狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い   作:Luly

274 / 372
酔った…

裁「大丈夫…?」


第244話 月巫との鍛練

ガキィッ!!

 

 

「ッ───ハ。」

 

強い音と強い衝撃。その衝撃に、肺の中の空気が押し出される。

 

「リッカさん!」

「先輩!」

 

「ッ───ゲホッゲホッ……!」

 

強く咳き込んだあと、衝撃のあった方向とは逆───宙に浮かんでいるアル…じゃなくて、眼の文字が三だから月さんを見た。

 

「……まだ、続けますか?」

 

そう言って私を───ううん、私達を見つめる月さん。強い音は私が月さんの攻撃に被弾した音、強い衝撃は私が被弾して地面に叩きつけられた衝撃。

 

「勿論……です…っ!もう一度、お願いします!月さん!」

 

「あたしからもお願いするわ…!」

 

「私も…!」

 

「……わかりました。ルナリア?」

 

System reboot. (システム再起動。) Auto recovery(自動治癒)

 

ルナリアさんの声と共に最初の状態へと戻っていく。…ここは、月さんが作り出した異空間。多分、様々な操作はお手のもの、ということだろう。

 

《Complete.》

 

その声が聞こえた途端、私達の身体が浮く感覚───重力の低下。視界に表示されるHPバー、そして残機───東方projectと同じようなシステムにしたらしいから、月さんがスペルカードを使ってもどんな符なのか分かるみたい。……それにしても、10機は多すぎだったと思います、月さん。それだけパターンがあるんでしょうけど。今は2機になってる。

 

「…いきますよ」

 

 

{戦闘BGM:ヴォヤージュ1970}

 

 

この曲───確か、輝夜さんのラストスペルテーマ。だけど、さっきの見る限り───

 

《Reiuzi Utsuho.》

 

「通常1」

 

「拡散“ホーミングアミュレット”!!」

「拡散“イリュージョンレーザー”!!」

 

私が霊夢さんの、ナーちゃんが魔理沙さんのショットを起動する。原作と違い2人分のショットだからか、それとも月さん自身が脆いのか、体力ゲージがガリガリ削れる。

 

《Lord Cartridge》

 

赤ゲージに到達した頃に音が聞こえる。…あれって、詳しくは聞いていないけれどベルカ式カートリッジシステムとは違う気がする。

 

「焔星“十凶星”」

 

「全員回避専念!」

 

最初から焔星“十凶星”───確か他のスペルより難易度は低かった気がするけど三次元弾幕になって普通に怖いんだけど!?

 

「リッカさん!マシュさんが…!」

 

「…!マシュ!!」

 

マシュが巨大赤弾に当たりそうになってるのが見える。そっか、私達は地霊殿のLunaticクリア済みだけどマシュはHardだっけ…!

 

「盾符“シールドリフレクション”!!」

 

マシュがスペルカードを起動───盾で受けた弾幕が月さんに跳ね返る。それが最後となったようで、月さんのスペルが掻き消える。月さんの残機、残り1。

 

「ルナリア」

 

《Cartridge Release》

 

紫色の弾幕。月さん自身の通常弾幕…!!

 

「リッカさん、一気に行けるかしら!?」

 

「…月さんがどう出てくるかが分からない。」

 

さっきとも違う、弾幕構成。さっきは最初のスペルとして想起“賢者の石”を使ってきた。さっきと同じなのなら、次のスペルは桜符“完全なる墨染の桜 -封印-”…なのだけど。

 

「変幻自在…!」

 

アルから聞いたことがある。月さんはその戦闘スタイルから“変幻自在”と呼ばれているという。今回はスペルカードと弾幕以外は使わないという規定でやっているから、かなりパターンは限られる。…問題は、他キャラのスペルと月さん自身のスペル。想起“賢者の石”は地霊殿4面ボス、“古明地さとり”さんのスペル。桜符“完全なる墨染の桜 -封印-”は妖々夢6面ボス、“西行寺幽々子”さんのスペル。焔星“十凶星”は“霊烏路空”さんのスペルだ。

 

「…!来るわ!」

 

「月符───」

 

月符、と言えば───原作では“パチュリー・ノーレッジ”さんのスペル、月符“サイレントセレナ”だ。

 

「───“ムーンセル・オートマトン”!!」

 

「「「っ!?」」」

 

聞いたことのないスペル。いや、名前自体は聞いたことがある。…エミヤさんとかから。原作には、ないスペル。そして、周囲が暗闇に包まれたと同時に月さんの姿が消えた───

 

「耐久スペル!?」

 

私が叫んだところで、紫色の弾幕が現れ始める。効果時間は───30秒。

 

「…!」

 

紫弾がかなり多い。いや、それだけじゃなくてレーザーと大弾、小粒弾も混ざってる。…これは、ちょっときついかもしれない。

 

「結構密度が濃いわね…!」

 

とりあえず、暗闇の中で弾幕を避けきる。マシュと私が背後の弾幕に気づかずに抱え落ちして、スペルが終わる。

 

「月符“ラビリンスセレーネ”」

 

残機0───その状態で、全赤ゲージ。スペルは“ラビリンスセレーネ”───月の迷宮?

 

「先輩!上、上!!」

 

マシュに言われて上を見る。大量の、紫弾。───あっ、やば

 

「これ───さっきの!拡散“ホーミングアミュレット”!」

 

とっさに避けて月さんに向けてホーミングアミュレットを放つ。

 

「…!」

 

これは耐久スペルじゃない。だけど、実質耐久に近い。スペル取得難易度が難しいから。これは───さっき私が被弾したスペルの強化版だ。

 

「恋符“マスタースパーク”!!」

「焔符“プロミネンスブラスター”!!」

 

月さんに向けてスペルを放つ。今回私達が使っているスペルは総て月さんが用意してくれたもの。お兄ちゃんの弾幕発射体みたいなものを使えばこれが使えるみたい。…お兄ちゃんの弾幕発射体より魔力喰らうからどっちがいいかって言われると…お兄ちゃんの方かなぁ。

 

「………っ!」

 

月さんの方が耐え切れず、スペルブレイク。地面に激突した。残機0───いや。

 

《Master.》

 

「うん───」

 

突如、現れる大量の魔法陣。それと共に伸びる体力ゲージ───

 

「これを───避けられますか!?」

 

「…!?」

 

「ラストワード!!“ルナ・メモリア Fantastico(ファンタスティコ)”!!」

 

ラスト───ワード!?

 

「ラストワード、ですか!?」

 

「“ルナ・メモリア”だなんて聞いたことがないわ!!」

 

と、言うことは───

 

「月さん本人のラストワード…!!」

 

幸い、弾幕密度は浅い。まるで花開くかのような弾幕だ。Fantastico(幻想的な)───あぁ、そうか。幻想的、なんだ。

 

 

───ちなみに、結果はというと。月さんのラストワードで全員全残機削られました。




月「ちなみに私のスペルカード…というか、あのラストワードなんですが…あれ、実際本気じゃなかったりします。」

裁「そうなの…?難しかったんだけど…」

月「私の全力のラストワードって“ルナ・メモリア Finale(フィナーレ)”ですし。まだあれは弱いです」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。