。…人形ちゃんも、この大罪のうちの一欠片として顕現しているのだろうか。
「でも…人形ちゃんやメルセデスさんとは戦いたくないかな。これが小さな夢だとしても…言葉を交わせたのは事実なんだし。」
「狩人様…」
「リッカさん…」
「…だからって、二人が出るために私を倒さないといけないのなら、迷わず戦ってほしい。…敵だからといって、恨まないといけないわけでも嫌わないといけないわけでもないし。」
正直人形ちゃんと戦うなんて考えたくもないけど。Bloodborneでも戦ったことなんてないし、そもそも人形ちゃんとの戦いなんてないし。…ゲールマンさん召喚してきたり亡者召喚してきたりしそうで怖いし。
「…だから、もし私の前に立ち塞がることになったら本気で向かってきてほしい。生き残るために。この地獄で分かり合えたことは奇跡だと信じて。」
「…はい。」
メルセデスさんがそう答えたところで扉が開いた。
「終わったわ。アヴェンジャーも戻って───」
「戻ったぞ。マスター、今日の裁きが始まるぞ。」
「あ、うん…じゃあ、行ってくるね。」
「いってらっしゃい。狩人様。あなたの目覚めが、有意なものでありますように」
その言葉を最後に私はアヴェンジャーさんとナーちゃんについていった。
「第六の裁き、第六の支配者───お前は見るだろう。およそ人の欲するところに限りなどないと。彼、彼等以上に強欲な生き物を俺は見たことがないだろう。事実、驚嘆に値する。富を、金を、私財を腹へ溜め込む為ならば、実の娘を捧げようとした男さえ、彼等には遠く及ぶまい。彼等の欲は、文字通り世界へも及ぶものだ。」
「彼等、ということは…」
「複数、なのかな。」
それにしても…
「楽しそう?」
「気に入ってるのかしら?」
「…ふん。ある意味ではそうと言えるかもしれん。彼は回答を求めた。正しきものが真にこの世にないのなら、と。尊きものを、人の善と幸福とを信じたが故に、悪の蔓延る世界を否定したともいえるか?」
…?
「まぁ、お前には分かるまい───いや、お前ならば真に理解が及ぶか?彼はこの世全てに善を成そうとした男だ。お前とよく似ているぞ?彼は
世界を…
「…確かあなたは、“彼、彼等”と分けて言ったわね?その世界を救おうとしたのは“彼”なのだとしたら…“彼等”とは一体何かしら?」
「急かすな。…そうだな。彼等は物資を求めた。自らが強くなるために、自らのいる地を守るために、と。人が生きる世界を荒らす存在から守る故に強くなる。しかしそれ故にあらゆる物資を求める。陳腐なものから希少なものまで。あぁ、それらは男女関係なく希少なものを求める傾向にあるがな。…まぁ、先に行けば分かるだろうさ。」
「陳腐なものから希少なものまで…」
…なんとなく、心当たりがある。…まさか。
「…さて。出てくるぞ。覚悟せよ、マスター。お前は世界を吞み込まんとする強欲ですら砕かなければならない。そうでなければ───」
「待っているのは死、のみ……分かってる」
「ふ。…さぁ、あれが強欲の支配者だ。」
そこに、待っていたのは───
「やれやれ…あの聖女は倒されていますか。…まぁ、いいのですが。」
「例外には例外で当たるか。復讐者1匹に対し裁定者と狩人とは。そうだろう───」
「……」
「サーヴァント・ルーラー!“天草四郎時貞”!!そしてもう1人、サーヴァント・ハンター!“ルーパス・フェルト”!!」
そこにいたのは、天草さんとルーパスちゃんだった。…だけど、ルーパスちゃんの様子が少しおかしい気がする。
「……」
「ルーパス…ちゃん?」
「……」
なんか…違う。これはルーパスちゃんじゃない。…それに…ルーパスちゃんが、強欲?
「お嬢さん。私が先でよろしいですか?」
「……」
でも、声に反応はするみたいで。天草さんの声に頷きで答えていた。
「では、失礼して───参りますよ、“エドモン・ダンテス”殿。」
「───ハ。」
エドモン・ダンテス。やはり、彼は───
「ハハハハハハハハ!!」
「貴方には期待している。この世の地獄を知ったあなたならば、この世で真に尊きものを知っているはず。魔術王の策略にも乗らなかったのだから。…そう、“未知の獣”を生み出すという───」
「黙れ!!オレはオレの意志に基づいて行動しているだけだ!!そも、アレは怨念を持たぬモノ!馴れ合う道理はない!!」
そう言い、アヴェンジャーさんは黒い炎を噴出した。
「さぁ、狩りの時間だ、童話よ!」
「ええ……行くわよ、ストリア!」
「Yes, Master.」
アヴェンジャーさんとナーちゃんは、天草さんと激突した。
UA44,000越えありがとうございますね…
裁「…一応、準備できた。」
ん…了解