狩人達と魔術師達の運命、それからあらゆる奇跡の出会い   作:Luly

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さてと……章開始前の夢回、いきますよ~

弓「イ・プルーリバス・ウナム……して、マスター。」

うん?

弓「シャトー・ディフ後の召喚は描かんでよかったのか?」

あー…今回はいいや…とりあえず、アンケート設定しなきゃ……


第五特異点 北米神話大戦イ・プルーリバス・ウナム 定礎復元
第246話 呪槍の夢、違和感


「よぉ。」

 

赤い、槍。それから白い肌。私の知っている人に似て、だけどもっと獰猛にしたかのような声音。…男性。

 

「……ちっ。まだ死んでねぇのかよ、アンタ。しぶとすぎんだろ。」

 

「……!」

 

その声に反応する───緑髪の、ツインテールの女の子。ミクさんでは、ない。

 

「つーか……心臓どころか顔まで潰れてんのによく動けんな、小娘。まぁ、いいか。揺蕩いの旅人だか異界の来訪者だか知らねぇが、邪魔するなら殺すだけだ。」

 

声を放つ人物───白い肌の男性の言う通り、女の子はその姿がかなり痛々しいものになっている。胸には穴が空き、脇腹は抉れ、顔は右半分がなくなっているような状態。常にその傷口から出血しているようにみえる───あぁ、彼女の足元に広がる血溜まりの大きさからすればとっくのとうに致死量は超えている。

 

「…なんだよ。まだ、やる気かよ。」

 

「……」

 

だと、いうのに。女の子の左目から、戦意は抜け落ちていない。今だって、傍らにあった大鎌を大きく振りかぶった。

 

「ちっ!」

 

「もうよい!そなたは逃げよ!余のためにそなたが死ぬ必要などない!」

 

女の子の背後にいた赤い髪の男性が声をあげた。

 

「……」

 

「何故───何故、そこまでする!そなたに余は関係ないはずだろう!?むしろ余がそなたを守るべきであろう!」

 

「……」

 

女の子は答えない───いや、違う、多分……()()()()()()

 

「…くっ……!貴様!」

 

「あん?」

 

「貴様、それだけの力を持ちながら───何故、魔王(ラーヴァナ)などに堕した!?」

 

赤い髪の男性が吠える。

 

「貴様の“(つよさ)”は何かに授かったものではない、途方もない鍛練によるものだろう!その領域に達したならば、もはや善悪を超越している!下らぬ邪悪に染まるなど、あり得ないのに……!」

 

「寝言は寝て言えよ。善悪がぶっとんだからこうなってんだろうが。敵は殺す。自分(テメェ)が死ぬまで殺せるまで殺す。それが戦の理だろうが。」

 

「その娘を見よ!自らより華奢にして幼き少女を嬲ることが貴様の理か!!」

 

「コイツが華奢?ハッ、だったらここまで耐えてねぇだろ。女でオレに腕力でタメ張れるなんざケルトでも少ねぇ。そもそも殺す相手にに女も男も関係ねぇよ。…それとも何か?手前は相手の質で殺す殺さないを推し量るのか?弱いなら生かす、強いなら殺す、と?」

 

話してる間にも戦闘は続いていて、女の子の大鎌を赤い槍が大きく弾いたところだった。

 

「……!」

 

「───くだらねぇ」

 

大鎌を弾かれた影響か、尻餅をついた女の子の髪を掴み上げる白い肌の男性。

 

「優しい殺生がしたいなら牧場に行けよ、牧場に。ここは戦場だ。持論ほざく前にさっさと死ね───っでぇっ!」

 

女の子が何かをしたのか、白い肌の男性が女の子の髪の毛を離した。左手を挙げると同時に何処からか大鎌が飛んできて、女の子の手元に収まる。

 

「そなた…」

 

「……や」

 

「……?」

 

ぎこちなく、口を開く女の子。口も半損していれば、恐らく発声器官も───

 

「……や……く………そ……く……」

 

「約…束…?」

 

「……し……た……………か…………ら……」

 

どんな話し方をすれば今の女の子の状態で話せるのか解らないし、分かりたくもない。絶対痛いと思うから。もしかしたら───何か、魔術でも使ったのかもしれないけど。

 

「こっちはとっとと終わらせてぇんだよ……手前が守りたがってる小僧共々さっさと終わり(死に)やがれ、小娘!!」

 

「……!」

 

「───蠢動しな、死棘の魔槍!」

 

赤い槍が───引かれる。

 

「“抉り穿つ(ゲイ)───鏖殺の槍(ボルク)”!」

 

「………」

「あ……がぁぁぁぁぁ!!」

 

その、槍は。女の子の頭を消し飛ばし、赤い髪の男性の心臓を貫いた───だけど。

 

「……」

 

「……っ、おいおい……!心臓を潰され、頭を潰されてなお、まだ死なねぇのかよ、コイツ!サーヴァント以上の化け物かよ…!」

 

女の子の身体はまだ動いていた。振り上げられた大鎌は、正確に白い肌の男性へと振り下ろされる。

 

「ちっ!小僧の方も心臓八割散ったってのに死なねぇし……めんどくせぇな!!」

 

「く……負けて……たま……るか……シー…タと……巡り、逢うまで……は…!」

 

そんなとき、銃声がした。

 

「あん?」

 

「サーヴァント反応を確認。対処します。」

 

「……西部のガラクタどもか。」

 

「今です、ジェロニモさん!」

 

「すまない、感謝する!」

 

「……これは…?」

 

「いいから来い!彼女が時間を稼いでくれている間に逃げるぞ!」

 

現れたのは機械と黒い肌の男性、そして───赤い髪の女の子。

 

「シッ!」

 

「───よし、分かった。テメェも邪魔だな。邪魔するってことは敵だな。歓迎するぜぇ、同じ奴とばっかで飽き飽きしてたんだ。手始めに殺してやるよ!」

 

「そう簡単に殺されない!」

 

赤い髪の女の子の獲物は───剣。男性の槍と女の子の剣が交差する───

 

 

場面が変わる。

 

コフィンの中で目を覚ましている“私”。マリーが外から“私”を見つめている。

 

「レイシフトお疲れ様、リッカ。」

 

「……うん」

 

コフィンの扉があき、“私”が外に出る。……そこには、いつものように……

 

……いや。

 

「ふ、マスターめも覚醒したな。それでは、明日に向けて休んでいるがいい。」

 

「……うん。」

 

ギルの言葉に“私”が答える。…覇気が、ない。私ですら分かるほどに、元気がない。

 

……その原因も、分かっている。というか…周囲を見渡して、分かってしまった。

 

いつもレイシフトが終わったとき、みんながいるその場所には───

 

 

 

───()()()()姿()()()()()()()()

 

 

 

「……」

 

朝起きたあとの鍛練。相手の攻撃を捌きながら、起きる前に見た夢について考えていた。

 

「……シッ!」

 

「うおっと。…へっ、槍の扱いも上手くなってきてんじゃねぇか!」

 

「……」

 

「んだよ……考え事中か。…本気出してねぇとはいえ俺の攻撃をここまで捌くたぁ、リッカの潜在能力高すぎんだろ……」

 

「……あ、ごめんなさいクー・フーリンさん。」

 

「うにゃ、別にいいんだが……うおっ!?」

 

私の槍がクー・フーリンさんの身体の横を掠めた。

 

「ちょっ、待て待て待て!?」

 

その言葉に槍の動きを止める。

 

「……リッカってよ。結構緩急の付け方上手いよな。」

 

「……そうかな?」

 

「今だって一瞬対応遅れたからな、俺。まだまだ荒いが、それなりには渡り合えるんじゃないか?」

 

「…ありがとう。でも…まだまだだよ、私は。監獄塔で出会った未来の私よりも、遥かに弱いもの。」

 

「そいつはサーヴァントだったんだろ?だったら…言っちゃ悪いが、お前さんが敵うとは思えないがな……」

 

「……それも、そうなんだけど。多分、私は…あの人を越えないといけない。あの人に託された願いを叶えるなら、この世界を守るなら……あの人を越えないと、ダメ…なんだと思う。」

 

「……そうか。」

 

ふとクー・フーリンさんの表情を見ると、心配してるような表情をしてた。

 

「ありがとう、クー・フーリンさん。」

 

「あん?」

 

「だって、心配してくれてるから……大丈夫、無理はしないから。ていうか多分、無理なんてしたら私は身体を壊すし。」

 

ギルから聞いた。私が監獄塔にいた時、カルデアは落ち着かなかったって。特に殺せんせーが色々なところを手入れしたり気晴らしの相手をさせられてたりしてそこらじゅうヌルヌルになったりしたとかって…殺せんせー、別世界の人間なのに結構爪痕残すなぁ…まぁ、本人が楽しければいいのかな。

 

「……うし!今日はこれくらいにす───」

 

「マスター!戌!いるな!!」

 

「───あぁ?」

 

「あ、ギル。おはよ。」

 

突然シミュレーションルームにギルが来た。

 

「うむ、おはよう───ではないな、至急管制室に集合せよ!」

 

「……レイシフト準備が整ったか。んじゃ、頑張って───」

 

「何を言っている、貴様も来るのだ、戌!」

 

「───は?」

 

「皆が待っている故、遅刻はするなよ!!」

 

そう言ってギルは去っていった。

 

「……なんだってんだ。」

 

「さぁ……?」

 

「……行くか」

 

「…あ……ちょっと待って」

 

「あ?」

 

私はクー・フーリンさんを呼び止めた。

 

「……クー・フーリンさん。1つお願いしたいんだけど…」

 

「なんだ。」

 

「ええっと…私のこと、抱き締めてくれる?」

 

「───は?」

 

……自分で何言ってるのか分からなくなるけど…ちょっと、気になることがある。

 

「……いいのか?」

 

「う、うん…」

 

「……うし、分かった。」

 

そう言ってクー・フーリンさんに抱き締められる。硬く、鍛え上げられた胸板が私の身体に触れる。

 

「……ありがとう」

 

「…もう、いいのか?」

 

私が頷くと、クー・フーリンさんが離れる。

 

「なんだったんだ、一体。」

 

「……」

 

「リッカ?」

 

考え込む私に声をかけるクー・フーリンさん。

 

「……ちょっと、気になることがあって。」

 

「ん?」

 

「男の人の…胸のところって、クー・フーリンさんみたいに硬い胸板の人が多いのかなって。」

 

「……は?」

 

「ごめんね、わざわざ手間かけさせちゃって。」

 

私がそう言うと、クー・フーリンさんは脱力した。

 

「何事かと思ったぜ……お前さん、結構天然だな?」

 

「……?分かんないけど…」

 

「……分かんねぇならいいや。知るべきでもあるんだろうが、俺が言うことでもなさそうだしな。…さ、行こうぜ。」

 

その言葉に頷き、私達はシミュレーションルームを後にした。




裁「この時期気にしてたこと……あぁ、そういえば……」

心当たりある?

裁「ある。まぁ、いずれ明らかになるよ。」

イ・プルーリバス・ウナム修正後に召喚するサーヴァントは?

  • 槍兵、魔術師、剣士
  • 剣士、剣士、魔術師
  • 魔術師、槍兵、槍兵
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